カテゴリー「 小説 」の記事

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凸凹デイズ

東京のある零細デザイン事務所「凹組(ぼこぐみ)」で働く3人の話。
オータキとクロ(男2人)、ナミと醐宮(女。今の凹組社員とかつての社員)。
今と10年前が入れ替わり語られる。
内容的にはなんと言ったらいいのか、デザイン業界栄枯盛衰物語?(ラブい話ではないです

醐宮が賞をとってQQQへ行くところも書かれるのかと思ったらそれはなかったのな。

ふたつめの月

連作短編。ミステリがからんだ恋愛モノ?
加納朋子のななつのことかスペースとかよりはもうちょっとぐじゃぐじゃしてる。これはうーーん……という感じだった。主人公の性格がうじぐじしているのでどうにもこうにも合わない。とりあえずもう1冊2冊読んでみる。

 だけど、彼は久里子の彼氏でもなんでもないのだ。ただ、久里子が彼のことを好きで、毎週休みの日はふたりで遊ぶほど仲がよかっただけの話。
 本当は、少し前までは久里子だって彼氏みたいに思っていた。ふたりとも照れ屋で、言い出せなくて、ぐずぐずしているだけで、きっと弓田くんも久里子のことが好きなんだと思っていた。(P13)

漢方小説

元彼が久しぶりに北海道から東京へやってきた。ヒルズ観光をしたりして居酒屋で結婚することを聞かされた。それから別れた後自分以外のすべての人は結婚しているのではないかと恐怖感にかられた。その時急にお腹が痛くなった。確かに居酒屋で牡蠣を食べた。もうRのつく季節は過ぎていた。しかし吐くわけでも下すわけでもなく、でも何も食べられずずっと調子が悪かった。

病院に行っても悪いところなし、大学病院に行って検査しても異常なし。心療内科をすすめられたりしたけど東洋医学にかかることになった。

派手な展開はないし特に浮いた話もそうない。地味なんだけど面白かった。
既に文庫落ちしてるっぽいのでこれは買っておこうと思いました。

「サッちゃん、これからずっと薬を飲んで生きていかなきゃいけないのかな?」
「そんなことはないと思うけど。今は、薬を飲んでるっていう安心感も一つの支えになってると思うから」
「私のユザワヤか」

(P75)

晴れた日は図書館へいこう (文学の森)

はやきさんに聞いてとても面白そうだったので。
図書館を舞台にしたミステリーで児童書。
まだ小さくて読めないはずの本を「自分の本」だという少女の話。
ずぶぬれになった本。行方不明になった本。60年間借りっぱなしの本。
面白かったぜ……

ブックポストでずぶぬれになった本に関しては結構最近にあった話。
近所の図書館ではないけど、返却用ポストにホースを突っ込んで水を送り込んで返却用ポストどころか図書館の1階の一部も水浸しになった話。あれはその後何も聞かないけど分からんずくかしらー。

「言葉はわたしたちの、剣であり、盾であり、食事であり、恋人である。
言葉は時に、剣を防ぎ、盾を壊し、食事を隠し、恋人を奪う。
あなたが言葉の海に漕ぎ出すときには、言葉は船にもなるだろう。
あなたが言葉の空に飛び出すときには、言葉は羽にもなるだろう。
そして、いつかあなたが新しい世界に旅出つなら、
言葉の川をことばの橋で渡り、
言葉でつくられた扉を、言葉の鍵で開けるだろう」

(P182)

幸福ロケット

これはいい悶える話だった……小学生の恋はかわいいなあ。素直で直球な台詞にきゅんきゅんするぜ……高飛車ちっくであんまりなりふり構ってない(小学生だから)町野さんでもかわいいぜ小学生マジック。

「夜道、あぶないだろ。家まで送ってやるよ」
「い、いいよ」香な子はちょっとムキになっていってしまった。「いつもあるいてるから平気だよ」
ほんとは平気ではない。いろいろ怖いものが待ちかまえている。
「でも、あれだからさ」
「あれって?」
「山田って女だろ」
そんなのいわれなくたってわかってる。コーモリの真剣なまなざしに香な子はたじろいでしまった。そしてまた、眉毛が太くて意外とりりしいんだなとも思った。

