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サクリファイス

4月ぐらいについったー界隈を賑わせていた1冊。
ロードレース(自転車競技)の小説。

8章まではつまらない寄りの普通さ加減でした。ロードレースにあんまり興味を持てなかったので。
特にこれはーと思うところは少ないし誰が死ぬかは予想通りだったし。でも投げ出さなかったのはラストは凄い凄いと聞いてたから読む。
確かにラスト2章は凄かった。ここのためだけに読んでよかったかも。
でも近藤史恵作品的にはタルトタタンのほうが好きなのでこっちは随分と落ちる。

「アシストを徹底的に働かせること。それが勝つためには必要だ。自分のために働かせて、苦しめるからこそ、勝つことに責任が生まれるんだ。奴らの分の勝利も、背負って走るんだ。分かるか」(P74)

これを読み終わったので温存してたstory sellerのサクリ番外編を読む。
石尾赤城の新人時代の話である。こんな頃もあったんだ……とか思った。
近刊情報を見ると、タルトタタンの続編が6月に、サクリファイス続編連載が新潮ケータイ文庫であるらしい。

ああ悪魔とはお前たちのことだ!とか一瞬思った。SH脳自重。

花が咲く頃いた君と

表紙的に春の話かと思ったらいきなり夏休みの話で始まった。ちゃんと「桜」の話もあります。えろい話もあります。行為の描写があったりで(それがメインではないのでさらっとはしてますが)青空チェリーは未読で、そっち方面は初めてだったのでびびった。
サマバケ96はザ・リア充。
椿の葉に雪の積もる音がするがなんか駄目だ。というても「悪い」の意味の駄目ではなく、印象に残った話をあげるならこれとサマバケなのだ。ごはんの準備している時のじーちゃんの肩身狭そうとか居心地悪そうな感じがあれだなー。しゅーんとする。

テーマは「失われていくもの」かなあとか思ったり。春っぽい。

リトル・バイ・リトル

淡々とした日常を小説にしてみましたという感じ。本当に何も起きない。なので起伏ある話が好きな人には地雷になると思う。

ちょっとだけ、キリのいいところまで読むつもりが最後まで読んでしまいました……
なんかこう、友達の話を聞いてるみたいな本だ。ほーそれでーそれでー、と話を聞いてるうちに読み終わってしまった。

「時々、怖いんだ」
何がですか、と水面のほうを見たまま聞き返した周の横顔は暗闇の中でわずかに遠く見えた。
「いろんなことが全部、何もかも。翌朝のバイトとか人込みとか、することがない平日や、眠る前とか」
「怖いとき、どうするんですか」
「死んだみたいに目をつむってじっと我慢してる。そうすれば、いつかは通り過ぎるから」

(P148)

クローバー

結構好きな感じだ……途中からぎゅるんと話の方向が変わるけど。
「猛獣使い」が好きだ。
話的にはベタなんだけど双子(ちなみに男女である。一緒に住んでいる)が出てきて姉ちゃん最強で恋愛の話というだけでもごちそうさまです!なのだ。

あとがきにもあるとおり最初は華子(姉)がメインで冬治(弟)はサブだと思ってたからなんだってーーとおもった。

Re-born はじまりの一歩

アンソロジー。
以下は読んだ順に並んでいます。

  • 瞬間、金色/豊島ミホ
  • リリィの籠に収録されてそうだなあ。「忘れないでね」みたいな話。
    中学校時代の友人ナナミの子供が産まれた日。私ことシンジュとナナミの学生時代の回想。つかこの字で女の子っていうのはすごいな。

    「ぶんちょにされてる子」が意味がよく分からなかったのではみごられたりで絶賛孤立中ということで変換していた。

    顔はほんのり赤く染まり、金色の髪が激しく左右に揺れていた。私も跳ねていたはずなのに、ナナミの笑顔はスローモーションになって世界からピックアップされていた。
     何回跳んだかは忘れた。ナナミの髪が、点滅するネオンみたいに躍っていたのが、今も目の裏に残る。(P208)

  • ゴーストライター/瀬尾まいこ
  • 中華料理屋戸村飯店の兄弟の話。
    長男ヘイスケ次男コウスケってカタカナだから、もう1人下にオツスケとかオトヒメとかおらんかなーとか思ってしまった。
    面白かったので続編というか本編のほうも読もうと思う。
    これを改稿したものが戸村飯店青春100連発なんだとか。

  • 残り全部バケーション/伊坂幸太郎
  • ここで終わるのか!と思った。続きが読みたいヨー。
    この後岡田はどうなるのかとか家族はどうなるのかとか気になるよー

