カテゴリー「 一般文庫 」の記事
219件の投稿
デビュー作だけは読んでいて、しばらく読んでなかったんですが年末のタイムラインでよく見かけた。
いつものところじゃなくて、編集さんとか書評家さんとか(そのRTを含む)だった気がする……。
中学校2年生で転校生である「僕」、黒田慎平は横浜市内北端の町へ引っ越してきた。
転勤族の父をもつ僕にとってこの転校はすでに4回目、転校生に対する洗礼やクラスから浮かないためにはどうすればいいか分かっている。僕は「片親のこども」に興味を引かれることが多かった。このクラスの「キヨコ」はその傾向が今まで出会ってきた人の誰よりも強かった。美しい彼女はクラス中から無視されていた。
キヨコは「年金世代の祖母との2人暮らし」で家庭に問題のある要するに「貧乏人の子」といわれているが通学に使っているものはブランド物だったり休みのたびに渋谷で目撃されたり、そんなことが重なったりして援助交際をしているといわれ、それで僕と転校生の高野はキヨコを尾行するという。
実際のところキヨコは援助交際はしてなくて、お金の使いところ・締めところを分かっていて、「知りたいことがたくさんあるから進学したい」「普通に暮らして生きたい」という気持ちが強い。
キヨコの家のヒマワリがすごく印象的で(表紙にもあるしね)わたしとしてはOver the Rainbow - 一十木音也(寺島拓篤) - 歌詞 : 歌ネットこの歌を! おもいだすしかなかった! 音也さん片親からの施設だったし!
おばあちゃんのひまわりがっていってるとことか、掃除機が動かなくなったっていってるシーンとか。
キヨコ的に掃除機とおばあちゃんと重ねちゃったんじゃないかとかそういうのを思ってしまうわけですよ。どうなんですかね。いや答えなんていらねーですけど。
壇上のシーンとか、僕とキヨコがヒマワリの種を収穫してるところとか、僕と父がラーメン食べてるシーンとか、ちらちら影はしてたけどやっぱりそういうことだったねっていうあれらがほんとうにいい。
あらすじを見たときは「少女向けビブリアですか?」と思ったんですが読んでみた感じでは薬屋探偵で、ただしリべは女子、座木はポイズンクッキング
就職活動に失敗し続けている美久が倒れているところを介抱された喫茶店、そこの入り口には< 貴方の不思議、解きます>という看板が掛かっていた。
頭と顔はいいが口の悪い高校生探偵と、美形マスター(ただし料理の腕はよく営業停止になってないね? 程度のもの)と就活最中のやかましい系女子の3人による日常系ミステリ。3話のトーストセットと1話のホットミルクが好き。
食べ物が絡んでくるとビブリアっていうか香菜里屋シリーズ(花の下にて春死なむ (講談社文庫))を思い出す。タルト・タタンの夢 とか。
京都が舞台ですよと銘打たれていますが『京都らしい何か』があるわけではありません。
「謎解きはディナーの後で」フォロワーではありませんしモリミーフォロワーでもありません。
表紙やあらすじから想像するようなことはあまり登場しません。
トンデモ設定が含まれます。
以下は100ページ目ぐらいまでの内容でざっくりとしたあらすじなんですが一応伏せる。
知らない人だなあと思いつつ読み終わったらあとがきでシゴフミ?ってあってなつかしいなあああと思った。
店長が客に花を選ぶ「閑古鳥が鳴く花屋」フラワーショップ花音の話。
チューリップハットに着流しに地下足袋という怪しい格好の店長草介は「花の声」を聞くことができる。だから店の商品が売れるときは里子に出すような気分で涙ながらに別れる。
妻と死別した草介は植物馬鹿で浮世離れしていて、心の底から人間の幸せを祈る花たちの物語です。
ちょっといい話系です。菊の話はいいねえ。
音大を出たものの借り物のバイオリンを抱えてニート一直線だった響介は、叔父の伝手で竜ヶ坂商店街にある公民館の臨時職員兼アマチュアオケのコンマスとして勤めることになる。よくある「町おこし」としてのオケとは違い指揮者も含めやたらと個性的でしかも実力のあるオケだ。少々人数は少ないがそれはアマオケの宿命というもの。
これはニュルンベルクのマイスタージンガーがずっと流れているような商店街での、音楽を愛する人々の物語である。
音楽ものはやばい。とにかくすばらしい。
音楽は比較的メジャーなものが多くて、葦笛の踊りは「ソフトバンクのCMのあれ」といわれれば脳内再生余裕である。マイスタージンガーはブギーポップの口笛で、展覧会の絵は宵闇の唄のあれ。
響介が車椅子の指揮者七緒に言われてオケメンバーの悩みとか謎とかを解決していく話でそれを通して絆が深まったり腕に磨きがかかったりしてひとつにまとまっていくのである。アスキーメディアワークスの人はビブリアよりこっちを実写化した方がいいよぜったいおもしろいよ。
「いいか……この世で最も残酷なのは、音楽だ。けどな、この世で最も愛に溢れたものもまた、音楽なんだよ」
(P103)







