ベン・トー—サバの味噌煮290円 (集英社スーパーダッシュ文庫)

長いことかなり気になりつつ「いやいや今買っても『買ったこと』に満足して100パー読まない」と本棚に戻してきた本をようやく読む。

「半額のシールが貼られる時間のスーパー、それは戦場である」
「半額弁当に命を賭ける熱い漢たちの物語」
という話です。

要するにそれ餅投げの現場ですね分かります っておもった。
餅投げ、それは最近はもうあまり見られないが老若男女を問わない戦いにも似たスポーツの場である。
「人の物を盗んではいけません」という倫理観が崩壊する場である。落とした餅は速攻拾われる1。時に押されたり踏まれたりしばかれたり肘鉄くらったりする。ちなみに餅を拾うのが目的であれば輪より少し離れているところが取りやすいけど、あれはあえて前方に突っ込むのが楽しい。餅ゲットは副次的なものです。
……なにそれこわいって思われそうだけど現実の行事です。
そういうことを考えてると「意味分からないけど無駄に熱い話」から「若干現実味のある無駄に熱い話」に変化したりしました。

白粉さんが腐女子というのは聞いていたけどこういう方向とはびっくりだった。ていうか石岡君と内本君が異様に気になる件。ごはん時間ちょっと前に読んでいたので弁当の描写が非常に胃袋を攻撃しました。
大変食欲をそそる。

  1. いっぱい集めたおばあちゃん何かの拍子につまずいてばらまく。落とした餅はすべて他人の懐へ []

子どもたちに語るヨーロッパ史 (ちくま学芸文庫)

ヨーロッパの歴史入門書的なもの。中世に力を入れられている感じ。
「子どもたちに語る」のタイトルどおりですます調の易しい文章だった。ヘタレに優しい。
はじめてベラルーシの場所を確認した。あとラテン語で地獄のことをtaurtaurs(タルタルス)というらしい。
某滅びの塔をおもいだす。聖戦と死神とかの背景がちょっと分かった。

・コバルトに宮木あや子の詳細がちょっと出る。

「砂子のなかより青き草」 コバルト 1日 たぶん連載
清少納言と中宮定子の平安宮中ほんのり百合話。「西洋BLと和風百合どっちが良い」と訊いたら即座に百合と答えをいただきました。掲載誌がコバルトなのでエロは自重しています。(略)
コバルトに平安時代、しかも書くの私、ってかなりの危険な賭けのような気がしますがもうね、なんか色々とごめんなさい。広い心で大目に見てください。未だになんで私がここから依頼をいただけたのか非常に謎です。ただ、イラストがとにかく激烈に美しいのでそれだけはジックリと見てください。

とても気になる。
パピルス掲載分も百合百合のようです。あと太陽の庭もきになる。
対談が載ってる青春と読書はこのまえふらっと見かけて買いました。三浦しをんエッセイも収録されてたので読んでみたら「山奥に住む祖母の初盆」という記述があったのでなんかしょんぼりする。

雨の塔太陽の庭

・よつばと読んだ
新刊ひさしぶりだ。やんだ回が最強すぎる。はっけよーいをやりたい。非常にやりたい。

・ワンピース
劇場でもらえるという0巻の一部である第0話がジャンプに載ってたんですがあれちょーやばい。
べるめーるさん!!!とおもった。今週のジャンプ1おもろかった。

・本屋徘徊のキロク
紀伊国屋の在庫検索でぽちぽちやってみたところ今ビーンズ新刊が北は仙台・西は岡山まで来てるので、こちらには月曜あたりにもしかしたら発売されている……かもしれない。
もしかしたら+1日で1日発売になるかもしれない。きになる。

今日ジャンプ買いに行ったらyomyomの新しいのが出てて、辻村深月がいたのでうっかり買ってしまう。
うっかり買ったのでのだめと07Ghostは後回しにする。

電撃黒マ王をちらっと見る。秋田米さんのRO漫画連載が終了していた。そしてRO内で秋田米立ち絵とクエストが実装されるらしい。詳細は1月末発売号をまて! っていう感じだったけどそんなんきたらわたし一瞬復帰するわ(゚д゚)

・うみねこ
肖像画で漲った。戦人がイケメンだ。31日発売ということなので予約して年明けに引き取りだな。

  1. こちらはデフォで土曜発売です []

