タグ「 ウィングス文庫 」の記事

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ミレニアムの翼~320階の守護者と三人の家出人~ (2) (ウィングス文庫)

3人の家出人が転がり込んでにわかににぎやかになったサイラスの自宅兼便利屋。
発明卿が殺された事件の容疑者として逮捕されたナッシュの釈放を求めてサイラス・ジョニー・ラモーナは高層フロアで行われるパーティに乗り込む。

スチームパンクの2巻。
「発明卿はどうやって殺されたのか」「誰が殺したのか」というのが割とメインでこういうの久しぶりに読むなあって思った。あと時間錐というあれはちょーシリーズにおける分銅みたいだなあと思った。オニキス懐かしい。

金星特急・外伝 (ウィングス文庫)

金星特急外伝です。完結後の時間軸が多いのな。でもわたしごりーんともっていかれたの夏草と三月の出会いの話なので。なんだあのくっそせつないの。うおおお。
どれも家族の話です。家族になろうっていうのと家族になりたかったていうのと家族が増えたっていうのと家族の肖像ていうのと私に還りなさい
いやもう過去の三月がーーーーー錆丸のところで幸せにしてる三月がーーーー
親のことが心配でならないユースタスがー家族の同意ヾ(:3ノシヾ)ノシ((└(:3」┌)┘))
とてもいいものを読んだ。今続けて読んだら泣くけど構わぬ(ずびずびしながら読んだ

あなたの町の生きてるか死んでるかわからない店探訪します (ウィングス文庫)

「一般文芸からの文庫落ちでライトノベルレーベルから出ているエッセイ」のカテゴリ付けが難しいんだけど原則重視で。

「この店どうやって経営してるんだろう(常時閑古鳥」っていう店(外食産業)に入ってみようという体を張ったエッセイ。明らかに見た目がやばい店もあり、保健所に踏み込まれたらアウト1だろこれって店も多いです。美食とは程遠い、ゲテモノ食いとはまた別のジャンル。ゲテモノは文化の違いもあるけどこれは日本の、もしかしたらうちの近所にもあることかもしれないことだからな2
でも明らかアウトなのに食べてるからすごいと思います。
「普通にまずい」とかではネタにならないっていうレベルの、これで商売が成立しているほうがおかしいという店の多さよ。

一つ目の中華飯店えぐすぎる。
漫画がところどころに挿入されているんですが、そのページのものではなく数ページ先のことを反映していることもあり、エッセイなのに「これネタバレだー!?」もあり。読むテンポが崩れるので後でまとめ読みしました。

  1. 食品衛生法違反とかそういうの []
  2. ていうか実際に1回あった。私は見えないフリをしていたけど足元で動いていたあれは確実にホームステイだったのだ。 []

ミレニアムの翼 (1) ~320階の守護者と三人の家出人~ (ウィングス文庫)

スチームパンク。
産業革命はアングリア王国に大きな繁栄と、何百年と続くことになる公害をもたらした。
マスクなしでは暮らせない時代が流れ、5人の発明家によって国土再復興計画が実行された。まず高い塔を立て人々はそちらへ移住させ、今度は不可能と思われた緑の大地《田園》を復興させた。計画は18年で完了したが再汚染防止のため人々の再移住は禁止された。これが塔王国アングリアの始まり。
それは500年たった今も変わらず、5人の発明家はその家名を塔を支配する企業グループへとして遺した。

320階に住む便利屋サイラスと、機械いじりの天才ジョニーの出会いにはじまる塔の物語。
要するにサイラスは「苦労人のお父さん」です。行きつけの《鋼と真鍮》亭で酔いつぶれたジョニーを拾いそのまま居候化し、今度は田園生まれで塔を歩いて上っているナッシュとあともうひとりやってくる。
いい世界だなーと(たぶん暮らしてる人は大変だろうけどさー)読みながら「親方ァ! 空から女の子が!」となる。
あとあと、ここを出て行くときは前もって言ってくれってなんかしょんぼりしている感じのサイラスかわいい。
続き、続きは金星特急の短編が載っている限りは小説ウィングスを買うことにしたのでごろごろと読みます。

金星特急 (7) (ウィングス文庫)

