恋愛嫌い (集英社文庫)

連作短編。
恋愛願望がないとか感情に溺れられないとか一人で生きていたいとか、恋愛が苦手なんですという女性3人組による物語。一話目はそんなにピンと来なかったんですが、一人で生きちゃ駄目ですか? 以降は結構好きだった。ちょうど秋なので「物寂しい抱き枕ほしい」期を長期にこじらせたころだったころに読んだので、あるあるあるwwwwとなった。

これの感想を書くにあたりハードカバー版の書影を見たのですが「あれか!」と思い出した。
あっちは下着女子が表紙だったので読もうという気にはならなかったんだった。

大切なのは、自分でいられる場があるかどうかだ。その意味で荷風さんは幸福だったろう。個人主義者やネットおたくの「自分大好き」ぶりは、世間さまの攻撃の的だけど、ほっといてちょうだい。自分嫌いの八つ当たりで他人を傷つけたり殺したりするより、いいでしょう。

(P86)

ニコ生の緊急放送! 僕達が読みたい『このライトノベルがすごい!』を聞いています。
このライトノベルがすごい2012の話です。
ランクインしたうち既読はTOP10で6/10 TOP30で16/30 TOP60で28/60でした。
まずびっくりしたのは金星特急がTOP60に入っていたこと。その次にびっくりしたのは花狩りのロゼが新作TOP30に入っていたこと。ロゼとかわたしとコモリさん以外に誰が投票したんだよ! っていうレベル。
あと目利きのところに三村美衣さんがいない! っておもった(←好き)

ちなみにわたしも協力者枠で投票しましたが「死票になるからって構うものか! わたしは自分が好きな作品に入れる!」っていうタイプです。今年投票したのは金星特急/レッドアドミラル/花狩りのロゼ/とある飛空士への恋歌/ヒカルが地球にいたころ……です。左にあるものほど強い。

今日は職場の飲み会でした。いつもより小規模で大人しめでした。
といってもやはり30人以上いたし脱がされる子はいたし吐く子はいたし直前まで会計の話をしていたのですが。
最近はタスクに追われる日々なので話す機会のない子と喋れて楽しかったです。

なりそこない (f-Clan文庫)

休暇を山中のコテージで過ごそうと、野菜やハムを買い込んで向かってみたらそこには既に先客がいた。
コテージには5人の男、1人の赤子、1匹のシェパード。自分の足で来られずはずもなく身元の知れない赤子はここにいる誰かが誘拐したのではないか? 最早終バスも行ってしまい疑心暗鬼の中5人は一晩を過ごすことになる。個人情報は明かしたくないとなるとさしあたっての名前をつけるのみ。25才から45歳まで5歳刻みで揃っていることから、それぞれ「ニコ」「ミレイ」「サンゴ」「シオ」「ヨソジ」と自称することにした。

疑心暗鬼にはじまるけどそれなりに打ち解けるのでそんなにギスギスした関係は続かない。
女はいない1けど不思議と「華がない」と感じることはなかったな。もともと華が不要な内容ではあるんだけど、この場に女キャラがいたらヒスるとかプライバシーの保護とか面倒だもんな。同性しかいない気安さがある。というか女がいたらニコが大変だ。
やがて5人はぽろりと心情を漏らすようになる、と。

高里さんが講談社以外で小説書いてるからびっくりした。漫画原作はしているけどデビュー作からずっと講談社だもんなあ。

  1. 強いていうなら赤子が女児なのですがニコが可愛いだけで特に影響はない []

ペルソナ4Aの7話がほんとひどくて、わたしこれ何回見るんだろうと思った。
前半)完二wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
後半)番長オオオオオオオオオオオオオオオオオオ
もうなんなのか。30分弱のなかにどんだけ燃料ぶっこんだら気が済むのか。ほんとうになんなのか! もっとやれ!
可愛いよ!!!!!!!!!!!!!!!!

明日は久しぶりに飲み会です。日中は普通に仕事なのでがんばります。

妓楼には鍵の姫が住まう −死人視の男−

事前の想像では吉原夜伽帳とGOSCIKのヴィクトリカが仲良くしてる感じだったんだけど、読み終わってみればレンタルマギカとあまつきも足し算することになった。

黒船が来航し開国して文明開化はしたものの未だ幕府による治世が続いている日本。
一時は倒幕だの攘夷だの他国からの圧力だの、国は荒れに荒れたがある時から海外諸国の態度は急に軟化した。その理由について一般人に語られることはなかったが、異国人のもとに天狗や入道が現れたとか各地で百鬼夜行を見られたという話から「この国は今化け物に守られている」というのが多く聞かれた話だった。

