カテゴリー「 ライトノベル 」の記事

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幽霊伯爵の花嫁 -彷徨う少女と踊る髑髏の秘密- (ルルル文庫)

第6弾。次で終わりらしい。あれ、終わりなのか、と思うのは1冊完結の体をとっているからだろうなあ。

いきなり過去の話からはじまったので、過去編か? と思ったけど先の展開への手番だった。
あの、要するに「さあ、うまれておいでなさい」だよなと思った。ネタバレですが、そういうことだよな。
明らかに招かれざる客として対応されているサアラと、いつもどおりのあれと、アシェリーゼが大切なんだなあというあれと、

あとはあれですか、朝チュンですか。あのシーンいいですね。とても好きです。私やっぱりラノベでは匂わせる程度でいいと思いました。そういうのは女のためのR-18文学賞とかあの辺で探すからイラストがついている小説でそれは求めてないんだよっていう。

「人の心の内側は、不可侵にして絶対の領域です。誰もそこには手が出せませんの。それでも、私はジェイク様の内側を覗きたくて仕方ないのですわ。全部私だけのものにしてしまいたいの。皮を破って肉を裂いて血を啜って、そこに詰まっている物を全部独り占めにしてしまいたいのですわ」

(P175)

せりふだけ見ればヤンデレっぽいけどすごく熱烈な愛の告白だよなあ。こういう子だよ。

“朝顔

6冊目にしてようやく折り返しとのこと。真夏の話です。

五ノ宮の当主織女が書いた文字には力があるという。織女が贈られた字を飾ることでお墨付きをもらうような、そんな勢力図を塗り替えるような力が。
帝門の当主前妻、一朱の母弘華を支持する薔薇派と後妻藤乃を支持する藤派による帝門後継者問題について、朝衣は織女の字がもらえるように日々朝顔が咲き誇る五ノ宮の屋敷を訪れ孤軍奮闘していた。
朝顔というとサマーウォーズが刷り込まれているあたり映像の力はすごい。

朝ちゃんは本当は可愛い女の子なんだというのが1冊かけて語られるわけですよ。可愛いな!
病弱の人に飲まされるお茶は大抵危ないというのは直感的に思い知る。すごい。ダチュラでガタッとなったわたしの話はやめるんです

これだけ女子に好かれてるのになあ! ハーレムとは思えないあたり一人しか見えてないせいかな。

庭に咲き乱れる、朝顔の花。
誰も目覚め朝のうちから凛と花弁を広げ、少しずつ萎んでゆく。
目にあざやかな青、高貴な紫、官能的な白。
清楚で気高くありながら、どこかいびつで、とげとげしい、グロテスクなものまでそろった、朝顔姫の--------。

(P189)

英国マザーグース物語 新聞広告には罠がある!? (英国マザーグース物語シリーズ) (コバルト文庫)

19世紀末ロンドン、子爵令嬢セシルは結婚まで1年の猶予をもぎ取った。
いまのセシルは性別を偽り新聞社で新米記者として働いている、の2巻。

マザーグースの見立てはそのまま、今回は新聞記事の個人向け広告欄に載せられた謎のメッセージからはじまる謎解き。ロンドンでは今「怪盗ブラックバード」の犯行と思われる宝飾品盗難事件が相次いでおり、被害総額は尋常ではないが傷害沙汰は起きていない分どこかお祭りの雰囲気が漂っている。
今回は日常系ミステリ連作短編な感じが強くて、セシルに新たな友人(押しが強くて有能そうな令嬢アメリア)とか、セシルのパートナーで絵師のジュリアンの過去が見え隠れしていた。
わたしクレアの若かりし日のころ恋の話が好きで、ここは謎解きの部分も含めて相棒の右京さんと共演者オンリーの告白劇としてありそうだなあとか思った。すごく映像的。

女神と棺の手帳    甘き約束の音色 (角川ビーンズ文庫)

