身代わり伯爵と伝説の勇者 (角川ビーンズ文庫)

身代わり伯爵短編集。

5/1まで続きを読むモードに隔離しておきますー。

カラクリ荘の異人たち 3 ~帰り花と忘れ音の時~ (GA文庫)

連作短編な感じでした。よい成長物語です。
相変わらず派手さはないですが、妖怪が気軽に声をかけていくところもザ・日常な雰囲気漂うほのぼのしたりにやにやできたりします。お魚紳士は変わらずいい萌えキャラです。お魚紳士の描写からパプワくんを連想したら負けだと思います。
タカハシさんの正体にとても笑った。何を想像したのかを書くとどう見てもネタバレなので伏せて書くとやおろずの道祖神。
義母鈴子さんの実態が明らかになったわけですが、死神姫のアリシアを現代に持ってきて回転を磨けばこんな感じになりそう……とかおもわんでもなかった。
采菜と雪女は今回のMVPです。とても可愛かったです。

『そうよ。一生懸命やりました頑張りました、だから認めてください自分の努力にみあうだけ応えてくださいって、そういうの、頼んでないんだし迷惑って思う人もきっといるわよ。もしかしたらこれを渡しても、太一は嬉しくないかもしれないし、逆に困るかもって、あの子は思ったんじゃない?(略)』

(P201)

フラクタル・チャイルド 女神の歯車 (コバルト文庫)

……コバルト時代の質問をされて、自分が答えられなくなったらどうしようと焦っています。自分で自分の本を読み返すか!? がんばれ復習しろ鳥頭!

というのを見たりしたので、LNF参加者を羨みながらフラクタルチャイルドを再読する。
最近叫んでないんだけどフラクタルチャイルドは未だにどこかで再刊しないかなと思うぐらいすごく好きなんです! 未完だから人にはほとんど薦めないけど!
貧乏ながら強く明るく生きる代行屋の若者・カーチェイス・都市の先住民が精霊・大災害の爪あと・ツインシグナル風にいうところの電脳空間へダイブとかその辺にときめく人はおすすめですよ。すごくいいところで切れてますが!

しかし女神の歯車がでて、ストレイシープが完結してぱたっと刊行が途絶えてしまいこのまま「作家・竹岡葉月」は消えてしまうのではないかと思っていた時期が長かったからしゃっぷるの人気がすごい今は夢のようです。

LNFといえば4月馬鹿のネタにもちょっと使ったらのさい!に一枚噛んでます。
本文は読んでませんが解説を書いてます。

窓の外は鼻水の出そうな寒さで、おまけに歩くのにもしんどすなみぞれ混じり。
けれど車の中はたしかにあたたかく、隣には八年ともに暮らした彼らがいるから。
見通しはあまり明るくないが、せいぜい先の見えない薄暗がりを、手探りしながら歩いていこうと思った。
ゆっくりとあせることなく、いつかつないだ両手が、自然にはなれるその日まで。

(P196)

『力』よ、と叫ぶ者—真・運命のタロット〈3〉 (講談社X文庫—ティーンズハート)

《死神》とのフェーデはじまる。
《月》のときみたいに《正義》とのフェーデが始まるんではと思ったけど《死神》だったな。
しかしこの《恋人たち》のいいひとっぽさはなんだろう……
読みすすめてようやく表紙の茶髪三つ編みのほうはライコであると確信する(だれですか?とおもっていた。

しかし時々「君らは何を言ってるんだ」という気になる。理解は後からやってくる。

恋文の技術

書簡体小説。
asta*でリアルタイムで追いかけてたのに大分笑った。
とてもアホだった(褒め言葉)大塚さんは強い。守田妹はすごい。
守田とか小松崎とかOPPAIに興味を示しすぎだった。

