カテゴリー「 読了 」の記事

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ゴールデンタイム (6) この世のほかの思い出に (電撃文庫)

後半に行けば行くほどなんかまっとうな大学生の青春を読んでいるような気がした。
何回やり直したとしても香子を選ぶとか、花火大会とか、「改めて言うけど本当にありがとう」とか、なんかすごく「僕の心のやらかいところ」を全力でつかんだ上で地面に叩きつけるようなも物語でした。
いつものことか いつものことだな。なんか時々びっくりするぐらい生々しいよな。
あれこんなことなかったっけ? っておもうぐらいリアルだよな。仲良く写メ撮って、なんつーかまぶしい。

あなたの町の生きてるか死んでるかわからない店探訪します (ウィングス文庫)

「一般文芸からの文庫落ちでライトノベルレーベルから出ているエッセイ」のカテゴリ付けが難しいんだけど原則重視で。

「この店どうやって経営してるんだろう(常時閑古鳥」っていう店(外食産業)に入ってみようという体を張ったエッセイ。明らかに見た目がやばい店もあり、保健所に踏み込まれたらアウト1だろこれって店も多いです。美食とは程遠い、ゲテモノ食いとはまた別のジャンル。ゲテモノは文化の違いもあるけどこれは日本の、もしかしたらうちの近所にもあることかもしれないことだからな2
でも明らかアウトなのに食べてるからすごいと思います。
「普通にまずい」とかではネタにならないっていうレベルの、これで商売が成立しているほうがおかしいという店の多さよ。

一つ目の中華飯店えぐすぎる。
漫画がところどころに挿入されているんですが、そのページのものではなく数ページ先のことを反映していることもあり、エッセイなのに「これネタバレだー!?」もあり。読むテンポが崩れるので後でまとめ読みしました。

  1. 食品衛生法違反とかそういうの []
  2. ていうか実際に1回あった。私は見えないフリをしていたけど足元で動いていたあれは確実にホームステイだったのだ。 []

幽霊伯爵の花嫁 -闇黒の魔女と終焉の歌- (ルルル文庫)

サアラの妊娠が発覚し、喜びに沸くコルドン家に魔女復活の報が届けられる。
先代の封印が解けたということでジェイクが単身対処に向かうが、後を追ってきたサアラを生贄に要求されたりさまざまな思惑がすったもんだーする最終巻。

アシェリーゼが幸せになってよかったね。ここもいい感じにバカ夫婦だったね。
世界に流されないゆるぎない判断力(まあ人によっては高飛車だったり傲慢に映るのかもしれませんが)と愛と自分に正直に生きているサアラは良い主人公でした。

ソードアート・オンライン (12) アリシゼーション・ライジング (電撃文庫)

アリシゼーション編4冊目。
状況説明というか世界の成り立ちの話が長い。とにかく長い。だから話があんまり進んでる気がしない。
まだ面白いと思えるからセーフなんだろうなあと。
昇降係がほんの一瞬だけ出てくる割にすごい印象的でした。

バカとテストと召喚獣11 (ファミ通文庫)

2年生対3年生の試召戦争!
要するに雄二が動かなかったからもあると思うんですが相当展開が進むまで衝撃的につまらなくて、翔子がまっとうにヒロインしてて可愛いなあと思ったけど、いつの間にか卒業してしまったのかなあと思った。
雄二がロマンチストすぎてやばい。なんだおい。あれが読めてよかった。

悩み相談、ときどき、謎解き??占い師ミス・アンジェリカのいる街角 (メディアワークス文庫)

田中花子、という申込書の見本に書かれてそうな没個性の名前の人が主人公である。
ITベンチャー企業ネット通販フロアで働くかたわら夜は街角で占い師「アンジェリカ」として街角に座っている。占いの売り上げはすべて緑地化へむけて寄付をしている。
占いをしていると時々言葉が降って来ることがある。それは「それっぽいことをいういつもの占い」とは違って、「特に意味があるとは思わないが占われてる当人にとっては非常に重要な、神託のようなもの」だ。これは50人にひとりにあたるようなものだが、彼女たちはお礼を言いに現れアンジェリカの占いは行列をなしている。
そして占いの後ろでキャンドルを売っている誠司となんかちょっといい雰囲気になる。花子は時折落ち着かない気分を抱えたりしつつも、ちょっと親しい顔なじみぐらいにしか思っていない。
で「○○を探してほしい」だったり「妻は浮気をしているのでしょうか」みたいな占い最中に零れ落ちた言葉が事態を収束に向かわせるという類のあれです。人と関わりを持つことで揺れ動いていく花子の物語。
これは続きを読みたい感じで、とりあえずどこかに積んでいるデビュー作を読もうと思いました。

