カテゴリー「 一般文庫 」の記事

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吉野北高校図書委員会2 委員長の初恋 (MF文庫 ダ・ヴィンチ や 1-2)

サブタイトルが「委員長の初恋」であらすじも初恋ぶりが押し出されてるけど、内容は進路に悩む図書委員長ワンちゃんの話。メインはこれ進路相談だよな……
1巻のほうがまだ恋愛成分あったよなーと。あと標準語で読みたかったと書いたけど、標準語だったら多分手にも取ってないよな。地元が舞台だから読んでる、みたいな。友達の昔の日記帳読んでる気分だ。

内容は相変わらず方言で会話がされています。ちなみに私はこの2倍はまだ訛ってます。
分かりやすさをとったのか地域差なのか単に間違えたのか、会話文中のら抜き言葉が修正されていたり、「かまわんよ」とか言ってたり、「ええんじゃないん?」とかいってたりが気になりました。
特に「ええんじゃないん」は中途半端に交じり合って言葉の響きとして気持ち悪い。
ほかはルビふるぐらいには徹底してるんだからそこは「かんまんよ」であり「ええんちゃうん」だよなあと思いました。

言葉の壁もあるし地元民ゆえの物珍しさで読んでるのでおすすめはしません。
やっぱり小説で使う方言としてありなのは近畿地方のことばだよなあと思いました。

氷の海のガレオン/オルタ (ピュアフル文庫)

凄かった……。いろんなものが刺さりまくった。小中のときのことをめちゃくちゃ思い出した。
もうやめて!私のHPはもう0よ!を地で行くような本でした。

自らを天才だと信じて疑わないひとりのむすめがありました。斉木杉子。11歳。
——わたしのことです。

(P6)

「みんなといっしょ」「ふつう」ではない異物であったり、みんなが「変な奴」と思う子と仲良くしている子も同類としてクラスからはじき出される。いったんレッテルを貼られれば楽に過ごせるところへ逃げ出すか「あんな馬鹿と一緒なんかじゃありません」という風に装うか。
超覚えあるんですけど。しかも私も巻き込まれた側だ暗黒の図書室へ逃げた2年間。

「もっと酷い不幸から逃れるために、あたしを引っ張ったのよ。二人で一緒に耐えましょう、ってなもんでさ。」

(P57)

オルタはもっと重かったな。過激だ。
なんか途中で涙があふれてきたので読むのを中断した。泣ききったほうが短くてすむ。

「先生」の職務。それはとにもかくにも、「学級」というものを、ひとつにまとめあげること。
それひとつの親密な共同体として、育てて行くことなのですから。

(P135)

そりゃあ、まだしばらくはあの座席にいなきゃならないんだけど、でもね、この世界にはどこへいっても、だいたいこういうもんなのよ。いくつになっても、どこへ行っても、何人かは気の合わない人がいて、その人たちともつきあっていかなきゃいけない。だからもっと慣れて強くならなきゃ。

(P186)

これ読むまで忘れてたんだけど、小学校3年生の時の席替えアンケートを思い出した。
「隣の席になりたい子は?」「隣の席になりたくない子は?」それぞれ名前と理由欄付き。
当時8歳ですから両方とも馬鹿正直に書きました。これで天敵と離れられると思って次の日学校来たら隣の席が天敵で愕然としました。涙目でくっついてる机離したこと思い出したわ。

もし小中学校の時にこれ読んでたらどう思ったんだろうなっておもった。

ほんわか! 本についてわからないこと、ねほりはほり!(MF文庫ダ・ヴィンチ) (MF文庫ダ・ヴィンチ)

面白かった章あり、読み飛ばした章あり。全体としてみればいまいちかも。
ダヴィンチの連載見る分には面白かったけど、まとめて読んでみると「……」となった。
本読みはモテるのか、とかちり紙交換の今とか、官能小説のタイトルは誰がどうやってつけてるのとか。

