デ・コスタ家の優雅な獣 (角川ビーンズ文庫)

新シリーズ。登場人物紹介のページ見て「あら乙女ゲーライク」と思ったら砂糖の代わりに血が詰まっているような作品でした。

施設育ちのロザベラ(ロージー)は「あなたのお身内の方が見つかりました」と2人の男性に引き合わされた。
それぞれノア・ダリオと名乗ったふたりの母マリアとロザベラの母ファビラが姉妹なのだという。
デ・コスタ家の娘は特別。欲しがるものはなんだって与えられるし女王様にだってなれる、そういわれたもののロージーに突きつけられた現実は過酷なものだった。
デ・コスタの女の血は異能の力を産む。施設に迎えにきたノア・ダリオ・それから屋敷で待ち構えていたエミリオのうちの誰かと結婚して子を為せという。ロージーは自由を求めてファミリーの一員にしてくれとエミリオに願い出る。エミリオが課した試験は「裏切者を見つけ出してこの世から消せ」というものだった。

マフィアものです。殺伐としています。ロージーがまた内気な少女でまあアンゲルゼの陽菜みたいなものです。
内気で臆病な少女が生きるために啖呵を切るのは勇ましいと思います。「悪い子に、なっちゃう」は名言だと思いました。内気な少女がとんでもない場所に放り込まれて生きるために必死であがくというのはとても好きなので色々とがんばって欲しいなあとおもいます。