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バカとテストと召喚獣7 (ファミ通文庫 い 3-1-9)

召喚獣で野球です。持ち物検査でエロ本没収です。聖典を取り戻す戦いです。
姫路さんの兵器っぷりがさらに上がった刊でした。
姫路さんと美波と久保君の没収品的にそろそろ明久がグッズ展開されてもいいと思った。まあ秀吉は先駆者としてもう抱き枕が出るようですが。
その秀吉ですが私は「リアル女子よりネカマ女子のほうが可愛い@ネトゲ」という視点で見ています。なのでどんだけ女の子に間違われようが可愛い可愛い言われようがいいんですが、決定的なところでは男じゃないと困る(゚д゚)無意識に嫉妬していたのでびびった……そっちには行っちゃ駄目だ秀吉ィ!1

ところでカラーページが「公式が最大手」て感じでした。華やかに姫路さんがどーんと来たと思ったら801が。死ぬほど笑った。力加減が分かっていないピッチャー姫路も相当あれですがお弁当のシーンがいいね! 野太い声! 289ページは萌えがいちじるしすぎた。

あとバカテスト、漢文はまだ読めたけど数学的帰納法は「覚えはあるけどもうできない」のカテゴリに入りました。この前因数分解はこの前中学校ぶりにやったんですが意外と覚えているものでした。

  1. ちなみに抱き枕秀吉は女の子すぎるのでアウアウ。漫画版の葉賀さんあとがきはセフセフ []

イチゴミルク ビターデイズ

再読なんだけどなんかやたらと面白かったので書く。
「やたらと面白い」っていうか再読なので「あれこんなに面白かったっけ」っていうのが多分正しい。
書影見るたびに思うけどこれは帯までコミで装丁だねとおもう。帯はチョコレート色をしています。

壁井ユカコ作品の中では一番普通。面白さが普通っていうんじゃなくて書かれてる人々が普通。
現代が舞台で20代のOLが主人公で、特に異能力は持ってないしサムシング1も生えない。過去から電話もかかってこない。誰も死なない。誰も歪んでない。鞠子がエキセントリックではあるけどそんなに妙でもない。17歳と24歳のわたしの話がいったりきたりする。

以下はさくっとネタバレが含まれています。

  1. 鴨川ホルモー的表現 []

銃姫 10 (MF文庫J た 4-10)銃姫 11 (MF文庫 J た) (MF文庫 J た 4-11)

祝・完結。

イバラ学園王子カタログ (一迅社文庫 アイリス の 1-1)

なんだかヘブンリーを思い出した。

マロウル国王は望んで叶わないものはないという魔法的存在だ。
マロウル国王が望めば他国は容易に滅んでしまうからこれをなんとかしてしまいたい。マロウル国王には手が出せないので標的は次期マロウル国王候補だ。マロウル国側としては次期候補をなんとしてでも守り抜かねばならない。
次期候補は何故かいつも3人、血筋関係なく魔力の強いものから選ばれる。そしてお妃候補を選ぶのをかねて女子校で暮らすことになる。これは女子の想念が防護魔法として実に強大であるからだ。
彼らが想いをひとりに捧げる時魔力の石が生まれ、その力が3人分集まると願い事が1つ叶うという。
マロウルに滅ぼされたキュイ王国の王子クランツはその魔力の石を盗むべく女装してイバラ学園に侵入した。

クランツは嬉々として女装してるけど、"問題となるのは手段ではない彼にとって目的こそが全て"なのでクランツは決して男の娘ではなくて女装少年だと思うんだよね。中身がデフォルトで男らしいし。アホだけど。
アオリ文が割とアレですがBLではないです。ニアホモでもないです。男女の恋愛もないです。
あらすじの"女子校なのに王子様がいっぱい?"は文字通りの意味です。女子校ですが王子様が複数います。ヅカヅカした「王子様と呼ばれる女の子」がたくさんいる学校ではありません。

地の文の飾りっけのまるでなさに時雨沢恵一をおもいだす。

ていうか黒髪ロングの魔女の名前がフレドリカというのはいかがなものか!
わたしの中ではどうやってもベルンカステル卿に変換される!

