カテゴリー「 一般文庫 」の記事

219件の投稿

19?ナインティーン (メディアワークス文庫)

19歳を描くアンソロジー。
2Bの黒髪がよかった。こういう「実体験をもとにしました!」と言われてもまったく不思議ではないような内容は、心の中のやらかいところを握りつぶしていくんだぜ。わたしは浪人してないし漫画も書いてないけど。
7と嘘吐きオンラインの人の絵柄にあとがきを放り込んで脳内コミカライズが開催されていた。

その次が「向日葵ラプソディ」で新刊出るたびに「よく出してるなあ」と思いつつ横を通り過ぎているので今回初めて読む。悠馬さんが好きです線の細くて芯の太そうな人はよいですね。某青い人も美味しいよ!

「19歳だった」はなんという「秋の牢獄」ならぬ「聖夜の牢獄」

大人のための残酷童話 (新潮文庫)

「大人のための」と断ったのは、子供には毒性がいささか強すぎるのと、話の性質上思わずエロティックに傾くことがあったのとで、大人の方により一層喜ばれそうだからです。子供読むべからず、というわけではありません。

(あとがきより)

Marchenをループするだけのかんたんなおしごとを遂行する今日この頃ですが、新刊棚で見つけたのでイドに呼ばれてお買い上げ。
白雪姫や一寸法師や青髭や人魚姫やかちかち山などなど世界中の名作童話を縦横無尽にアレンジ。
「ハッピーエンド」というものがあまり存在しない。「残酷」というよりは「悲惨」「グロい」「救いのない」話が多いです。冒頭の人魚姫が「上半身が魚、おへそから下が人間」で想像して笑った。

思えば倉橋由美子作品はこれがはじめてかな……1

  1. 聖少女はとりあえず解説だけ読んで積んでいる…… []

神田川デイズ (角川文庫)

大学生挫折物語。高校2年ぐらいの子に竹宮ゆゆこのゴールデンタイム〈1〉とあわせてそっと渡したい本。
やっぱり「リベンジリトルガール」が好きででも2番は「雨にとびこめ」が昇格してて3番が「花束になんかなりたくない」
変わらず華麗にえぐっていく本だなあ。「今すぐにでも死にたい」級の黒歴史が蘇ってぶるぶるした。
でも「部屋の隅っこで膝を抱える」ほどでなかった。

その言葉にマルちゃんと一緒にうなずいたことは、これから長い時間をかけて、「ただの思い出」とか「若気の至り」とかそういうものになってくれるんだろうか。今の私はそんな未来信じられそうにないのに。

(P171)

こうなってくれたんであろう。

はつこい (集英社文庫)

表紙が制服でタイトルが「はつこい」でも登場人物は20代後半です。
一言で感想を書くと「恋愛ってホラー」

地方・老舗和菓子屋の一人娘の亜季子は進学塾の事務職員として勤務中である。
遠距離恋愛中の恋人が東京での生活を引き払ってこちらに戻ってくると心を躍らせている。
いずれ結婚するつもりで新居にする予定のマンションも買ってしまった。

これほどまでに「STAR DUST」1が似合う本って早々ない。
どう見ても「左手には花束 右手には約束を」としか思えないシーンがあってどきどきした。
亜季子はなんかこう、病気としか思えないぐらい不安になる要素しか持ってない。のちのち狂気に育っている。
というか遥生とは本当に恋人同士だったのか。個人的には亜季子の思いはどうあれ合意はなかったと思う。
「遠距離恋愛中の恋人」だと思っていたのは亜季子だけで遥生的には最初から「友達の中では一番好きな女の子」なんじゃないのかとか思っていた。
「重たい女」では足りないなにかがあるしヤンデレならそもそも遥生は生きていない。
かといって行動に尋常ならざる点が多々見受けられすぎなのである。
いきなり幻想描写(睦子刺殺とかラストシーンとか)が入ったのでびっくりした。

日曜日のアイスが溶けるまでみたいだ、とちょっと思った。

  1. SoundHorizon []

シグナル (幻冬舎文庫)