妙に浮世離れした風貌の「死人視」誠二と吉原で暮らす「鍵姫」紅羽の物語。
誠二はその過去と現状から生きている実感を持てず、家では「守り神」扱いでなにもしなくていいと言われ美しいまがいものが揃っている吉原を好んでいたが、深夜の妓楼で美青年を従えた高慢な少女と出会う。その後紅羽は楼主を介して誠二に文を送りつけてきた。「やることがないなら仕事をくれてやろう。わらわの下僕となって働け」と。その頃街では殺人事件が起こっていた。

殺人事件です。方向的にはしゃばけとか吉原夜伽帳とかあまつきの最初のほうを連想するといいかと思う。
「守り神」という名前で腫れ物に触るようにして扱われる2人の男女。
誠二は赤子のころ1回死んだ。子どもの死を嘆いた母は稲荷神社に祈りを捧げた。その願いを聞いたのは何だったのか、通夜の晩に誠二は灰色にくすんだ目を持って黄泉がえった。以降三好屋は狐がついているのではいわれるぐらい幸運に恵まれあっという間に大店になった。紅羽は吉原に住んでいるけど花魁ではなくて、もともと禿だったけどその生まれの特殊さから今は天井裏に一室を与えられて本に囲まれて生活している。

あとな、知ってるけどわたし「生きることに対する偏差値」低い男好きすぎだろっていう。
しんみり切ない系と生きるってなんだーっていうのと殺人事件の謎。「この謎を解くにはまだ鍵が足りぬ」みたいなことをいってて混沌の再構成かよ! と脳内でヴィクトリカが走っていった。
f-clan11月刊の中で出るけどひとつ限定。選べるとしたらどれがいい? って言われたらこれかなあ。
とても好きです。

廃王国の六使徒

呪われた町で生きている人々の話。
でもそんな健気な感じじゃなくて「人間のクズ」レベルが高い人が多くて、基本呪われた人とか魔族の人が多くて死人も多くて、ノワールである。

悪人が集まって現状を維持するために色々頑張っちゃう感じでゴッスゴスである。
世界中の呪いが集まるこの街で育ったアレシュはその美貌と父が遺した魔香水を駆使しながら愛を謳歌していた。アレシュが引き渡した死体が不良品だったと、葬儀屋が訪ねてくる。

アレシュを愛人にしたい。
そんなただれた感想からはじまりますが生きることに対する偏差値が低そうな男子が好きなんですよ。
ミランは可愛い。あほのこは超可愛い。でもP209のミランの挿絵はな、「私の氷はちょっぴりコールド!」って脳内でブルーローズがしゃべり出しておいやめろ! っておもった。いやでもこの挿絵ちゃんとクレメンテの手があってすごい。
いやもう本当にふだんはそんなに挿絵はじっくり見ないんですけど今回はなめるように挿絵を見た。
細部までの描き込まれ感がやばい。二次元への扉が開く。

今回は全体的においやめろ! っていうぐらいもえのかたまりだった。
「もえしぬと思ったら本を閉じろ」にしたがって何回か閉じて色んな衝動と戦った。だからこの本はふつうに文庫本1冊読むのより2倍ぐらい時間かけてすごく贅沢に読みましたよ! いろんなものをごっそりもっていかれた。
もうエピローグだろうとたかをくくって読んでたら甘えさせてくれてもいいんじゃないかでぽぽぽぽーん! ってなった。その後のミランの返しもなんなのかあのひとたちほんとうになんなのか! 長髪の胸ありでお願いします! そしてクレメンテの顛末に本当しぬかとおもったなんだあれは!!!

カルラとハナが可愛くて、カルラは美人なところがハナはアレシュ好きなところが好きなんだ。
サーシャは補完された! とかおもった。もしくは人体練成された!

「ああ、貴様は基本的に人間のクズだ。いいのは顔だけ、あとは女遊びしか真面目にやらん! 大体貴様は俺を助けに来るのが遅すぎるのだ。一体俺を誰だと思っている」
「僕の下僕」
「違う! 俺は兄貴、貴様の兄貴分だ! 何度言ったら分かるのだ」
「僕はひとりで生まれたし、ひとりで死ぬよ。兄も弟も必要ない。それにしても今日も下僕は元気だねえ。ついさっきまで本気で死にかけてたのに、こりないの?」

(P18)

クレメンスはこの世界にいるからボスっぽいチートキャラだけど聖☆おにいさんの世界にいっても生きていけそうな気がするねえ。

今日からちょっとまた生活リズムが変わります。いい意味で!