おひとり京都の愉しみ (光文社新書)

京都一人旅でオススメな観光地・食(昼/夜)・ホテルが多く載っている。
食の部は財布にはかなり優しい感じで、「これは美味しそうだなあ」というのが多く載っている。
巻末には地図と紹介した店・寺・ホテルのリストつき。
わたしは京都行く時は大抵ひとりでどこで食べようかなあとかは悩むところなのでこういう本は大変ありがたい。

アルビオンの夜の女王 -吸血公爵と紅き御曹司- (B’s‐LOG文庫)

なんだかがらっと雰囲気の変わったアルビオンの夜の女王2巻。

今回は主に吸血鬼のターンなので、若干のえろさというか色気はありました。でも何故かあちらこちらに笑いが仕込まれています。題材的に耽美にも退廃的にもなれるんだろうけど、軽さを保ってます。
特にセシアとラゼリオンの会話がなにが決壊したのかと思うぐらい漫才寄せになりました。
1巻はもうちょっと「寄らば斬る!」みたいな緊迫感があったと思うんですが、黒猫さんと様刻1みたいな漫才会話成分ががっと含まれている。

今回はヴェネドシアという魔物が多く棲む島が主な舞台なので、執事はさほど出番はないのですがすごく美味しいところをかっさらっていきますね。ハンドパワーふいた。

そのヴェネドシアに行くことになった理由が「とある事件で押収した美肌クリームを分析したら魔術的に精製必要な成分が含まれていた。あちこちの雑誌に広告が出されており世間に広まりつつある」という新たな依頼がはじまり。資料として同封されていたものが広告を出している雑誌のうちの1冊、「レディ・セブン」という12歳から70歳まで広く楽しめるゴシップと最新流行と平易な文章とイラストが売りの雑誌である。
脳内では女性セブンの姿がちらつく。不思議美肌クリームが40代オーバー御用達化粧品として形作られる。待て、もっとロマンあるものを想像しろ! せめて同名のALBIONにしてください! と思う。

同意するというかそれ以前に分かる人が極少ないと思うのですが、○○すれば××したみたいな表現2がPBCで前超流行った描写を思い出した。懐かしい。

< アリスの箱庭>決着は次回に持ち越される。
個人的に読んでみたい話は「執事密着24時」(←執事を観察するローズグレイハウスの住人の話。)
「昼の女王VS押しかけ悪魔」(←夜の女王は板ばさみで胃を痛めます)
とてもきになります。

「まあ私は魔王になる気はないので、花嫁といわず、あなたの婿養子でもいいのだが」
またしてもさらっと言われ、真面目に思案していたセシアはむせた。
「『夜の女王』の夫。ふむ。花嫁と同じぐらい素敵な響きと思わないか」
「思いません。全然まったくこれっぽっちもです」

(P32)

そしてセシアを見ないまま、今までとは一変した、抑揚の失せた声で言う。
「セシア。私が黒を纏うのは、私の産まれた世界では喪の色は黒とされているからだ。もし仮に喪の色が桃色であったなら、私は羞恥と躊躇いで内心七転八倒しながらも全身桃色で統一していたかもしれない」

(P93)
  1. 西尾維新 []
  2. 誘惑すればなにかがうごめく気配がした、みたいな []

「和のおけいこ」事始め 書道から仏像鑑賞まで35の手習い (講談社プラスアルファ文庫)

和っぽい習い事は網羅されているような、そんな感じ。
お花とかお茶とかメジャーなものから仏像鑑賞とか仏像彫るほうとか弓道とか小鼓まである。
篠笛は土地柄ギターとかピアノぐらいメジャーな楽器なのですが小鼓まで収録されているとはびっくりである。
香道があったので、うお丘ミキだ……とちょっと感動した。

約1ヵ月半ぶりの更新になります。
企画趣旨についてはこの少女小説がよいよ(1)現代恋愛編の冒頭をご覧ください。

さて今回のテーマは宮廷です。宮廷といえば駆け引き! 陰謀! 政略結婚! 
そういったものをファンタジー作品から何冊か選んでみました。和モノで宮廷といえば平安時代辺りが人気筋ですがそちらは属性がなくほとんど読んでいないので割愛します。

