Shining Masterpiece Show略称シャイマスという童話モチーフオリジナル要素アリのCDシリーズのリリースがはじまっています。
1作目は四ノ宮那月・聖川真斗・寿嶺二・黒崎蘭丸による不思議の国のアリスこと「Lost Alice」です。
今回このシャイマスで何がすごいかといえば
台詞なき第三者の不在
これまで劇団シャイニングにシアターシャイニングにもあった「台本を見れば書かれているが乙女ゲー的な処理の結果空白の存在との掛け合い」が今回全くない。
アイドル由来ではない役名
ナツキ・シノミヤやマサフェリーや音也衛門ではなく、Lost Aliceは不思議の国のアリスがモチーフなのでそちらに重心をおいた名前となっている。
新鮮な角度から見られるシャニドルサイコーと思いながら聞いていたら、え……これって……っていう台詞が頻出する。知らなければそういう台詞としてそういう役柄として不自然なく馴染んでいる台詞群である。
この辺はあとでネタバレを爆発させながら書きたい。
ということでこの下にあるでっかいジャケット画像の下はネタバレしかないので聞かずにこのエントリを読んでいる人はご注意いただきたい。
この2点がまずLost Aliceの特徴であり劇団・シアターとの違いです。
役名に関しては3作とも公開されていることもあり、この2点はトロワ・リコリスにも踏襲されるものだと思いたい点です。
もう1点、これもそうであってほしいポイントとして「尺が足りてる」「過不足なく起承転結が成立している」という点。Joker Trapのような尺が足りていない展開ではなく、ポラリスのようなジャンプの打ち切りマンガというような展開ではない。
ありがとう素晴らしい四ノ宮那月主演作品。
初回限定版に着いてくる絵本は絵本ぐらいのフォントサイズです。
台本と言えば台本ですが、音声的には省略されている地の文があるぐらいですが、今回は地の文がなくても成立している内容なので、別の角度か楽しむLost Alice副読本という感じです。
今回は表だってキャスティング一覧には出てないけど、アンサンブルキャストという概念が存在します。
今回だと音也とかあいちゃんとかがそれに相当しますね。いや本当に驚きのキャスティングなので、聞いてから驚いて欲しい。
インストトラックがまた憎かった……。
イヤホンで聴いてたらインストトラックをカーテンコールのバックでかかってる音みたいに判断して脳が拍手の音を補正してくる。まじ幻聴が聞こえる。
というわけでShining Masterpiece Showは劇団シャイニングともシアターシャイニングとも一線を画する作品に仕上がっているので、昔からのファンも昔好きだった人も最近好きになった人も手にとって欲しいです。
これがシャイニング事務所所属アイドル四ノ宮那月の仕事上の顔なのだろうと思います。
向こうの世界の那月胆と同じ方向性のものが見られている感じがします。
ということでここからネタバレを多く含みます。
いやLost Alice本当にすごかったんだよ。
開始早々チャールズの造形は四ノ宮砂月が生まれなかった世界で育った四宮那月なのでは、とか砂月統合後の那月ベースなのかなと色々考えてしまった。主演てすごい。三月ウサギやってるれいちゃんまじうるさいんだけど、うるさいなけど「私はたくさん失敗したからわかるんだ」とか言い出しておい寿嶺二愛音の話やめろとかいってたら最大の罠だ。「帰り道なんてないよ。ただ前に進むだけさ」の声色の圧倒的暗さよ。
あれだけ明るいうるさい声で走り回っていたウサギがポジティブにも見える台詞をあれだけ表情の乗らない声でいうのまじやばい寿嶺二まじやめろ。
アンサンブルの花に突然混ざってくるHAYATOおいトキヤ何事だ。
わたしはローランなので「間違ってるそんな論理は間違ってるんだ、この世界を売ろうとしてる奴らがいるんだ」とか「何処に出もあるが何処にもない未来でもあり過去でもあるが今ではない」とか思いながら聞いてましたが、この世界のアリスは異邦からの来訪者を総じて「アリス」と呼ばれている感じ。
帽子屋まじ真斗じゃんとひっくり返ったしお茶会マジギルティ。
メインキャストではないカミュの立ち位置的に今後の作品が気になる。
チャールズとアルバート尊い。(だいたいここに尽きる)
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