黄昏色の詠使いX  夜明け色の詠使い (富士見ファンタジア文庫)

黄昏色の詠使い完結巻。
綺麗な話だったなあ。最終巻までほぼ標準レベルのまま素通りしてきたエイダ株がぎゅんとあがったよ。
エイダ可愛いよエイダ。エイダとアルヴィルのシーンを推すよ!

ちなみに読んでる間は延々と志方あきこの「謳う丘 EXEC_HARVESTASYA/.」を聞いていた。これがちょうど合うのである。主にヒュムノスパートが。謳う丘ヒュムノス解説

しかし私の中のベストオブ黄昏色は多分1巻なのです。何度再読してもセラフェノ言語のすべてを知った上でもう1回読んだとしても変わらないと思う。来月からのシリーズも楽しみだなあ(*´∀`)

うみねこEp5の感想など。
今回から散です。散ります。

本の現場—本はどう生まれ、だれに読まれているか

本はどのように作られているか(企画段階とか編プロとかフリーライターとか新刊洪水とか)
どのように読まれているか(直木賞芥川賞・本屋大賞・アサドク)
対談とかそんな感じの内容。付記でフォローされてるけど基本的には2005年?2007年時点での話です。
情熱大陸に出てた幅充孝さんとの対談があった。

週間としての読書を身につけるという意味で、朝の読書運動は意義深いと思う。私は最初、この運動について聞いた時、「みんなで一斉に本を読むなんて気持ち悪い」と感じたが、教師が読む本を選んだり、読んだ結果について評価したりしないところがいいと考えるようになった。(略)自分で本を選んで毎日少しずつ読んでいくという経験は、将来きっと何らかのかたちでプラスになると思う。

(P107)

朝の読書はわたしはまるで縁がなかったけど実施状況グラフを見てるとおもしろいなあとか思った。
一斉に読み始めるところを想像すると不気味ではあるけど、感想文の提出とか読む本の事前チェック1がないのならよいのでは、とおもった。細切れにはなるけど、本読みなれてない人は10分程度で飽きるよねっていう。2

永江 クライアントからの依頼は増えているでしょう?
 仕事の依頼はくるんですが、金額とか、インタビューを含めた進め方を言うと、「え?」みたいな感じ。去年、テレビの「情熱大陸」に出たら、テレビって怖いですね、めちゃめちゃ電話がかかってくるわ、メールが来るわ、すごかったんですけど、進めていくと「そんなに金や時間がかかるんだったら、やめますわ」みたいなことがたくさんあった。

(P196)
  1. 小学校の時図工の時間に読書画を描くことになり、何を描くか決めたら先生に「これを描きたい、描いていいですか」とお伺いを立てる必要があった。ボツをくらった悲しき思い出。 []
  2. 例:うちの母上。本を読む→5分ぐらいで眠気が→どこまで読んだかわからない→戻る []

この前twitterで時期的に読書感想文の話とかをしていて色々と思い出したりしたのでそれの話を。
去年は課題図書のとなりのウチナーンチュを読んでいたためにアクセス的にとても凄かったんですが、今年はのほほんとしています。カラフルともしかしたらNO CALL NO LIFE辺りが人気なのかなと思います。

読書感想文は小学校から高校まで、毎年何書いてたっけていうぐらい覚えてません。苦手なりに後に残したら死ぬと思ったので1割と早い目にやってたのは覚えてる。
なんせ升目を埋めること・終わらせることに必死だったので、賞狙いとか先生のウケ狙いとかしてなかったしまるでできませんでした。提出する系はかなり駄目駄目な感じです。
日記なのに「字がでかい」という理由で再提出をくらったことがありますよ!2

サイト上で日記的なものを書き始めて10年目、読書感想に重きを置くようになってから大体3年ですが、どこかに提出する予定のないものを書き続けてようやく書けるような気がしてます。しかしずっと「書けるような気がする」止まりなので「書ける」と言えるのはいつのことでしょうか。

感想を書くときは割と本能のままです。思うが侭に書きます。
あらすじはどんな本だったっけと思い出すときに使うのでAmazonとかからのコピペじゃなくて自分でごりごり書いてます。面白かったことをそのまま書いている場合は、文の繋がりが明らかにおかしかったりするのがちょこちょこあるので順番を入れ替えたり、てにをはの修正ぐらいです。
ちょっと批判的なことを書くときは主に理性担当になるので書いては消しての繰り返しです。時間がかかります。修正につぐ修正です。可能な限り誤読を防ぎたいあらわれ。

