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孕むことば

妊娠出産育児と翻訳・文学・ことばをからめたエッセイ。
40歳ではじめて子ども(娘)を産んで4歳になるまで。翻訳のココロのほうが好きだったりする。

好きなことさえ見つかれば、きっとアンパンマンがその夢を守ってくれるのだろう。好きであることが大事。自分にあった仕事にしよう。優劣を競うな。ナンバーワンよりオンリーワンを目指せ。

(P103)

日本の経済と雇用の平和を守ってよアンパンマーン。
ちなみにこの後は好きにしなさいと言われ夢がうまっているよと煽られるだけはしんどいのではないかーと続く。

物の本によれば、不謹慎な、汚い、エッチなことばを、言ってはいけない場で言ってしまうのは、「汚言症」というらしい。言語の正常な発達過程で4?5歳ごろの子どもにも、そういった傾向があらわれるという。

(P134)

デュラララ!!×5 (電撃文庫)

粟楠会の娘茜(絶賛家出中)のボディーガードを頼まれたセルティと、茜の誘拐を依頼されたやってくるロシアの戦闘狂。ヴァローナとスローン。よりにもよって静雄に喧嘩を売る茜(※10歳ぐらい)
あとダラーズに迫る悪意とブルースクエア。

帝人はいい人過ぎるな!(臨也はいい人だ!とかいってるあたり
ていうか遊馬崎ハーフだったんだな。遊馬崎ウォーカーはなんかの雑誌名かと思った。
一か所サイモンのルビがミーシャになってて、マッチョメンなミーシャ(Moira)を想像した。

270ページの静雄の挿絵がよかったです(*´∀`)いい仕事してる。
今巻もセルティは可愛い寄りの面白かった。リトルグレイ! リトルグレイ!

——ま、こういう時に、ウンザリした表情が出ないのは私の利点だね。
「そんなにウンザリすることはないですよ」
——エスパーッ!?

(P85)

神様のメモ帳〈2〉 (電撃文庫)

ボストンバックを持って現れたNEET探偵事務所の依頼人のメオ。
ボストンバックの中には出所が知れない2億円。依頼は「お父さんを探して」
4代目がよいですね。盃をかわすシーンが好きです。1巻読んだとき(はるか昔)はなんとも思わなかったけど今はP4効果があるので「なんていう完二……!」という補完ができます。あと鳴海は絶賛人たらしである。
才能の無駄遣いNEET探偵事務所 VS ヤクザの1冊でした。

とらドラ〈10!〉 (電撃文庫)

「嘘だと言ってよ」の後は「ジョー」と続ける程度のラブシャッフル脳です。
竜児が母はこの家に帰らないといけない言ってるところと、やっちゃんかつての自宅に帰るのシーンがたまらんかったです。ああいうシーンはとても弱いのです。あと独身が久しぶりにフルネームで出た。ゆりちゃんは凄い。
竜児が描いていた幸せ未来予想図がいつかちゃんと実現していればいい。

「取り消しなんかできないから。私は返品できないから。離さないから。手遅れだから」

(P57)

「……竜ちゃんが生まれてきてくれなかったらやっちゃんはなんにもないよ! 竜ちゃんはやっちゃんの幸せの、人生の全部だよ! だから……怖かったんだよ————!」

(P175)

エノーラ・ホームズの事件簿 ワトスン博士と奇妙な花束 (ルルル文庫)

面白かった……
入院許可書曰く小売店の店主・キッパーソルト氏 自称ワトスンが精神病院に放り込まれているところから始まる。兄シャーロックに見つかりそうになり、アイビー・メシュルという名前はもう使えないと思っていたころ、新聞記事でワトスン失踪のニュースを知る。エノーラは化粧で新しい外見と新しい名前を手にワトスン捜索を始める。

私このシリーズはエノーラが変装してあっちこっちに潜入してるところとママンとの暗号会話@新聞が好きなんだな。この巻はホームズ家の兄ズにきゅんとした。
最近ニアミスったり罠を仕掛けたりしてるけど今回はシャーロックとエノーラの距離が近すぎた。やべー(゚∀゚)と思った。