Information / Sound Horizon

舞台に上がる時そんな高さなさそうなのにぴょんて飛ぶ陛下可愛い
7番目のアルバムもすごいけど8番目のアルバムはもっとすごいとかいってる。
ファラオの呪い(仮)楽しみだな。

Amazonに聖誕祭DVDBOXのジャケが追加されたので、マウスオーバーででっかい画像が配置されるバージョンを貼ってみる。日々見てにやにやするようである。駄目人間である。

posted by Amazon360

太陽の坐る場所

今「30前後女子の話が熱い!」1
ということで野良女→ゼロハチゼロナナ→アシンメトリーと来て今回は意図的にこの本を選んでみる。
買ってから約1年熟成していた。

悪意の話である。最後には光が見えるけどどろっとした悪意の話である。
クラスの女王様、その取り巻き、劣等感と自己顕示欲。あと東京で住む者、田舎で暮らす者。
SIMPLE1500 The ルサンチマン。

F県藤見高校3年2組クラス会は年に1度2度のペースで開かれ今年が10年目だ。
クラス会の話題によくあがるのは女優になった元クラスメイトのキョウコについて。
F県は東京隣接で進学や就職を機に上京する者もいる中田舎に残る者もいる、ということだったんだけど"東京隣接のF県"がどこなのか分からなかった。隣接というほど近くもないけど福島かなあ。
福島っていったらコウちゃんだよなあていうか冒頭のあれは環だよなあと思った。

一章ごとに変更を変えつつ話が進む。帯には10年目のクラス会 よみがえる「教室の悪夢」
とあったけどその「教室の悪夢」がなんなのか中々見えない。影はたまに見えるけど姿は見えない。
ぬぬぬん? と思いながら読む。ラストが近づいて事実発覚。びっくりする。違和感の正体はそれか!

視点変更の妙だよなあと思ったのは苦手だと思った由希が「いやいやこの子にも事情があるねん」とプラスに転がる。由希幼稚園のときの話は思わず本を落とした。うへあとなった。

70ページにあった学校の怖い話が素で怖かった。夏休み前の小学校体育倉庫に女の子がうっかり閉じ込められる。2学期になってからミイラ状になって発見される。壁には血まみれの手で引っかいた痕。
ほんの数行だったけど超ホラーだった。悲鳴が聞こえてくるようだった。

  1. 主に私の中で []

キスからはじまる契約魔法 少年魔法人形 (一迅社文庫 アイリス わ 1-1)

ウン年ぶりの渡瀬桂子新作。
ツンデレ不器用少女と長き眠りから覚めた慇懃無礼少年人形の話。
表紙とあらすじだけで判断すると三角関係とかやめて争わないでとかそんな雰囲気ですが、そういう成分はまるでないです。恋愛より成長のほうが若干成分強いような、でも糖度高い話でした。
とてもおすすめである。

レヴィントン校普通科に通うエミリアは優等生だがコミュニケーションが極めて苦手である。内心はどんなに浮かれていても表情はいつも仏頂面。とっつきにくい人だと思われているためまだ友達はいない。
友達が欲しいエミリアは図書館で偶然見つけた人形相手にひたすら練習をする。
おはよう・ありがとうから宿題見せてといわれた時の対応・隣の子が今日誕生日だったと知った時の対応などの地味な反復練習だ。練習中の姿は到底クラスメイトには見せられない。
ある日その練習相手の人形が動き出した。人形は学校の創始者レヴィントン卿の遺産だという。少年型魔法人形ラスにエミリアはマスターとして選ばれレヴィントン校魔法科1に転科する。

「冒頭からツンデレのテンプレ台詞を次々口にする主人公」「ピンク髪のロリババア2」が少女小説的にとても新鮮でした。そのため「主人公は紛うことなきツンデレだ!」ととても分かりやすかった。
改めてツンデレの破壊力を知る。Wツンデレでしかも主従はやばい。
あと「ドラゴンと探索者」がちょークィディッチ3

余談:あわせてよみたい

キミはガールフレンド (花とゆめCOMICS)片恋トライアングル 1 (花とゆめCOMICS)

片恋トライアングルは主に2巻です(2巻は書影が出ないので……

  1. 魔法科は基本的に全寮制である []
  2. ※口調のみ。実年齢は若い []
  3. ハリポタ。というかあれもなんか元となるスポーツがあるんだろうか []
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