ラブレターを書いてみたの回の編集M氏のフルボッコぶりに吹いた。確かにこんなんもらったら引くわー。

マイナークラブハウスへようこそ!—minor club house〈1〉 (ピュアフル文庫) (ピュアフル文庫)

書評とか日記とかで見て、あらすじを見てこれは買わんとあかん本ちゃうんかと思い立ち。
これはよかったです(*´∀`)桜蘭高校ホスト部からイケメンホスト成分を差っ引いた感じ。

大学付属で中高一貫校である桃季学園。山がまるまるひとつ敷地の金持ちの子どもが多く集まる学園である。学園で青春な小説です。主に舞台となるのはこんなところです。

学内の奇人・変人・はみ出しものばかりが寄り集まった、桃季学園の辺境地帯。並み居る先輩たちも一緒に入った新入生たちも、みんなもう青春、捨てちゃってるんじゃないかってぇくらい、誰ひとりとしてマトモではない(僕以外)。
弱小文化部ばかりが部室を置く、桃園学園事務棟、桃園学園。別名、マイナークラブハウス。

(P133)

桃季学園は部活も盛んなのだが、部活として認められるのは5人以上。5人以上いれば部費と冷暖房完備の部室がついてくる。5人未満の非公式の部活が寄り集まってできたのが通称マイナークラブハウスなのだ。

1話ごとに語り手が変わる。女子生徒へ男子生徒へ。またある生徒の保護者へ。
主人公はだれっていうのは具体的には出てこないんだけど、私は誰の視点にも出てきて謎を振りまいていくきゅうりの子「ぴりか」だとおもう。

ちなみに私とても好きなのは天野君とぴりかである。天野君はあの喋りが好きなのである。

「……いずれにせよ、腹立たしい。畑荒らしは、人類が農耕を営むようになって以来の、太古からの罪だ。人は、育てる者と盗む者に分かれる。獣であれば致し方ないが、盗むものに対して、僕は容赦ない。」

(P162)

というか3話は全体的にとても好きだ。かえるがいっぱいのあれとか。
2話の葬列ハーメルンご一行についていくところも好きだ。一言で言うならぴりか可愛いよぴりか
5話で畠山家(主にぴりか)が謎を振りまいていったので続刊がとても気になる。

「やっぱなー!! 俺、あの手の男はムッツリーニだと思ってたわけよ。」

(P146)

バカテスを思い出した。

ぐるぐるしてる、オンナたち。 (角川文庫)

女の生きかたのなんたるかーというイラストエッセイ。
確かにそうなんだけどとは思うけどよくある感じの愚痴にしか思えない。
ぐるぐるっていうかぐだぐだだなー。

ガン病棟のピーターラビット (ポプラ文庫)
グインサーガの人の別名義。
2回目のガン告知→入院→治療→退院、それから現状について。なエッセイ。
退院してからとあとがきが重かったな……背中にずしんと来た。

そのお二方のことを思うにつけ、私は「まだ、ガンでよかった」と思わずにいられない。小説書きであり、ジャズピアニストを目指している私にとって、何が恐ろしいといって、今持ってる指と手の「技術」がそこなわれること、そして物語を生み出す源泉である私の「脳」の機能がそこなわれること、これほど恐ろしいことはこの世にありません。

(P142)

〔MF文庫ダ・ヴィンチ〕修学旅行は終わらない (MF文庫 ダ・ヴィンチ む) (MF文庫ダ・ヴィンチ)

修学旅行最終日の夜。よし先生の目を潜り抜けて女子部屋に行くぞ!ていう話。
時間軸が修学旅行最後の夜だけではなくて、視点もころころ変わるのでこれが誰の視点でどの辺の話なのか分かりにくかった。これはちょっといまいち。

絶対、最強の恋のうた (小学館文庫)

