カテゴリー「 ライトノベル 」の記事

872件の投稿

白と黒のバイレ  踊れ、終演のカンテと共に (角川ビーンズ文庫)

お、終わった……
リリアナが素敵。あとレオノーラが好き。レオノーラの終わりについてはとても満足でした。
マルディシオンはこのまま光源氏ルートを歩めばいいのにと思います。
あとこの剣と命はオラシオ様のために! のところは「全軍突撃 我に続け」っぽくてかっこいい。白銀の甲冑(?゚д゚)? 

悪い魔法使いはいりませんか? (ルルル文庫)

王宮付だった魔法使いは追放される際「王子が18歳になった暁には呪いをかけてやる」と言い残し砂漠へと追いやられた。それから10数年、約束の期日が近づくころには魔法使いはすっかり面倒になって弟子に急かされていた。ならばお前が代わりに行け、これは試験だと魔法使いの弟子スイハはハグード王国に侵入する。
しかし第1王子シャヤールは既に呪われていた 誰の仕業だ? という。

砂漠で服従の首輪とかえろいな1
手堅いというか無難というか時々すごい既視感というか。手軽に読めておもろい感じ。
すごくライトに人種差別的なものが混ざっているのにびびる。水タバコはロマンだなあ。

  1. その発想が残念です。 []

宝石姫は微笑まない。 (一迅社文庫アイリス)

長期シリーズはまるで手をつけてないけど一冊完結っぽいので読んだ。
最初の印象は「MF文庫Jっぽいタイトルだなあ」でした。○○は××ない。

ルディーン王国前国王の娘、この世の宝石と謳われたセラティファーラ(ファーラ)は身を守るため、醜い風貌で寒村で暮らしていた。そこに2人の傭兵が現れた。ファーラが宮殿と共に燃え尽き死んだと思われたのが10年前、実は白金の騎士に助けられ生き延び、隣国ランディスケリアの王妃である叔母にひっそりと助けを求めたのが7年前。腕輪が叔母のもとに去年辿り着き、ようやく助けと迎えの手が伸びたのだった。
3人はランディスケリアへと向かう。

ファーラが「突然亡国の姫であると知らされる」とか「ひっそりと暮らしていた」とかそういうんじゃなくて、生きることを第1目的にして、騎士の指導のもと剣の修行をしていたり愚鈍な娘を演じている辺りがグッドなのです。
しかしなんだな融通のきかない四角四面コンビというのはなかなか萌えるな!
しかしわたしはセルツァのほうが好きなんだ。あの「いいひと」すぎるところが。

本宮さんあとがきに「床ローリング」とかあってびびる。スラングと思ってたら意外と一般名詞……?

プリンセスハーツ〜今宵はせめて夫婦らしくの巻〜 (ルルル文庫)

長い道のりであった! リュリュカがとても殊勲賞だった。とても山盛りだった。豚のようだった。
仮面夫婦がようやく仮面を脱ぐまでの一冊。とても丁寧だなあ。ジル語がすごすぎた。密接したい。

ヒクソス云々と読んでいたらふとプリハーとしての終わりはどこなのだろうかと思っていたら、あとがきいわく終わりはもう見えてる感じらしい。銃姫と違いプリハーは直に繋がっているシリーズがあるため、ENDマークのその向こうの事情については若干うかがい知れるところがあるのだけどルシードの隣に立っているメリルローズははたしてどちらなのか。

リドリスがふつうにいい弟過ぎておかしい。この弟がこんなにいいヤツのはずがない、と疑心暗鬼の私が囁く。個人的にはラスボスはリドリスでもなんら不思議ではないと思っているので……。

後半になってガッと増えた挿絵ですが、ジルの顔が若干ロリ化したような……。

「いま、側にいて話を聞いてくれる人を愛して、何が悪いんですか。貴方には誰よりそれが必要なのに。人は弱い。貴方も僕も、いま生きている人間は誰でもね。だけど、人の心は人の体温でしかあたたまらない。
思い出は美しいが無味無臭です。貴方に触れて触れられ、貴方に声をかけ、貴方に笑いかけてくれる人がいれば、貴方はそれを手に入れて強くならなくてはならない。貴方に縋らざるをえない多くのアジェンセンの民のために??」

(P84)

ローデンシュアの魔女?ハロウィンの夜に魔法のキスを (一迅社文庫アイリス)

デビュー作以来久しぶりのオリジナル作品。待ってたよ!

ローデンシュア6番地にある屋敷を15歳の魔女リジィが相続して引っ越してきた。
この屋敷には先住人がいた。魔力に囚われて屋敷から出られない幽霊が6人、大量の魔導具。
幽霊屋敷と呼ばれるヴィットリーニ家での奇妙な同居生活が始まる。

昔NHK教育で18:30からやってた海外のドラマ1っぽい匂いがした。ウルキエルはいつになったら出てくるんだろうと思ってた。後「ええ、この上にまだ学校へ行ったりするのかい!?」って思った2。あのプディング作りすぎたからうちに来ない? のシーンとかが私の中では海外ドラマっぽい感じなのだ……

仄明るい月光に、フレッドの体は白く透けていた。ゆらりと、まるで蜃気楼のように。
リジィの指先の、絆創膏のわずかな面積。彼が触れられる、わずかな部分。その上をさらりと撫でていく彼の指は、あまりに頼りない。瞬きをしている間に消えてしまいそうなほど。
なんとなく離れていくその指をつかみたいと思った。つかんで、まだここに「在る」ということをたしかめたい。

(P150)
  1. フルハウスとかアルフとかドギーハウザーとかやってた枠。翻訳ものの小説を読まず洋画もほとんど見なかった私が10代前半で触れていたほぼ唯一のもの。 []
  2. お屋敷の中だけで話が展開するものと思った []

神曲奏界ポリフォニカ ダン・サリエルと真夜中のカルテット (GA文庫)

これでおしまいとか超残念である。もっと読みたかった。
スランプになったサリエル先生超わらった。XJAPANもどきになったかと思えば一人称に著しい変動が出る程度に自信喪失。しかし62ページ付近はぐっじょぶだな。

子守り魔王と姫騎士団長 ?緑眼の咎人? (B’s‐LOG文庫)

1巻のときも書いたけど南米である。つまりイルマリアは若干スペインなのである。
最近スペイン萌えがやばい。ていうか1巻よりずっと面白いなあ。
前巻よりもっと直球にコンキスタドーレスで笑った。? コルテス将軍に続けー! / である。
コルテス将軍とケツアルコアトルが出てきたぜ……そして表紙の魔王がやっぱりシャイタンに見える。
トラロックは黒髪なのにもう病気レベル。

「ひめぎみはーいただいたー」は名台詞だと思う。トラロックかわいいなー。

そしてクレアが急速にレンタルマギカのアディリシアと同じカテゴリに……入ってきたような……。
ツンデレという意味ではなく「血」とか「誇り」とか的に。

アルビオンの夜の女王 -銀弾の君と炎の呪縛- (B’s‐LOG文庫)

シリーズ開始前は3冊完の予定だったけどもうちょっと続けられることになりました1ということらしい。3巻のあの終わりそうなムードはそれか。段々面白くなっているなあ。

そんな感じに第2部スタートな趣。フリーデルはツンデレだよね。
それはさておき今回のメインはセシア兄! シスコン兄! この兄はいい兄。
上に兄がいますが兄萌えは割とします。「こんなお兄ちゃんがほしい」とはさらさら思っていない、可愛がる/可愛がられる対象として自分を置いていないゆえの萌え。ひとことでいうなら「それはそれ、これはこれ」

