カテゴリー「 ライトノベル 」の記事
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はじめての桑原水菜作品。
惑星KB117の第5惑星、母星から2万光年離れた通称惑星サファリ。この惑星はかつて実験場だった。過酷な惑星開拓作業に耐えられるような「人間改良」が進められ「獣人」が産まれた。その後獣人はクーデターを起こし何世代もかけて有毒物質を必要栄養素とし、この捨てられた惑星の主となった。ここでは捕食関係がそのまま社会のヒエラルキーになっている。
人探しのため母星からやってきたオルト・コバヤシは猫獣人のブルーと出会う。何でも屋を名乗るブルーにオルトは「白山羊のゴードン」を探してくれと頼む。オルトの探す双子へ繋がる手がかりを握っているとされる人物だ。オルトは「ツイン・ゴッデス」を母星に連れ帰らなければならない。
これに関しては続き物前提のようだった。でも1巻がまるごとプロローグでもなかった。
獣の惑星に舞い降りたたった1人の人間、人探し、奇病、被食と捕食、トーナメント、惑星。
私が考えたSFっぽい要素はすごい勢いで満たしている。過去編楽しみだなあ。
妓楼には鍵の姫が住まう2巻。
「鍵姫」紅羽と「死人視」誠二の交流はあれからずっと続いている。人形師の朧が紅羽のもとへ依頼を持ってやってきた。供養人形が消えて死んだはずの娘の姿が目撃されるようになった。人形が動いているのか黄泉がえりでもあるのか、誠二は調査に乗り出す。
誠二の前では「鍵姫」ではなく普通の女の子の「紅羽」で、誠二の存在が未練になりそうで大変美味いです。というか2巻の見所はなにをいっても誠二と市郎兄弟のやりとりです! すごい隣の芝生!
死んだ娘鞠花の調査をするうちに謎の従者十夜の過去も明らかになったりしてね
(あのさ、お兄ちゃん。駄目だよ、こういうのは)
怪奇な出来事は全て、弟のほうの担当のはずなのに。
(あんたは普通にまっとうに生きててくんないと……困っちゃうよ、俺)(P134)
箱庭1で四面楚歌に陥る蒼刻さんの話。
あらすじにある「擬似新婚生活」ですがそんなことはないのでその辺は適当に割愛するといいと思います。
蒼刻さん爆発しろとかたびたび言われててまじリア充。あと蒼刻の兄も出てきます。朧月の兄も出てきます。
スーパー兄大戦。今巻は「分かりやすいかつただごとでない甘いシーン」は前巻比だいぶ影を潜めているのですが、その分なんだかすごーく距離が縮まってる感がある。あの蒼刻が調子に乗って攻め込んでるところとかな。「惚れ直したか」と聞かれ「はい!」とか答えてるところとかな。お前らなんでそれで付き合ってないの。
次で冊数的にはアルビオンの夜の女王と並ぶのね。
- 朧月のおうち・幽鬼院 [↩]
盗賊団「白鴉」が壊滅させられ白鴉の守護者・歌姫・金糸雀などと呼ばれていた精霊使いのニーナは闇オークションにかけられこれから売られるところだった。中央治安軍が踏み込んできたことによりニーナはアルドというやけに顔色の悪い、美しい男に連れ出される。
アルドの中には悪魔が眠っている。アルドが眠ることで主導権は悪魔に移るのだが、ニーナが歌うことで悪魔を眠らせることができる。もう5日も寝てないので自分が眠れるように子守歌を唄ってくれという。
桂Romanの赤ローランとシエルを思い出すなあと思いました。
あと添い寝的にシマシマ。
この悪魔憑きのアルドがすごくプライドが高くて皮肉屋でツンデレなんですよ。時々脳内でトキヤ1が走ってくる。アルドまじ悪い男。ニーナはマギの魔法使いのエメリィと同じカテゴリかなあと思う。
後は軍関係者に狙われたりバトルがあったりは瑞山さんなのでいつものあれです。
とにかくこの男のツンデレがすばらしくドツボでした。
読書メーターみてたら「イラストで!」って割と見てそういえばイラスト買いは随分としてないなと思う。
とりわけ少女向けは購入動機にはならないし買わない理由にもならない。
- うたのプリンスさま [↩]
ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! とのコラボ。
パソコンに届いた「あなたの世界を変えてみませんか?」というスパムメールにこんなもの悪戯に決まっているといいつつ、「元となる世界の媒体」として好きな乙女ゲー「薔薇色の人生を君と」のディスクを入れ質問に答えていく。
翌朝、綴莉を起こしに来たのは「義兄」龍神崎柾人ついで「義弟」龍神崎燎士。
ふたりともゲームの登場人物で、かたや生徒会長かたや大型犬系スポーツ料理堪能少年。
学校に行けば笑顔にあふれた内面ドS腹黒王子御園に迫られ、司書兼講師の年上キャラにお昼に誘われる。
会話の端々で選択肢がよぎる。好感度アップ条件を思い出す。夢かと思っても覚めない。
本当にこの世界は綴莉が好きな乙女ゲームの世界とくっついてしまった。
ギャルゲエも既読のうららさん曰く、ギャルゲエの展開をなぞりつつも少女小説っぽい展開も加えたということらしい。
乙女ゲーの世界の住人になれば自分は一定以上の好意で迎えられるし、興味を持ってくれるし、冷たくあしらってくるような人でも段階を踏めば必ず優しい面を見せてくれる。そう思っていたけど世界はそんなに綴莉を甘やかしてくれない。
ゲーム内で苦手なキャラは3次元に現れても苦手度は増す一方だし、触れられる距離になって相手が心を持ってどう接すれば分からない。状況に流されるままに泡を吹いているうちに徐々にゲームとの違いに気づく。
「薔薇色の人生を君と」は泣きゲーらしく、死亡ENDも多いらしい。
なので燎士ルートでは、義弟ヤンデレ化1からの主人公監禁→自殺END、あるなこれは!
