封筒、テープ、はさみ
- 2014/02/04 00:10
- Posted by minami_hato
- Category:お題 on twitter
- Tag:那月, 翔
那月に手紙ブームが来ている。聖川にオーダーメイドのピヨちゃんの万年筆を贈られてから机の前で手紙を書いている姿をよく見る。誰かと文通しているのだろうか。今日も丁寧にテープで封された封筒をはさみ片手に開封していた。試しに「誰から?」と聞いてみれば「秘密です」と言われたから面白くない。
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那月に手紙ブームが来ている。聖川にオーダーメイドのピヨちゃんの万年筆を贈られてから机の前で手紙を書いている姿をよく見る。誰かと文通しているのだろうか。今日も丁寧にテープで封された封筒をはさみ片手に開封していた。試しに「誰から?」と聞いてみれば「秘密です」と言われたから面白くない。
最近忍者の楽屋にピヨちゃんを良く見かける。寒暖差に耐えかねている翔へ那月がプレゼントしたものらしい。ひざ掛けにもなるし肩にかければ前で止められるようにボタンもついている。簡易のフードもついていて重宝しているそうだ。そしてフードをかぶった翔の頭を撫でていくのが嶺二のブームらしい。
「映画を見に行ったんです。宇宙にぽーんって投げ出される映画で、途中ですごく寂しくなりました」
「で、うちに来たってわけか。つか眼鏡で3Dって大変そうだよな。重たくねえの」
「実はこれ伊達眼鏡なんだよ。今日が休演日ってコンタクト入れて準備し終わってから気付いて」
「まじか」
「まじです」
「舞台から落ちて捻るぐらいで済んで良かった。肝が冷えたぞ」
「でもしばらく自転車お預けだよね……」
「当たり前だ馬鹿。直るまでは歩け。乗ってたら寿先輩とトキヤに言うからな」
「2人ともそういうの厳しいんだからやめてよー」
「……ごめんなさいオトヤ。ワタシさっきトキヤに言ってしまいました」
「それで昨日の翔は寝落ち?」
楽屋でストレッチをしながら音也は鏡の前の翔に聞いた。
「いやちゃんとベッドの上。毛布かぶってたし」
「薄着で寝ていては風邪を引くぞ。夜中に目が覚めたのではないか」
「目は覚めなかったけど目覚ましは忘れてた。那月から朝電話があってちょうどよかったぜ」
「今日は降りたら桜通口からタクシーな」
車内にはまもなく到着のアナウンスが流れている。寝起きの翔ちゃんは帽子をかぶって似合わないサングラスをかけながら慌しく降りる準備をしている。
「この時間メーター早いけどいいの?」
「俺様を誰だと思ってんだ」
「同期に怒られるアイドル様」
「ぐっ」
「ダウト」
レンの声が朗々と響く。顔を上げると唇を吊り上げてにこにこしながら翔を見ている。多大な負債を抱えることになり思わず顔が引きつった。この枚数をどう処理しろというのか。
「翔、あなたはもっと隠す努力をしてください」
「うっせえな」
「ランちゃんが起きちゃうよ? 静かにしないとね」
「公演もあと半分だねー」
「そんなことはいいからあたしの翔ちゃんコレクションを見てほしい」
「またファイルが違う」
「4冊目」
「えっ」
「4冊目。この前隣の席の赤い子と写真いっぱい交換してもらった。そっちも半券入れ凄いことになってんね」
「なっちゃん日によってダンスのステップが違うんだよ」
必需品、ですか。文庫本は必ず数冊入れています。仕事が一段落したときに読みます。今持っているのはカミュさんオススメのサスペンスです。あとはそうですね、いつでも手紙が書けるように便箋と封筒、万年筆を入れています。温故知新ロケでいただいたもので聖川さんとお揃いで気に入っています。
「今日は僕がおごりますっていったのにごめんね」
「別にいいよ。セールで服色々買わせたしな。つかああいう小さい店じゃカード使えないから気をつけろよ」
「はーい。でも今日は翔ちゃんが音也くんとかと食べてるラーメンが食べられて嬉しかったです。美味しそうだなっていつも思ってたんですよ」
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