何より漫才ちっくだったセシアとラゼリオンの仲が地味に進展しているのが驚きだ。
ていうかP231の最後ら辺な。ビズログさんまじパねえっす! っておもった。

  1. あとがきより []

海が愛したボニー・ブランシェ (B’s‐LOG文庫)

ボニーは両親が亡くなるとほぼ同時期に王命で「ロランの乙女修道会」に放り込まれることとなる。
修道院ではほぼ監禁状態であったが父の遺作、軍船メレアグリナ号の進水式のため1ヶ月ぶりに故郷へ戻ることになった。進水式の場でボニーは両親を殺したとされる海賊ファド・ディアス一行に遭遇する。
濡れ衣だと主張するファド、ボニーは真実を求めてファド一行に同行することを決めた。

ビズログの新人賞受賞作品。色々とすごい。
そろそろビズログはビズログさんまじパねえっす! とか言われてもいいんじゃないだろうか。
そんな序盤からイヤボーンである。パンチラならぬドロ1チラである。いやモロだけど。
ほんのりBAD×BUDDYを思い出した……(ドロワーズ的に

海はいい。海賊はロマンだ。老海賊はまじときめく。
ナイフ口にくわえてマストを駆け上がるヒロインってなにそれかっこいい。
ラスト付近力ガ欲シイカ?のあとのボニーはFF6のトランスティナっぽいよね。あとボニパンという響きはゴマパン2を思い出す。

「幸運はいつだって前向きな人間に味方する。運ってのは、その場にいる面子、気概、ものの配置、天候、気温、風の向き、自然の摂理……ほかにもいろいろ、無数の条件が奇跡的に揃わないと起きない一瞬のことだろ。ところがこの船にはこんだけ多くの前向きな奴が集まってるんだ。そういう人間が乗った船は、誰かがいい風を呼び込めば、絶対に沈んだりしないのさ」

(P76)
  1. ドロワーズ []
  2. 良かったり悪かったりする魔女、ポムグラニット []

天涯のパシュルーナ (3) (新書館ウィングス文庫) (新書館ウィングス文庫 155)

あとがき曰く全5巻予定の折り返しポイント。2巻は半年ぐらい積んだので今回はすぐ読んだ。
今日も災厄が寄ってくるトゥラルクは国王主催の夜会に招かれ、夜風に当たるべく外に出た。どこにいっても人ごみでなるべく人が少ないほうへ歩いていったところ貴族暗殺計画を耳にする。

ヴァイラはじまったな、という感じ。
基本的にトゥラルクさんまじなむいっす! ていう感じなんだけど1今回はうお、かっけーと思いました。ローリング運命。

「無実の人間を陥れなきゃ守れないちゃちなプライドなんてくそくらえ! おまえたち、恥を知れよ。恥を! 自分たちが何をしているのか、何をしなきゃいけないのか、てめぇの頭で考えてみろ!」

(P240)
  1. 主にヒルクイット的に []

悪魔のような花婿 (コバルト文庫)

スプリング男爵家の末娘ジュリエットは「不吉な13番目」の子どもで長身で、生家は貧乏ではないが9人の娘すべてに支度金を出せるほど裕福な家庭でもなかった。農業に精を出して品種改良をしてみたりで生涯を終えるのかと思っていたところ降ってきた結婚の話。相手は名門だが悪魔伯爵と怖れられるバジル家のウィリアム。

こう書くと非常にシリアスな話のような気がしますが一言で言うと「甘」に尽きる物語です。
新婚夫婦がひたすらいちゃいちゃしたり痴話喧嘩をするだけの話です。
血と肉の代わりに「お砂糖やスパイスそれから素敵ななにもかも」でできています。
なにひとつとして障害のないしあわせ結婚生活です。

あえていうならうなぎパイ的には1問題ありなんですが、まあそれはコバルトコード的に問題ありだろうと思うので、朝チュンと子どもができますのよ!対応なんでしょう。ていうか「床上手」「むらむら」はコバルト的にありなんだなあ、とおもった。いや床上手はせいぜい「あやして寝かすのが上手い」程度で使われてますが「むらむら伯爵」は笑った。

あとオールドローズ! サンホラー的にはオルドローズ! 魔女! ラフレンツェ! 忘れてはいけないよ!

続編は既に8月発売のコバルトに掲載予定らしい。この本はすごく面白かったけど童話的な予定調和の物語なので続きは読まなくてもいいかなっていう感じです。予定調和が悪いっていうんじゃないけど、要するに「キノの旅」なんだよね。シリーズとして続いたとしても、私の中では「2人はいつまでも仲むつまじく幸せに暮らしました」でいいと思います。

すごくどうでもいいことなのですが折込チラシの作者からの一言欄にあった「糖度高めのラブファンタジー」という表現にちょっと驚く。
いや「糖度」って少女小説読者界隈では珍しくもなんともない単語ですが、有川浩さんの講演会か公開収録かそんなので「読者さんは(自分の本を指して)糖度高いとかいう表現をされるそうで……(新鮮だとか驚きとかそんなニュアンスで)」て言っていたのをおぼえていたこともあり、いつの間にかまあまあ一般的な表現に? とかいうことを思ったりした。

  1. 婉曲的表現 []

シスター・ブラックシープ 悪魔とロザリオ (角川ビーンズ文庫)

吾輩は猫である。いや猫になってしまった。名前はまだない。
赤毛緑眼白い肌の赤子を妻にすると決め16年待った。その間に司祭と戦い魔力を奪われ、我輩は地上の生き物に成り下がったが我が妻を迎えにいった。かの女は男装し教会で助祭などをしていたが関係ない。その左手の薬指には既に我輩との結婚指輪がはまっているのだから。おいやめろ聖水に沈めるな(ry

悪魔から逃げるためコンスタンスはコンスタンティンと名前を変え男として育てられた。養父の司祭亡き今、助祭コンスタンティンが女であることを知るものはいない。しかし悪魔は現れた。
悪魔との結婚を破棄するべく100年前の伝説の聖女【黒い羊】へと姿を変えた。破棄するにはひたすら善行を積む必要があり、治安の悪いこの街では悪事には事欠かない。伝説の聖女の名前を借りて大暴れできて感謝されて目的も達成できる。すばらしい。
時を同じくしてコンスタンティンの教会へ司祭ユリエルが派遣されてきた。真面目で純情な善人に見える彼は悪魔の魔力を奪った司祭である。

なにこれ超すごい。超燃える。というのが短い感想です。
「殺伐とした関係」はとても好きです。「ひとつ屋根の下の秘密」とか超好きです。
なんですかこのバトル成分は! けしからんもっとやれ(*゚∀゚)=3!
いやあまりの殺伐成分1に満面の笑みを浮かべながら読んでしまったよ。なにこれ燃える。

序盤の「そなたの夫だ」のところ、これなんていうタキシード仮面wwwwwとおもったのは秘密だ。
P254の最初のあれのあたりでうっかりデュラララの波江とか美香を連想する。つまりこれはセルティポジションであるコンスタンティンをめぐる司祭と悪魔の物語なのだ!!
前も書いたけどどことなく少年向けスメルがするビーンズ作品が地味に増えてるような気がしますよ。いいぞもっとやれ。

あとあれだな! エリカとコンスタンティンは実態は百合なのにおいしいな! エリカツンデレだな!

