ビーンズ文庫の新シリーズとして「白と黒のバイレ」という作品が発売されました。
この本は挿絵周りがちょっと斬新な感じだったんですが、それも感想エントリと一緒に書いてたら自分でもちょっと引くぐらい長くなったので別のエントリになりました。ちなみに感想エントリはこちらです。
要約すると「リリアナというすごい侍女がいる。わたしはリリアナが好きだ!」ということです。
ここが違うよ1:挿絵の配置
挿絵の配置がすごく変則的です。
見開きでどんと挿絵が来たり、見開き上部2/3を挿絵で1/3が文だったり、つばさ文庫版少年陰陽師みたいに1ページの縦半分に挿絵が入ったり、見開き両端1に挿絵が入ったりする。従来どおりの1ページものもあります。
個人的にP46はすんごいうまいと思いました。めくったときちょーどきっとした。物語のどきどき感増幅装置として挿絵がすごくいい仕事している。文庫だけど雑誌読んでる気分になるので新鮮で楽しい。
変則的に挿絵が入ったりするのは、これまでフォーチュンクエストやデュアンサークなんかの深沢美潮作品2や高殿円の銃姫で時おり見かけたんだけどビーンズでは多分初めてだと思うんだ。3
ここが違うよ2:登場人物紹介ページ
恐ろしく重箱の隅なんですが、おそらくレーベル初の試みその2。
「イラスト付登場人物紹介ページ」がない。今回は目次ページの下、小さなスペースでテキストのみでした。
少年向けラノベではカラーページでフォローされたりそもそも存在しなかったりする登場人物紹介ページ。
ビーンズ文庫でよくあるパターンとして
・表紙やザ・ビーンズ4で使われたイラストにテキストがつく。
・本文中挿絵からピックアップしてテキストつけて登場人物紹介ページへ
こんな感じがあげられます。1ページで収まるものから複数ページに渡るものもあります。
ページ数が足りなかったのではという可能性はあるんだけど、「おお、何か普段と違うぞ!」という新鮮な感じがした。なんだろうこの「いつもとちょっと違う感」というのはとてもいい。
というか少女小説全般ではイラスト付登場人物紹介ページがないというのは珍しいと思う。5
新しき試みに挑戦する作り手に幸いあれー。こういう新鮮な風はとても応援したいです。6