「Revo(Sound Horizon/Linked Horizon)について全く知らないわけではないが、そんなに詳しいわけでもない」人によるインタビューは久しぶりだったので滋養がある。

??Revoさんは、現在Sound HorizonでもLinked Horizonでも唯一のメンバーですが、創作活動は孤独なものではないでしょうか?
Revo:完全に一人かと言うと、支えてくれる人が一人でもいる以上、多分違うんでしょうけど。そうですね。ずっと孤独かなとは思います。寂しいと言えば寂しいんだろうなと思うんですけど、寂しくて耐えられない人間は続けていけないんだろうなと。どこか孤独や寂しさが馴染むというか。人間の本質は孤独なのかもしれない……みたいな哲学的な感じなんですけど、そう自分で納得できていないと続けられないかもしれないですね。だからこそ、人に届けることにも意味があるんでしょうし。

??CDをプレイヤーに入れて、収録曲を順番に聴く、というスタイルとは違うことをRevoさんはやりたかったわけですよね。

Revo:音楽で物語を届けることをずっとやってきて、その物語をどう届けたいのかによって、届けるための方法論や媒体も自由でいいじゃないかと。従来の形のままだと、『絵馬に願ひを!』は絶対に生まれないので、「『こういう音楽のあり方もありだよね』っていうのを、今示さねばならん」みたいな謎の使命感はありましたね。「これを無視したまま、次へは進めんぞ」という感じというか。物語音楽の可能性を本気で追求するなら。

??ちなみに、音楽だけを聴くための隠しコマンドは用意されているんですか?

Revo:ないです。

??選ぶ体験をするための作品と割り切っているわけですね。

Revo:そうですね。特定の曲だけリピートして聴きたいという需要があることはわかってはいるので、そういう需要もすべて内包する形でできれば良かったんですけど、今回のBlu-ray形式では難しい問題があって。それをクリアするアプリ版の構想もあるのですが、力不足でまだ着手できていない現実があります。まずはこのBlu-rayをみなさんが受け入れてくれるかどうか。すべてはそこからかなと。