これは食事用ですとかミサ用ですとか「変な人だなあ(*´∀`)」と思うエピソードがあってその裏側になんつーものが! 
? やべえ / ? 超好き /

いい時代になったものだ。

  1. ビーンズ的に。 []

金星特急2 (新書館ウィングス文庫)

ザ・サバイバルな金星特急2巻。
熱帯を走り雪山を彷徨し狼やヒルや蜘蛛やなにやらと対決しつつ崖を降りる。今回の舞台はカンボジアとチベット。超旅してる感がよい。しかも殺伐と命の危機が迫っているのである。
ひゃっふー。

鳥の羽をむしって鳥肌モードにしたり食いしん坊ユースタスである。もえる。
「父さんありがとう」に笑った。砂鉄はなんだかんだで面倒見がよすぎる。あとがきの砂鉄運送で倍増された。

今店頭に並んでる小説ウィングスを買ったらこれの続きを読めるんですが、小説誌は買っても読まないことが多いので文庫まち。

死神姫の再婚 -恋するメイドと愛しの花嫁- (B’s‐LOG文庫)

最近の死神姫は表紙がコスプレちっくであるなあ。今回は内容も仮装なんですが。女装男装実にフリーダム。最近はライセン夫妻が非常に夫婦である。アリシアが色仕掛けとかカシュヴァーン様もそろそろ残念可愛いにも程がある。

パーティはルアークが似合いすぎだった。ジェダがひどかった。(いい意味で)
岸田メルさん挿絵がクリティカルにひどすぎて超笑える(いい意味で)(具体的にいうと109ページ右側)
そして「貧乳幼女」という単語にバカ受けである。

エアリエル—緋翼は風に踊る (電撃文庫)

空戦か! と思って買ってみたはいいものの蓋を開けてみればボーイミーツガールのほうに重心が。

舞台は架空の国設定になっているけど多分イタリア。
レヴァンテの戦い方とか戦争の理由とかから第1次世界大戦のあとぐらいかなーとか思います。

カメラが趣味のマコトは「人殺しの道具を作って成り上がってかつ、マコトに政略結婚を勧める家」に嫌気が差していた。家を飛び出して写真をとっていたところ銃撃戦にあい、知らぬままに反政府組織の船に乗りそのままカメラマンとして雇われることになる。
マコトが住むことになった家は反政府組織「レヴァンテ」のエースパイロット「赤い亡霊」ミリアムが住んでいる。

個人的には2章がクライマックスだった。もうこの話ミリアムとマルだけでいいよと思った。女子組はいい。
しかしマコトのカメラバカエピソードはキモいっていうか気持ち悪い。どんな英雄的行動を起こしたとしても帳消しになるぐらいドン引きした。お風呂ハプニングは多少見たり触ったりしても不幸な偶然による事故がありえるよねっていう。でも写真を撮るというのはすごく自発的な行為だよ。常識をぶっとばしすぎだ。あれをラブハプニングで済ませるにはあまりにも犯罪ちっく。ぶっちゃけ車椅子でミンチにされてもおかしくはないと思った。屋敷の人超寛大。

同じくイタリアを舞台にした第1次大戦後の飛行機乗り、「紅の豚」は来月7月2日に放送されます(n'∀')η
「カッコイイとは、こういうことさ。」

プリンセスハーツ〜君は運命の人だからの巻〜 (ルルル文庫)

月色賛歌やべえ。いやまあ主にジル語についてなんですけどね。くんかくんかいうなという。

「ひとたび、王女に生まれたなら」と「私の願いを叶える者よ」で銃姫のあれこれに思いを馳せる。
プリハーで「ヘスペリアン」がでてきたのはたぶんはじめてか凄く前かなのではないかと思った。
いやプリハー再読したら「え、こんな前に既に××に関する記述が!」ていうことがあるので分からないですが。

デュラララ!!×8 (電撃文庫)

ラストとチャットにおける臨也が可哀相過ぎて笑った。
黒幕っぽく振舞える程度の実力があるからいいけどそれがなければこの人のだめの大河内君だよな。

今回はさらっとバッカーノとリンクしてたなー。シャロンとクローディアってそれ葡萄酒とシャーネの孫だかひ孫だかだ! バッカーノ1710はまだ積んでいるので崩していきたい。

渡草さんがなかなか残念な人だった。ラストの台詞とかあとがき的に今後ワゴン(主に遊馬崎)の人々の出番は増える巻はあるのだろうかそれとも削られっぱなしなのだろうか。とてもきになるところだ。
特典には弾かれがちな我が地元でもYUMASAKI WALKERは配布対象だった。びびった。

張間さん可愛い。そして杏里がエロティカルタユンだった。
あと今回の見所は頭上に猫なシズちゃんより「お兄ちゃん」をしてるシズちゃんだと思いました。

フォーチュン・オブ・ウィッカ  タロットは星を導く (角川ビーンズ文庫)

 相棒最強! 

アイリは口さがない噂を山ほど立てられる領域の幸運体質である。そして呪いマニアである。
努力と気合と実力で外務省入省をもぎ取ったのであるが1入省式で七聖守護物対策室へ異動を告げられる。七聖守護物対策室は曲者揃い2の塊でアイリとコンビを組むのはエン・ハイヅカという、凄腕の戦士ではあるんだけど残念にも程がある領域の不幸体質である。つまり上条さんからフラグメーカーを差っ引いて代わりにイケメン要素を突っ込んだような人である。

個人的には光炎のウィザードとかマギの魔法使いとかが同じカテゴリに入るかなあという感じ。
「相棒」「チーム」「どこか残念な感じの人々」「バトル」とかそういうのが好きな人にオススメです。
逆に「1巻から恋愛フラグが立ってないと嫌だ」っていう人には凄い勢いで止めます。
シアーズは?とかいう声がするけどあの人番外編とか最終巻のエピローグで報われるか否かっていう人でしょと思うので。

ルジャインの外見にわろた。口ー!
あとサイクスが非常に萌えキャラです。非常に萌えキャラです。大事なことなので2回いいました。

発売前に「フォーチュンオブウィッカって訳すると『幸運の魔女』でいいんだろうか」「『運命の魔術(魔術師)』って感じじゃないかね」「運命の輪のフォーチュンか!」という会話をしましたが、蓋を開けると運命の輪、しかしダブルミーニングではないのかねっていう感じでした。
ちなみに【運命の輪】と書くと別のクラスタが沸くぞ気をつけろ!

とりあえずがんばれ超頑張れの想いをこめてアンケートもぽちっとする。

読んで読書メーターに登録してからはじめて帯のない画像を見ました。
「おいこのカラーリングとか♂ハイプリじゃねえかwwwwwwwwwww」ととても思いました。
参考→ハイプリースト | ラグナロクオンライン : 職業

それを踏まえて書いてみる。
これはLUK-INTの♀ハイプリ(好きな武器はQカーシングロッド)とSTR極の殴り♂ハイプリ(ただしLUKはマイナス方向にカンストでグロリアは無駄に5)がコンビを組んで頑張る物語です。 
よしこれだ!

