本格ミステリの王国

有栖川有栖のエッセイの新しいのが出ていた。推定直筆の原稿とか収録されていた。すごい。
短編が2つほど入っているそうな。

転移

最後のグインに涙している人がtwitter上でもそこそこにいた中島梓=栗本薫さんの最後の日記。1日当たりの分量はかなり長めだった。なかには手書きだったり、昏睡に入る直前のものまで収録されていて驚いた。
ガン病棟のピーターラビットは読んだけどこれは何か読める気がしないとちょっと思った。まだ早い。

難民探偵経由で講談社ノベルスのページ見てたら辻村深月の帯文を見かけて気になった本。

プールの底に眠る (講談社ノベルス)

買うかどうか悩んでいる。

おすすめ文庫王国2009年度版

マイナークラブハウスとかが推されていてにこにこする。メディアワークス文庫の記事はここにも載っていた。最近は電撃の枠に収まらない作品が応募されるようになったから別の文庫で云々と書かれていた。確かにあらすじ読む限りでは太陽のあくびとかあれ普通にラノベレーベル以外でもいいよなあと思った。
基本書下ろしで新人もばんばんデビューさせていくとかいう感じのことが載っていた。

シュガーダーク  埋められた闇と少女 (角川スニーカー文庫)

twitterで「ミミズクと夜の王が好きな人は多分気に入るんじゃ」ていうのを見かけて読んでみることにする。おお確かに紅玉いづき作品寄り。ミミズクよりはもうちょっとラノベ寄りだと思った。YA作品風味だなあ。

陰鬱世界観のボーイミーツガールです。
冤罪で逮捕&終身刑となった"囚人5722号"ムオルは共同墓地で墓穴を掘り続けることになった。
ムオルが掘る墓穴は人が埋められるよりもずっと大きなものだ。ここに何が埋葬されるというのか。いずれ脱走を考えているムオルは"共同墓地のメリア"と名乗るフードをかぶった綺麗な顔をした墓守の少女に出会う。

薄暗くて湿っぽくて全体的に派手さ加減とは無縁な感じなのですがそれがいい。それゆえにあのお色気ハプニングは浮いてないですかと思う。そういえば土地の管理人でムオルの雇用者であるあの老人については「得体の知れない不気味さ」をずっと持ち続けているんだなあと思う。

ダ・ヴィンチでシュガーダーク特集記事を組まれてて、6年ぶりの大賞受賞作品への期待度からか1.5ページ分ほど載っていました。過去の大賞作品にもふれられていたんですが、受賞作品を見て「シュガーダークは早々に完結できるといいな」とうっかり思うなどした。

にょにょっ記

変わらずシュールな笑いを提供してくれる謎日記です。ちょー笑った。

豆腐柄のハンカチくださいに対する返しで死にそうになった。間違えてないけど!
私の男とか海月書林とかファンタスティックフォーとかでてきて驚く。

その名は「ジュテーム投げ」。
互いに組み合った一瞬、耳元で「ジュテーム」と囁き、ひるんだ相手の耳にねろーんと舌を入れながら投げるのだ。
大人の恋愛に不慣れな日本人や韓国人の選手などはびっくりして簡単に投げられてしまうだろう。
筋肉や技や精神をどんなに鍛えても、この技を防げない。
いやむしろストイックに心身を鍛えれば鍛えるほど、やられたときの衝動は防げるだろう。

(フランス柔道 P60)

地味に日々ちょこちょこみています。聖誕祭DVD。
オリコンデイリーランク DVD総合6位 音楽2位おめでとうおめでとう。

船に乗れ! (3)

完結巻。
明るいことばかりではないずっしりとした重みを持った青春と音楽の話。
サトルたちは3年生になって新生学園高校音楽科は変革の時期がやってきた。女子のみ受け入れになったりオケの編成が大きく変わったり「いい学校」になろうとする。
今巻は文化祭のシーンがすごくよかった……最初で最後の舞台とかせつねー。
饗宴になってるシーンを想像してスウィングガールズ的なものにいきあたる。
名作でした。今度は1巻から通しで読みたい。最近そういうのばっかりだな。

あの夜僕は、人間の力ではどうにもならないものに向かって泣いたのだと、今の僕は思う。そしてそれは、幸運とか不運とかいったことではなかった。運命とか宿命などというものとも、少し違っていた。

(P204)

昨日NHKで「たった一人の反乱」という番組をやっていました。テレビ欄の紹介文から懐かしいあれではないかと思って見てみたら予想通りでした。小学校の時先生の読み聞かせ&最後まで読んだ後実際に海岸掃除にいったという思い出深い本の、別の角度からのドキュメント的なあれです。

どろんこサブウ—谷津干潟を守る戦い

この本です。
超昔の話なんですが、小学校の時の記憶というのはすごいものでテレビ見てたら段々思い出してきました。すごく懐かしい。参観日の時に森田さんの手紙が読み上げられたような覚えがあるんです。