フォントいじりはあんまりやりません。
他の人がやる分にはまるで気にならないんですが(うまい人は本当にすごい面白いし)自分がやるとだだすべりでまるで面白くないのです。寒々しいです。面白くないのって致命的すぎ……

ちなみに感想の長短だけで面白さをはかるのはなかなか難しいと思います。
「すごく面白かったからあえて書き残すことが少ない」とか、「あんまりのめり込んでないからそこそこ冷静に書ける」というのがあるので。

書き方については三四郎はそれから門を出たとかに結構影響を受けている……気がします。

こう「○○だけど質問ある?」みたいな感じに「聞かれてないけど答える」みたいな衝動がたまにやってきます。
何でもいいから書きたい期。

  1. なんかいつかは税金に関する作文とかも書かされてた気がする……こっちは3枚ぐらい []
  2. 小学校高学年当時 []

群青 (shogakukan paperbacks)
一応映画がもとにあるけどノベライズではなく原案という扱いになっていた。
かつくらのインタビューでは映画と小説では違う展開と見たような覚えが……

沖縄の離島、主に南風原島1・石垣島の辺りが舞台。
ぐぐってみたところ、収録されている3作のうち映画が下地となっているのは最後の「群青」
ピアニストの由起子が南風原島へ来て、島一番の漁師である龍二と出会いの話「紺碧」
龍二と由起子の娘、涼子と幼馴染みの一也・大介の小学生時代の話「三原色」。

「群青」に関しては相当ベタな部類の話だと思います。恋愛と別れと再生とエロ。
「R-18な幸福な食卓を沖縄でやってみました」みたいな?

これは心理・情景描写が好きなのでたぶん映画は見ないほうがいい気がするなあと思いつつ、読んだ後映画情報を見に行って龍二役が佐々木蔵之介と知って驚く。もっと屈強な海の男を想像していた。2

木陰から見える海と空は刻々と黄金に染まりゆき、西に傾いた太陽が一也の柔らかそうな前髪を茶色く透かす。美しい少年だ、とその横顔を眺め、涼子は思う。小学生のころ小さかった背は中学に入ったとたんぐんぐんと伸び、今や大介を追い越すか追い越さないかの勢いだ。そして放課後、週に三日は漁協の船に乗って潜りの練習もしているため、身体じゅうにしなやかで弾力のありそうな薄い筋肉がついていた。美しい身体も顔も、きっと海の神様に愛されているのだろう。

(P84)

家に帰れば待っている家族が居るというのに、何人もの漁師が命を落としているというのに、懲りもせず、死んだ漁師の魂が漂っている海に、生きている漁師は潜る。(略)肩で息をして水面を睨みつけるあの男の顔は本物だった。五分間、何も聞こえず、空も見えず、足場も見えない海の中で、やつは何度死の訪れを見ただろう。

(P132)

さあ、真実を見るが良い。
私に幻滅するが良い。
幻滅し、私の顔に唾をはきかけ、口汚く罵って、今すぐおまえが捨てた島を出てゆけば良い。そしてもう二度と、戻ってこられると思うな。

(P200)
  1. はえばるじま []
  2. かといって希望のキャストはないんだけど。 []

スノウ・ティアーズ

幻想成分の高い現代の話。高校生が主人公の現代ファンタジーかと思いきや現実が容赦なく襲ってくる。
君枝は不思議な現象にまきこまれる体質の持ち主だ。
例えばトルソーが喋ったり、教室に水が満ちてきて外へ泳ぎ出したり、リコーダーに毛が生えたりしている。自分以外のだれにもそれが気がつかない。梨屋アリエ作品にはほかにも「不穏な気持ちが踏み切りの警告音として現実に現れる」話や「文字通り地面に足がついてないちょっと浮いている人」の話があったけど、君枝の場合は夢のような話に終わらない。事態は深刻になる一方だ。

連作短編で、時系列ばらばらに収録されている。
高校生だったかとおもえば次は小学生、短大生、また小学生、結婚後とか移り変わっていく。
不思議体質は消えることなくずっとついてくる。それが原因で就職やら恋愛やら上手くいかないことも多々ある。