終わっちゃったよなあという。もうほんとうに「物語の終着点」という言葉がふさわしい最終巻でした。

ネタバレしかないので感想は後半において前半は「俺と金星特急」についてかきたいと思います。
ついろぐさかのぼってたら発売日付近には毎回wktkしてる雰囲気がありました。ただのファン。
ウィングス文庫ってジャンル:ウィングス文庫っていうか、姫嫁姫嫁してないしかといってBL! みたいなレーベルでもなくてほんとうに独自路線なレーベルで、正直な話ほかの文庫に比べると単価高い。ちくま文庫か創元推理かみたいな。特に金星に関しては性別関係なくどうぞどうぞいってたな。
面白いものは面白いと叫んでいるんですが過不足無く最後まで読みたかったので草の根活動をした。とにかく推せる所では推した。影響力ありそうな大手1におもしろいよーおもしろいよーと囁き2、このラノでは1位推ししーの3この少女小説がすごいでもゆがみ無く。いやほんとうになんかオススメありませんかっていわれたら基本金星推しだった。
最後を見届けられて本当によかった。2010年1月刊からの楽しい2年間でした。ありがとうございました!
(でも鳩の派手マは来年いっぱいは続くんじゃぞ!)

  1. でるたんことbooklines.netの人 []
  2. 読んで感想書けよという流れ []
  3. 実際年間1位だろっていうぐらい面白いので []

金星特急 (6) (ウィングス文庫)

グラナダ到着&合流のご一行。錆丸さん再開できてよかったね!
いらっとして喉笛狙う三月素敵。
許されない恋をしている金星の下へ集められた女の子たちが花婿候補の行動を見守ってて、「ああ、そんなこともあったなァ」と気分は回想モード。あとグラナダが戦場になりそうとか各所でBGMが侵略する者される者でした。
錆丸が体も頭の中身も成長してて、でも砂鉄のやり取りはそのままで和んだ。
女装のまま派手にたかっているところがとても笑った。ユースタスが錆丸と(模擬戦とはいえ)戦ってたのであの震えてた錆丸がこんなに大きくなるなんてと成長を見守った。あとは蝶の子! 蝶の子! 夏草!ってはねてた。

書き下ろしはアルベルトの話がすごく好きで、うっかり頭がパァンとなるところだった。危ない。

こいつなら命を預けられる、ではなく、こいつなら殺してやれる、か。

(P172)

「この地ではキリスト教の宣教師達が世界氵語も広めたせいか、教会の教えに反するような『交流』をする時は、みんな現地語を使う習慣だ。普段は教会に遠慮して世界氵語しか使わない奴らも、この日のために祖父や祖母から教わった愛の言葉を相手に差し出す。宝物みたいにな」

(P278)

金星特急 5 (ウィングス文庫)

金星特急5巻。グラナダへ向かっています。
twiterでたびたび「鳩の子だよ!」って言ってたのは金星特急を読んでいたからです。
錆丸が本当に成長期だなあ。暁玲と揃ってがたがた震えていた頃とはわけがちがう。強くなってるなあ。

平和を願って作られた言葉が世界から平和を取り除いてしまったっていうあれがとてもいい。

233ページとかあのへんはやばい。砂鉄の癖に! ほらあとがきのほうのあれが来たら通帳出すわ。

「骨の砂漠を遥々と」のラストでうっかり三月に転びそうになった。転びそうになった!!!!!!
あのもえのかたまりぶりはやばい。血飛沫がぶしゅあっとかあれはやばい。とてもやばい。俺そいつ殺したいとか鼻血出るわ。そして錆丸の「俺、弟になるよ」にぶっころがった。ただでさえ夏草と三月はロマンがいっぱいなのになあ。そんな血を血で洗う展開なのにあの人に恋をする権利をくださいとかね! もうね! 

「こんにちは、世界の皆さん」
レンズに向かってにっこり微笑んだ。肩に、腰に、ふわりと赤い布が巻きつく、演出効果はばっちりだ。
「金星特急に乗り遅れた蝶の子でーす」
ばちんとウィンクをすると、辺りが一瞬静まりかえり--------凄まじいどよめきが起こった。

(P112)

金星特急 (4) (ウィングス文庫)

今年も絶賛ザベストを走っている金星特急。すげーおもしろい。

錆丸のあの生かされてる感。読んでてとてもどきどきする。あの手紙の中身はユースタス行きだろうか金星行きだろうか

冷静だから殺さず耳だけにしとくとかまじロマンだなー。首をがっぷりぶっ飛ばしてやりたい。
狙撃したい。あのアルベルトがもえすぎてたまらん。

「機械的に毒殺して回る君には、美学がありませんね。ただ暗殺や拷問の道具として使えばいいものを、毒の威力に振り回されている哀れな道化が君ですよ」
注射器ケースをからからと振って見せた。
憐憫の表情で彼を見下ろす。
「君は平凡かつ中途半端だということが、ご理解いただけましたか? --------この下民が」

