カテゴリー「 新書 」の記事

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ニッポンの書評 (光文社新書)

以前光文社のPR誌「本が好き!」で連載されていた書評術が本にまとまっていました。
2年ぐらい前に読んでショックを受けていたあれです。

ミステリじゃない小説はどこまでがネタバレが許されるのかとか、書評と感想文の違いはどこかとか、書評読み比べとか、書評論。こういう風にしてわたしは書評を書いていますというのよりは比較が多いなと思います。

ちなみに私が好きな書評家さんは藤田香織さんです。

新本格謎夜会(ミステリー・ナイト) (講談社ノベルス)

船上1で行われたミステリフェスティバルの模様を1冊におさめましたという内容。
1泊2日で謎解きのイベントやトークショーや作家を見つけてサインをもらえたりそんな感じの。
書いたのは大地洋子さんで、なにげなくふんふんと読んでいたら「おーちさん」って書かれてて、ようやく「あの人なのか!」と思い当たる2

麻耶雄嵩がまーやって呼ばれてたのが妙にツボにはまった。綾辻さんがあーやなのは知ってたけど3
綾辻さんが人夫を妊婦と聞き間違えたり我孫子さんが豆腐屋はハードボイルド! とかいってて、トークショーおもしれええと思った。

安楽椅子探偵の新作が見たいなあ。

有栖川 いやね、綾辻さんてね、人を騙すのが大好きなんで、これで騙せると思うと、そのトリックを話してくれるときって(体をかがめて口元を押さえて)くっくっくっく……ってすっごい嬉しそうに笑うんですよ。

(P141)
  1. 関西ではホテルで []
  2. かつくらでよくいるあのひとじゃないか []
  3. (オフィスめめで見た。と思い出したら鷺沢さんがいなくなってからもう随分と経ってしまったことにしんみりした []

魔王をプロデュース!? (幻狼ファンタジアノベルス)

厳しい顔立ちに立派な体格を持っているものの特技は治癒、しかし血は苦手。趣味はレース編みなど。
メィズ1は今日も元気に職安で仕事を探していたが職員にはばっさりと切り捨てられ「コワモテのあなたを募集」という求人広告を渡され、娘で生徒会長をしているベルに連れられ面接会場に行った。
立派な職場に家族と一緒に住めるまかないつきの社員寮。多少危険はあるものの高給の仕事につくことになった。……仕事内容は魔王の影武者である。

勇者に攻め込まれる魔王側の視点からの物語なんですが、魔王城での生活がいちいち笑える。
激しくコメディです。テンションが超高かったです。ドラクエにまるマをぶち込んだ感じでした。
「フォトショ魔法wwwwwww」とか「ひのきの棒と100ゴールドwwwwwwww」とか「職安てwwwwwwww」とか「デスペナは所持金の半額wwwwww」とかいちいち爆笑しながら読んでました。

「現実の単語を混ぜないでください冷める」とか「もっと世界観を大切に!」とか言ってる人は絶対読んじゃいけねえと思いつつ、まるマのギャグセンスがおもしろいと思うなら多分面白いんじゃないかなあという。
有能な娘まじパねえ。
面白かった。

  1. 表紙イラストの一番下の人です []

ロードムービー (講談社ノベルス)

わたしロードムービー読むのはこれが3回目ぐらいなのにトシがあの2人の子どもというのを初めて知った!
「共通の友達」とか書いてあるのにな。
辻村深月ワールド人物相関図
ちなみに単行本版と違い1本が新たに収録され1本が書き下ろされ、既存作品も結構加筆修正されてるように思う……。

トーキョー語りはゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 を学生にしたみたいな……違うような。「ルサンチマン」という単語がナチュラルに出てくる辺りがあれだなあ。

小学生二人の逃避行が好きだ。道の先はいかにも充っぽい。改めて充っぽいと思う。
「街灯」でタカノが行ったのは深月の家だと思った。いいなあ。

「ロードムービー」ほか既存作品はどちらかといえば「冷たい校舎の時は止まる」のスピンオフの要素が強いので、冷たい後者未読の場合はそちらから読むことをおすすめしたい。

冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫)

世界画廊の住人—地下迷宮の物語 (幻狼ファンタジアノベルス)