幼馴染みの陸以外に君江の不思議体質に理解を示すものはいない。
正直行くところに行けば○○病とか××症とか精神的な病名がつくんではないかと思うような感じなのだ。
この幻想描写は何かの比喩でたとえば「社会に適応して生きていけない人」の話で、そこから話が転がってトルソーさんは「現状で満足してたのに新しい世界を知って、新しい世界を羨む気持ちと現状への悲しみを覚えた人間」なのではとか思ったら何だかすごく怖くなった。
君枝は陸と一緒の子ども時代を除けば凄く孤独だ。いつか幸せになれるんだろうかと思ってはらはらした。
読んだ後すごく背中が重くなった。物悲しい気分が残る。しょんぼりした。

「オレって『出会わない系サイト』に名前が登録されてるんじゃないかなあ」
部活の後の、いつもの駄菓子屋でのことだ。
「なにそれ」
「出会い系って、出会いを求めて書き込むんだろ。逆に、出会いを求めない人が書き込むお断りサイトがあったっていいだろ? そんでオレの名前が何者かによって『出会わない系サイト』にイタズラで書き込まれてるんだよ。オレの砲丸投げの美しいフォームを見て、惚れる女がいないなんて、ぜってぇーおかしいもん。そうに違いない」

(P34)

ううん、今も彼のことが好きなはず。嫌いになる理由はないし、少し離れたからって、気持ちが冷めたりするはずはない。でも。最後のデートはいつだった? 次に遭う約束は、いつだった? 約束を、いつからしなくなったんだろう?

(P134)

不思議体質なんて、うんざりだ。ふつうになりたい。この世界に適応したい。

(P164)

封殺鬼—鵺子ドリ鳴イタ〈5〉 (ルルル文庫)

鵺子ドリ完結編。
シリアスな雰囲気クラッシャーな聖と志郎が好きだ。オカタクとえんがちょ頭わしゃわしゃ。
5章のスタートが時代柄しょうがないけど重いよ!とかおもった。
1巻スタートが2年前なのでそのうち1巻から再読したいとおもう。(たぶんそのほうがより面白いと思う……

ルルル封殺鬼はシリーズ的にどこまで続くのか1と思ったらこの巻で一段落で次は未定ということだ。
ラスト3行詳しくとか平安以外で鬼2人の話が読みたいです。いやキャンバス版復刊が一番嬉しいんだけど。

欲を言えばCDつきを出すのであれば限定版と通常版に分けて欲しい。
この値段でオリジナルドラマCDがつくのはすごいんだろうと思うんだけど、わたしは音モノにはあまり興味がないのでCDつきのための割増価格に100円少々足してもう1冊買いたいのだ。

  1. この後はもうキャンバス版封殺鬼の最終巻付近に繋がってしまう []

整形前夜

エッセイ。面白いのでちまちま読んでいた。
139ページの「書き出し」はまさに書き出しからにや!っとしていた。ガレオンきたこれとおもった。

子供の世界では些細なことが簡単に絶体絶命に繋がってしまう。現実体験の少なさゆえに、「図書館の本をなくす」ことがどれぐらい致命的で取り返しのつかないことなのか、客観的に判断できないのだ。

(P74)

思い当たりがありすぎる。

熱中していた作家について、あ、なんか、このひとの本はもういいかもと感じる瞬間がある。作品がつまらなくなったというのならわかるのだが、相変わらず面白いけど、でも、なんか、もういいかも、と思ってしまうところが不思議だ。

(P134)

とりあえず小説ではこのパターンで読まなくなることはまだない、と思う。
漫画だと確実に面白いのはわかってるけど、なんか手が出ないというのがある。1
ずっと買ってたけど突然もういいかなと思うこともある。2

外出の間際になって、慌てて本を探すことがある。電車の中やちょっとした待ち時間などに読む本を鞄に入れるためだ。(略)そのときの気分や外出の内容などによって本が決まってくる筈だが、自分でも何が最適なのかわからない。どれも微妙にずれているようで「これ」という感じがしないのだ。

(P136)

何の本持っていくかで悩む。どれも気になって、今日はこの本じゃない気がする……とか置いたりまた選んだり、悩むモードでぎりまで本を読んだりする。そして次は1冊で足りるのかと思ったりする。
大概足りるかどうかとか考えているときは確実に足りるんだけど、保険にもう1冊文庫を追加したりする。