ファミリーポートレイトが文庫になってるのは知ってたけど倒立する塔の殺人が文庫になってるのは知らなかった! 
bk1で見かけて思わずぽちりそうになって色々カゴに入れてみたけど2900円でストップしたのでやめました。
倒立する塔の殺人は青年のための読書クラブが出たときに桜庭皆川対談があって、そこで知って図書館で借りて読みました。はじめての皆川博子作品でした。

ファミリーポートレイト (講談社文庫)倒立する塔の殺人 (PHP文芸文庫)青年のための読書クラブ (新潮文庫)

今日はようやくビーズログが入荷されたのですが、ボニパンだけなかった。
双界幻幽伝がもう、なんかもう爆発しろ! っていう感じだった。撲殺のち爆発!
しかしなんですね今月のビズログは表紙がどれもこれも赤系。

双界幻幽伝 二人は一触即発! (B's-LOG文庫)海が愛したボニー・ブランシェ -運命と踊る冬薔薇の都- (B's-LOG文庫)

東京グラフィティをぺらっとしてたら「昼間は受付嬢 夜はキックボクサー!」みたいな2つの顔を特集する! みたいなページがあってレイヤーの次のページが男の娘で、要するに女装ページだった。
ふつうにイケメンっぽい子が可愛い感じになってて世の中は間違っていると思ったけど、自分の職場のはっちゃけてるときを思い出して、世の中って……っていう気分になった。

Tokyo graffiti #85

それでbk1でf-clan11月刊が入荷されていたので今日からぼちぼちと感想を公開していきます。
愛が重くてわたしがキモいです。

相棒とわたし (f-Clan文庫)

広い意味で学園モノです。軍隊系学校。
海上のミスティアとかも軍な学校ですが、近く感じる作品としては富士見ファンタジアの東京レイヴンズ。
あっちは現代こっちは異世界ですがあんな感じです。だって大人組かっこいい。

スノリ準軍学校では人類が生み出した災厄「核獣」対策のための各専門職を養成する学校で、核獣から加工されるエネルギー資源「核石」を生み出す・利用する・過酷な状況でも生き残る術を学ぶところだ。約500人の入学生のうち卒業できるのは200人程度であとは留年や後遺症を伴う怪我・死亡・挫折などで退学していく。

冒頭がなんだかEGコンバットを思い出す懐かしい系で、教官が「身分も血筋も家柄も関係ない! 今私の目の前にいる諸君らは等しくウジ虫である!」とか言ってて思わず「アイ、サー!」って聞こえてきた。

金髪=旧貴族=偉大とされている世界で、旧貴族でありながら黒髪のエッドは幼馴染みで親友の相棒のラッセと一緒にスノリ準学校に入学した。エッドはラッセとずっと一緒にいたいと思ってて、依存や執着にも似た感情が自分の中にあると分かってて、今は硬く封して「相棒以外の関係なんて望まない」と言っている。
男女で幼馴染み! フラグ!

いい意味で超展開というか話の転がり方がすごい。派手にバトルしてる。
瑞山さんのはもうばりばりばりばりバトってるからわたしとても好き。
もうね、2人一組なあたりが大変もえます。漢字は「燃」8割「萌」2割でお願いします。
「俺の」邪魔するなじゃなくて「俺ら」の邪魔するななんですよ。相棒なんですよ。行くぜ相棒! なんですよ。大事なことなので2回書きました。

エッドとラッセだったらエッド(女子)のほうが背が高くて、いろいろ女の子らしくないことを気にしている。こうなっていれば自分はもっと「自分の性別」を受け入れられたんだろうけど、ラッセが相棒じゃないなら嫌だみたいな。カップルじゃないし家族でもないけど一番近いふたりだよね。しかしラッセは可愛い。かわいくて格好いい子だ。

エッドとマリアの女の子の友情美味しいです! バイレのブランカとリリアナは女の子同士である以前に主従なので、これはこれで!!! あとオールバックの眼鏡は反則だと思います。

twitterで「5年前の自分に言ったら嘘だッっていわれること」っていうタグがあって、でることでること。
乙女ゲー(うたプリ)にずぶずぶはまってるとか同人誌作ったよとか、東京は割と近いよとか徳島がオタクにやさしい街になってるよとか、領主様が超メインボーカルになってるよとかSHのあらまり嬢はもういないよとか。
その流れで5年前の日記を読み返したりしたんですが「5年前の日記」がすぐ出てくる環境ってすごいなと思いました。私の周りはそういう人が多すぎる。
5年後は

PAGE TOP