カテゴリー「 エッセイ・ノンフィクション 」の記事
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高松で日記の練習を買って年始のAmazonセールでも2冊ほど買って、今ちょっと「くどうれいん」という人を知ってみようキャンペーンが行われている。
岩手出身で割と生活に根差したエッセイを書かれている方だ。瓶ウニがおいしそうだった。
「ひとりでごはんが食べられない」が印象に残ったりした。わたしはひとりでも外食ができるが、ひとりだと食事をおろそかにする(しかもお腹が空いてくるとどの店を見ても「コレジャナイ感」に襲われて結局どこにも入れない)ことがある。
でも誰かとおいしさを共有したさはないので、こういうところで他人の見解が見られるのは良い。
いやライブ終わりに西梅田のファミマでサンドイッチとビール買ってハービス大阪で写真撮って食べながら検索するのいいんですけどね。直近ではよしここだと並んでも「ご案内はできますが、キッチンが混んでいて提供に〇分かかります」と言われて高速バス時間的に無理で泣く泣く後にしたこともあり。思えばあれはインフル的にアウトだったのだろうか。
それをあれかが「丁寧な暮らし」だと嘲笑するかもしれないが、うるさい。わたしは大根を面通ししているだけだ。それ以上でも、以下でもない。わたしはわたしの大根を切る。お前はお前の大根を切れ。
(P102)
98万円で温泉の出る築75年の家を買った - takadonomadoka - BOOTHとは違ってこっちは商業出版です。
75年前、兵庫県西部に建てられた祖父の家の実家じまいの本である。ちなみに一度ついた売り手も仲介業者も離れていった訳アリ物件である。
わたしの喪主本ことこれで君も喪主だ! 密着相続ドキュメント2023-2024 - はと文庫 - BOOTHも「いずれ行く道だからどういうことがあるのか、人の体験談とはいえ知っておいても邪魔にはならん」本だと思っているが、ゆくゆくは実家じまいという問題が立ちはだかる予定の人はこういうことかと先読みしてもいいかもしれん。
隣の家の高齢者夫婦も徒歩30歩ぐらいのところに実家もしくは旧家があって、「固定資産税を払って物置にしていた」家をようやく潰すことを決めて今大量のゴミと戦っている。毎日とても大変そうだ。
売れない実家問題、どうしてますか?
兄弟もみんな家を出て、自分もそこそこ都会に居を構え、もう戻るつもりはない実家。戻りたいなあと思えるロケーションや条件ならいけど、残念なことに両親は団塊の世代。都会の家賃より田舎の戸建て。庭付き一戸建てガレージ付き、もちろんトヨタか日産の新車、庭には芝生、犬を飼うみたいなアメリカのパッケージドラマをそのまんま輸入したパッケージが家族の幸せであり、スタンダード、と無邪気に信じていた世代です。(P16)
星野源という人は不思議な人である。私が知っている星野源は志摩一未と四宮春樹をやっていた人で、年に何回か、主に紅白で歌っているところを見る人で、主成分は「星野源のオールナイトニッポン」パーソナリティ星野源だ。とても人に愛されている。時々弱音を吐き、リスナーが作ったジングルにすごいねーと称え下ネタに馬鹿だねーアッハッハッハと笑い、「源ちゃん俺たち友達じゃーん」と送られてきたメールに「友達じゃねえよ(笑)!」と言って時々はトイレにこもっている。
ただ生命体はなぜイントロがないんですか? というリスナーからの質問に対して「人の人生は突然はじまって、終わったら何も残らないからです」といつもより2度ぐらい体温低い感じの声で答えてすっと終わったので、「いつもと別のドアから見る星野源」を感じたけど、この本は「そのいつもとは違うドアから見る星野源」が満載だった。生きづらそうな話を聞いてると愛おしさ的なものが湧いてくる。でもこの愛おしさはLOVEとイコールではなく、「昼休みとかに一回り下の後輩にブラックサンダーをあげる」感じなのである。一回り下の後輩いうても源さんだいたい同世代なんだけども。