あらすじを見てたら何か「お前これ読めよ」って言われた気がしたので……
恋愛小説です。あらすじだけ見ると大学生女子の話なんですが、前半は彼氏視点後半は彼女視点の話です。
私はそれを知らずに読んだので、あれ大学生男子主人公?……(あらすじ見返してる)やっぱり女子主人公っぽいけど……(とりあえず読み進める)あ時間巻き戻った女子視点きたとか微妙に混乱を。

大野(彼氏)と彼女(名前出てきてない気がする)より木戸さんのほうが好きだなあ。

「木戸さん」と、僕は問うた。坂本にも聞こえるよう、大きな声を出した。
「義理とか人情とかも大切ですけど、目の前の食い物は最優先事項ですよね?」
「何言ってんだよ」と、木戸さんは言った。
「そんなのは当たり前だろう」

(P59)

ここらへんとか、男3人で鍋してるところが好きなのだ。
とか思ってたらいきなり時間が巻き戻って女子パートになるからびびった。
木戸さんは偉そうにふんぞり返ってて、それが嫌味でなく当たり前なところが好きだと思うー。他の作品にも出ているらしいので要チェック。

回帰祭 (ハヤカワ文庫 JA コ 4-1)

地球からの避難船ダナルーが不時着して300年。宇宙船をそのまま都市化して閉鎖された世界で人々は暮らしている。人口受胎が当たり前だが男女の誕生比は9:1といういびつなもの。16歳で結婚相手ができない(というか女子に指名されない)男子は宇宙船に乗せられて地球に回帰し、残った1:1の男女が誕生センターから割り当てられる10人の子どもを育て、ダナルーの運営に携わる。

地球に回帰したいヒマリと、ヒマリに一目惚れしたアツ、ダナルーの謎を探るライカとウナギの話。
男2女1の組み合わせが必殺お捜し人をちょっと思い出したー。
under16な人たちのパートにはとてもときめきますが、大人パートは超乾いてる。寿命が50年とか恋は結婚してから夫以外の人とするもの的なあれとか、子育てといっても機械的だなあとか。

ウナギ教授が好きですウナギ。全体的にウナギウナギした話ですが。あと「え。ここで終わるんだ?」って思った。
何回かイナフをふつうにイルダーナフて読んだ。そんな卵王子の呪い。

雨にもまけず粗茶一服 下 (3) (ピュアフル文庫 ま 1-3)

脱走した東京の茶道家元跡取り遊馬VS京都の茶人後編。跡継ぎは誰だ編。
遊馬の出番は上巻比押さえられた気がするなあ。登場人物がとても多かった。
行馬がよくできた黒い子のような気がする(ホスト部のハニー先輩的な意味で

<ありがとう>
京都のひとがそう口にするとき、語尾上がりのそのイントネーションは限りなく優しい。

(P95)

わざわざ語尾上がりって書くということは東のほうは上がらないのかとか考えて、どんな感じなのか考えつつ普段の言葉が先行するので語尾上がりのとやすよともこのネタ(東京の人は気取っててんなあれ)しか思いつかず。絶対聞いてるはずなんだけども。

ウフ.2008年11月号
ウフで続編が連載されていると上巻の帯に書いてあったので、それを待つ次第ー。吉田篤弘も連載しているのでウフに走ってもいいのですが、なんせ本屋で見かけない……Amazonでなんか買う予定があるときに覚えてたら買ってみよう……

入門したての頃は、どなたはん見ても立派やなぁ偉いなぁて無心に素直に敬うことできますけど、自分でも少ぉしモノがわかってくると、あれこれ言いたなって、その分よそさんのこと軽う見たりする心が起きますな。まして理不尽なことで自分を否定されたりすると、わたしかて人間ですからね、何言うてんのやと批判がましい心も正直生まれます。けど、それで逃げ出してしもたら、結局、珠光さんの教えを修めることができなかった落ちこぼれゆうことにしかならへん。
(P117)

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