Entry

Category: お題 on twitter

さよならをしよう

ここにいるのはST☆RISHの一ノ瀬トキヤだ。もうHAYATOではない。これでようやく望んでいた自分らしく歌が歌える。今回のことで失ったものも迷惑も相当積み重ねてしまったが今後の動きで挽回できると信じている。もう1人ではないから大丈夫だ。1人で背負っていた時代はもう終わったのだ。

嶺二で『それ以上は許さない』

カミュと連絡が取れなくなった。神出鬼没なのは今に始まったことではないがこれほど音沙汰なしもあまり例のないことだ。
「あの貴族様、国に帰ったんじゃねえか?」
「ドーナツ山盛りにしといたらそのうち出てくるんじゃない?」
「ランランもアイアイもひどい! それ以上はれいちゃん許さないよ!」

レンで『好きなのにね』

おチビちゃん聞いてよイッチーが写真を撮らせてくれないよ」
レンは鏡に向かう翔の背中に向かって話しかける。
「また変なところで撮ろうとしたんじゃねえの? そういうのは大体お前が悪い」
「つれないなあ。オレはおチビちゃんもイッチーのことも好きなのにね」
「気持ちの悪い話はやめてください」


嶺二で『こんなにも愛されている』

美味しいごはんと家族と電気のついたおうちは「こんなにもぼくのことを愛してくれる人がいる」と分かってしみじみありがたいと一緒に酒を飲んだときに呟いていた。携帯電話を見ながら悲しそうにしていたあの男は幸せを掴んで夜の街から消えてしまった。もう代わりのもので間に合わせる必要はないのだ。

那月で『ちょっと黙って』

「あの、あいちゃん」
「ナツキは黙ってて。ボクはレイジに聞いてるんだよ。犬なんか拾ってどうするつもり? ボクたちがここにいるのは春までだしそれ以降は誰が世話をするの? そのあたりが明確にならないなら楽屋にも入れないよ」
「この子の目を見てよアイアイ! 捨てないでって言ってるよ」

トキヤで『夢だったらよかったのに』

夢だと言われるならどんなによかったことかとトキヤは苦虫を噛み潰したような表情で手に持った週刊誌を机に叩きつけた。表紙に大きく踊る「一十木音也、年下モデルと深夜密会泥沼三角関係の一部始終」という文字は何よりもトキヤを苛立たせた。あの男は本当に何度繰り返しても懲りることを知らない。

トキヤで『長く一緒にいた影響』

「かつてはルームメイトでしたしその頃からの名残でユニットや仕事などでは一緒に行動することは多かったと思いますが、私は私です。影響など受けていません」
「てトキヤはいつも言うんだけどあなたとは永遠にライバルとして競い合いたいものですって言ってくれたのが俺のデビュー当時一番の思い出!」

那月へのお題は『きっと幸せだったんでしょう』

「でもね、1個だけ分かることはあります」
紅茶をカップに注いで翔に差し出しながら表情を綻ばせた。
「那月……あ、作中の僕だけど、絶対幸せだったと思うんです。好きな人といっぱい色んなところに行って思い出を作って……。トキヤくんはどう演じるのかな。色んなこといっぱいお話したいです」

砂月で『ありふれた日常の中の幸せ』

日常も未来への時間も幸せも俺ではなく那月に等しく捧げられるべきなのに朝は俺の元にやってきた。昨日の喧騒の気配はまだ室内に残っている。飛び出た紙テープ、プレートの下に並べられた3人の名前。お前も世界を知るべきだと言ったチビはまだ夢の中にいる。朝の光の暖かさなど知りたくなかった。

音也で『どうでもいいよ、そんなこと』

目を丸くするトキヤに音也は逆にえ?と首を傾けた。
「別になんだっていいよ。あのトキヤが休みが欲しいって言うんだからよっぽどの何かがあるんだよ。でもまあ……」
音也はテーブルに肘をついてトキヤをしばらくじっと見て、にっと笑った。
「トキヤ、俺に嘘ついてない? それかなんか隠してるよね?」
「……何のことですか」
「だって今のトキヤ演技のスイッチ入ってる。瞬きの回数すんごい少ないもん」
音也は自分の目を指した後トキヤを指差した。
「那月んとこみたいにべったりじゃないけど俺トキヤの癖ぐらい分かるし」
【一ノ瀬選手ドッキリリベンジならず。またしても敗退、現在一十木選手全勝です】

Pagination