ラジオでも妻新垣結衣さんのことはそんなに話さないので、「喜劇」が生まれた日の話はよかった。
2019年10月30日のことだった。宮城県警から電話がかかってきた。「お兄様のご遺体が多賀城市内で発見されました。第1発見者は同居の息子さんでした」即死の状態だったという。脳出血で死亡時54歳だった。
これは小説ではなく、わたしの喪主本と同じくノンフィクション的な立ち位置で、ずっと疎遠にしていた兄が遺体で発見された。両親ともに鬼籍の人でどちらの親戚とも交流がない。
村井さんは兄の元妻加奈子さんとともに兄の人生の後じまいをする。兄の最期の様子は分からなかったがただ「汚れている」ということだけはわかった。実際の部屋はそれはすごいもので、ギリ特殊清掃を入れなくてもいいレベル。車の廃車も必要だった。アパートも引き渡さないといけなかった。生活保護を受けていたということも知った。
kindle unlimitedにあったので借りて読んでみたら、なんか、わたしが行く先はこれかと思ってしまった。幸い我が家はきょうだい仲は良いし今のところ健康状態に問題はないと言ってるけど人間いつどうなるかわからんしな、というのを地で行ったのがうちの亡父ですんで。
2018年から2022年3月まできょうの料理ビギナーズなどで掲載されていたエッセイだ。
この頃の柚木さんは保育所に通う年齢の子どもの育児をしていた。しかし世の中はコロナがあらわれた頃である。柚木さんは肺疾患をお持ちのようで主治医からは自粛生活を命じられ、子どもからの感染を防ぐために幼稚園や保育所にも通わせずワンオペ育児をしていた。おうち生活を余儀なくされていた頃の苦闘の記録である。
ニュースにブチ切れながらもとりあえずお湯を沸かし続ける私の記録を、「そうはいってもこの人、料理してるし、なんだかんだ楽しんでいるよね。おうち時間をしなやかにエンジョイする爆笑ママエッセイ」と評しそうな連中に、とりあえず、この沸いたばかりのお湯をぶっかけよう。
(P233)
爆笑かどうかは分からんけどそういう育児エッセイなのである。
当時カナダ在住の西加奈子さん、ある日強いかゆみを伴う赤い斑点が足に現れた。ベッドバグ(南京虫)ではないかと言われた西さんは青ざめてウォークインクリニックを訪れた。西さんはもうひとつ病院へ行かなければならない理由があった。
胸にしこりがあるのだ……。
カナダの医療は日本とは違う。ファミリークリニックと呼ばれる総合医をまず受診し、その後専門病院へ紹介される。西さんのようにファミリークリニックを持たない人はウォークインクリニックへ行き、やはり紹介状を書いてもらいその後専門病院へ行く。緊急の病気の場合や緊急を要さないが予約まで待てない人は救急がとても混む。とんでもなく混む。
カナダでは一部の州ではカナダ人も外国人も医療費が無料で、皆の命の重さは等しく、それゆえに救急での優先は症状の重さだ。
日本の医療で慣れているとカナダではとても大変そうだった。
その後西さんは乳がんと診断され、苦痛を伴う抗がん剤治療およびその最中のコロナ陽性診断。遺伝的に乳がんになりやすいということで乳房切除などもされている。
日記(わかりやすく日記日記はしていないが、日々の記録である)の比較的序盤で山本文緒さん(2021年にすい臓がんでこの世を去る)が亡くなり、後半で安倍元首相の襲撃事件が起こる。
なお西加奈子さんは今もご存命であり、死の間際まで書かれていた文章ではないのでその点は安心して読んでほしい。
作家・西加奈子さん 乳がんを乗り越えて ロングインタビュー「自分を見つめ 踏み出す一歩を」 - クローズアップ現代 取材ノート - NHK みんなでプラス




