youtubeにアップロードしている自作の演奏動画の再生回数を伸ばすため、ほんの気の迷いで女装動画をあげたらこれがバカ受けした村瀬真琴がいろいろあって3人の腕利きの女の子とバンドを組んで演奏するまでの話。

わたしは杉井光が書く音楽の物語が好きで、驚くほど寄せられる好意に気づかない男主人公も、好意が過ぎすぎて多少暴力的な行動に出る女の子も、まあ杉井光の持ち味だからねとおいしくいただいています。
が、今作の「丁々発止のやりとり」に混ざる「おふざけだと言える間柄」で繰り返される「お前は性犯罪者」っていう発言がもう本当に無理。「超高純度の青春ストーリー」と称される物語で女の子が「好意を寄せる男の子」に対して三者三様に「お前は犯罪者」だってたびたび言い放つのはフィクションとして普通の展開なんですかね。「仲がいい間柄で繰り返される愛のあるdisりワード」としてもあまりにもなんかこう……。ドストレートな下ネタのほうがまだましだった。
音楽やってるシーンはよかったので、そこだけは救われました。