  1. やはり不正を働いたのではないかと噂される []
  2. と書いてアホと読む []

身代わり伯爵の花嫁修業  I 消えた結婚契約書 (角川ビーンズ文庫)

リヒャルトさんしょっぱなからまっしぐら。いや12冊分の我慢だもんな。誰か強いお酒を持ってきてー!
とりあえず新章突入の花嫁修業編ですが、私の中では既に前巻で第1部完のため現在はボーナストラックです。例えるならスカーレットウィザードと女王と海賊です。動き出すのは多分結婚式……? 何冊かかるんでしょうか。まあ気長に待ちます。気長に待てます。

あとキリル君はすごく残念な感じの勘違いをしていそうな気がして、私の中では不憫なキャラ部門にノミネートされそうな勢いです。

以前のジーク・リディそしてミレーユのポジションが現在はリヒャルト・ミレーユそしてジャックになっているような気がします。がんばれジャック。君の主はとどまるところを知らない。

東京レイヴンズ1  SHAMAN*CLAN (富士見ファンタジア文庫)

現代で陰陽師で熱血な感じの鈍感主人公と元気な少女と悪友な男友達と。
お祭りで射的のシーンは凄いな! あのシーンは凄く好きだな!
霊的災害とか言われたら始まりはいつも不自然を思い出す。

あらすじもちゃんと読んだはずなのに帯を見て、途中読むまでいろいろあったすえに北斗が1回死んで春虎の式神になるルートが見えていた。わたしの妄想能力意味が分からない。

〈運び屋(キャリアー)〉リアン&クリス 天国になんか行かない (ウィングス文庫) (新書館ウィングス文庫)

SFだと……? こういうのは久しぶりに読む。久しぶりすぎて「あれっぽい」というの言えない。
あえて言うなら「ドラゴンキラーあります」とか「相棒」とか「TWIN SIGNAL」そんな感じを混ぜ混ぜしたの?
……やっぱり違う気がする。
ちなみにこれが文庫デビューで、小説ウィングス掲載作に書下ろしを加えて文庫化といういつものあれだ。
面白かったです。

舞台は近未来、少なくとも2020年よりは未来の地球・アメリカ。
新米の運び屋リアンが受けた依頼はクリスチャン・リー博士をダラスから3000キロ離れたモントリオールの学会まで送り届けることだ。博士の発明を葬ろうとしている一派から命を狙われているためその護衛をかねてだ。
感情の起伏が激しいリアンと研究所生活が長いためか世間知らずの印象が強いクリスの道中。

・主な登場人物としては男オンリーです。女はほとんど出ません
・恋愛成分はほぼありません。
・ちなみにニアホモとかでもないですよ。
・銃撃戦はちょっとあります
・あとがきとかイラストとかぺらぺらしようとするとネタバレを踏みますよ

異文化コミュニケーションがよいです。相棒なんですよ相棒。
亀のところに右京さんがやってきたようなものです。

SH@PPLE  —しゃっぷる—(9) (富士見ファンタジア文庫)

最終巻。
カラーページの次のページで既に泣きそうになったので1次の日に回す。

  1. 感情の触れ幅が非常に激しい日だった。 []

はなひらく 淵国五皇子伝 (一迅社文庫 アイリス り 1-5)

ぺシフ父さん!!!

一時アマゾンさんで開腹されたりした1はなひらくである。
中華風ファンタジーです。

カナンは王立大学の植物学科の学生で、ある日東の淵国からの茶売りだと名乗る青年・善が訪ねてくる。
伝説の植物とされる「奇跡の実」の種子を発芽させ実をつけさせてくれと善に頼まれ、カナンがその種を手に取るとあっという間に芽吹きハート型の葉をつけ蔓を伸ばしカナンの体にぐるりと巻きついた。
カナンは胎児の頃から不思議なちからを持っており、植物に非常に好かれる特殊体質だ。しかも友好的な好かれ方ではなくただの養分として。奇跡の実は淵国の皇子にかけられた呪いを解く材料となる。カナンは寄生しているツタもろともに善とともに淵国に向かい、しばらく滞在することとなる。

律は可愛い子だな! アホな子ほど可愛いものだ。というか皆変で可哀相で可愛くて超転がる。
そして「働いたほうが負けだと思っている(キリッ」に死ぬほど笑った。

この本珍しいことにガンガンコミックスのようにカバー下おまけがある。ラノベ的には珍しいなあとおもうなど。
ちなみにすごくネタバレなので未読のうちはめくらないほうが吉かも。

「だから俺は詩を詠むんだ。そのために俺は生きている」
詩を書くことも、女と交わることも、結局は同じこと。
遺したい。それだけだ。

(P181)

あわせてよみたい

植物図鑑グリーン・レクイエム/緑幻想 (創元SF文庫)

  1. タイトル表記がはらひらくになっていた []

天使から百年  魔人と主人と廃棄物 (富士見ファンタジア文庫)

やっと読めた感が強い1冊。
はじめに発売が予告されたのは11月ですが色々ごたごたしたようでようやく本屋に並んだ5月。
あらかじめ3冊完結でということになっているようだ。

この世界にはロドーリーという敵が存在する。時折ふらりと現れて人々を襲っていく。
アルゼア国とエルスモア王国にしか現れないが、これは全世界規模で対応すべきとして「ロドーリー対策世界機関」はダーヴィス学院を開校した。全世界試験の結果素質ありと認められたものが集められる。
入学辞退も退学も認められない。命を落とす危険性だって大いにある。戦い方なんて分からなくてもここで教える。そんな学校だ。

英雄の末裔・ラック家のカイ(女)もそんな風にしてダーヴィス学院へ入学した。
人を殺したりものを破壊したりそんなことが自分にできるの? こわい。にげたい。どこか別のところへ行きたい。そんな思いと裏腹にカイはロドーリー襲撃の際、指示のままに手帳の1ページ目を読み上げよくわからないまま魔人システム成功の第1号となり異世界からの少女フジシロユイカを従えた。
でも依然として世界への立ち向かい方は分からないまま。

魔人システム・カイの世界とユイカの世界・100年前の天使戦争・ユイカの能力ってなんでえろいの? とかこのわけ分からなさは今にはじまったことではないので超wktkしつつ待ちたい。

わたし読んだ時はわけのわからないテンションでP160ぐらいの防具への試着シーンで死ぬほど笑った。
肉の入れ方wwwwwwwみたいな。ポムグラのときのあけすけな女子トークをおもいだす。

女神の娘の恋歌 光の乙女、闇の聖女 (B’s‐LOG文庫)

これはあれだな。兄だな。

なんか凄く急展開だった。今回は顔見せもしくは前振りでクライマックスは次の巻かなあと思ったら「マライナ」関係は凄い勢いで明かされた。そしてナリスフレイに胸キュンだった。いやレイヴェンの「俺を選んでくれ」にもばんばんばんとなりましたが。この足の速さだと次の巻で終わったりしないだろうかと思った。

カラクリ荘の異人たち 4 ~春来るあやかし~ (GA文庫)

最終巻である。
物語の最後は春というのはいいな。今年の春は全体的に変な天候だったが桜は綺麗だった。
舞台が春なせいかしんみり系の話が多かったな。全体的にときめいた。

この川は異界のモノたちの通り道である。川岸と遊歩道の境に巡らされた鉄柵が一応、人と異形を分かつ結界の役割を果たしているが、春にはそこにあちこち綻びが生じる。
桜のせいだ。
ことさら人々の思い入れが強い樹であるせいか、桜は魔性になりやすい。

(P230)

ベン・トー 3 国産うなぎ弁当300円 (集英社スーパーダッシュ文庫)

ベン・トーの読むのによい時間はごはん終了後のひとときだと思うんです。
美味そうだ美味そうだと思っても実際にスーパーへダッシュしたり「食べる」に至りませんからね!
過剰摂取よくない。我が家最寄のスーパーのハーフプライスラベリングタイムは18時のところと20時のところがあります。

いやこの本が出版された当時、現実的にちょっともうどえらい感じで。6月7月8月とかひどい。なんかもう当時を思い起こしつつ、鳥羽藤雄とアッーに笑いながら読む。チキンラーメンが美味そうでした。
うなぎは美味いです。名古屋で食べたひつまぶしも超待ったけど美味かったです。

あと5/3オフのときに「駅地下のお惣菜屋さんで298円とかから598円ぐらいまでお弁当超いっぱい売ってるんですよ。特価品とか割引シールとか関係なく」とかって東京の人に言ってみると驚かれました。地方差!

