カテゴリー「 少年向け 」の記事
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霧の亡霊退治。
キレるユーリアン、サバイブ仕様ガンヒルダ、出番多きA班。恵里谷の地下に眠る秘密と陰謀。
あとつくづく真田・古宮がランブル主役コンビだったら途中で脱落してたかもしれないなあと思うなど。
「いかんなあ……」
低く野太い声でつぶやいて、学長は釣り上げたヤカンを手にとった。
野球のグローブと見間違いそうな分厚い手のひらに、ヤカンの胴体ががっちりと握られる。Tシャツの袖からのぞく腕にむきむきと筋肉が盛りあがり、血管が浮いた。
「こういうものは、潰して燃えないゴミとして出さねばいかん」
表情も変えずに学長がつぶやく。その手の中でヤカンが軋んだ。みしみしと音を立てながら、またたく間に半分ほどの大きさに潰れてしまう。(P80)
極寒の山脈で戦争を続けていた部族があった。
30年にわたり続けて、ついに停戦しフェルビエとミルデは和平の証に婚礼をあげることとなった。
愛したものを喰らうという「雪蟷螂」蛮族フェルビエ族長のアルテシア
死体を神の依代とする「死人狂い」狂人ミルデ族長のオウガ
婚礼といっても先代によって決められたこと。和やかにすむものではなかった。
今の話より先代+魔女のパートが好き過ぎた。
ガルヤとロージアとかときめきすぎだろう……! もっと詳しく!っておもった。
あと最近グラハー再読祭をしてたせいか時々若木未生を思い出す文体だった。
(俺の永遠を)
開くはずのない扉。
ミルデの永遠。
恋い焦がれた、私の命。(お前にやろう)
(P224)
この辺が。
これが最後の人喰い物語。
これまでの3作で順番をつけるならミミズク>雪蟷螂>MAMAかなあと。
「目を覚まし、そして立て。その熱が命、その血こそがフェルビエの宝である。生きて剣を持て、誇り高き雪蟷螂。絶望にその血を凍らせてはならない」
(P17)
鳥篭荘ボーナストラック
ホテルウィリアムズチャイルドバードを出てからのことがキャラ紹介風にカラーページでまとめられてたり、短編になっていたりした。帯を読む限りではBloodPartyがおまけの番外編っぽいけどページ数的にはこっちのほうがメインだと思う。
BloodPartyは鳥篭荘5巻にあった「本当は健全な鳥篭荘」みたいなパラレル。
キズナが普通の女子高生だった。でも「浅井先生はいつか私が押し倒す」吹いた。
あと喋るミナコってすごくレアな気がした。
短編になってたのは
山田さんちと加地くんちが一緒になってから(←すごく優遇されてる)
ジョナサン(1巻の最初のほうで退場したのに凄いな)
キズナ(エピローグとしてちょっとだけ)
由起と有生はちょこっとだけ顔出しみたいな感じだった。
「山田さんちの加地くんの悶々とした日常」はなんかどことなく14f症候群の匂いがする。
しかし小学校4年生では早いと思った(白川さん)。今の子そんなに早いのかとか思った。数年前に南の方の小学校で小学生同士体育倉庫で(ryという話が伝わってくるぐらいだから早いんだろうなあ。
いつも猫っぽいパパがちゃんと娘を持つパパだった。
鳥篭荘は変人を呼びすぎるアパートだな……とキズナの短編を読みながら思ったり
ジョナサンの短編は数十年後の話なのかなと思うぐらいジョナサンがすごく老けてた。
沙樹の妹ストライク。香夜は凄く姫カットです。
学内トーナメント8日目準々決勝と中休みを挟んで準決勝のガンヒルダの対戦相手は、学内最強とうたわれるA班藤真蒼威が騎乗するプロトシグリットに決まった。同時に恵里谷に続々と集結するRF絡みの要人。不穏な動きと契約がむすばれようとしていた。
奈緒先生がとても眠れる魔女っぽさを出していた。
前から好きだけど涼とまりあの組み合わせは非常によいと思った。まりあはともかく涼はまだ出番少ないもんなー。ベゼリィ戦もすごく短かったもんなー。
「夢を持っている人間はずるいと、君は言ったよね」
淡々と海里が言う。
香夜は喉の渇きを覚える。そしてふいに理不尽な怒りがこみあげる。自分を急かす大人たちに。たったそれだけの紙切れを埋めることもできない、空っぽの自分自身に。
着慣れた制服の裾を握りしめて、香夜は首を振る。
「……言いました。だって……」
「きみは、夢を持っている人間が、なんの代償も支払わずにその夢を抱いてられると思ってるのかい?」(P258)
中間試験6日目、学内トーナメント第2回戦。
D班トップクラスの戦績をほこるRFヴァージニティとまりあのターン!
班長兼ヴァージニティ設計主任の深条海里過労でダウンにつき瞳子が班長代理を務めることになった。ヴァージニティの対戦相手はE班のドミニオンアリス。闘騎手は瀬能ちさと・設計主任は加藤優妃。瞳子のライバルにして天敵。
全体的に女の戦いです。レイドフレームも場外の人間関係も。
悪態は日常茶飯事です。マジ喧嘩もあります。騎乗科の格闘訓練を間近で見る彼女らの喧嘩は髪引っ張ったり平手程度などとうに越えて、マウントとってフルボッコです。飛び蹴りです。ボンバイエである。
祭理んストライクののち4回戦へ!
全員が口々に騒ぎ立て、そのたびに海里が壊れた人形のように首を振る。
その直後、まるでタイミングを見計ったように新たにドアをノックする音が響き、海里のポケットで携帯電話が鳴った。書類に埋もれたパソコンから、新しいメールの着信音が次々に届く。菜々美は、その瞬間、なにかがプツンと音を立てて切れる音を聞いたような気がした。
「——は、班長?」
ははははははは、と突然さわやかな声で哄笑したあと、海里はばったりと机に倒れ伏した。それきりぴくりとも動かなくなる。(P36)