カテゴリー「 エッセイ・ガイド 」の記事

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翻訳のココロ

翻訳という仕事についてと嵐が丘を訳した当時の楽屋裏話(取材とか、wineの訳についてとか

嵐が丘の舞台を訪ねる取材旅行で、ブルゴーニュにグランクリュ街道、ボーヌとか出てきて、おおもやしもんだとか思った(そしてもやしもんを出してきて該当部分を見返す)
コートドール(黄金丘陵)とか出てきて、この前読み終わった「調理場という戦場」のレストラン名はここから来てるんだなあとか。つなーがるろまーんとかロレーヌマダーとか思ってたら「調理場という戦場」の一文が引かれていた。直球だった。

ところで、合気道は上達すると、どうなるんだろう? 試合がない以上「勝てるようになる」という概念はない。それでも、やはり「強くなる」んだろうか。
そう思って訊いてみると、彼女はこう答えた。
「強くはなりません。美しく、正確になるのです」
ああ、ホンヤクも、勝たなくていい。美しく的確になりたい!

(P56)

経験を盗め

とりあえずこれを読まねばと思った。

コバルト風雲録

コバルトが出来る以前の話や、氷室冴子・新井素子がデビューしたころの話から丘ミキ・MOTHER・ドラクエノベライズの話まで。久美沙織の作家人生について。面白かった……こっちも付箋がびっしりです。

・ハーレクインとアルルカンは同じ単語のイギリス風とフランス風読み

というわけで、小ジュがコバルトに変革していく怒涛の時代を、フロントライナーとして疾走した……というより、むしろ、ブルドーザーのように開拓して、あとから進むものたちのためのコース設定をしてくださったのが氷室さんであり、日本マンガ界ぜんたいが手塚治虫先生ヌキでは語れないように、氷室さんがいなかったら、いろんなことが「こー」はなっていなかっただろうというのが私の感想です(P58)

では、一般大衆娯楽文学と、「そのへん」の違いって、いったいなんなんでしょう?正直わたしにもよーわかりません。でも「もしかすると」コレではないかと思っているものはあります。
それはエロスの質です。
エロスというても、エロとちゃうよ。快楽。快感。官能。そうには違いないんだけど。「美的感動」というと、ちょっとはわかるかな。(P70)

「そのへん」=ラノベ

『おかみき』にウケてくれる読者の大半が、それを未来と朱海くんとの「ラブコメ」だと思ってしまってくれているらしい、ということだったのでした。
(中略)
すみません、わたし、マジ、困惑したんです。
わたしは「とある特殊な境遇にあった清純といえば聞こえはいいが融通のきかないタマシイが、別の(どちらかというと前よりは普通で一般的な)環境に放り込まれた時に、どのような摩擦をうけ、どのように苦しみ、そしてどのように自己変革して適応していくか」という物語を描いているつもりだったのです。いや、そんな壮大なテーマをそうカタクルシイ文章で意識してたってわけじゃないですけど。(P184)

ほぼ日ブックス#0010 ダーリンコラム (ほぼ日ブックス)

ほぼ日刊イトイ新聞のダーリンコラム書籍版。
内容は1998年から2000年まで。

ぼくが、知り合いに「自殺したい」と言われたら、どうするだろうと考えてみた。「ばか!」と言うか、「なんで?」と言う。
それくらいしか思いつかなかった。
この「なんで?」の問いに対して、説得力のある答えなんかが返ってきたら、ひとたまりもないね、ぼくなんか。そうか、なるほどなぁって黙っちゃうだろうな。
善いことか悪いことか知りませんが、それくらいしかできないです。

(P41)

考えてみた。やっぱり「なんで?」か「あかん!」だろうな。自殺したいではなく誰かを殺したいでも同じだなあ。なんか答えが返ってきてもお願いだからやめてくれとか言ってる気がします。時期が時期なのでそんなことを思いました。