ブランコ乗りのサン=テグジュペリ

立て続けに起こった天災は都市に多くの爪痕を残した。特に湾岸部は液状化が酷く、死の土地になることや経済の立ち遅れを危惧した政府は湾岸部を再度埋め立て、湾岸地域を経済特区に指定して公営カジノを建設した。
ギャンブルが許された歓楽街に客寄せとして作られたサーカスは20歳にも満たない少女が集められた。
最初は満足な設備があったわけではなく、少女たちに秀でたなにかがあったわけでもない。それでもカジノ特区の発展でサーカスへ注目度もあがっていった。いま演目を任されるのは文学者の名前を冠したエリートのみ。
曲芸子の舞台に立てる寿命は長くはない。それでも一度舞台に立てば今後が約束されるだけの地位と力があった。
スポットライトと拍手が彼女らのすべてだった。
8代目サン=テクジュペリとしてブランコ乗りだった涙海のかわりに舞台に立つ。周囲から嫉妬と羨望と重圧をもたらされ舞台の上で見るもの、の話。

想像したのはAKB0048とアイドライジングでした。アイドラよりはもっと女子ですが。

同じ母親の腹から、同じ細胞と同じ遺伝子を持って生まれてきたのに。同じ者を食べ、同じ動きをして笑いあったのに。
どうして心は、いつの間に、こんなに遠く、こんなに違うものになってしまったのだろう。

(P75)

来栖さんちの双子、というかなっちゃんと翔ちゃんを眺めている薫ちゃんで変換されて、あと「永遠をちょうだい」「永遠をあげよう」はことあるたびにQUARTET★NIGHTが控えめなボリュームで流れてきてまじ自重っておもった。
歌姫アンデルセンは出たーアイドルの伝統枕! とかおもいましたすみません猛獣使いカフカが思いのほか重くて好きだな。あのなんともいえない女! めんどくさ! っていう話が好きです。

放課後の魔法戦争(アフタースクール・ブラックアーツ) (電撃文庫)

世界でも最高レベルのクオーツを生み出す伏桜製作所のメイジ、伏桜団慶が亡くなって1年が経った。
クオーツはメイジの魔法の糧であるため、親王坂にある5つの工房はこの製作所の今後をめぐって虎視眈々と狙っていた。息子の製作所の所有権放棄しており、一周忌を機に製作所をめぐって「伏桜継承戦争」がはじまる。
弱肉強食が常のメイジの世界だが、全面戦争をはじめると親王坂は焼け野原になってしまうためこの魔法戦争にあたってはいくつかのルールが設定されている。レベル一桁のメイジであること、異位相空間での戦争で、戦闘時間は16時からの数時間限定であること。

伏桜三九郎は優秀な魔術師を父に持ったが自身は才能には恵まれず、魔術師の世界も嫌って日常に身をおいていたが、幼馴染ともども継承戦争に巻き込まれる。

こういう学園異能! 魔法バトル! みたいなの久しぶりに読んだなー。面白かった。
ただしねねこの「おにくだいすき」「カロリー制限」「ぽっちゃり系扱い」「でも体重50kg」にはただひたすら解せぬ!!!!!!!!! と叫ぶしかない。

「蜜月呉葉ちゃんがあんたを殺す相手の名前だ」は「貴様を殺す男の名を忘れるな。その男の名こそ、ゲーフェンバウアーだ!」を思い出す。呉葉ちゃんかっこいい。チームを組んだりする関係もあって三九郎の周りには女子がたえないわけですがハーレム! な感じがないところもよいと思います。華夜には幸せになってほしいと思います。ねねこは続きがあったらもう1回ぐらい死ぬね!

安達としまむら (電撃文庫)

あとがきに「ゆ○○○みたいなものを書いてくれ」って言われたから書いてみたけど、後々考えてみたら参考にした作品が違ったかもしれないという。わたしゆるゆりは「アニサマに出てたやつ」以外の情報は何一つ持っていないので知りませんが。

圧倒的に日常です。何も起こりません。
女子高生ふたりが授業サボって卓球したりして体育館の2階で「昼からは授業出るのー」「たぶんねー」みたいな話をしているところから始まります。まあ宇宙人を自称する小さい人1は出てくるけど日常です。まあ世界的に平和な日常を過ごすだけで、体育館の2階でサボリ仲間として出会った女子2人、安達としまむらの心情の揺れ動きは大変なものです。
体育館の2階で会わなきゃもう会わないのかなー(同じクラスなのに!)とか卓球やってたり、しまむらの友達と一緒に放り込むと安達もしまむらもおとなしくなって、この感覚すごく覚えがある……と思った。
百合といっても別にべたべたしてないし熾烈でもないけど、このぐらいドライな関係で、でも距離を測りかねているというか、プライベートにどこまで踏み込んでいいものか悩んでいる女子の話はいいわーと思いました。

  1. 青い髪の女の子っていってたから電波女かなー読んでないけどーと思った。これ書いたらコモリさんの感想見に行って答え合わせしてくる []

変身写真館 (幻冬舎文庫)

自分ではない誰かになれる銀座の写真スタジオ「プルミエール」
どんな女性も大胆に夢のような時間を体感でき、ヘアメイクを落としたあとも新しい自分を感じられると評判のスタジオでの短編集。
読みやすいわかりやすい、でもつまらなくはないけど面白いかといわれたら「普通?」としかいえない何か。
コスプレじゃなくてメイクと写真の力で化ける変身写真館という設定にはときめいたし私に近いの友佳里で共感する点はあるけどそれはそれで1、平坦で繰り返しの物語だよなあ。メイク担当とカメラ担当の人の物語もあるのかなと思ったけど違った。

  1. 別に共感を得たいから読んでるわけでもない []
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