君は二の足は踏んでいるが、俺も桃色映像を断つのはおすすめしない。ただでさえ理性を失っているところで、欲望の捌け口を失えば犯罪に走るかもしれん。汚れた心は今さら清くならないのだから、桃色映像を我慢するのは百害あって一利なしだ。

(P15)

迷宮街クロニクル2 散る花の残すもの (GA文庫)

面白いんだけど分厚かった……
相変わらず軽快に人が死にました。
恩田部隊の4層行きのはじまりからその顛末がとても好きだ。

「タバコ吸えーっ!」
 誰かの声が西野の心を支配する。呆然としながらジャケットのポケットを探り、タバコと携帯灰皿を取り出した。なんとか火をつけて大きく吸い込む。震えが嘘のように引いていった。そして、入れ替わりにもう一度、今度小刻みな震えが全身を襲った。西野にはわかった。先ほどの震えは事態が理解できない混乱によるもの。今度は死の恐怖によるもの。先ほどは逃げるためのもの。今度は生きるためのもの。
 生きている。まだ生きられる。西野は上の仲間たちを見上げて大丈夫だと怒鳴った……。

(P204)

この街では毎日のように誰かが死んでいる。最近は親しくしていた相手に不幸はなかったけど昨日は三人も失った。第二期募集のごく初期にテストをパスし、ほとんど同じスケジュールで探索していた人たちももう半分残っていないのだ。

(P264)

れんげ荘

45歳独身キョウコ、初めての一人暮らし。
それも稼ぎに稼いでいた広告代理店を退職して月3万のぼろぼろアパートれんげ荘で隠居生活。
話の途中で生活の転機があったり新たな展開があったりそういうことはない。

生活費は働いている間に溜めた貯金。1月10万で暮らせば80歳までは余裕で生きられる計算だ。
梅雨時は湿気に悩まされ夏は蚊の襲撃秋冬は隙間風。
たまに会わなくてはいけないそりの合わない母。そんなれんげ荘での日常。

わくらば日記 (角川文庫)

昭和30年代、人やものから記憶がよみとれるふしぎな能力を持っている姉さま(鈴音)と私(和歌子)の話を、それから数十年後の私が懐かしみながら語る話。語り部のほうの私はたぶんもう60は確実に越えている。
連作短編。
ある日クラスメイトがひき逃げ事件に遭い、姉さまは私の記憶と現場のあとから遡り犯人のすがたを見た。警察には届けるのは待ってと姉さまに言われていたが、私が恋心を抱いていたお巡りさん(秦野)の関心を引くべく事件の犯人と秘密にしておいてと言われた姉さまの能力をことを話してしまう。内緒にと頼んだけども秦野もまた上司に喋ってしまう。上司の神楽は姉さまのもとに強盗殺人事件の依頼を持ってくる。

姉のもとに持ち込まれる依頼をもとに透視、とかいう話ではなくメインは姉と妹の日常。
全体的に物悲しい感じ。

恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。 (角川文庫)

エッセイ。
今日何のごはん食べたー?とか放浪体験ありますか?とか気さくな感じの。
ひとつのはなしが短いので軽いのが読みたいときによい。
単行本のときはすごく分厚くてサイコロみたいな本だったのにずいぶん薄くなったものだ……とおもうなど。
おいしいもの大臣になりたい。夜はもう半分なっているのでランチ対応したい。

星図詠のリーナ (一迅社文庫)

第3妾妃の娘で第5王女リーナは国王である父の命を受け、王都から東へ15日ほどかかる港町マジェクへ。王命はマジェク及びマジェク周辺地図を作成して献上すること。
日々星を見たり正確精密な地図を書いたりして、いつかは世界地図をとおもうリーナにうってつけの仕事。

マッピングというと私の中ではフォーチュンクエストのパステルが最初に出てくるのでダンジョンのマッピングかなあと思ったけどどっちかというと町の測量だった。前半のほう(主にお風呂シーン)の侍女サラは微妙に百合っぽいとかおもった。

PAGE TOP