桃色トワイライト

だらっだらしているときに読んでいた。
割と何回も読んでるけど毎回同じところでにやっとしている。

あっちこっちでエッセイとか書評書いてるし「三四郎はそれから門を出た」系の本が出ないかなーとひそかに期待している。

鏡の向こうに落ちてみよう 有栖川有栖エッセイ集

エッセイ第4弾。
台湾でのイベントにはじまり、ミステリ系(女王国関係が結構多かったような)、映画、阪神とか日常とか。阪神の話は読んでてにやにやしてしまいますね。私7月下旬にようやく甲子園デビューが確定しまして今からかなり楽しみです。

女子の国はいつも内戦 (14歳の世渡り術)

PR誌のなにかで褒められてて、予約して順番がやってきたと思ったらこの前読んだ14歳の世渡り術シリーズでした(゚д゚)
近刊情報を見ていたら「どうして君は友達がいないのか 橋本徹」府知事こんなところにも出てる(夕方?夜のニュースは関西テレビ派なので週3・4ペースで見る。

クラスの中での自分のポジション(派手系・真面目系・ふつう・カルチャー系・オタク系)とか派閥とかどう付き合っていけばいいのかーみたいな。
低年齢向けの自己啓発本っぽい。
豊島ミホの底辺女子高生にもすぬごく共感を覚える底辺中学生を送った14歳当時の私が読んでたら凄く喜んでたかもしれない。凄く心当たりあるもんなー。

やみくも—翻訳家、穴に落ちる

翻訳家の人によるエッセイ。
何で読もうと思ったのか忘れたので必死に記憶を探ってみると、どっかの感想系で見かける→図書館で検索する→ある方を予約する→忘れる→到着の流れだったと思う。
翻訳ものは年1桁しか読まないのですがこれはなかなか面白い。翻訳家の仕事についても垣間見れる。あとは日常系のエッセイ。

例えば、いま訳しているヴァージニア・ウルフなどになると、徹底して人の意識の流れを映そうとするので、これでもか、これでもか!というほど構文が入り組んでくる。とっかかりの岩をひとつ見つけては、ぐっとつかんでしがみつくように登り、またとっかかりの岩を探すという調子で苦しいことこの上ない。一文が平気で十行ぐらいあるのだが、その一字一句を、
「いま、つかみにいきます」
「もうすぐつかめそうです」
「つかめつつあります」
「つかめました」
と、実況中継ができそうなほどスローな翻訳過程である。(P119)

みえない未来相談室。—すきなコトを仕事にする方法 (14歳の世渡り術) (14歳の世渡り術)

14歳の世渡り術というシリーズの中の1冊です。
本来は10代前半の子をターゲットにした本だと思いますが、就職活動を目前に控えた人にもいいんではないかと。
10代の自分が思ってた「働くということはー」とか「一人でも生きていけるように頑張ろう強くなろう」とか「自分が嫌いすぎる」ということに対して社会人になった現在「そういえば○○とか言ってたけど××だよねー」「おとなになるってこういうことだ」というエッセイ漫画的な本。

そういえばおとなになったらもっとちゃんとしてるもんだと思ってたなあ。高1のときすげーお世話になった国語の先生と今同じ年になったけど、凄い先生だったんだなあと改めて思います。

ワタシは最高にツイている

日常系エッセイ。普通な感じ。
普段は何を書いている人なのかと思ったら女優さんでした。

ぼんやり生きてはもったいない

エッセイ。
初出を見る限りでは新聞に載っていたものが多いようだ。
とらドラの某独身(30)を思わせるところがあったり、さくさくと読めるものが多かった。どっちかというと女性向けの内容だった。

感情は、それに注意を集中すればするほど強くなるが、自然のままにしておけば、ひと上りした後、下り、やがてはおさまる、と。とらわれたり、無理にうち消そうとしたりせず、今日は今日のなすべきことを、予定どおり、こなしていればいいのである。(P186)

明日からまた頑張る……

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