封印の女王  忠誠は恋の魔法 (角川ビーンズ文庫)

ザビとかから想定してた内容とまるで違ったのでとても驚いた……

買おうかどうか悩んでいる人の注意点
・新人賞受賞作を下敷きにしたシリーズ第1作といっても過言ではないほど終わってません。
・表紙のサイド2人の男子の出番は最初と最後のほうだけです
・サブタイトルはあんまり内容を表してないよ!
・人物紹介では「わがまま」となってるけどそんなにわがままとは感じない。
どっちかというと「人を疑うことを知らない」だよなーと思う。

アダリア国では王の血が魔の世界へ通じる門の番人となって封印している。封印といってもゲートのすぐそこに存在していることが重要で、基本的に国王はノーラムド城から遠く離れることは許されない。
先王の母は失踪。リーゼロッテはそのあとを継いで13歳で王となり3年が過ぎていた。
ある日反乱がおきていることを知り宰相の叔父の手引きでリーゼロッテは別の城へ避難するが、封印のため急ぎの馬車で5日かかる道を歩いて戻ることに決めた。名前をリザとして身分は隠して「王都の親族を頼って徒歩旅中の貴族」として道中出会った同じく王都へ向かう村人の馬車一行に混ぜてもらうことになった。その行程の中でリーゼロッテは自分が女王として何をやっていたのか思い知ることになる。

ヘルムートが好きだ。キーファスも多分私好きな部類に入ると思うんだけど、登場は派手だったけど村人と合流以後は地味な人だった……旅中はすごくのんびりしていたのに王都到着以後はとてもばたばたした。
次巻も買うかといわれれば「び、微妙……」という感じだ。

翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった (ポプラ文庫)

翻訳家になった経緯、翻訳家の悩み(一人称問題とか)など、「翻訳家とは」の1冊。翻訳のココロ金原Verみたいだな。

ラノベ方面では金原瑞人・秋山瑞人・古橋秀之の金原ゼミ鼎談が載っているので気になる人は読んでみればいいんじゃないかと。あとドルイドさんの人も金原ゼミの人だったんだなとか(あとがきに電撃大賞とか書かれてて、あれ……?とおもった。あの人MFJだったよな。背表紙緑だった気がする。

まず翻訳で食べていくのは、かなり厳しい。たとえば、原稿用紙300枚ぐらいの小説を訳すとする。本の定価が一二〇〇円で、初版部数が五〇〇〇部、印税率が六パーセントとすると(児童書の場合六パーセントぐらいか多く、一般書の場合六パーセント?八パーセントぐらいが多い)、訳者に入ってくるのは三十六万円。

(P132)

翻訳家は圧倒的に女性が多い業界らしい。増刷は期待しないほうがいいとか1冊で2ヶ月はかかるとか、一本でやっていくのは相当厳しいということが語られていた。

「キリスト教の用語はたまに仏教用語と混同されることがあって、翻訳をなさるときは、ぜひ気をつけてください。たとえば、キリスト教では『懺悔』という言葉は使いません。『懺悔』というのは仏教用語ですから」(ちなみに仏教ではこれをさんげと読むらしい)

(P180)

まじでー(゚д゚)とおもった。
そういえばキリスト教は「告解」っていうのがあるもんな……

うつ歴十年、色恋妄想

タイトル通りのエッセイです。そんなに明るい方面ではないけど妙に惹かれるものがあったので……

布団かぶり、とも称している。うつが来たら文字どおり、寝床から出られなくなる。いったい今度で通算何百回目だろう。(略)軽いときには長風呂や長散歩、幸運なら半日ほどの布団かぶりを経てうつは遠のく。原稿も下書き程度なら書ける。が、重くなるほど薄い眠りと濃い不安感と、深い絶望感とに交互に襲われ、ひどくなると一日二十時間くらい布団から出られない。