レッド・アドミラル  羅針盤は運命を示す (角川ビーンズ文庫)

謹慎を命じられロディアは久しぶりの故郷へと帰った。酒場での喧嘩を初対面のランセとともに鎮圧。色々あって小型艦レーン号の一員となる。何度も転属願いを出しそのたびに却下されてきた憧れの海軍だ。

海軍で帆船です。もえ。海戦とかもあるのでそういうのが好きなひとはふだんビーンズ読まない人も読めばいいんじゃないでしょうか。男装で女にモテて、疲れてても背後に薔薇とか宮殿とか背負ってしまう感じの真面目キャラが主人公です。既存作品に比べてもぐっと明るい感じがする。例えるなら壁井ユカコ作品の中でのクロノセクスコンプレックスのような立ち位置。

レーン号の乗組員は「有能だけど○○」っていう感じの人ばかりで、「ボケの供給過多」な状態です。

ちょっとビーンズ文庫っぽさは薄めかと思います。軍ものですので、萌えより燃え、愛より(今のところ)絆です。
海洋ものっぽさを大事にしつつ、少女小説ですので、専門用語はほぼ全排除。詳しい方にとっては「なんだそりゃ!」な点も多いかと思いますが、こう、海軍ものファンの裾野を広げたい、という小さな野望を手に頑張ってみました(笑)。

表紙イラストを見たときから「ランセがどう見てもわたし好みの気がしてしょうがない」と思っていたのですがその通りでした。

銀魂劇場版を見てからというもの、「背中合わせもえ属性」が開発されまして私の中で45ページが大変。
オンライン試し読みを読んだ感じでは遠征王のアイオリアが「君とは美味い酒が飲めそうだ」って言ってて、読んでる最中は多分アーロン編のルフィ1 とかあまつきの梵天2が出てきたり「Moiraよ!3」と度々叫んだりしてみました。

ランセが好きなんですが「有能だけど不憫なキャラ」というのは非常に好物なのでカロル美味しいです。

あわせてよみたい

天気晴朗なれど波高し。 (コバルト文庫)天気晴朗なれど波高し。 2 (コバルト文庫)

  1. 「俺は1人じゃ何もできねえ!」 []
  2. 「媚も追従もいらない 不文律はたった一つだ。 意見は許すが反抗を許した覚えはない」 []
  3. 残酷な神が統べる私が生まれた世界 []

“文学少女”と恋する挿話集3 (ファミ通文庫)

なんかどれもラスト付近がすごくせつなかったり締め付けられるような痛みを伴う話が多いなあ。好きだ。
炎を上げる牛魔王と恋しはじめの女給はどっちもラスト付近がやべえ! 胸がぎゅっとなるよ。
そして傷ついた紳士と穢れなき歌姫はこの先何が待ち受けてるのかと思うとすごくしょんぼりだ!
仔鹿ちゃんはなにかを思い出すなあと思ってたらあれだな、鳥篭荘のキズナだな。
千愛の未来の話が好きだ。流人がただのヤンデレ→ヘタレのニートなのに格好良かったな。

シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と黒の妖精 (角川ビーンズ文庫)

ビーンズの新人賞受賞作品。
人間が妖精を使役するハイランド王国。一流の銀砂糖師だった母亡き後アンは母と同じ銀砂糖師を目指すことにした。銀砂糖師は聖なる砂糖菓子を作る特別職。王の許可なく銀砂糖師を名乗ることはできない。
危険な道中の用心棒に妖精商人から戦士妖精を買い一路王都を目指す。

ザビで見た「児童文学っぽい」という選評に違わず、確かに既存ビーンズ作品よりは児童文学っぽい内容です。イラストもよい相乗効果。柔らかい雰囲気を作っている。

この世界の人間と妖精は使役する者される者。それもけっして対等な関係などではなく明らかに人間優位。時に殺伐とした支配関係です。ハリポタの屋敷しもべ妖精が近いなあと思いました。
心を許してなるものかと口悪くかつ頑なだったシャルがアンにもう片方の羽根を触らせたときは心を許したよ! 今この人デレたよ!と思いました。

ジョナスがちょー美女と野獣前半のアラン王子っぽいな!1と思いました。
児童文学寄りラノベにまた新たな傑作が誕生、と思います。

ちなみにこれ以外の私が思うところの児童文学寄りラノベというと

世界の終末—必殺お捜し人〈9〉 (富士見ファンタジア文庫)ミミズクと夜の王 (電撃文庫)時載りリンネ!〈1〉はじまりの本 (角川スニーカー文庫)シュガーダーク  埋められた闇と少女 (角川スニーカー文庫)GOSICK—ゴシック (富士見ミステリー文庫)

この辺りです。

  1. この人の話聞いてない感じが! []

レプリカ・ガーデン 時無しの人形師と人形の女王 (B’s‐LOG文庫)

「人形と人間の恋」な読みきりシリーズ完結。最後に超いいのきたこれ。セレネ好きだ。
好きな順に並べると3>1>2です。読みきりですが1巻アーセル救済ルートともいうよ。
そして好きなカップルと書けと言われたらバラッドセレネというよ。5章がどう見てもご褒美であるよ。
先がないカップルとかとても好きです。いやふつうに幸せな人たちも好きですが破滅前も好きです。
ヴェネツィアなカーニバルがロマンである。

なんというかもう「好きだー」とひとことに凝縮されると思います。

カーデュエイル物語 銀砂の魔王 (B’s‐LOG文庫)

流浪の民の少年ジークフリートと町の権力者の娘シェリルは「君の18歳の誕生日に迎えに来るよ」と結婚の約束をする。それから10数年後、18歳と数ヶ月を過ぎたシェリルはかつて領主の血筋である市長の息子と結婚話が持ち上がる。ジークのことを忘れられないシェリルは家を抜け出し酒場で情報を集めついにジークと再会するのだが、彼は異界カーデュエイルを統べる王となっていた。

話の大筋は割と好きです。大筋は結構シリアスなんですが、魔界は妙なものがいっぱいあってシリアスに徹せられないコメディで溢れている。そしてその笑いがどうしようもなく合わない。笑いのセンスがあわないってこういうことっていう典型例だと思いました。
三角関係になりそうで当て馬に終わったかの人は多分もっと出番が多ければ好きだっただろうなと思った。