空気読んで! のところがすきだ。ていうかみんな馬鹿だなあ。

「脂肪の塊は、でも素敵だ思います」
「蒸れるのよねこれが。谷間が汗でかぶれるの。やんなっちゃうわ。間にガーゼを挟まないと痒くて。なにがおっぱいは癒しよね、丸くて柔いのだったらお前らだって下の方に2つぶら下がってるだろってぇのよ」

(P48)

「カワイイだろう。たまらんだろうフハハハハハ!! いいか美というのは性別を越えるのだ。別にこのことがなくてもいっぺんにミニスカはいてみたかったとかはないからな。誤解するでないぞ。父上も美形でおられた。母上も美形でおられた。時々衣装交換して街を歩いていたなどという大醜聞などないから、誤解する出ないぞ!?」

(P188)

wonder wonderful 上wonder wonderful 下

去年辺りに周囲ではまっていくひとが多かったネット小説の書籍版です。異世界トリップものです。
ディーカルアという国があった。流行り病で王は逝去、王位継承権をめぐって兄派と弟派に分かれて一触即発・外部では隣国ザカリアが領土を奪ってやろうと虎視眈々と準備をしている。そんな中異世界からやってきた10代のひなた、すったもんだの結果戴冠式が執り行われる。

以上を前提にした戴冠式の少し後の世界、ひなたの姉ちゃんこかげ(28)を主人公にした物語です。
ひなたはディーカルアに行っている間のアリバイ作り1をこかげに頼んでいてこかげはある日ひなたが向こうで病気している夢を見て、いてもたってもいられずディーカルアにすっ飛んでいった。これでひなたが主人公じゃないのすげー! とおもいました。

上巻は勝手のよく分からない世界でこかげが傍観者として旅行者としてディーカルアの1庶民として暮らしたりする話で、下巻は積極的に世界に関わっていくこかげの話。下巻のほうが面白かった。
こかげの自問自答っぷりと落ちた瞬間と3割増にときめいた。
夢で見た病床のひなたのために未知の世界へすっ飛んでいく無謀さと膨れ上がる怒りを早々に鎮める程度の感情コントロールと自活能力と世界に慣れていく過程がわたしとしては前半の山だった。
下巻は花祭りのあれこれがすごく好きだ。6章のはじめぐらいまでが私の中ではクライマックスだった。

全体的にこかげの内面描写がかなり多くて、そこにわたしが感情移入する余地がないのでどちらかというと人の思考ルートを読んだりディーカルア見学カメラを特等席で見ている感じだった。

  1. お姉ちゃんのところに泊まっているということにしてくれ []

シアター! (メディアワークス文庫)

「シアターフラッグ」はファンは多くついているけどどうしようもなく赤字体質の劇団である。
主宰の春川巧はせっぱ詰まって兄の司に300万貸してくれと泣きついた。司は「金は無利子で貸してやる。その代わり2年を限度に劇団が得た収益のみで返済しろ。今日から俺が債権者だ。債務期間中の資金繰りと予算決済は俺が管理する。返済できない場合は劇団を畳め」と突きつけた。

小劇団が登場する小説はチョコレートコスモスとかコッペリアとか読んだけど主に裏方、しかも金勘定方面が前に出てくるのはわたしが読んだ中でははじめて。
有川浩作品は割と何にでも恋愛が絡んで来てもちろんシアターにも片想いが存在しているんだけど、主に兄弟愛! というのもちょっとレアな感じがした。手塚兄弟1とはまたちがう新鮮さ。
要するにわたしは兄ちゃんが好きすぎるという話である。

途中で出てくる「千歳が声をあてている少女向け変身ヒロインアニメ」はプリキュアかなあと思った。

この作品は沢城みゆき所属劇団の話を聞いて作りましたっていうのはあとがきとか解説とかダ・ヴィンチ 2010年 01月号にも載っていることですが、ネトラジ「沢城みゆきと12の夜」の12/26更新分でも有川さんがゲスト出演して主にシアターの話をするようです。
ちなみに現在配信中のは「有川浩に12の質問」っていう感じで、旦那への惚気とかかなり含まれてます。有川家はまじリアル植物図鑑でふいた(夫婦で散歩→野草収集→料理)。

読み終わった後、この春川兄弟なんかで既視感あるよなと思ってたんですがあれだよ巧=フェリシアーノ 司=ルートヴィッヒ。わたしの中でのはまり具合に相当笑った。

「守銭奴けっこう! 金は正義だ!」

(P59)

「よりにもよって業界のてっぺん持ってきて言い訳する奴があるか! 向こうが神だとしたらお前なんか脊椎発生以前の昆虫だろが!」
「せめて哺乳類にしといてよ!」
「やかましい、言い訳の浅はかさが虫並みだ! つーかシアターフラッグで初日の幕が開かないなんてことになったら払い戻しの金は誰が出すと……!」

(P117)
  1. 図書館戦争 []