世界画廊は積むだけ積んで旅行の時に読んでいる……気がする(前巻はバスの中で読んで2巻は飛行機の中で読んだ

セツリの兄弟子、根暗の錬金術師カルヴァスの物語である。まさかのカルヴァス萌えである。
レムナを前にしてのカルヴァスがかわいらしいなあ。可愛いというか非常に色々入り混ざっているのだけどそれを一言で言うなら「何この人萌える」なのである。「お前は俺の根暗を甘く見た!」は名言。
後ろに向かって前進だ ただしムーンウォーク! みたいな。
いやまあ単に私は「振り回す駄目な人 振り回される駄目な人」という構図がすきなんだろうなあ。

誰かのリビングデッド〈1〉不浄 (C・NOVELSファンタジア)

パン屋で働いていたプラスはある日畑で埋まっている死体を発見する。
殺人事件とかではなくその死体はリビングデッドだった。動いて喋って明るく、そして後ろ向きに前向きだった。あとクーデター。
店長が格好いい感じだったね。不浄についてはもうそんなあっさり出しちゃっていいものか、と思った。

クリプトマスクの擬死工作 (ノン・ノベル)

ペイパーカット5冊目。久しぶりに読むので既刊の内容を忘れて???となること数度。
今回は映画でした。ラストのヒライチが和み。
ペパーミントの魔術師の登場にによっとする1

巻末に作品一覧が発行年月付で掲載されていたんですが、ブギポにしかほとんど注目していないこともあり寡作だなあと思っていたけど現在も年3冊4冊程度出ているんですね。

  1. 十助そのものはでていない []

かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)

小学生のかのこちゃんが日々に覚えたことばとかはじめてのおともだちとか遊んだこととかお別れとか、
あと猫のマドレーヌと犬の玄三郎の夫婦とか、そんな話。新書ですが小説です。

かのこちゃんのお父さんが「鹿と話せる人」で「鹿語が話せるんじゃなくて人語を解する鹿が一頭ぐらいいるかもね」といってたので、もしかして鹿男あをによしのスピンオフなのかなと思った。お父さんはほとんどでてきませんし鹿はでてきません。

契約の紋章 - 翼を継ぐ者1 (C・NOVELSファンタジア)

なんか風の歌 星の道とか卵王子とかあったころのスニーカー・富士見ファンタジアを思い出すような懐かしい匂いがする。あげた作品が両方冴木忍ですが他意はありません。

シュルベル王国の小さな農村で育った少女リディアの心配事は、開戦の噂より収穫祭に着て行く服、お母さんの体調と薬代、それからある日突然腕に浮いた痣。
ある日他領の騎士が乗り込んできた。すべてはリディアの腕にできた痣のせい。
それはシュルベル王国爵位の最高位である4名しかいない公爵家の継承者であることを現わす紋章である。平民として育ってきたリディアは15歳にしてガーネット領主リンドヴァル公爵として生きることになってしまった。

惜しむらくは「展開が非常にスピーディ」×「視点が途中でころころと変わる」×「登場人物が多い」のため
たまに「今どうなってるのか」分からなくなること。各登場人物思惑・陰謀が渦巻いてて非常に楽しいんだけど、リディアと同じかそれ以下の世界の知識しかないのに、リディアより多い知識と登場人物情報もたされてでも展開は止まることなくぎゅんぎゅん進んでいく。
登場人物紹介はあるけどイラストと名前しかないんですよね。顔イラストとかあっても漫画じゃないんだからそれじゃ登場人物紹介の意味がない。
せめて1文ぐらい文での説明ください(゚д゚)人

とりあえずジュリアンと王様が好きだ。

※追記:登場人物紹介文はCノベの仕様的にないらしい。

ファンタジーが生まれるとき—『魔女の宅急便』とわたし (岩波ジュニア新書)

魔女の宅急便原作角野栄子氏の自伝+魔女の宅急便創作秘話、的なもの。
子どものときから読んできた本・書く側に回ることになったきっかけ・魔女の話。
大学卒業してその後就職したり結婚したりするうちに国が推奨している「ブラジルへの移民」としてわずかなお金を得て船旅で2ヶ月かけてブラジルへ行ったとか。ほんの数十年前なのにそんな時代もあったんだなあと思う。

ドイツ語では魔女のことを「ヘクセ」という。これを古い言葉までたどっていくと、「垣根にのぼる人」という意味があるらしい。垣根、それは城壁とも言える。その高いところにいて魔女はあっちとこっちの世界を見ていた人だったのだ。

(P105)

思わず東方ウィッチクラフトを思い出す。

東方ウィッチクラフト—垣根の上の人 (コバルト文庫)

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