とらドラ・スピンオフ〈3!〉—俺の弁当を見てくれ (電撃文庫)

あちらこちらで発表した短編の総集編。
完結してもう1年。もう「完結しました作品箱」に入ってしまっているのと舞台設定がものによっては1?5巻程度だったりするので、ニセとら以外は初読なのに再読したかのような懐かしい感じがした。

「バッドエンド大全」の北村・実乃梨の未来がとてもいやな感じでした。
「高校のときはどんなに万能感溢れてても現実ってこんなもの」感がすごい。あと竜児が歌ってた中国の古代から今に至る国名シリーズのうたがなつかしい。

210ページ付近の「ちょろぎを知らないなんて!」のあの台詞と挿絵はいい仕事をしている。
なんというイリヤの空。タイトルとあとがきをよんでにやにやした。
しかし本当にちょろぎは馴染みがない。ぐぐって現物も見たけど本当にこちらでは見ない。

ソードアート・オンライン 4 (電撃文庫 か 16-8)

フェアリィダンス後編。ALOもこれでひと段落。
キリトさんぜっこうちょうである。しかしアスナはバリバリとかサービスしすぎである。
コミカライズ化される機会があれば今巻はおおきいおにいさん向けに気合を入れて描かれるな!
しかしこのラスボスの小物感は今まで以上にやべえ!

あとがき曰く次の巻からは「キリトさんパねえっす」路線はそのままに大きく舵を切るということで、間違いなく戸惑う組の人ではないかと思う私である。

昨日(発売日)買いに行った時は30冊ぐらいあったのに今日行ったら3冊になっていた。
売れっ子だなあと思った。

キノの旅〈13〉the Beautiful World (電撃文庫)

久しぶりに読むキノの旅。元々黒い話は多いですがあれですね。
今読むと「違法な国」は2009年の時雨沢氏がうっかり微妙に未来の2010年に迷い込んでネタを拾っていったみたいですね。もしくは小説に時代が追いついちゃったんですか。単純所持禁止では児童ポルノ関連を思い出しますが。

いわく現実世界でやってはいけないことを小説の中でも書くことを法律で禁止したのです。
感動的な話であろうと、過去に書かれた名作であろうと、昔は国語の教科書に載っていたものだろうと、ファンタジー小説だろうと、速度違反レベルであれ法を犯しているものは一律に不許可。ミステリとか殺人前提だから駄目。官能小説は可能だが常に年齢表記をする必要がある。そんな感じ。

「肝心なことを聞くのを忘れてた! その呆れた法規制の理由は一体何なんだ? なんのためなんだ?」
審査官は即答します。
「おかしな質問ですね。そんなのは簡単です。この国から違法行為を少しでも減らすためですよ。違法行為が描かれているのを読んだ人間はそこから影響を受けて、自分もそれをしてみようと思います。それを防ぐためです。この国の治安を守るため、人々が安心して暮らせる明るい社会を作るためです」
「はあ? 小説の中だぞ? すべては絵空事だぞ?」
「だからこそ危険なのですよ! 小説の中で"お話"の中で描かれるからこそ、読み手はその行為が違法行為であるということにまったく思いが至らなくなってしまうのです(以下略)」

(P85)

おおこわい

いろいろな国のなかの「輝いている国」はあれですね、○○の起源は俺なんだぜ!!!

白と黒のバイレ 黒き、呪いの舞台にて (角川ビーンズ文庫)

前巻から時間が流れ、若返りの呪いがかかっているブランカは19歳の精神に11歳の体となっていた。

今回もリリアナは強いです。目次を見てな、なんだと! と思ったのは言うまでもなく1リリアナの婚約者が非常に胡散臭いですね。しかしそれを越えて好みを突っ走るのはブランカの妹姫・レオノーラ。

優秀な姉を持ち自身は王族としては比較的劣っているものの健気ないい子だったのだが、1回キレて思うが侭に口走り突っ走り帰るところが分からなくなった、そんな非常にときめく子です。とても妹です。

あと展開がスピーディーだなあと思う。圧縮展開だなあとは思わないんだけど、あれもうそこ? みたいな。
とりあえず中身はどうあれ見た目的にセロがロリコンまっしぐらにならない程度になんとかなってほしいものです。

ペルドゥラルとレオノーラはデュラララの誠二と美香から中二だったりヤンデレ成分を引いて代わりにそんなに甘くないものを突っ込んだ感じだ。ブランカがセルティである。

「ご安心ください。死体さえ見つからなければ完全犯罪は成立します」

(P29)
  1. 1章のタイトルはリリアナの婚約者 なのである。 []

アルビオンの夜の女王 -魔王子たちの紫の祝宴- (B’s‐LOG文庫)

表紙のセシア(だよなあ、これ)が随分と男らしい顔つきをしている3巻。
今回は女装少年も出ているのでいい感じに倒錯しています。
変態という名の紳士御用達1の上半身裸執事はなんか実際にイギリスに存在しなかっただろうか。なんかニュースでみたことあるような覚えがあるなあ。

ディドルディドルなマザーグースにフリンギーの月の王を思いだす。元ネタはマザーグースなのかなあ、と思う。
冬毛ウェスタンラリアートとかその狂った言語センス(すごく褒めてる)が好きだ。
アリス周りが好きなんだけどもうでないんだろうなあと思う。
ていうか全部読み終わってあとがき読むとそこだけすごく違和感が……。というのも
「あらすじ帯含め本のどこにもその兆候がないのに、あとがき読むとこの巻で最終巻っぽい」
雰囲気をかもし出しているんですよ。続き出るよなあ? 新章突入前のいったん風呂敷畳みでいいんだよなあ。

ところで3の兄君は髪の毛を固めるとグレヴィール2になると思いませんか。

  1. 本当にこう書かれている。死ぬかと思った []
  2. GOSICKのヴィクトリカの兄。のちのツインドリル。 []

メグとセロン〈5〉ラリー・ヘップバーンの罠 (電撃文庫 し 8-31)

やってることは以前と変わらないのに急にツボにはまった気がする。おもしろい。
上級学校は秋学期に入り新聞部は始動する。
それでラリーがラブレターをもらったり腕時計の謎があったりキャッキャウフフしたりまあいつもの感じです。
今回は"正式本名がとてつもなく長い女子生徒"リリアも登場する。

ふつうに学園モノだよなあ。いいところの生まれの美男美女という設定だけどそれが前面に出ることはあんまりなく、ふつうに学生してるもんなあ。ああセロンはモッテモテなんだが。

ペルソナ3ポータブル ベルベットブルー (ファミ通文庫)

P3Pノベライズ。P3Pだけに主人公は女1ですが、この話の主人公はベルベットルーム組です。もっというならエリザベスです。時間は12月末?1月下旬なので少なくとも終盤までプレイ済前提です。
P3のみでも大丈夫かなあと思いつつテオドアがいるので……。

エリザベス料理の「のようなもの」わらった。イゴール主なのに虐げられまくっている。和む。
ベルベットルームの日常が垣間見れる! 目を閉じたイゴール(の描写)が見られるのはこの本だけ!
しかしP5が出てそれにイゴールが出ていてももうP4までのイゴールとは違うというのが寂しい2

ハム子だとミックスレイドは存在しないのだけどもここは見せ場ということでミックスレイド有でよかったなあと思う。一瞬出てくるけどガキ先輩ルートだった。ていうかさらっと触手がでたよ! びびった。

