カテゴリー「 読了 」の記事

1983件の投稿

上流階級 富久丸(ふくまる)百貨店外商部

年収1000万を越える世帯は日本では10%程度しかいない。実際のところ少ないがその1割を相手に百貨店の年商の3割をたたき出す。女の園・百貨店において唯一の男社会外商。
関西の富久丸百貨店で、定年を2年後に控えた有能な外商員葉鳥氏はある日退職届を出した。
葉鳥氏の抱える顧客は百貨店にとってVIPばかり。若手外商を育てるという名目でなんとか引き止めた百貨店は各地から有能な若手を選りすぐり引き合わせた。そして羽鳥氏の目に留まったのは鮫島静緒という田舎のパン屋から百貨店へ販売員として進出し、契約社員として企画をばんばん成功させた女性である。
月間ノルマ1500万、まるで未知の世界である。

「教養とは、振る舞いです。手間暇をかけた身なりと、正しい日本語と落ち着き」

(P84)

静緒の試験は続いている。葉鳥氏がやめる3月までに外商に残れるかどうかが決まる、という。飛んでいるお金の額が違う。トッカンのぐーこ同様がむしゃらだなあと思いました。こっちはバツイチアラフォーなんですが。

ゴールデンタイム (8) 冬の旅 (電撃文庫)

わたしのタイムラインでは痛くて重くてしょうがないから読んでいられないと脱落していって、わたし以外誰が読んでるんだろうと思うゴールデンタイムが完結。最終刊は最初から最後まで鋭利なナイフだったね。
パニック状態の描写凄まじい勢いがありすぎる。思わず落ち着かない気分になってお皿洗って食器片付けてごみ捨てて本の整理してコーヒー淹れた。
学祭の阿波踊りのシーンは今まで読んだどんなものより鳴り物の音が聞こえた(でもわたし基本的に県外の大学連は認めてない1。)

街中でふと自分が誰か分からなくなって待ち合わせをしてて名前は分かるけどその人の顔は分からなくて、かといって自分の家も分からないって怖いなーーーリンダいてくれてよかったなーーーー。

178ページの、あれ。こーこさんマノロなのすげーと思いつつルブタンでぐぐった。
BUYMA.com クリスチャンルブタン(Christian Louboutin)の最新アイテムを海外通販!
目玉飛んだ。

すごい重いし読んでる間騒ぐレベルなんだけど好きなので次も読むと思います……
でも次はそのナイフもうちょっと丸めてください鈍器でもいいので。

  1. 飲んで公道で騒ぐだけで身内受けの域を越えないから []

伊藤くん  A to E

私が語りはじめた彼はみたいな感じで、伊藤くんというきっと何者にもなれない系クズに振り回される女性の話。
そんな男と女の話で好きなのは聡子と実希の話です。
男を切らしたことがない割に好きなのは実希といる時間な聡子とさばさばしていたと思ったら重たい系だった実希な。百合な……。
ふふーんと読んできたら伊藤くんEでちらりとみえる伊藤くんの内面が重くて重くて死ぬ!!!! っておもった。不意打ち鈍器だった……。

無花果とムーン

ある夏、地方のある町、お兄ちゃんが死んだ。「食べたら死ぬ」レベルのアレルギーの、周りからも気を使われていたアーモンドを食べて。

かなり砕けた口語文体の1人称。パープルアイ1でもらわれっ子の月夜と急逝した兄、奈落。
・地方
・大人にならないまま死んで行った下の兄
・地銀で働いている上の兄
・夏
・少女(複数)
・口語文体
ということで少女には向かない職業やら砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けないを連想するなというのは到底無理な話なんですけど桜庭一樹の少女の話がまた読めるとはなーと。桜庭一樹発売日に買って積んでるんですけどもったいなくてなんか読めない……!
ピンク色のもやはここにもあって、月夜はもやの中に飛び込んだけど藻屑とか葵と違って周囲の手はちゃんと届いた。あとこれは幻想成分が強い。生者と死者なーーー。
UFOカフェとか出てくるからちょっとイリヤの空UFOの夏を思い出した。苺苺苺苺苺という命名はやばい。1×5かよ(゚д゚)
あと、乞食が表現的にアウトのようで乞*という表記になっててびっくりした。

  1. 何かの比喩ではなく本当に目の色が紫 []

死神姫の再婚 -甘き毒の聖母- (ビーズログ文庫)

久しぶりの死神姫だ。絵本つきを買うかどうかで1回保留にしたら次買いに行くまでえらい時間が空いた。今回から新章。お前アホじゃないのか度があがっているのですが今度はクルセージュ編です。いきなり豪快に朝チュンしたりしていたからまんまとご懐妊にひっかかったわけですが、ミリアムとクレメアの関係が最強にSacrificeだなあと思いました。
死神姫ももう18冊目で少女向けの長期シリーズってわたしすごい勢いで脱落率高いんですけどまだ当分美味しくいただけると思った1冊でした。

精霊歌士と夢見る野菜 紅色の祝祭 (角川ビーンズ文庫)

精霊と契約して植物を育てる精霊歌士(ちなみに国が認める資格職である)の話。
天才的な歌い手と何故か野菜しか作れない落第生の話2巻。
(あ、1巻の感想書いてなかったんだとこの時点で気がつく)

あの、いきなりネタバレから行くんだけどエイディをひとりぼっちにさせないためにこの曲を歌いたいんだけど無理だって分かってる。エイディも無理だって分かってるからひとりで先にいくんだけど、追いつくからっていうあのシーンがすごい好きでね。天才の孤独と目標。