恵介は大学を休学して実家に帰ってきた。体調不良や将来の進路に行き詰ったわけではない。
仕送りなしのため奨学金とバイトを併用してなんとか学費と生活費を捻出していたのだがとうとう経済的に詰まった。
そしてふらりと入った昔懐かしい映画館「銀映館」で破格の時給だった映写技師補助のバイトにつくことになる。
この映画館の映写技師は女性で、映画館から出ることなく映写室を主な寝床して3年間暮らしている。

引きこもりの技師だからといってコミュ不全というわけではない。
ルカはとても魅力的で映画が好きで、映写技師としても優れていて、映写機にフィルムをかける実技指導も行う。ルカの指導はスパルタで、丁寧さと速さを要求し、かけ間違えれば容赦なく後頭部を叩いた。
恵介はバイト面接時に「ルカの過去を詮索してはいけない」などルカに関する不可解な約束に困惑しながら、ゆっくりとルカとの距離を近づけていく。

フィルムを映写機にかけるところの描写が好きです。なんか懐かしい。
今「県庁所在地に映画館がない県」在住なんですが、昔は市内中心部の商店街にいくつも映画館があって家族で映画にいって、しかも入れ替え制じゃなかったので2回とか見てた覚えがあります。今はもう映画館超遠いので年に何回もいきませんが。

レイジは得体の知れない危険な人物だと思ってたんですが、ゆとり乙トルネードみたいな。
でもレイジが一番脳内で音声になりやすかったというか。せめてイケメンに生まれてよかったなみたいな。

しかしことに及ぶと分かっていてルカはなんではじめての日に上下ベージュの下着とかそんな色気がない下着を選んだんだろうか!

闇の中では自分であることを忘れることができた。それでいながら、映画によってほかのお客さんたちと一緒に笑い、驚き、怒り、泣き、感動を共有することができた。闇の中に身を隠しつつ、人とのつながりを感じられたのだ。
予告編と本編をつなぐフィルムの黒味が流れて、スクリーンは黒く染まり、場内が真っ暗になった。
春人は小さくもらす。
「やさしい闇だ」
いい言葉だ。
「そうだな。やさしい闇だ」

(P155)

ツクツク図書館 (MF文庫ダ・ヴィンチ)

相変わらずのシュールっぷり。
「ツクツク図書館」に職員募集の貼紙を見てやってきた着膨れした女がいた。
「本を読むだけの仕事」に彼女はめでたく採用されることになったのだが、ツクツク図書館はどんな本好きもげんなりする「つまらない本」が集められた図書館だったのだ……!
「オスとメスの本を一緒に入れておくと勝手に増える部屋」とか「積読の部屋」とか「本にとらわれる部屋」とか色々ある図書館での日々。

ツクツク図書館では働きたくないけど本にとらわれる部屋はいいよね。住環境完備であるなら3日ぐらい篭りたいところだ。

マイナークラブハウスの恋わずらい (ポプラ文庫ピュアフル)

マイナークラブハウス番外編。といってもいつもと変わらない気はします。
Amazonの内容紹介のところには「シリーズ未読で『ちょっと試し読みしたい』という読者の方にもオススメ」ってあるけど新刊含め既刊4冊だし明らかに1巻の内容を踏まえた会話もぼこぼこあるので、試し読みがしたいならふつうに1巻マイナークラブハウスへようこそ!を薦めますよ。

業平がiPhoneユーザーですげー! と思うなど。
今回の見所はぴりかと天野清一郎の距離感とお互いをどう思っているかだと思います。
きゅうりの一人称であり桃園学園創設者再び。
私は母になるどころか嫁になる予定はこれっぽっちもないがなるとしたら徹子かーさんのようになりたい……。
ていうか電子ジャー! 炊飯器もえとはあらたな境地だった。禁書のいつぞやの「健気な洗濯機」もえを思い出す。

解説に壁井ユカコさんがいてじたばたした。
マイナークラブハウスと同じカテゴリに入ってる(と思っている)のは鳥篭荘の今日も眠たい住人たちかなあと思ってる。社会的にあまり馴染めないような、なんとかぎりぎりのところで綱渡りとかしつつ、ある人はぶっ飛んだまま暮らしている。今セルフ罠にはまって再読している……。

鳥籠荘の今日も眠たい住人たち〈1〉 (電撃文庫)

PAGE TOP