王立大学医術科に入学したケイトの病院見学実習編。
ペアを組まされることになったんですがペア相手がリオというトップの成績で入学した軍人一家の神経質そうな眼鏡男子という。眼鏡はよい。

実習先は北部王立病院で、一号棟は軍人など高官のみ、2号棟は一般人向けの薄汚い病棟で、出世の道を絶たれている医師の行き場所で士気は上がらない。看護士に疎まれつつ病室内の環境改善に手をつける。

最初の実習で、はじめての現場。とりあえず看護士の仕事からですが、当然ながらよくは思われない。
病院自体は比較的軽症者が多くて、まあ寝たきりでも喋れるとかそんな感じ。
半年振りにイーノットと再会したりごはんを食べに行ったりその辺はゆるゆると進行中。

金星特急 (7) (ウィングス文庫)

終わっちゃったよなあという。もうほんとうに「物語の終着点」という言葉がふさわしい最終巻でした。

ネタバレしかないので感想は後半において前半は「俺と金星特急」についてかきたいと思います。
ついろぐさかのぼってたら発売日付近には毎回wktkしてる雰囲気がありました。ただのファン。
ウィングス文庫ってジャンル:ウィングス文庫っていうか、姫嫁姫嫁してないしかといってBL! みたいなレーベルでもなくてほんとうに独自路線なレーベルで、正直な話ほかの文庫に比べると単価高い。ちくま文庫か創元推理かみたいな。特に金星に関しては性別関係なくどうぞどうぞいってたな。
面白いものは面白いと叫んでいるんですが過不足無く最後まで読みたかったので草の根活動をした。とにかく推せる所では推した。影響力ありそうな大手1におもしろいよーおもしろいよーと囁き2、このラノでは1位推ししーの3この少女小説がすごいでもゆがみ無く。いやほんとうになんかオススメありませんかっていわれたら基本金星推しだった。
最後を見届けられて本当によかった。2010年1月刊からの楽しい2年間でした。ありがとうございました!
(でも鳩の派手マは来年いっぱいは続くんじゃぞ!)

  1. でるたんことbooklines.netの人 []
  2. 読んで感想書けよという流れ []
  3. 実際年間1位だろっていうぐらい面白いので []

銀の竜騎士団    学園ウサギの内緒の潜入 (角川ビーンズ文庫)

国内の混乱を避けるため黒竜騎士団は学園都市リュースへ異動となる。
「学園都市」で名が通っているがリュースは国内有数の産業都市でリュース指令も兼ねることになる。
問題回避のための左遷ではなくただの異動という流れ、もしかしたら王都防衛よりやりがいはあるかもしれない。
スメラギが行くなら君も大学へ行って勉強しておいでとシリスに送り出されルーシェは政治学部へ入学した。

政治学部はやはり男所帯ではあるけどルーシェ以外にももうひとりカーラという女性がいた。
ルーシェ初の女友達。かなりしっかりしていて自分の立ち位置がはっきりしている聡明系。

それはそれとして、ルサンチマン発の理想論を語る主張とか政治的な主張とか、そういうのはもうちょっといいかなあと思う次第です。

写楽あやかし草紙 月下のファントム (コバルト文庫)

コバルトの新人さん。大正設定。
さかのぼること120年、江戸時代の浮世絵師だった斉藤楽真(元・東洲斎写楽)は、火事に巻き込まれ死ぬところを妖の上総に救われ彼の眷属となった。今は上総の仕事(警察で仕事をしながら妖封じ)の手伝いをしながら絵を描いて画廊で暮らしている。
来栖劇場では謎の失踪が続いており、妖が絡んでいると見た上総は、とりあえず楽真を背景画家として潜入させる。来栖劇場ではハムレットをモチーフとしたオリジナル劇メルディーナ上演に向けての準備と練習が進められていた。来栖劇場はお嬢様「来栖月歌」を看板女優として動いていた。

主な登場人物は楽真と月歌と、楽真の兄貴分のうさぎの兎三郎。上総はもうちょっと出てくるんじゃないかと思っていた。劇場に潜む妖と看板女優ってすごいオペラ座の怪人っぽいなと思いました(そういう話ではない)

