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Tag: 藍

藍で『甘えてよ』

「んん? どうしたのアイアイ珍しい」
呆れから出るため息なら嶺二はこれまでいくらでも見たが今日の藍はそれとは違った。
「……ナツキもショウもボクのことなんだと思ってるの? たまには頼ってくればいいのに」
「先輩の心後輩知らずていうやつだよ、うちだってトッキーがさあ」
「レイジうるさい」

翔で『縁のない話』

「半年間一緒に暮らした藍にだから言うんだけどさ」
珍しく藍が淹れてくれたフレーバーティなのに妙に味気ない。
「あいつ俺の事好きだろ? あ、そのままの意味だからな?」
「好きに種類がある話は今はいいよ。続けて」
「すげえ変な話だけど、那月が俺に黙っていなくなるなんて考えたこともなかった」

藍で『言うと思った』

「ねえアイアイそれ翔たんに言っちゃう? ぼくから聞いたって言っちゃう?」
「まあレイジなら言うと思った。本当に秘密なことならともかくそれ以外はガードが甘い」
藍は那月の実家住所を検索しながら次の手を考える。
「情報提供元はレイジの名誉のためにも黙っておくよ。それならいいでしょ」

嶺二で『よくもそんな恥ずかしい台詞を』

「アイアイは本当に変わったよね。後輩くんたちの影響かな」
嶺二は机に肘をついて目尻を下げて藍を眺める。
「熱血藍先輩、クールな美風藍はどこに行ったのさ」
「ボクだって変わることができるっていう有意義な実証材料だよ」
「なっつんにも見せてあげたいよ。帰省なんて……あ、」
「ふぅん」

藍で『誰にも渡さない』

「アイアイったら嫌々だったのに先輩馬鹿になって」
「何、悪い?」
「悪かないけどさ、おとやんとトッキーもしっかりしたし最近れいちゃんあたり強いんだよ。そこいくとなっつんも翔たんも可愛いしさ、交換してよ」
「嫌だね。あの2人はボクの後輩だよ。責任持ってボクが育てるんだ。誰にも渡さないよ」

嶺二で『こたえられない』

「どうしても答えられないの?」
「秘密だってっていわれてるからね。はまぐりのれいちゃんは口を割らないよ」
「ボクがこんなに頼んでいるのに?」
「どうしたのやけに食い下がるね? 翔たんにおねだりされた?」
「別に。ただボクには言わないでレイジには言うっていうナツキが気に入らないだけだよ」

嶺二で『先着順』

「先着1名様にれいちゃんのサイン入りCDをプレゼント! よってらっしゃいみてらっしゃい!」
藍の前にCDを差し出したが押し返された。
「いらない」
「なんで!?アイアイそんなにぼくの曲嫌い?」
「今日何日だと思ってるの?発売日とっくに過ぎてるよ。ナツキがうるさいから一緒に買いに行ったよ」

嶺二で『それ以上は許さない』

カミュと連絡が取れなくなった。神出鬼没なのは今に始まったことではないがこれほど音沙汰なしもあまり例のないことだ。
「あの貴族様、国に帰ったんじゃねえか?」
「ドーナツ山盛りにしといたらそのうち出てくるんじゃない?」
「ランランもアイアイもひどい! それ以上はれいちゃん許さないよ!」

那月で『ちょっと黙って』

「あの、あいちゃん」
「ナツキは黙ってて。ボクはレイジに聞いてるんだよ。犬なんか拾ってどうするつもり? ボクたちがここにいるのは春までだしそれ以降は誰が世話をするの? そのあたりが明確にならないなら楽屋にも入れないよ」
「この子の目を見てよアイアイ! 捨てないでって言ってるよ」

プラモデル、流行、つくる

「レイジそれ何?」
「姉ちゃんが町内の福引で当てたんだって。プラモなんて子供の時以来だよ。昔流行ってたんだよね」
「レイジが真剣な顔して何か作ってるから何事かと思った」
「アイアイが冷たいからぼくちんなかちゃんのファンやめます!」
「何言っているのか全然意味が分からない」
「トホホ」

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