タグ「 霜島ケイ 」の記事

30件の投稿

封殺鬼 数え唄うたうもの (ルルル文庫)

聖とユミちゃんが帰ってきたーーー!

今までルルル文庫で出ていた封殺鬼は桐子の物語でしたが、これはルルル文庫の前にあったキャンバス文庫で刊行されていた平成が舞台の封殺鬼です。桐子の孫が神島の当主をしています。
キャンバス封殺鬼はちょっと手に入りにくいものではありますが図書館によっては所蔵されていたりしますのでぜひとも読んでください。ちなみにネット古書店ではBLに分類されている所も多々ありますが違います。わたしキャンバス封殺鬼がどっかの電子書籍で出てくれたらまとめて買うんだけどな! BOOKWALKERかkindleどうですか。

そんなわけでこれはキャンバス封殺鬼最終巻「終の神話」から半年後からスタートします。
聖が今後の生活を考えて三吾に弟子にしてくれええ拝み屋になるううっていう話です。
直の続編+わたしはキャンバス文庫版読んでるのではじめての人が入りやすいかは分かりませんが高田崇文のQEDが好きな人でもうちょっと物語成分が強くても好きという人はたぶん好きだと思う。

ある大学生サークルが伝承のある島でキャンプをした。島に渡ることは止められていたが漁船に頼み渡って、祟られて数え唄のとおりに次々に殺されていく。拝み屋になりたいと言っていた聖はそのサークルのひとりと知り合い面倒ごとに首を突っ込んでいく。

しかし聖は可愛い。達彦そこは断らないのか。まるうなったなあ。
平成封殺鬼の面々のメインどころは割と総出演である。

ていうか霜島さんが(作中とはいえ)7について語り始めたら怖いのでやめて欲しい1

読み終わってからこれだよ私が読みたいのはこういうのだよ、としみじみ実感する。
イラストカズキヨネさんだしそんなさくさく出るシリーズではなくなるんだろうなと思うけど、年1ぐらいで出て欲しいな。(それかイラストは表紙だけでもいいから)

  1. 加門七海の怪談徒然草三角屋敷参照。霜島さんが住んだマンションで、意図的に呪詛を集めて住人を生贄にする現代の呪術実験場だったという話 []

封殺鬼 クダンノ如シ 下 (ルルル文庫)

神島桐子編完結っていつからのことだと思ったらそういうことかと思ったクダン下巻。
家のこととか喧嘩を売られたからとかそういうのじゃなくて「妙子を助ける」ということで動いてるから桐子マジヒーローな感じ。「友情」を理解する桐子まじ女の子していてかわいい。
時代はこれから暗闇に突入するしキャンバス文庫のあれ的に二人の未来もあれなんですが、いい話だった。
しみじみと幸せなんやなっていってる聖もなんかじーんとするし、お前が誰よりも幸せになればいいと思ったっていってる逸人もいい。

封殺鬼 クダンノ如シ 中 (ルルル文庫)

帝都女学院に眠る鍵、穂積妙子が桐子たちの前に現れた。
妙子は自分が何者か知らず「禍いをもたらすもの」だといわれ、ここなら安全ではないかということで結界を張られて清浄な空気の学園のさらに塔の中に閉じこもっている。

不死木の人間の話はえらいときめくし、五一五事件キタワーとかときめくときめく。
やっぱりクダンはびっくりするほど女の子がキャッキャウフフしている話だと思う。あの桐子までもそういう空気。

「花物語」を朗読するユミちゃんと正座してそれを聞く桐子の図がおもろすぎてしぬ。

封殺鬼 クダンノ如シ 上 (ルルル文庫)

全3巻の上巻。中巻は連続刊行である。帝都万葉をうっかりつみっぱにしていたのでクダン発売を機に一気読み。
今度は桐子が女学校に通うことになった。桐子が女学生である。女学生である。
今回はすーごく女の子同士のキャッキャウフフがある。桐子がキャッキャウフフしているのである。? すげえ! /
恋に友情に大忙し☆みたいな。いやでもなんかいい意味で一昔前の少女小説。
まあでも、なにもなくて女学生になるわけではなくて神職関係者が特待生として集められている学校で、精神に変調を来たすものが後を絶たないという学校だ。
鬼ふたりも桐子が学生とか友達はちゃんとできるのだろうかとか、いじめられやしないだろうかとかもう本当に過保護だ。聖が心配するなら普通だけどまずユミちゃんが友達はできるだろうかとかいってるんだぜ。

今回は年齢相応のあの桐子の「可愛いところ」が盛りだくさんでとても満足でした。
伊津真天とかなつかしいねえなつかしいねえ。化け物さわぎはときめくねえ。

「時間は止められへん、やろ。……わかっとるけど、いざとなると寂しいんや! うおぉ、俺は寂しいでー! 志郎のアホー! 桐子はあいつのどこがええんやっ! なんやむちゃくちゃ、娘を嫁に出す父親の気分やんか!」

(P202)

カラクリ荘の異人たち 4 ~春来るあやかし~ (GA文庫)

最終巻である。
物語の最後は春というのはいいな。今年の春は全体的に変な天候だったが桜は綺麗だった。
舞台が春なせいかしんみり系の話が多かったな。全体的にときめいた。

この川は異界のモノたちの通り道である。川岸と遊歩道の境に巡らされた鉄柵が一応、人と異形を分かつ結界の役割を果たしているが、春にはそこにあちこち綻びが生じる。
桜のせいだ。
ことさら人々の思い入れが強い樹であるせいか、桜は魔性になりやすい。

(P230)

