幽霊伯爵の花嫁 囚われの姫君と怨嗟の夜会 (ルルル文庫)

サアラさんすがすがしくヒール系主人公。癒し系のヒールじゃなくて悪役のヒール。

「お前……ほんとに性格が捻じ曲がってるな」
「この世の美しいものは、大抵曲線で作られていますものね」

(P54)

こういう子です。

マッケニア伯爵家から届いた夜会の招待を受けることにしたサアラは、ジェイクと離れエリオスを連れて屋敷へ向かった。一方でジェイクは幽霊がらみの案件でマッケニア伯爵家を訪れることになる。
マッケニア伯爵家で行われるのは伯爵の孫娘オリヴィアの婚約披露で、オリヴィアはサアラの古くからの知り合いである。今回は猛獣と猛獣使いのターンである。ジェイクのあれは真面目に「飼い馴らす」だなあ。鎖なのにただのリードである。まさに[猛犬注意][触らぬ神にたたりなし]

相変わらず話は噛みあってないのですがいい感じである。しかし今回はそれ以上にラスト付近のヴォルグがたいへん好きである。死ぬほど後悔してから死ねよ! は胸キュンだった。

孫娘をめぐる結末は後味が大変アレでここまではアリなのかということを考えた。「黒蜜と唐辛子ダブル投入」理解した。美味い。そしてルルル文庫の罵倒語コード的にメス豚はありなんだなと思った。あとアシェリーゼがちょっとお母さんしてた。