あと乙女ゲーなら表紙の真ん中に女子を配置してもよかったのではないかと思う。影完二もびっくり。
乙女ゲーといえばうたプリにぶっ転がってる身の上なのですが、主人公・七海春歌になりたいかと言われたらそれはちょっと……という結論に至る2。友ちゃんかAクラスの生徒になりたい。ちょっと離れたところから7人を観察したい。
年末到来。アイドライジングにも短いシーズンオフがやってきた。
モモはサイといっしょに箱根にあるアイドライジング関連保養施設で温泉でくつろぐことにした。
そこには既にオリンやエリーなどアイドルが先にオフを楽しんでいた。
しかしオリンはよいな。オリンはよいツンデレ。とても可愛い。
モモはサイとオリンに対してあれでなければとても成長していて主人公っていう子だなと思った。今回はエリーにもスポットがあたってて、可愛いかわいいと思いながら読んだ。でもタキの寝起きドッキリのシーンについてはあそこだけ格別浮いてないですか。「アイドラは面白いけど性的な百合は正直微妙」と思っているのであれなのですが、タキはあれがもうちょっとましなら「残念なイケメン1」枠なんだが。
いやしかしモモの成長は見ていて楽しいなあ。
- 女子だけど [↩]
サアラさんすがすがしくヒール系主人公。癒し系のヒールじゃなくて悪役のヒール。
「お前……ほんとに性格が捻じ曲がってるな」
「この世の美しいものは、大抵曲線で作られていますものね」(P54)
こういう子です。
マッケニア伯爵家から届いた夜会の招待を受けることにしたサアラは、ジェイクと離れエリオスを連れて屋敷へ向かった。一方でジェイクは幽霊がらみの案件でマッケニア伯爵家を訪れることになる。
マッケニア伯爵家で行われるのは伯爵の孫娘オリヴィアの婚約披露で、オリヴィアはサアラの古くからの知り合いである。今回は猛獣と猛獣使いのターンである。ジェイクのあれは真面目に「飼い馴らす」だなあ。鎖なのにただのリードである。まさに[猛犬注意][触らぬ神にたたりなし]
相変わらず話は噛みあってないのですがいい感じである。しかし今回はそれ以上にラスト付近のヴォルグがたいへん好きである。死ぬほど後悔してから死ねよ! は胸キュンだった。
孫娘をめぐる結末は後味が大変アレでここまではアリなのかということを考えた。「黒蜜と唐辛子ダブル投入」理解した。美味い。そしてルルル文庫の罵倒語コード的にメス豚はありなんだなと思った。あとアシェリーゼがちょっとお母さんしてた。
アイドライジング3巻。学園祭とクイーンへの挑戦権を得るエリザベス杯。
オリンがすごくいい。オリンはとてもいい。私はオリンとモモが友情的に百合百合していれば後はいい。落ち込んでいるモモに発破をかけるオリンのシーンはとてもいい。
アイドライジングのシーンはとても好きだしそれは柱なのでこれは言わなくてもずっとあると思う。
逆に性的な百合シーンはもう結構お腹いっぱいなので読むスピードが上がる。百合レベルではタキとキジョウ モモとノゾミぐらいがいいです。今回はタキが歩くセクハラじゃなくてモモを育て導くシーンがあって、ただの変態じゃなくてよかったなあと思った。
今回はアイドライジングはただの競技じゃなくてエンターテイメントなんだなあという気持ちがひしひしと。
シルヴァーナが選んだ結末はとても潔くてよいな。