カテゴリー「 小説 」の記事

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タルト・タタンの夢 (創元クライム・クラブ)

「おいしそうな料理が出てくる小説」しりーず。

カウンター7席・テーブル5つ。小さなフレンチレストラン「パ・マル」
フランス料理といっても特別な日に食べるようなレストランではなくフランスの家庭料理を出す店だ。
店長兼料理長の三舟。この店に来るまでは高級ホテルのメインダイニングで働いていた、三舟の料理に傾倒している志村。ギャルソンの高築(ぼく)。ソムリエ兼ホール手伝い俳句大好き金子。

お客さんが「最近あった不思議なこと」「分からないこと」とかを喋っていく中で「それってこういうことでは?」と答えをおいていく話。短編集。

軽く読める感じだ。あっさりしている。
話の内容は不倫とか嫉妬とか家庭不和とか決して軽くはないけど。
北森鴻の香菜里屋が好きな人はいいんじゃないか?と思う。

人質とあたし

ネット小説シリーズ第4弾。
帯のアオリ文句と最初の展開的に恋愛モノだと思って読んでみたら中盤からは戦記モノになりました。3人称と1人称が混ざって途中から3人称固定になったりで、なんか今どうなってて何をやってるのか掴みづらかった。

最初のほうは面白かっただけに残念でした。WEB版とはえらい違う感じなのでこっちを読んでみようかと思って見てみたけど、いくら完結済みとはいえ物凄く長いのでここでやめます。次はなし。



これだけ目次だけでニヤニヤできる本もないだろう……
糖分過剰摂取にも程があるぜ⊂´⌒つ。Д。)つ
とりあえず読む前に掃除して、その後床ローリングでした。

そんな図書館戦争スピンオフであります。
 

猫と針

脚本に長めのあとがき(制作に関するエッセイ)と前書きをつけてみましたという大分薄めの本。キャラメルボックスがやってた演劇のやつです。

正直、劇場なりDVDでなりで見た人向けかな、と思います。
地の文なしモノローグなし。登場人物のメインは「サトウ・タナカ・ヤマダ・スズキ・タカハシ」ととてもよくある苗字の人々。
サトウ:?
という感じで話が進んでいくので誰がどうで何をやっているのかがとても分かりにくい。

乙女部部長 (ダ・ヴィンチブックス)

乙女部四ヶ条。
つまり、この条件を満たす人が乙女部に入部できるという条件だ。もちろんこれは、小夏自身のポリシーでもある。
・運命の人との出会いを信じる。
・『赤毛のアン』が大好き。できれば2巻以降も読んだことがある。
・男の人は、外見ではなく魂だと思う。
・運命の人と出会うまで、指輪をつけない。

(P30)

乙女部といっても主人公は32歳デパート勤務の小夏(女性・独身)です。

カタン(ドイツの板ゲーのあれである。)が出てくる。小夏がカタンやってみたいといっていて、そのうち実際やってみようとするけど「口頭で説明できる経験者がいないとなんか無理」となりその場は流れる。また別のところでは「なんか1時間で終わるんだよねー」とか言ってるけどそんな短時間で終わるゲームだったか? 遊び方にもよるんだろうか、と謎モードだ。

前にまきし家(in金山)でやったときは「俺のターン!」とか「○○とxxでごりごり練成」とか「すったもんだーーー」とか「リッター様ーーー」とかそんなこんなで2時間とか3時間とか素でやってた気がしますよ。

※「『リッター様』は本来盗賊なんだけど騎士様に追われて移動するからリッター様(リッター=ドイツ語で騎士)」らしい。正確には「リッター様起動して盗賊を都合のいいところに移動させる」らしい。
ちなみにこれらは公称ではなく、俺らメッセうご面子によるローカルネタだそうなのでよそでは通じないと思われるので注意が必要だ!
全部伝聞形なのは、ぐぐっても出てこないから今聞いて知ったからだ……

別件でブリーフケース@オンラインのをのぞいていたら名古屋オフの初カタンのときの写真が出てきた。ちょーーーふるい。作成年月日みたら4年前だって。2004年。うおーーー。

PIC_0079.JPG

凸凹デイズ

東京のある零細デザイン事務所「凹組(ぼこぐみ)」で働く3人の話。
オータキとクロ(男2人)、ナミと醐宮(女。今の凹組社員とかつての社員)。
今と10年前が入れ替わり語られる。
内容的にはなんと言ったらいいのか、デザイン業界栄枯盛衰物語?(ラブい話ではないです