(P57)

⊂´⌒つ。Д。)つ

「本を読むのも楽しいけど、本について山田と話すのも楽しいもんな」そしてこう付け加えた。「だからおれは本を読むんだとおもう」(P162)

⊂´⌒つ。Д。)つ
一語おきに小学生の恋未満の話はかわいいかわいいと書きそうなので今ちょーやばい。

ラストシーンは時かけを思い出した。「未来で待ってる」が声付きで再生されてうわーーーってなってた。あいすぎる。いいなあ。

香菜里屋を知っていますか

最終巻ていうのを知らずに読んでしまったorz。短編集。
とあるバーに集う人! おいしそうな料理! 持ち込まれる謎!
とても美味しそうでした(じゅるり
美味しい酒が飲みたい。

きみはポラリス

「恋愛」をテーマにあらかじめ提示されたお題、もしくはセルフ提示のお題に沿って書かれた短編。
一番後ろのページにお題がまとめて載せられているので、読みながらお題を考えて一編読み終わるごとに答えを見ていた。
ていうか俺書きすぎだ……なんでそんなに書くことがあるんだ。この本は拒否る人はそれなりにいると思う。特に男性の場合は一番最初の話で脱落しかねない。

  • 永遠に完成しない二通の手紙
  • いきなりこれ系の話が来るのか……!

    寺島の髪の先に、小さな煙草の灰がついていた。消えやすい雪に対するように慎重に、指でそっと払ってやった。(P19)

    この話の感想はちょっと爛れているので続きを読むモードで隔離する……

  • 裏切らないこと
  • 嫁ーーーーーー何やってるんだーーーーとおもった。何度もしたんだ……そうか……

  • 私たちがしたこと
  • 骨片(↓のほうにあります)が「このお題がこうなったのか……(ほほう」ならこの話は「何でこのお題がこんな方向に走ってるんだ???」であった。
    読み終わった後お題を見て一番びっくりした。84ページぐらいと初出・収録一覧ページを交互に見ながら「ええ?」「これが……?」ということを5分ぐらいやってた。
    私はこの話のお題は「秘密」だと思っていたのだ。

    腐敗しとろけゆく、永遠に暴かれることのない秘密を、沈黙と忘却をもって苗床の栄養に変えよう(P84)

  • 夜にあふれるもの
  • 「信じるんじゃない。『ある』んだから。あとはただ感じればいいだけ」(P100)

    オヤシロさまが見てる。

    最初は真理子がサクリ妹みたいだなーと思い、お題は「信仰」かなー「狂気」かなーと思ってたら脳内でそれがくっついて「信仰という狂気」にクラスチェンジしてArkになった。最終的にはイメージ的にサクリとArkをバロックで割ったような感じになった。

    最後の車のシーン想像したらすげーーーシュールだ……なんて状態で名刺交換してるんだ……

  • 骨片
  • お題を見て、(゚д゚)!となった。このお題がこうなったのか……何か凄いな。どんな化学変化があったんだと思った。だって骨じゃないか!と思ったのだ。

  • ペーパークラフト
  • 別の意味でドキドキした。お題が三角関係で、夫婦で、旦那の友達(♂)だから旦那→嫁←旦那友人になるのか、嫁→旦那←友人になるのか。一瞬は旦那と友達はできてるのかと思った……