P3Pハム子学園の日常もノベライズが出ないかなと思うのだ。ハム子を選ぶととても乙女ゲー的展開が広がっているのでビズログで! ペルソナ4 Your Affectionみたいなやつがいいです。未プレイ者お断りみたいなのでもいいので。

「真実はテオ。貴方のみぞ知るとわたくしも思っております。さ、吐きなさい」
「で、ですから! 滅相もないと——」
「メギドラオン、でございます」
この後。四度、テオドアはエリザベスにメギドラオンで吹っ飛ばされ、最期は涙ながらに白状した。

(P34)
  1. 以下ハム子 []
  2. イゴール役田の中勇氏はこの1月に逝去された。とてもショック []

バカとテストと召喚獣7.5 (ファミ通文庫) (ファミ通文庫 い 3-1-10)

短編集。ついに表紙に登場アキちゃん。

僕とホンネの召喚獣はよいね! 駄々漏れだね! 久保君歪みねえ!
ムッツリーニの中身とか、年相応の健全男子たる雄二とか、どこまでも天然明久とか、どこまでも2人の世界を展開する雄二と明久とか。サモンの罠に笑った。
あと(ガタッ とか(ブシャアアアア とかtwitterを連想しすぎて最早どちらが本家か分からないような状況。

美波がすれ違いラブコメフラグを、かたや姫路さんは同居モードへ突入するものの「変態という名の淑女」「些細な戦略などフルボッコにする程度の殺人コック」レベルを上げている……!
同居ということはムッツリ商会に大枚はたかなくてもやりたい放題じゃないか! 
どうなるんだ8巻。もしくはX.5巻。

「雄二。ここから先は地獄への一方通行だ。逃げられると思うなよ……!」

(P141)

ここだけ見ると無駄に格好いい。

まあ内容を一言で言うと「うららさんおめでとうございます」に尽きる。

SH@PPLE—しゃっぷる—(8) (富士見ファンタジア文庫)

短編集。ちなみに次巻で完結のようで、完結前に短編集か……と思ったら完結前に読んだほうがいいんじゃないかなという1冊でした。文学少女でいうと月花を孕く水妖ポジションだった。

3話やばい。
学園異能しゃっぷるである。何回と死んだ。わたしこういうの好きだよね……と再確認する。
2話の図書館の延滞者殲滅週間のたすきをかけて気勢を上げてるシーン(P81周辺)はあの雰囲気が懐かしい。東方ウィッチクラフトの御学祭の直前1のようだ。
どの話もよかった。笑えるし小さい双子は萌えるしとても面白かった。

  1. 神様はダイスを振らない []

子守り魔王と姫騎士団長 (B’s‐LOG文庫)

あらすじとかイラストとかそういう外見的にはまるで興味をもてないんですけどもヤンキー巫女逢桜伝の人の2作目なので買った。こういう博打的なことを久しぶりだなあと思う。しゃっぷる1巻以来?

今度も神話系です。スペインによる南米征服後! コンキスタドーレス! コンキスタドーレス!
無駄にテンションが上がりました。SoundHorizonライブで披露された新曲「海を渡った征服者達」について調べるためにコンキスタドーレス関連本を読んだところだったのでとてもびっくりした。(→海を渡った征服者達
魔王様赤髪でなくてよかったな。もし赤ならシャイタンシャイタン!と騒ぐところであった。

恋愛要素はこの巻ではとりあえずなし・子守魔王は裏表紙のあらすじ通りの「超いい人」
ヤンキー巫女のようなすっきりさっぱり!みたいな主人公ではありません。
梓と同じく苦労人ではあるんですが、「他に適役がいる1騎士団長というプレッシャーと義母からの嫌味に耐えぬく苦労人な良い子」でそれなりの湿っぽさも持った割と普通っぽい子です。

このファンタジーの南米割りみたいなこの世界観は結構好きです。なんせイヴェターンの国。

地味に衝撃だったのがあとがき。そうかペルーの人はアルパカも食用なのかと。毛をとるようだと思ってた。
あとゲテモノ食いのなかにワニが普通にありましたがえ……と思った私。焼き鳥屋でワニとペンギン食べました。ワニは鶏肉っぽい味でした。まあワニって言われんかったら分からんし。

  1. と自分では思う []

死神姫の再婚 -飛べない翼の聖女- (B’s‐LOG文庫)

カシュヴァーン「俺の嫁は世界一ィィィ!」の1冊。ex)「大体もっとよく見ろ、俺の妻はもっと可愛い!!」
今回はスキンシップというか密着の多いこと。カシュヴァーン様乙女時々おっさんすぎる。

アリシアの誕生日を盛大に祝ったのちライセン家とレイセン家一行はラグラドールへ。はじめての海や潮風だが、アリシア以外はあまり感動するものはいない。

というのも<翼の祈り>の教えでは海は不吉な場所。至高き国へ飛びたてるだけの翼を得ることができなかった民が沈む国があるといわれており、さほど信心深くない者でもあまり好んで近づきたがらない。
現代日本で言うと墓地なのか。
そこを襲撃されて離ればなれ引き裂かれてアリシアは<翼の祈り>教団本拠地へ。
そして対面するアリシアと聖女アーシェル。<翼の祈り>の内部がごろりごろり。

トラウマを作る奇書シリーズ:どろどろ屋敷がどろどろ溶ける

前巻に引き続き「いい仕事をしている挿絵大賞」は「海に飛び込んで髪型がぺしょっとなったカシュヴァーン様」
終章が「これはなんというギャグだ」としか思えんとです。ちょー笑えるんですがこれは笑っていいところなんでしょうか(だめっぽい気がする)。

パーシアはルナちゃん予備軍。

あと帯が何の役にも立っていないことに笑った。ちゃんと家に帰るし対決もしてない。

狼と香辛料 13 (電撃文庫 は 8-13)

短編集。いつものやつとホロ視点のいつものやつとエネク視点のノーラの話。
いつものやつではあるんだけど最近の中ではかなり好きな感じ……。
読み方(1日1編ぐらいで読んでた)か旅ばっかりしてるところがすきなのかなんなのか。

いやなにをいってもノーラの話いいよ。
狼と香辛料〈2〉に出てきた羊飼いノーラと従者の犬・エネクの物語で、語り手はエネク。動物である。
わたし元々「人に近しいイキモノ」一人称小説結構好きなんだ。
パーフェクト・ブルーとかバルタン最期の日(モノレールねこ収録)とか。エネクもマサと同じ誇り高き賢犬なのでとてもときめく。

レンタルマギカ  銀の騎士と魔法使い (角川スニーカー文庫)

なんかちょうおもろかった気がする。
妖精眼モードはないにしろそれに近いものはあって桜を咲かすシーンとか超好きだ。
地道に地道に成長を続けているいつきはよいなあと思います。
銀の騎士団とのフェーデにはウヒョー(゚∀゚)となるんですがそれ以上にあれだけページ数少ないのにごりっともっていく終章。アディリシアは可愛いわ超重要人物出てくるわこの引きはやばい、と思った。

夜の虹 (コバルト文庫)