醐宮が賞をとってQQQへ行くところも書かれるのかと思ったらそれはなかったのな。

ふたつめの月

連作短編。ミステリがからんだ恋愛モノ?
加納朋子のななつのことかスペースとかよりはもうちょっとぐじゃぐじゃしてる。これはうーーん……という感じだった。主人公の性格がうじぐじしているのでどうにもこうにも合わない。とりあえずもう1冊2冊読んでみる。

 だけど、彼は久里子の彼氏でもなんでもないのだ。ただ、久里子が彼のことを好きで、毎週休みの日はふたりで遊ぶほど仲がよかっただけの話。
 本当は、少し前までは久里子だって彼氏みたいに思っていた。ふたりとも照れ屋で、言い出せなくて、ぐずぐずしているだけで、きっと弓田くんも久里子のことが好きなんだと思っていた。(P13)

漢方小説

元彼が久しぶりに北海道から東京へやってきた。ヒルズ観光をしたりして居酒屋で結婚することを聞かされた。それから別れた後自分以外のすべての人は結婚しているのではないかと恐怖感にかられた。その時急にお腹が痛くなった。確かに居酒屋で牡蠣を食べた。もうRのつく季節は過ぎていた。しかし吐くわけでも下すわけでもなく、でも何も食べられずずっと調子が悪かった。

病院に行っても悪いところなし、大学病院に行って検査しても異常なし。心療内科をすすめられたりしたけど東洋医学にかかることになった。

派手な展開はないし特に浮いた話もそうない。地味なんだけど面白かった。
既に文庫落ちしてるっぽいのでこれは買っておこうと思いました。

「サッちゃん、これからずっと薬を飲んで生きていかなきゃいけないのかな?」
「そんなことはないと思うけど。今は、薬を飲んでるっていう安心感も一つの支えになってると思うから」
「私のユザワヤか」

(P75)

晴れた日は図書館へいこう (文学の森)

はやきさんに聞いてとても面白そうだったので。
図書館を舞台にしたミステリーで児童書。
まだ小さくて読めないはずの本を「自分の本」だという少女の話。
ずぶぬれになった本。行方不明になった本。60年間借りっぱなしの本。
面白かったぜ……

ブックポストでずぶぬれになった本に関しては結構最近にあった話。
近所の図書館ではないけど、返却用ポストにホースを突っ込んで水を送り込んで返却用ポストどころか図書館の1階の一部も水浸しになった話。あれはその後何も聞かないけど分からんずくかしらー。

「言葉はわたしたちの、剣であり、盾であり、食事であり、恋人である。
言葉は時に、剣を防ぎ、盾を壊し、食事を隠し、恋人を奪う。
あなたが言葉の海に漕ぎ出すときには、言葉は船にもなるだろう。
あなたが言葉の空に飛び出すときには、言葉は羽にもなるだろう。
そして、いつかあなたが新しい世界に旅出つなら、
言葉の川をことばの橋で渡り、
言葉でつくられた扉を、言葉の鍵で開けるだろう」

(P182)

幸福ロケット

これはいい悶える話だった……小学生の恋はかわいいなあ。素直で直球な台詞にきゅんきゅんするぜ……高飛車ちっくであんまりなりふり構ってない(小学生だから)町野さんでもかわいいぜ小学生マジック。

「夜道、あぶないだろ。家まで送ってやるよ」
「い、いいよ」香な子はちょっとムキになっていってしまった。「いつもあるいてるから平気だよ」
ほんとは平気ではない。いろいろ怖いものが待ちかまえている。
「でも、あれだからさ」
「あれって?」
「山田って女だろ」
そんなのいわれなくたってわかってる。コーモリの真剣なまなざしに香な子はたじろいでしまった。そしてまた、眉毛が太くて意外とりりしいんだなとも思った。

(P57)

⊂´⌒つ。Д。)つ

「本を読むのも楽しいけど、本について山田と話すのも楽しいもんな」そしてこう付け加えた。「だからおれは本を読むんだとおもう」(P162)

⊂´⌒つ。Д。)つ
一語おきに小学生の恋未満の話はかわいいかわいいと書きそうなので今ちょーやばい。

ラストシーンは時かけを思い出した。「未来で待ってる」が声付きで再生されてうわーーーってなってた。あいすぎる。いいなあ。

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