(P8)

こんな感じで始まる。
入眠エスコート(シマシマ みたいな感じ)は商売として成り立たないかと考えたり、旅先(海外)で会う予定の彼氏にドタキャンされて、ファミリーとカップルが泊まる部屋にはさまれて「もうひとりで○○するのは嫌だ!」と延々書き殴ったり、北米の自殺防止センターに電話をかけたりとても赤裸々だったりする内容でした。ちなみにうつ病の完治が本の終わりではないです。

再婚生活をちょっと思い出した。
再婚生活はここまでではないけど。

彼女は、わたしが泥沼の底から這い上がる間ずっと伴走してくれた。ゆえに、再びわたしがへこむのを想像したくないのだ。うんと若かったり、場所が離れていたりする相手に惚れた挙げ句、恋煩いが重篤状態に陥ったり、あっさりフラれてうつ地獄へ逆戻り。そんな展開を恐れるが故の助言と解釈している。

(P177)

めっちゃ心当たりある、と思った。(友達がここ数年このパターンなのだ

刺激的生活

生活に根付いたエッセイだった。
検査とかゴミの分別とかジムに入会すること数度にわたるとか洗濯乾燥機と戦うとか。
軽く読める。おもしろい。

が、その先、五十キロはどうしても割らない。体重計の針が五十以上に固定されてしまったかのように。
十の位が常に四であり続けたのは、過去のことか。2度と還らぬ数字なのか。

(P78)

みみがいたい。

伊坂幸太郎×斉藤和義 絆のはなし

対談とか年表とか仕事風景とかそんな感じの本。
どういう人なのか知りたいよ、みたいな人は読むといいかも。

対談2本収録されてて、それぞれゴールデンスランバーが書き終った所と出版後ぐらいの時期。
ゴールンデンスランバーが本屋大賞受賞したときの、どこかの新聞に載ってた万城目学さんのエッセイで「桜庭さんが『伊坂さん可愛い!』ってキャッキャウフフしてたー」って感じのことを書かれてた覚えがあるんですが、ほんとうになんか、伊坂さん可愛いです。
最初のほうはなんか「どれぐらい斎藤さんのことを好きか」について喋ってる気がする。

斎藤さんのほうは「知らない人だ……」って思いながら読んでたけど最後のほうのページで「歩いて帰ろうとかもそうですけど」ってあって、むむ?と思って脚注をみてみたら「ポンキッキーズで起用され」とある。
歌歌えるぐらいには知ってるよーーーー!って思った。テンション上がった。
しかし次のページで対談は終わりである。しょんぼりした!
あと歩いて帰ろうで脳内再生候補が後ひとつあって、そっちは高音女性声で、なんだこれはーとしばらく考えてたらボイパが入ってきたのでぽち@ハモネプだーーーーって分かった。

——女性で好きなタイプ、苦手なタイプというのはありますか?
伊坂 メールで絵文字や顔文字を使うのは、嫌悪というか嫌いで、使っていなかったんですよ。でもこの間初めて(斎藤さんの曲を聴いて)編集さんに「斎藤さんの曲、すごくかっこいいですヽ(´▽`)ノ」って送りました(笑)。何でもかんでも使うんじゃなくて、ちょっとしたニュアンスを伝えるのにはいいかもしれません。

(P50)

伊坂 自分の仕事はあくまで小説を書くことだけですし、映画の力を借りて爆発的にヒットしたい!とか、そういう気持ちもないですし(笑)、映画の原作を書いている人って思われたら、つらいと思うんですよね。だからなるべく、映画になることで自分の仕事に影響がなければいいなあ、と最近は思っています。

(P103)

——斎藤さんの仙台のライブのときに、伊坂さんがファンから「伊坂さんですよね」って声をかけられていて、「よく言われるんですけど違うんですよ?」っておっしゃっているのを目撃してしまいました(笑)。
伊坂 本当に(人前が)怖いんですよ。

(P105~106)
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