封殺鬼—鵺子ドリ鳴イタ〈5〉 (ルルル文庫)

鵺子ドリ完結編。
シリアスな雰囲気クラッシャーな聖と志郎が好きだ。オカタクとえんがちょ頭わしゃわしゃ。
5章のスタートが時代柄しょうがないけど重いよ!とかおもった。
1巻スタートが2年前なのでそのうち1巻から再読したいとおもう。(たぶんそのほうがより面白いと思う……

ルルル封殺鬼はシリーズ的にどこまで続くのか1と思ったらこの巻で一段落で次は未定ということだ。
ラスト3行詳しくとか平安以外で鬼2人の話が読みたいです。いやキャンバス版復刊が一番嬉しいんだけど。

欲を言えばCDつきを出すのであれば限定版と通常版に分けて欲しい。
この値段でオリジナルドラマCDがつくのはすごいんだろうと思うんだけど、わたしは音モノにはあまり興味がないのでCDつきのための割増価格に100円少々足してもう1冊買いたいのだ。

  1. この後はもうキャンバス版封殺鬼の最終巻付近に繋がってしまう []

カラクリ荘の異人たち 3 ~帰り花と忘れ音の時~ (GA文庫)

連作短編な感じでした。よい成長物語です。
相変わらず派手さはないですが、妖怪が気軽に声をかけていくところもザ・日常な雰囲気漂うほのぼのしたりにやにやできたりします。お魚紳士は変わらずいい萌えキャラです。お魚紳士の描写からパプワくんを連想したら負けだと思います。
タカハシさんの正体にとても笑った。何を想像したのかを書くとどう見てもネタバレなので伏せて書くとやおろずの道祖神。
義母鈴子さんの実態が明らかになったわけですが、死神姫のアリシアを現代に持ってきて回転を磨けばこんな感じになりそう……とかおもわんでもなかった。
采菜と雪女は今回のMVPです。とても可愛かったです。

『そうよ。一生懸命やりました頑張りました、だから認めてください自分の努力にみあうだけ応えてくださいって、そういうの、頼んでないんだし迷惑って思う人もきっといるわよ。もしかしたらこれを渡しても、太一は嬉しくないかもしれないし、逆に困るかもって、あの子は思ったんじゃない?(略)』

(P201)

封殺鬼—鵺子ドリ鳴イタ〈4〉 (ルルル文庫)

鵺子ドリ終わるまで後1冊ぐらい?
桐子が志郎とセットにするとちゃんと年相応な普通の女の子に見えるから凄い。

乙女小説朗読のところはマリみてかなあて一瞬思った。そうかこれが吉屋信子。ちょっと1回読んでみたい。ていうか淡々と朗読するユミちゃんは想像したら相当面白い。

茶吉尼の異名を持つ少女は、赤い唇をわずかに引き上げて笑みをたたえた。美しく——だが傲慢で冷酷な、神島当主の顔で。

(P90)

桐子格好いいよ桐子

カラクリ荘の異人たち 2 ~お月さんいくつ、十三ななつ~ (GA文庫 し 3-2)

約1年ぶりのカラクリ荘2巻の舞台はお彼岸。お盆とはまた違ってこの世とあの世が近くなる季節です。
足跡のように彼岸花が咲いてるって光景的にとてももえる。いいラフレンツェだ。カラーで見たいなあと思った。アニメというわけではなくてミギー絵で。脳内でシミュってみたら加熱して死にそうになった。

あとお魚紳士が裏の町長で吹いた。鮒大尽というなまえらしい。

「歩き出したら、後ろは振り返るな。何があっても後ろを見たらあかん。もしかしたら別の道と交差して、誰かが目の前を横切るかもしれへん。その時は、知らんふりしとけ。たとえ、話しかけられても、絶対に返事すんな」

(P226)

べりーもえる。川が時々異界への入り口になるとかもえすぎる。

サブタイトルの夢の通い路って倉橋由美子作品でそんなのなかったけと思った。桜庭一樹読書日記の欄外でK島さんが確か家守綺譚スキーにお奨めですとかって書いてた覚えがある(のでいつか読むリストに入ってる

昨日の1巻の感想が再読の癖にしっかり書かれていたのは八つ当たりのごとくこういう感じの話が好きな友人を積極的に釣りにいった結果です……(そして超欲しい言ってたので勝った!
ちなみに初読時の感想はこれ。

カラクリ荘の異人たち~もしくは賽河原町奇談~ (GA文庫 し 3-1) (GA文庫 し 3-1)

祝・2巻発売。だけど1年ぶりの新刊で、ちょっと忘れていることが多く、30ページぐらいで読むのをやめて1巻再読。再読だというのにちょーにやにやしながら読んでしまった。
というのも最近のツボ具合+えりんぎホイホイを見つけたためですが。

「……私も小さい頃、お祭りになるとお面を買ってもらって、嬉しくてかぶって走り回ってたなあ」
(略)
「それでおばあちゃんに怒られたの。お面をかぶった時は、そんなにはしゃいじゃダメだって」
「どうして?」
「お盆にお面をかぶるのは、あの世から帰ってきた人が自分の顔を隠して、そこにいるのをバレないようにするためなんだって。だからああしてお面をかぶっている人たちの中には、死んだ人もまじってるんだって。お面をかぶってるのにはしゃいだりしたら、死んだ人に失礼だよってこと」

(P245)

賽河原町は表側と裏側があり、裏側は妖怪が住んでいる。お盆は生者と死者の境目がなくなる。人間の世界と妖怪の世界の境界である空栗荘への引越しと、夏祭りの日の話。

さあ2巻を読む(*゚∀゚)

PAGE TOP