(P162)

このシーンが超好き。たまらん。イラストとあわせてまじ美味すぎた。

夏草の本キチっぽさにはなんか心当たりがある。あれはでるたんが二次元に飛び込んだ。
新刊が出てないことにぶちぶちいったりブリタニカを身長計にしたり未読の本がなくなると微妙に機嫌が悪くなったり。夏草と三月のくみあわせはよいなあ。もえる。じつにもえる。三月の過去がくろくていい。

リアルイスタンブールあたりにいく旅行エッセイが読みたい。とるこ日記かkmpみたいなのがベスト。

金星特急はこのあとグラナダに行くのかしら。
悪魔(シャイターン)が出てきた時点で相当笑ったんだが、まじイベリア。
そして後半が地味にバロック! バロック!

あとがきが地味に笑いのドツボだった。
下着を気にしたり色を気にされたり形状を気にされたり性病の心配をされたりまじわろた。

そしてここで続くとか! 3巻に続いてこんなところで続くとか!
わたしは4巻もちゃんと待てた偉い子なのでちゃんと5巻を待つ。

金星特急 3 (ウィングス文庫)

\ 磯野ー羊追い祭りやろうぜー羊の首を落として血が噴出したらスタートなー /

という3巻です。
金星特急が停車したのは中央アジアの草原地帯、騎馬民族で傭兵集団の月氏がいる土地だ。
花婿候補はもれなくこの月氏の《羊追い祭り》に参加させられることになる。
月氏はトップに鎖様と呼ばれる首領以下黒鎖・赤鎖・白鎖の3つのグループに分かれており傭兵は鎖と呼ばれ、1グループ100人計301名の傭兵集団である。羊追い祭りの本番は「鎖の入れ代わり」をかけた戦いだ。
この時期に月氏の土地に踏み込むものはすべて「月氏に入りたい挑戦者」とみなされ月氏との戦いを余儀なくされる。
月氏は勝てばよし負ければ月氏から追放で、挑戦者は勝てば月氏の一員、負けたからといって殺されはしない。月氏も挑戦者を殺さないのがマナーとされる。

しかしこの軽快に流れる血よ! 羊の首を落とすからな! それ以外でも軽快に人が死にすぎだ。
目の消毒とかアルコール綿突っ込んだとか鍋いっぱいのプリンとかぎゅーんぎゅーんとする。
というか1ページごとにもだもだしすぎて読むのに超時間かけたぜ。

とたんに一鎖が投げつけたナイフを三月は長剣で跳ね上げ、頭を狙って撃たれた弾丸はひょいっと避けた。
天上のフェルトにナイフが刺さり、壁の骨組みに穴が開いたが、無名は何事も無かったかのように黙って料理を続けている。砂鉄もまったく動じていない。
(こ、こえー! 傭兵のじゃれ合いめっちゃこえー!)

(P109 )

この辺とかちょうもえるよな。射手座とか可愛いけどライフルを背負ってデートなんだぜちょうもえるぜ。
砂鉄の過去、ユースタスの正体、明らかになるもの多い中それ以上に増える謎。
錆丸の過去パートはちょうどJRの中で斉藤和義の「ずっと好きだったんだぜ」を聞きながらだったので脳内でなんか変な化学変化を起こしていました。

そして合計180リットルのゴミ袋わろたwwwwwww
ユースタスがまじ朽葉である。

〈運び屋〉リアン&クリス 永遠なんか知らない (新書館ウィングス文庫)

近未来よいバディもの2巻にしてシリーズ終了。

帯にある「預かったのは、禁断のイキモノ。しかもそれが巫女姫」巫女姫、それ単独なら少女小説的になんら不思議ではない単語ではあるけどまさかのカルト教団により生物兵器化された赤ん坊。すげえ!

「永遠なんか知らない」は後に行けばいくほどじわーっとするいいはなしだなー。すごくいいはなしなんだ。
徐々に人間味を覚えていくクリスの行く道がよければいい。
読了後しばらくしてもしんみりとして寂しくて切ない感じがずっと続いた。

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