NHKオンデマンドでも見られます。
NHKオンデマンド たったひとりの反乱,「ヘドロの干潟をよみがえらせろ」

赤き月の廻るころ  異国の騎士は姫君を奪う (角川ビーンズ文庫)

どうしてそうなった!(主に終盤)
サブダイトルそっちか!1
1巻から約2年の月日が流れているようだ。

必要以上の外交をしないツァーリアから使者がやってくる。同時期にブロウからも和平締結のためロクソンにやってくる。ツァーリアの使節にはロシュア、ブロウからはジェラールがいるのだが共に「第二王女を王太子妃にしたい」という申し出る。
レウリアの異母妹ミザレアがジェラールを気に入って「自分こそが第二王女。この国に王女は嫁いだ姉と自分のみ。喜んでブロウに嫁ぎましょう」という。いろいろこじれたりごたごたする。

巻を重ねるごとになんかどんどん読みにくくなっている気がする……。
読みにくいとストーリー周りやキャラクターがどんなに魅力的でも半減するのです。しょんぼりである。
たぶんわたしにとっては読点が全体的に多いんだと思う。「、」と「っ」「ッ」が重なればもう読むリズムがガッタガタになります。読点が多いのはたとえば死神姫のディネロの台詞もそうなんだけど、あれはあくまで「キャラの個性」であって「お前読点多すぎ」とは思うけどまた別。「禁書18オノマトペ多用されすぎて読みにくい」と同じなんだ。あと「……っらないでッ」みたいな台詞の一部が伏せられたり途切れ途切れで終わる台詞が度々登場するのですが、それへの違和感と分かりにくさがあった2。ふつうのドラマとか漫画とか文字以外の何かがあるものだったらありだと思うんだけど。

あと1冊2冊程度でシリーズ終了3の気はするんだけどここでさよならだなあ。設定周りとしては好きなんだけど、「どうしても苦手なキャラがいる」ならともかく読みづらいのは本当にどうしようもない。

初版なのでショートストーリー付ペーパーが折り込まれていたのですが、これ本当にレウリア寝てるのか?
寝ている割にどえらいはっきりと喋るものだな4。わたしはてっきり「2人きりの気まずさ」から寝たふりをしたレウリアの話だと思ったよ。

  1. 読書メーター感想で「とんびに油揚げ」と書かれていたのに笑った []
  2. さわらないで、だろうけど変換候補には近寄らないでもありだろうなあと思うんだ。読むリズム崩壊ということはムードもないので雰囲気重視の台詞を楽しむ余地がないのだ []
  3. もしくは○○編終了 []
  4. 「なにするのッ」 []

世界クッキー

あちこちで発表したエッセイ。
新聞・各種文芸誌掲載分や書き下ろしもあるしニコンの雑誌とか「初出:不明」なんていうものもある。

そら頭はでかいです、世界がすこんと入りますに収録されていたみたいな「こ、これは本当にエッセイなのか……?」と思うような恐ろしい感じの話はない。

エレベーターの話とか親戚が増えたとか川上甥っ子並に笑った。しぬる。
あと西加奈子さんのエッセイの時もそうだったけど人の酔っ払い時の行動の話は何でこんなに面白いんだろうな。なかには芥川賞受賞時のものもあるので桜庭さんもちらっと登場する。1

評論や書評でおおまかな筋や背景は理解していても、実際その本を読む、という行為から導かれて降り立つ世界は、それが面白くても面白くなくても、まるで違うものです。あたりまえのことですが、時の洗礼を受けて継がれてきた古典や名作といわれる本も、自分が読んだことがなければいつまでも他人にとっての話であるだけで、それが名作であるかどうかなんて分かりません。

(P126)

できるだけ、今の自分から遠いところに手を伸ばすこと。もちろん近くも大事ですが、いつか近いところにしか手が届かなくなる日は確実にやってきますから、手足のぐんぐん伸びるうちはどんどん遠くを触ってください。

(P127)
  1. 桜庭さんも読書日記じゃないエッセイ出版しないのかな……とか思う。 []

ダ・ヴィンチ 2010年 01月号 [雑誌]madame FIGARO japon (フィガロ ジャポン) 2009年 12/20号 [雑誌]

買っちゃった⊂´⌒つ。Д。)つ
フィガロはわたしが読む本の傾向とまるで違う感じなので参考に……
(桜庭一樹・伊坂幸太郎・いしいしんじ・角田光代とかいます)

本を読む行為をあさましく感じたこともあったんですよ。美術館に行って、絵の情報を読んでしまうと、その絵を自分がどう見ていたのか忘れてしまうみたいな。

——長塚圭史

ダヴィンチはBOOK OF THE YEAR号です。
長いのでおりたたみます。

第三次領土拡大遠征凱旋記念『国王生誕祭』コンプリートDVDボックス

届いた!
すんごいでかい。
まだ5曲ぐらいしか聴いてないんですがもう1日目の領拡オープニングのあれで既に泣いてしまった。
涙腺暴発しすぎである。コンキスタドーレスがすごく格好いい。ちまちま楽しみに見る。

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