Entry

Category: お題 on twitter

寿司、紅白、とんかつ

「ねえランラン何がいいと思う? ベタにげんかついで嶺ちゃん特製豚かつと唐揚げがいいかな。紅白のお寿司はお正月になっちゃうかな。でもおめでたいからいいよね」
「うるせえ。あいつらの好きにさせとけ」
「ランランのケチ! 明日はうたプリアワード決まるんだよ! 僕らの後輩が出てんだよ!?」

スクリーン、ブランケット、チケット

初めて1人で映画館にきた。藤川が一緒に行きたそうだったけど「隣で大泣きされたら集中できない」って言ったらすごくショックを受けてたけど今回は譲れない。スクリーンの正面最後列に座ってブランケットとチケットを握り締めて落ち着かない気分を押さえる。今日はおにいちゃま主演映画の公開初日だ。

車、裏口、傘

裏口のほうで待ってるからと連絡を受けてトキヤは珍しく傘を差さないで服が濡れるのも気にしないで走った。目の前には派手な赤い車が止まっている。トキヤは確認もしないでその車に滑り込んだ。
「滴ってるねーイッチー」
「茶化さないでください。それで四ノ宮さんは見つかったんですか」「まあね」

格子、滑走路、走る

「那月も見送りに行けばよかったのに」
滑走路が一望できる公園のフェンスにもたれかかっている那月を見て音也は呟いた。
「翔ちゃんは夢に向かって走っていったから僕も頑張ります。胸を張っておかえりって言える僕になりたいんです」
決意がみられる言葉とは裏腹に表情は不安交じりで不安定だった。

銀行、信号、ふみきり

「おい那月ぃ、やっぱりさっきの銀行の所の信号左折だってよ」
「はぁい」
「地図読めねえんだからちゃんとナビも買えよなー」
「そしたら翔ちゃんがナビしてくれなくなるじゃないですか」
「いつまでも俺を頼んなよ。あ、次の踏切渡って左」
「翔ちゃん何で海外なんか行くの。僕はここにいて欲しいです」


答え聞かせてくれるまでは降ろさないしおうちにも帰しませんってことだよーーー

花屋の音也とリーマントキヤの話

(タイトル+音也がトキヤに向かってひまわりを差し出した所で続きを考えてくださいってTLに流れてきたのを受けて)
(ベタにtwitterからコピペした)


「ひまわりが好きってあなた夏生まれなんですか?」
「俺? 俺4月生まれだよ。おにいさんは?」
「私は8月生まれです」
「じゃこれはおにいさんのための花だね。もうちょっと先だけど誕生日おめでとう」
「ちょっと増やしすぎですよ。気持ちは嬉しいですがいただけません。せめてお金は払わせてください」
「お金もらっちゃったら誕生日プレゼントになんないだけどなあ、そうだおにいさんこれから暇? 飲みに行かない?」
「時間はありますが……私飲めないので」
「別にかしこまったとこじゃないよ。俺の行きつけの洋食屋そこの商店街にあるんだ。俺あと30分であがりだからその辺で待ってて!」
そうして音也が案内してきたのは商店街の大通りから1本奥に入ったちいさな洋食屋だった。店の外には本日のディナーと書かれた黒板型メニューが出ている。「キッチンパセリ」と書かれた看板を横目に2人は店内へ入った。
「ここオムライスが美味しいよ」
「あなたも変わった人ですね」「え?」
「店先で時々世間話をする程度の人間と夕食をともにしたい人なんてはじめてみました」
「この商店街割とそういう人多いしね」
オーダーをすませてどこに住んでるだの仕事の話や雑談をしていると店の奥からコック服を着た白髪にオッドアイの男が出てきた。手にはギターケースを持っている。
音也のところまでやってくると「おう、修理終わってんぞ」と短く伝えるとケースを置いてまた厨房へ戻っていった。
「ギター弾かれるんですか?」
「ちょっとね。この商店街実はアマチュアオケがあるんだよ。そこの人とたまに演奏してたりするね。さっきの人は蘭丸先輩っていってベース弾いてるんだ」
おにいさんは、と尋ねるとトキヤは少し考えた後話し始めた。
「昔は色んな楽器を習ってましたが最近は歌うぐらいですね。……ああ、もうこんな時間ですか。明日があるのでそろそろ失礼させていただいても」
時計はもう21時近くを指している。誕生日だってことだったしここの支払いは俺がという音也を制してそれぞれに支払って外へ出た。
「俺音也っていうんだけどおにいさん名前は」
「そういえば自己紹介はまだでしたね。一ノ瀬トキヤと申します」「今度は一緒に音楽でも。他の皆にも紹介するよ」
ストリート出身のちの人気デュオとなるW1の出会いはこんな風にはじまった。

雑誌、写真、遊園地

「翔ちゃん、この雑誌見て。マスターコースの時の写真が出てきました~」
「あー、あのアリスやってた時のな。遊園地だったよなあ。藍が子供に絡まれて大変だったよなあ」
「楽しかったですねえ」
「だな」
皺の寄った手で翔は那月に手を伸ばした。
「俺ら、年取ったよなあ。藍は変わらないっていうのにさ」

電車、スーツ、電話

あたしみたいなさぼりの学生しか乗ってない時間帯なのに珍しく人が乗っている。背が高くてスタイルもいい、高そうなスーツを着ている。都会から来た人だろうか。観察していると小さな声で電話してる声が聞こえた。……この声、知ってる。一ノ瀬トキヤだ。活動休止して、こんなところにいたんだ。

(電話が入らなかった)
アイドルにならなければ、という定番の質問をされて「神宮寺レン」というイメージから外さない回答をした。寝る前になってまたふと思い出してまた考えてみるが聖川みたいに堅苦しいスーツを着て電車に揺られる自分は想像できない。ほかも同じだ。何度考えても舞台の上。もうこの生き方しかありえない。

(スーツが入らなかった)
「温故知新ふたたび」では収録中の移動としてたびたび電車が使われる。そのたびに「切符の買い方が分からない」「どうやって携帯電話で乗換えなど調べたのだ」と一ノ瀬に真剣に相談する聖川が一部で人気を博している。何事も真剣味が過ぎて逆に笑いを誘っているのだというのは誰の言葉だったか。

嵐、城、蝶

「あのね、嵐が来たんです。僕は傘もって翔ちゃんを迎えに行ったら翔ちゃんは目の前で一杯の蝶になって皆お城に飛んで行っちゃったんです」
「それがこの時間に俺を起こした理由か。もう寝ていいか」
「……ごめんね」「俺は明日も明後日もここにいるから安心して寝ろ。いいな、おやすみ」
「おやすみ」

アルバム、虹、船

「トキヤが今度出すアルバムさあ、タイトルに虹って入ってんだね。虹色の船」
「それがどうかしましたか」
「俺たちみたいだよね。マサとかセシルとか翔とかと組んでたらそんなのも出したのかなあ。ああいうの楽しそう」
「音也、先輩方と競作するユニットの話聞いてないのですか?」
「何それ!?」

Pagination