雪のひとひら

ある女性の一生の話(を例えてみました)
雰囲気的には童話に近い。

「ね、まだ私のことを愛していて? はじめてあったときと同じくらい?」すると雨のしずくは決まって答えたものです。
「もちろんじゃないか。ばかなことをきくね」
雪のひとひらはこの答えに満足して、にっこりするのでした。

(P56)