  • 森を歩く
  • 浪漫に生きる男。
    お題的に悪い方向に走りそうなんだけどすげー幸せそうだ。神田川みたいだ。

  • 優雅な生活
  • ろはす(゚д゚)!
    うちの母上が一時ダイエットのために玄米食べてました(白米とは別に鍋で炊いてた

    「自分の快適さと同時に、環境への配慮も欠かさずに暮らすというのも、崇高な理念だと思う。いわゆるロハスというやつだな。だが俺は嫌いだ」
    「なんで!」
    「崇高すぎてうさんくさいだろう! それを標榜している芸能人のほとんどが、バブル期に浮かれてたやつらだぞ。そしていままた、その崇高なライフスタイルとやらで食ってるんだぞ。金の臭いがプンプンする。自分の生活の質的向上が、すなわち地球環境の向上につながるなんて、思いあがりの誇大妄想だ。『生きていること自体が罪』という発想のキリスト教的独善が行き着く果てだ。ロハス信仰の本家大元、何億円も稼ぐようなハリウッドスターが陥りそうな考えじゃないか。そんなに環境を憂慮するなら、地球の邪魔にならぬよう腹かっさばいて死ね」(P202)

    締め切りでてんぱってる頭でこんなこと言ってるのがいい。幸せ度はこっちと「森を歩く」とどっちが上だろう。

  • 春太の毎日
  • 人間? 人間にしてはおかしいな……いや会話的には成立しているように見えるしな……と思ったら犬視点の話だった。しかしよく喋る犬だ。パーフェクトブルーみたいだ。

  • 冬の一等星
  • これは割と普通な感じだった。

    傷つくことがないように細心の注意を払って、私を暗がりから遠ざけた。(P280)

  • 永遠に続く手紙の最初の文
  • 爛れた感想に混ぜるので続きを読むモードに隔離。

阪急電車

俺今度大阪行く時今津線に乗るんだ……
宝塚南口駅?小林までは見てた。でパピルスで読んだ時の感想(このピーが!)も思い出した。ちょうどフリーターでこのクソオヤジ!と思ってたときだった。

えっちゃんの彼氏の話はおもろいなー。私はどんだけ頑張っても3段が限界だ。
河川敷で丸まって何個もある、ずっと謎だったあれはワラビ疑惑(仁川駅を読んで)
こんなフラグ発生しないかと思う私図書館週1以上の人。(女の子でいいのだ女の子で

「価値観の違う奴とは、辛いと思えるうちに離れといたほうがええねん。無理に合わせて一緒におったら、自分もそっち側の価値観に慣れてしまうから」(P139)

雪のひとひら

ある女性の一生の話(を例えてみました)
雰囲気的には童話に近い。

「ね、まだ私のことを愛していて? はじめてあったときと同じくらい?」すると雨のしずくは決まって答えたものです。
「もちろんじゃないか。ばかなことをきくね」
雪のひとひらはこの答えに満足して、にっこりするのでした。

(P56)

ホルモー六景

面白い話だった。今度はラブの話なのでホルモーよりは胸キュンと切ない話とあと笑いだった。笑いのツボはちゃんと押さえてた。

旋盤の動きに着想を得たこの戦術を、彰子は回って回って回って回る「夢想花アタッキング」と名づけた。(P30)

汽車の中で読んでてここで死んだ。人少なくてよかった……

鴨川小ホルモーが一番好きだ。2番が丸の内サミット。3番はどれも捨てがたいが長持の恋か。きゅんきゅんした。

「もっちゃん」:レモン積み上げるって何か聞いたことあるぞ、京都の本屋で今はもう閉店してて、本を積み上げてレモンを置いていくのだと思ってたらご本人来たよ!真似してるんだと思ってた。

有頂天家族の舞台が出てきてちょっとドキドキした。狸がでてくるよ。

どっかと酒の席に座り、目の前の杯をひたすらぐいぐいあおった。先輩が前に座っても、物怖じせず、いいたいことを好き勝手言った。気弱そうな男子を見たらいじめた。彼女たちは分類上で言うおっさんの部類に該当する飲み方をする輩だった。(P18)

なんかもうすんません(゚д゚)人とおもった。
この前は課のイケメンBに生活指導してました……でも1度は「もう飲めません」とか言ってみたい。私はぱっと見には赤くなったりとか全くしないので、セルフストップをかけないといけないのですが「飲めません」とは言わず「ちょっと薄める!」と言いウーロン茶を飲みそのうち再開するのだ。

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