6月読んだ本は40冊(ライトノベル13冊・文庫7冊・新書2冊・単行本18冊)
予想外に多かった……
面白かった本
海辺の街サスクノックの某お役所で働きだした少年キーチは『妖精にまつわるトラブル解決』という謎の仕事に仰天! ここは様々な妖精達が『善き隣人』として人間と共に暮らし、街で働く者もいればイタズラ三昧の奴もいるという油断ならない街だったのだ。孤独な境遇から一変、クセモノな『隣人』の世界に飛び込んだキーチに、外見お子様な所長ディアナは「覚悟していてよ」とばかりに微笑んだ! ハプニング上等、お隣同士のパワフルユニゾン!!
ポリフォニカのようなフラクタルチャイルドのような。
読み終わってから山本幸久のデビュー作だと知る。漫才コンビの女性2人の話である。
漫才コンビかつ女とすると最近は海原やすよともこがお気に入りです(゚д゚)
漫才コンビの話といっても、成功物語がメインではないし、爆笑ものではないし、夢(将来はカーネギーホール!)に向かって突進する2人の話だ。
「あたし達『アカコとヒトミ』は、漫才コンビなんだよ。そりゃ今回のようにさ、漫才やるために、テレビ出させてくれんだったら、いいわさ。でもさあ。くそつまんねえバラエティとかぬかしてる腑抜け番組に引っ張り出されてだよ、コントと称して、その場の盛り上がりだけでお茶を濁す、三流タレントの馴れ合いにつきあわされたり、レポーターとか言われて、街にほっぽりだされて、屁の突っかい棒にもなりゃしねえ情報垂れ流したりすんのは、お・こ・と・わ・り、なんですよ。あたしら二人は漫才やってナンボで行きたいんです。舞台に立って、目の前にいるお客さん笑わしていきたいんですよ。それがホントでしょ。ホントの芸人ってもんじゃないっすか。あたし達はそうおもうんですよ。ね、ヒトミ」
(P150)
翻訳という仕事についてと嵐が丘を訳した当時の楽屋裏話(取材とか、wineの訳についてとか
嵐が丘の舞台を訪ねる取材旅行で、ブルゴーニュにグランクリュ街道、ボーヌとか出てきて、おおもやしもんだとか思った(そしてもやしもんを出してきて該当部分を見返す)
コートドール(黄金丘陵)とか出てきて、この前読み終わった「調理場という戦場」のレストラン名はここから来てるんだなあとか。つなーがるろまーんとかロレーヌマダーとか思ってたら「調理場という戦場」の一文が引かれていた。直球だった。
ところで、合気道は上達すると、どうなるんだろう? 試合がない以上「勝てるようになる」という概念はない。それでも、やはり「強くなる」んだろうか。
そう思って訊いてみると、彼女はこう答えた。
「強くはなりません。美しく、正確になるのです」
ああ、ホンヤクも、勝たなくていい。美しく的確になりたい!(P56)
とりあえずこれを読まねばと思った。
巡回先日記で「誰かに三冊の本を薦めるとしたら、だれの何を薦めますか?」という拍手コメントとそのレスがあったので自分の場合だったらと考えてみる。
その結果妄想が著しいことになったので止めるために放出することにする(゚д゚)
(この本から入ってこれで次はこれ……とかパターンを考えてしまうのである。危険だ
前提
- シチュ:友達に「なんか面白い本ない?」と聞かれた場合。手持ちで対応するものとする
- そのため、無駄に濃いものを渡そうとしない
- シリーズ物の場合、現在刊行されているのが10冊程度のもの。
- オススメ=俺ベストでなくていい。だって読むのは私じゃないから
先に結論だけ書くとどんだけ青春モノが好きなんだ!ということである。
各本コメントは面倒なので省きました。本好き的には「今更やがな」的ラインナップです。
ほぼ日ブックス。今幻冬舎で文庫落ちしているようだ。
フランスでコック修行していた話や東京で店を開いた時の話など。
ぼくが新人に望むのは「環境になじんで透明になること」ですね。このお店に来た時に、余計な色がついていないというか。
要するに、そこにいる人たちと同じものを宿さなければ、透明にはなれないのです。別のものをもっていては、調理場で異物として扱われますから。
そうすると、透明になるには、今の自分が持っているものから減らすものと捨てるものを選択しなければいけません。捨てられないものを引きずりながら、新しいものを得ようというムシのいい若者もいますが、
「それでうまくいくことは、ないよ」
「欲しかったら、全部捨てなさい」
と、それだけは徹底的に叩き込んでいます。(P239?P240)