まほろ駅前番外地

まほろ駅前多田便利軒の続編というかスピンオフとかそんな感じの。多田と行天も出てくるけど、今回は周りの人々にもスポットライトが当たっている……らしいのだがわたしがまほろを読んだのがすごく前のことなので、記憶がとてもあやふやである。
前巻ではこの人はどういう人だったかそれとも今巻からの新キャラなのかがまず分からないし、メイン枠の行天でさえも「あれ行天ってもっといかついやつじゃなかったっけ?」とか思う感じだった。
読んだ後はこう、「悪い男になっておんなのこをたぶらかしたい」とか言ってた。
行天もののけ姫を大音量で歌っているのに笑った。

好きな話は「由良公は運が悪い」「思い出の銀幕」「星良一の優雅な日常」
まほろは次が終わりって言ってたなあ。最後どうなるんだろうか。

まほろ市民が、まほろ駅前に赴くことを「まほろに行く」と表現するのはなぜなんだろう。自分が住んでいるのも当然まほろ市内なのに、変じゃないか。

(P68)

私のところもそうなのですごく親近感が湧いた。

出汁巻き卵を作り、アジのひらきを焼いた。みそ汁の具は……、なめこがあったな。あれと豆腐でいいか。昨日のうちにタイマーを仕掛けておいた炊飯器が、ちょうど出来上がりを告げた。よし、玄米もほどよく炊けたし、あとは夕飯の残りのほうれん草の白和えと、彩りがちょっと寂しいから、トマトでも切ろう。

(P56)

「男ってのは、一人でいるとおとなしいけれど、二人以上集まるとととたんに、一緒になって悪だくみをはじめるもんなんだから。私にとっていいことなんて、そんなにありゃしなかったよ」(略)
「女は一人で、悪いことを考えるもんさ」
麦茶で湿った唇を舐め、ばあちゃんはにんまり笑った。「二人以上になると、互いに牽制しあって、おしとやかなふりをする。裏では牙を剥きあいながらね」

(P124~P125)

カスタム・チャイルド —罪と罰— (メディアワークス文庫)

メディアワークス文庫創刊ラインナップのひとつ。カバーこわい。表紙公開された時ギャッと思った。
現物は口元が帯で隠れるので若干マイルドになります。
読んだ後じーっとカバーを見てるとああそういうことなのかって思ったけどこわいのはどうしようもない。

電撃文庫版のカスタム・チャイルドとは世界観を共有する別の話です。これだけでも読めます。
「世界観共有」だと「時代は違うけど同じ世界の話です」っていうのがあるけど、これは本当に「切り口が違うだけの同じような時間・同じ街の時間の話」だ。廃工場は再びの大活躍。
電撃文庫版は比較的灰色寄りの白っぽい話ですがMW文庫版のカスチャは「黒っぽい話」です。
ちょっとダーク。

無印の人物はどれぐらい出てくるのかなと思って読み始めたらいきなり「ヤンロンズ・デリ」が出てくる。おいそれ鳥篭荘だよwって非常にときめく。冒頭からいいジャブを喰らう。
4歳の時にバイク便で"返品"されてきた春野とアニメキャラの実体1として作られたレイと遺伝子操作の一切を拒絶して自然に生まれてきた2清田の話。
春野がこう、1回転半ねじてれる子だった。無印カスチャのアナザーセイタだと思った。あの子もお母さんからネグレクトだもんな。レイは設定は綾波だけどキャラ的にはNocallの有海とか私の男の花だよなあ。
清田は可愛い子だ。他2人が影背負いまくりな分白っぽいところを一身に背負っている。

地味に出番があったテっちゃんとか影だけ見える三嶋とか総領の次男とかにによによした。
不穏な雰囲気が好きだ。歪んでる人たちが好きだ。黒さに胸キュンの話だった。
今度はまた別のダーウィンズヒルの人々の話が読みたい。

「僕らトランスジェニックは、二度とナチュラルには戻れない。僕らはもう引き返せないんだ。破滅へと向かう先細りの道を転げ落ちていくしかないんだ」

(P311)
  1. 9割綾波だと思う。包帯とか眼帯とかも標準装備 []
  2. がゆえに生まれながらに色々なハンデを背負っている []

化け猫とめまいのスキャット—ブギーポップ・ダークリー (電撃文庫)

フォルティッシモとエンブリオがいいコンビです。
ヴァルプでは凪が大変な一方ブギーポップは世界の敵と対峙する。実にいつものブギーポップ。

誰かと暮らすということ

西武新宿線下草井で暮らす人々の話。
夫婦の話とかご近所さんから恋人になりかけの人の話とか。
レンタルビデオ屋夫婦とその周辺の話より友加子とセージの話が好きだ。

このまえ角田光代の結婚のニュースを見ていたので、一番最後の話「誰かと暮らすということ」を読んでなんともいえない気分になる。

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