過去の仕事の何パーセントに目を通していれば書評する資格あり、ということになるのだろう。文庫解説などの場合はどうか。以前、書評家の豊崎由美さんとお話しする機会があったとき、ずっと訊きたいと思っていたこの疑問をぶつけてみた。
「一般的な書評の場合、その作者にもよりますけど初期作品と近作を数冊ずつ、それから代表作をおさえていればまあいいんじゃないでしょうか」というお返事だった。(略)
「作品を褒めるんじゃなくて批判する時はどうですか」
「その場合はほぼ全作に目を通してないとまずいですね」

(P157?P158)
  1. ex:陽だまりのピニュ []
  2. ex:D-Grayman []

贖罪 (ミステリ・フロンティア)

空気が綺麗なこと以外は特に特徴の無い平和な田舎町。お盆のある日、少女暴行殺人事件が起こる。5人組だった少女、紗英・真紀・由佳・晶子・エミリは小学校の校庭でバレーボールで遊んでいる中作業服の男に声をかけられる。
プールの更衣室の換気扇点検に来たけど脚立を忘れた。誰かひとり手伝ってくれないか
にこにこしながらそう言ってきた男に子供たちは立候補するが男はエミリちゃんを選ぶ。

そして時間は流れ町内にグリーンスリーブスの音楽が流れ子供たちが家に帰る午後6時。
エミリちゃんはまだ帰ってこない。4人は探しに行き死体を発見する。
見たはずの犯人の顔を思い出せない4人、エミリ母に投げつけられた言葉。それから10数年後の話。

「告白」と同じ独白形式で進んでいく。
読みながら恩田陸のユージニアをはじめて読んだ時のような不吉で不安な感じを思い出す。

読んでてこの「麻子さん」ってだれ?とまず思う。
今回はエピローグは前2冊と比べて救いがある終わり方をしているけど、各話の終わりは後味の悪いどす黒い終わり方なので1章ごとに本を放した。この手の本は一気に読むとすごく疲れる。あと決して寝る前に読む本ではない(知ってるのにやった

そういえば普段は気に止めてないんですがうちにもフランス人形的なものがあったのでぞぞっとした。
わたしが生まれたときにはもうあったと思うのでもしかしたらママ上が嫁入りの時に持ってきたものなのかも。

表紙は最初の「フランス人形」で4人がエミリちゃんの家で食べてたタルトなのかなとおもった。
裏表紙にエミリちゃんが隠したルビーの指輪がある。

最終日は南内町演舞場の第二部を見に行きました。総踊りは圧巻ですね。踊り子は1000人を余裕で越えるようです。7人8人並んでるのに三味線だけで4列ぐらいある(*´∀`)
鉦と太鼓のみの爆音なやつが意外と少なかったなあとか企業連は割と多めな感じでした。
芸能人で誰がどの企業連に来るかっていうのは事前に新聞に載るけど、実際見たことは無かったんですが今年はじめて野々村真を見る。

あとやっぱり思ったことは某大学連待機中のお行儀の悪さだなー。待ち中とはいえ桟敷のすぐ裏側で鉦鳴らすとかありえんと思った。喋ろうが煙草吸おうがそれはいいけど鉦はないわー。

気がつけば今年も殿様連と娯茶平を見てない気がする……と帰り際に思った。
「何時にどの連がどこの演舞場で踊る」っていうのは基本的に1連員に友達でもいない限りわからないので本当にめぐり合わせの問題。道の真ん中で円陣組んで時には複数連合同で踊っていることもあるので、聞こえてくる鳴り物とか浴衣とかで判断して走ります。

おれのなつ 15にち しゅうりょう (゚д゚)ノ

一方東京コミケあわせオフ組。

soundsea
@soundsea
 @maronu きょう、まろんさんがうらら女王ラインよりもはるかに恐れられているらしいことが発覚した!(2009-08-16 01:19:43) link
soundsea
@soundsea
 @maronu おおむね総括すると「ピンポイント狙撃怖い><」(2009-08-16 01:21:55) link

Σ(゚д゚;)なんだってー!
こわくないよ><

  1. よんでん前と有料演舞場の一部を除く []
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