19世紀帝政ロシアという触れ込みが気になって読んでみた。
ロシアが舞台の作品は凄く縁がないのだ。なのでこれを機に……
知ってるけどロシアの人名はすごく独特で中々覚えにくい。メインどころはオリガ・ロジオン・レオニードとすっきりしているけど「フィルサーノフ」とか「ミハイル・イワノーヴィチ」とかすごくロシアだ。
わたしのロシア人名の引き出しはアレクセイ・ズヴォリンスキーとエイレーネとミーチャぐらいなのでむむむとなる。

表紙の左側にいるのがオリガ(主人公・父の死をきっかけに死者の姿が見えるようになった)で
右側にいるのがロジオン(近衛連隊の新米で中尉だったが色々あって警察署の副署長に就任する)です。
甘味はあんまりありません。死者の謎とかはあります。食べ物の描写は結構あります。おいしそうです。

オリガは死者が見えるその能力で子どもの遺体を発見する。そしてなしくずしのままに別件の失踪事件に関わることとなる。名前はよく見ていたけど毛利作品を読むのはこれが初めてです。おもしろいなあ。

悪魔のソネット  永遠の扉は二人のために (角川ビーンズ文庫)

完結巻。
ミセリアいいよね。いや悪魔全般軽くていいね。享楽的だ。
ルーナエが「2人の仲を認めたがらない親を説得する世話焼きモード」だったりレクスが可愛かったりエルデンが普通にいいヤツだったりして悪魔陣が全体的に愛いなあと思いました。
ジャスティンとレクスもよかったです。よかったです。幸せなのはよい。

環状列石(つまりストーンヘンジか!)+門=KAREN と聞いて(ガラッ という脳内ツッコミが入った。
あとランズエンドは藤谷先生が旅行中と聞いてとか思った。とてもミシェルモード1だった

あと今回の表紙が共鳴せよ!私立轟高校図書委員会 4とか大体のケータイ小説みたいな感じのクリアカバーみたいに見えてびっくりした(ので触った)。なんだろうこの錯覚。背景効果?

よき物語でした。ごちそうさまでした。

「くっ! ものすごくそそられるんだけど、俺には心に誓った人がいるんだよなあ!」
「えっ、嘘! 悪魔が操を捧げてるの!? 何、それ、いいじゃない! こっちこそますますそそられるじゃない!  あんた、詳しく聞かせなさいよ!」

(P73)
  1. 現実と幻想の境界を認識できていない類の言動を繰り返し行動にも尋常ならざる点が多々見受けられた []

身代わり伯爵の誓約 (角川ビーンズ文庫)

短編集こみ11冊の末ゴールイン。とても転がれました。
読みながらじったんばったんするぐらいリヒャルト全開であったけどわたしが好きなのはフレッド周りです。

ようやく2人の関係が落ち着くべきところに落ち着いたんだし一難去ってまた一難ちっくに終わらなくても! とかはやく続きが読める1のはよいことだけどそんなに急がなくてもいいのよと思う。

感想として書き残しておきたいことがとてもありません。ようやく落ち着いたの一言に尽きる。
あれは読んでる過程が楽しい本だな。

「……お転婆で泣き虫な、ぼくの妹」
眉をつり上げて怒られるのも、ぶつくさ文句をつけられるのも、たまに首を絞められたりするのも、みんなみんな大好きだった。愛情は素直に向けられるより、ひねくれた形でのほうが真実味を感じる性質だから??こんなことを言ったら、また「変態!」と罵られるんだろうけれども、そんな最高の褒め言葉かつ愛情表現を、今すぐにでも浴びせられたい気分だ。
「--------きみの『一番』でなくなる日がくるなんて、悲しいね……」

(P257)

これを読んだ後うっかり「ハーレクイン化」っていう電波が飛んできて、わたしハーレクインそのものは読んだことないんですがtwitterのBOTに日夜触れあい以前の活字倶楽部のインタビューは読んだことあってそれ読み返してみたらびっくりしましたうん。

読者さんの声を聞いていて思うのは、皆さん、お姫さまになりたいんだなと。リージェンシー2のヒロインたちはきらびやかなドレスを着ているので、読者さんはお姫さま気分に浸りながら、夢の世界に行けるんです。

活字倶楽部'06夏号 ハーレクインに挑戦! 特集内のインタビューより

どこでも人気だな。ハーレクインはジャンル・シチュ・パターンが超豊富3で凄いので少女小説も姫嫁以外がもっと増えてくださいお願いします。いや別に少女小説にハーレクイン化してほしいわけではないのですが。

  1. 6月に続きがでる []
  2. 様々な時代が舞台の「ハーレクイン・ヒストリカル」のうち最も人気のある19世紀初頭の優雅で華やかなイギリスが舞台の話 []
  3. 中世スカンジナビア半島が舞台でバイキングに連れ去られたタフなヒロインが自分の居場所を作り上げていく。あとモテる。とかそういう感じのを見たときにはなんだそれ! と思った。 []

黎明に向かって翔べ (角川ビーンズ文庫)

中華ファンタジー。
思ってたより硬かった。初期の彩雲国だと思ったら十二国記だった、みたいな。
いやわたしの中華ファンタジーの引き出しが非常に狭いだけで似てるとかそういう話ではありません。

時代的にはパルメニア・遠征王あたりとリンクしてます。
動物大好きへメロス=ソーンダイクが東の大陸にいたときの話がこれ。珊瑚が時々キトリに見えてくる不思議。

これとか遠征王とか昔のビーンズはこういうのも出てたんだなあとしみじみします。
私少女向けラノベでえろいのは遠征王程度でいいです。もうちょっと濃くてもいいんですが、そこに至るまでの話は嫌なんですあくまでもそれは通過点であるべき(゚д゚)

金星特急 1 (新書館ウィングス文庫)

これはよい冒険もの。少女向けレーベルではあんまり触れたことのない雰囲気。
一応現代地球・日本がスタートの地ではあるけど今とはまた違う別の歴史を辿った感じの日本。
たとえば「都立高校」「東京駅の八重洲口」なんかがあるけどまだ赤線や日本から他国への橋が存在する。「漢字」は飾りであり記号で模様だ。

「金星」が花婿探しをしている。見事婿に選ばれればこの世の栄華は思いのまま。

金星は国籍不明・正体不明・ある日忽然と現れた美女だ。花婿の条件は一つ「生殖可能な男子」
金星の元へ連れて行くという金星特急と花婿募集ポスターがギリシャに現れて8年、世界各地にその特急列車は現れて一定期間ののち沢山の男を乗せて消えた。誰ひとりとして帰らない。追いかけたヘリコプターなどもすべて消えた。

自殺特急便といえるその金星特急に乗り込んだ錆丸・砂鉄・ユースタスの話である。
何もない空間で電車が1両分プレスされてしかもあるはずの死体が姿を消すのである。ときめきだ。
この巻だけでも相当の死者が出て容赦ない展開であるのに重くならないのは錆丸の明るくて好奇心の塊の性格によるところが大きいなあと思います。

1巻ではまだうおおおなんだそれ気になる! って感じの謎をひたすらふりまく話のスタートの巻。
季刊雑誌の連載がベースなので続きは最低半年後です。多分今出てる小説ウィングス買ったら続きが読めるんだろうけど本になったときのお楽しみにしておく。

例のあのユースタスは女フラグが立ってる件。無理ではないと思うんだ。錆丸は剥かれてたけど巻末の砂鉄視点短編によれば「外見がどう見ても男であればチェックがおざなりになる」なので無理ではないはず。

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