リーリは最初はこの子はどうなんだろうって思ってたけど私、お金が大好きなの! って言い出してから妙におもろくなった。吹っ切れた瞬間だった。
抜け道をつかって露天を出す所も潰す気で来ているところを野菜ソースで対抗する所とかなんか地面に足がついている感じでおもしろかったなー。
収穫祭の歌のシーンがエイディとのデュオじゃなくて新しい友達を作ってトリオというのもよかった。

東大院生。僕、ジャニ男(ヲ)タです。

読み終わったのちょっと前なんだけどしみじみおもろい本だったので。
ある男性がずぶずぶジャニオタになっていった記録です。はじまりは2002年、まだ今ほどメジャーじゃなかった頃の嵐。

嵐→関ジャニ→今井翼→キスマイ(藤ヶ谷大輔)→Jr担という経路をたどっているのですが、長らくジュニア担だった1人曰くリアルwwwっていってました。
人がアイドルにすっころんで行く様を見られるのでそういうのが楽しい人にはとてもおすすめです。わたしこれを読んだ後しばらくは藤ヶ谷認識能力が上がって(゚д゚)? ってなった。

アイドル沼転落記であると同時にジャニーズで学問しようとしていた一代記でもあります。修士論文は実際ジャニだったようですが博士論文はまた別のもの……。この辺の経緯も書かれていました。

  1. ジャニーズWESTデビューおめでとうございます []

博多豚骨ラーメンズ (メディアワークス文庫)

修羅の国福岡、人口の3%が殺し屋の町博多でうごめく殺し屋やら復讐屋やらの。
電撃大賞の大賞作品でメディアワークス文庫で群像劇。料理の要素はありません。
割と軽快に人が死ぬ系。地名が割と多いので、博多の地理に詳しい人だったらたぶんにやにや出来るんじゃないかなあって思った。

集団面接で「あなたにはどうしても殺したい人がいます、動機は何でも構いませんがどうしても殺さなければいけません。あなたはどうしますか?」という質問に対して学生を動揺させる類の質問だと判断した斉藤は内定ほしさに「お金を払ってでも他人に殺してもらう」といい無事内定通知を勝ち取った。斉藤が答えたそれはこの企業の経営理念だった。
表向きは人材派遣、実態は殺し屋を派遣している。斉藤は研修期間を経て任された仕事を失敗して福岡に飛ばされる。福岡では市長選がはじまる。
メインの登場人物だけでいうなら12人が繰り広げる群像劇です。
趣味女装の殺し屋とか明太子大好き探偵とか殺し屋殺しの殺し屋とか拷問屋とかおねえとか。
あと大事なのは野球。殺し屋・野球・裏切ったり裏切られたり。

面白いんだけどわたしが最近本読んでなさ過ぎだったから群像劇についていく体力にかけている! ぜーはー言いながら読んだ。でも面白かったよ。
これの感想を書くにあたって気がついたんですけど、2月発売のビズログ新人作品にも同じ名前の人がいて、同姓同名の別人か? と思ったんですがぐぐってみたところプロフが限りなく同じなので同時期でW受賞・デビューなんだなあと思いました。
狩兎町ハロウィンナイト 陽気な吸血鬼と機械仕掛けの怪物 (ビーズログ文庫)
ビズログの新人さん悩んだけどこっちじゃないほう買ったのでこっちも買おう(そして読む)

幼なじみは前世で魔王! ~エヒト・サーガ~ (ビーズログ文庫)

だいたいタイトルの通り。
前世の記憶を持ったまま現代に転生した元魔王を元聖女が溺愛することで平和が保たれていた世界で、軽率に聖地巡礼の旅に出たことで元勇者やら元盗賊やら賢者(死んでない)と出会ってすったもんだーします。瑞山さんなのでバトルありです。
幼なじみでラブコメですが元聖女ミアは無自覚で元魔王フィンは大好きだけど通じてない。付き合ってないけどやってることはバカップルそのものなので周りはそれを見てよそでやれええええと叫びます。
割と意外だったのが同性愛に関してファミ通文庫レベルで寛容。ビズログでは割と久しぶりに読んだ気がする。具体的には「あの人だったら私女の人でもいけるわ!」っていう感じの。

活字アイドル論

AKB48裏ヒストリー ファン公式教本
ももクロ活字録 ももいろクローバーZ公式記者追っかけレポート 2011~2013
この2冊のメイキング本でもあった。わたしプロレスもAKBもももクロも大して知らない(名前をいくらか知ってるレベル)ンですけどこの本おもしろかった。
わたし+アイドル=シャイニング事務所なわけですが、まあだいたいそんな感じです。

あくまでも最高峰にあるのは、ライブの現場。
その次に映像作品があって、活字はあくまでも三番手。本当に一番下にある存在である。(略)ライブや映像では伝わりにくい、細かい部分を拾い上げることで、連続のドラマ性の部分を分かりやすく提示する……そういったものを複合的に提供する"副読本"が「活字アイドル」のポジションだと思っている。

(P166〜P167)

昔、海外の特派員から届いた一枚の写真から、必死になって想像を膨らませて、まるで現地で見てきたようなページを作ってきた経験を、いろんな意味で練り上げていったら、こうなりました、というような記事である。

(P184)

プリツイのひとことでSSを書く私みたいじゃないですか……なんていうか全般的に分かる分かる! 分かるよーーーー! だった。そういう本を作りたい、とおもった。
製作裏側を読んで楽しかったので裏ヒストリーか活字録かどっちか読んでみようかなとか、クイックジャパンのももクロ特集(SH特集があるのでいくつかは持っている)を開いてみようかとかおもっている。

PAGE TOP