  • よろこびの歌/宮下奈都
  • 音大付属高校受験失敗して新設の高校に入学した私の合唱コンクールでの話。
    可もなく不可もなくー。

  • あの日の20メートル/福田栄一
  • 老人と大学生の「ちょっといい話」系。

  • コワリョーフの鼻/中島京子
  • ほとんど会話文。鼻の話。
    主婦の「食品の安全と衛生について」の話からまさかここまで進展するとはおもわなんだ。すごかった。

タルト・タタンの夢 (創元クライム・クラブ)

「おいしそうな料理が出てくる小説」しりーず。

カウンター7席・テーブル5つ。小さなフレンチレストラン「パ・マル」
フランス料理といっても特別な日に食べるようなレストランではなくフランスの家庭料理を出す店だ。
店長兼料理長の三舟。この店に来るまでは高級ホテルのメインダイニングで働いていた、三舟の料理に傾倒している志村。ギャルソンの高築(ぼく)。ソムリエ兼ホール手伝い俳句大好き金子。

お客さんが「最近あった不思議なこと」「分からないこと」とかを喋っていく中で「それってこういうことでは?」と答えをおいていく話。短編集。

軽く読める感じだ。あっさりしている。
話の内容は不倫とか嫉妬とか家庭不和とか決して軽くはないけど。
北森鴻の香菜里屋が好きな人はいいんじゃないか?と思う。

人質とあたし

ネット小説シリーズ第4弾。
帯のアオリ文句と最初の展開的に恋愛モノだと思って読んでみたら中盤からは戦記モノになりました。3人称と1人称が混ざって途中から3人称固定になったりで、なんか今どうなってて何をやってるのか掴みづらかった。

最初のほうは面白かっただけに残念でした。WEB版とはえらい違う感じなのでこっちを読んでみようかと思って見てみたけど、いくら完結済みとはいえ物凄く長いのでここでやめます。次はなし。



これだけ目次だけでニヤニヤできる本もないだろう……
糖分過剰摂取にも程があるぜ⊂´⌒つ。Д。)つ
とりあえず読む前に掃除して、その後床ローリングでした。

そんな図書館戦争スピンオフであります。
 

猫と針

脚本に長めのあとがき(制作に関するエッセイ)と前書きをつけてみましたという大分薄めの本。キャラメルボックスがやってた演劇のやつです。

正直、劇場なりDVDでなりで見た人向けかな、と思います。
地の文なしモノローグなし。登場人物のメインは「サトウ・タナカ・ヤマダ・スズキ・タカハシ」ととてもよくある苗字の人々。
サトウ:?
という感じで話が進んでいくので誰がどうで何をやっているのかがとても分かりにくい。

乙女部部長 (ダ・ヴィンチブックス)

乙女部四ヶ条。
つまり、この条件を満たす人が乙女部に入部できるという条件だ。もちろんこれは、小夏自身のポリシーでもある。
・運命の人との出会いを信じる。
・『赤毛のアン』が大好き。できれば2巻以降も読んだことがある。
・男の人は、外見ではなく魂だと思う。
・運命の人と出会うまで、指輪をつけない。

(P30)

乙女部といっても主人公は32歳デパート勤務の小夏(女性・独身)です。

カタン(ドイツの板ゲーのあれである。)が出てくる。小夏がカタンやってみたいといっていて、そのうち実際やってみようとするけど「口頭で説明できる経験者がいないとなんか無理」となりその場は流れる。また別のところでは「なんか1時間で終わるんだよねー」とか言ってるけどそんな短時間で終わるゲームだったか? 遊び方にもよるんだろうか、と謎モードだ。

前にまきし家(in金山)でやったときは「俺のターン!」とか「○○とxxでごりごり練成」とか「すったもんだーーー」とか「リッター様ーーー」とかそんなこんなで2時間とか3時間とか素でやってた気がしますよ。

※「『リッター様』は本来盗賊なんだけど騎士様に追われて移動するからリッター様(リッター=ドイツ語で騎士)」らしい。正確には「リッター様起動して盗賊を都合のいいところに移動させる」らしい。
ちなみにこれらは公称ではなく、俺らメッセうご面子によるローカルネタだそうなのでよそでは通じないと思われるので注意が必要だ!
全部伝聞形なのは、ぐぐっても出てこないから今聞いて知ったからだ……

別件でブリーフケース@オンラインのをのぞいていたら名古屋オフの初カタンのときの写真が出てきた。ちょーーーふるい。作成年月日みたら4年前だって。2004年。うおーーー。

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