薔薇の純情 背徳の黒き貴公子 (コバルト文庫 ひ 5-92)

響野さんの新作。ヴァンパイアハンターの少女ふたり。
読み終わって気がついたんだけどわたしダブルヒロインってあんまり読んでないよなっておもった。
わたしのなかで検索してみたけどこのふたり(ジェーンとアニー)に近いのってちょーシリーズのダイヤとヴィアじゃねっておもった。

ジェーン(ユージェニア)とアニー(アンナ・マリア)は教皇庁所属のヴァンパイアハンターで、能力に恵まれた二人に回ってくる依頼は他のハンターには少々手におえないものと相場が決まっている。
此度の依頼はドルエイク伯レイエールの妹ナターリアがヴァンパイアに狙われているというところからはじまる。
ジェーンはひげ面の聖十二騎士マニアでアニーはイケメン好きの恋多き女という、毒も吐き会う女の友情がなかなかよいものです。ジェーンがたぶんかなり真祖に近いところにいるヴァンパイアであり、ヴァンパイアハンターなんだろうなあっておもう。とてもBBB。

秘密のお茶会のシーンがあって、「まるであの小説みたいね!」みたいなシーンがあって、課題図書……! っておもった。「皆知ってるのに私だけ仲間はずれ」感がなんとも。女の子がきゃっきゃうふふしているのはよい。耽美ーなのががよいと思います。153ページとかを見ながらこれだから銀髪ヒロインはよいのだと思った。

伏字上等な罵倒があって、コバルトのコード的にメンヘラはアウトなのかなと思った。
カタカナ4文字で最後がラで終わるのってメンヘラしか思いつかなかった。

デ・コスタ家の優雅な獣2 (角川ビーンズ文庫)

おお、このシリーズはナンバリングあり・サブタイトルなしなのか……(珍しいなあ
異能を持った子を産み落とすためだけに連れてこられた「デ・コスタの女」ロザベラ。
デ・コスタ家は裏社会を牛耳る一家であり、ロザベラはその中で自由をつかむためにファミリーの一員となった。
内気少女ロザベラは見放されそうなところをなんとか喰らいつこうとする。

まあそんな感じです!
序盤あんまり好きじゃない感じだったんですが

「私にも、悪いこと、させて」
同じ色に、染まらせて欲しい。

(P110)

この辺ぐらいからの展開がやったら面白くってなんだこれと思った。内気な割にやってること大胆。
ノアに連絡を取らせるために出した電報とかパレデスとの交渉とかさーなんだあれちょうもえる。
これはすごい! とかこれはえろい! とかいいながら読んでいた。
ロージー悪い女になるん? 超楽しかった。3巻楽しみ。

暁は闇に恋をする (ビーズログ文庫)

人間と異種族の恋愛、所属する工房への依頼、疑惑。

フィーネは6歳で別れた半妖魔のアレスが好きだった。封石師だった両親が亡くなったことによりアレスが封じられた石は協会本部で保管されることになる。いくらアレスを封じたのが赤子だったフィーネとはいえ一般人が封石を持つことは許されていない。フィーネはアレスと再会するために封石師への道を歩んだ。
そして16歳になったころ、フィーネは無事封石師になった。

あとがきにヤンデレばかりの物語っていう一文があるんですがそんなにヤンデレいたっけと本編に戻ったほど。
フィーネとか素直ないい子ですよね。発想的にはベイビィ・LOVE 1のせあらだと思う。
あとは「ヤンデレキャラ」がいそうな作品とは思えない程度には世界とか背景とかが明るい。
フィーネはトリスタンを師匠と仰ぎ一人前を目指して依頼を受けていく。

冒頭のほうは社会保険とか貸付の話があって魔王をプロデュースとかはたらく魔王さまみたいな地に足がついてる話だなーと思ってたんですが話が進むとあーファンタジーだなーと。

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