カテゴリー「 読了 」の記事
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コバルトでは魔王シリーズ以来なんだなあ。
これもなんだか王子に捧げる竜退治を思い出すようなシーンがあったりですが、2回目の結婚に向かいます。
イラストなんか見覚えあると思ったら「雪リコ」って湯キリコさんの別PNなんですね。かつてローディストだった身には懐かしいです。
ある事情から市井に混ざって暮らしていた姫が「西の山の魔王」に嫁ぐことになりメイドのネリネ1と伝令のメレンとともに西へ向かう。
愛の話はいいなー。ネリネ周りの話が特に好きだ。
愛には思いやりや自制、責任や勇気、それになにより慈悲がなくてはならないし、愛の最もよい面は誰かや自分をあたたかく育むという時の過ごし方だ。それがない愛など、愛ではない。それはただ片一方側の利益追求だ。愛は商売ではないのだから。
(P174)
- 男だけど [↩]
次巻はどうなるのか分かりませんが、1巻は「学園ミステリ」のような様式もとっている……ような気がする。
でも「ミステリだと聞いて(ガラッ」と読むとどうなのかは分からない。
「1週間に1回は手紙を書くんだ。もう殺るしかないと思っても我慢するんだよ」というような話です。
サディル王国はこの250年間、9つの公国をはじめとして無数の勢力が戦争を続けてきたが、再統一され平和の象徴としての王と実際の政治の場である議会を擁した。平和な時代を迎えたことで、今後の食い扶持を考えないといけない村があった。主に暗殺者を育成するノキザ村である。
新たな時代は暗殺者ではなく学生として生きよと、ティエサは久しぶりに帰ってきた兄の手引きで聖グリセルダ学園に入学することになった。貴族の学校だが、ティエサはラエンハルス公の娘の護衛代わりとして「暗殺者の家系」ということを隠し、覆面姿から素顔をさらしての生活となった。
ティエサは暗殺者としての腕はあるが一方では引っ込み思案で恋と冒険の詰まった物語を好んだ。
入学して間もなく生徒が一人死んだ。事件か事故か暗殺か、彼女は何故死ななくてはいけなかったのか。
「暗殺者の仕業」説が巻き起こる中、暗殺者でもあるティエサは解決を求めて学園を走る。
2巻は既に3月に発売予定ということで、そのうち月刊グリセルダとか隔月刊グリセルダになるんじゃないかと思うので、がんばってついていきたい。これが13冊目の本なんですが、まだデビュー2年未満なんですよね。そういえば。
みもふたもない言い方をすると「あの助祭は女ではないのか」という司祭の懊悩と正体バレイベントである。
今回はユリエルとみせて実はエリカがちょー好きだ。いやうすうすわかってた。
だって年末に光炎のウィザード再読ヒーハー(゚∀゚)やってたときにリティーヤとミカにぶっ転がされたので。
第3章とかなんのご褒美かと思うぐらい俺得。ベッド上のシーン1がやばい。分かりやすくやばい。
「偽の黒い羊」の出現、というか「偽物」と分かりつつ、本物を引き寄せる罠とかとてもふごー(鼻息)である。
悪魔もじわりじわりと変化しつつあるのがよい。本当に牛歩のごとくじわりじわりなんだが。
「君はあと何度僕を殺す気だ?」
(P149)
- 性的なナニではない [↩]
静かにゆっくりと雪に埋め尽くされていく世界。
ハルカとユキジ、双子のきょうだいはふたりだけで旅を続けていた。ある出来事からユキジは心を閉ざし感情と言葉を手放し、ハルカは焦燥と不安を浮かべて手をつないで楽園を探して一路スプラドへ向かっていた。
こないだの吹雪の日にあわせて読んでいました。容赦のない話というのは面白いなあ。
悪魔の印であるオッドアイの持ち主は見つけ次第殺される。庇い立てした者も無事では済まされない。
それがこの白銀に沈む世界の正義なのだ。
ー楽園では誰も泣かないの?
(P296)
エルの楽園きたこれと思ってすみません。幼い筆跡の署名妙に歪な題名が 楽園にて いや黙ります。
いやでも後半は各所からエリ組っぽい匂いがして美味いです。\ 嗚呼、悪魔とはお前たちのことだ! /
置き去りになんてできるはずがなかった。
たったひとりの家族だから。
守るものを失って身軽になったところで、いったいどこまで歩いていけるというのだろう。手を繋ぐ相手もいなくなったら、ハルカはきっと人間でいられなくなるような気がした。(P269)
そういえばここに死体を捨てないでください!が気になっていたんだよなあと思った日。
プロ野球選手になりたかったけど色々あって警察官に落ち着いた、中堅自動車メーカーの御曹司の風祭警部。
その風祭家より大きな大企業の娘で残念な上司を持った宝生麗子。
宝生家の使用人、30代半ば、銀縁眼鏡の長身執事影山。
バカボン風祭に悩まされる麗子1が捜査について助言を影山に求め、丁寧に罵倒されるという短編集。
安楽椅子探偵系。そういえば人が死ぬミステリ読むのは割と久しぶりなんじゃないだろうか。有栖川有栖を除いてはめっきりと日常の謎系が幅を利かせていた。
雰囲気としてはとてもライトである。
他の作品も読んでみたい。
- といっても麗子もふつうのひとだ。 [↩]
ファミ通文庫の新人作品。
「少女小説っぽいよー」という話を聞いて読んでみました。
簡潔な感想としては「少女小説ではないけど面白い」「少女小説ではなくてむしろLaLaDX」「佐々木史緒」
峰倉あすみはある朝、怪しげな虚無僧と出会う。
「そなたには悪霊がついておる!」などという怪しげな相手への対処方法としてスルーしようとしたものの、「放っておけば高柳尚人にも悪影響を及ぼすぞ」と言われ言うことを聞き「ふしぎなコンタクトレンズ」をもらう。高柳とはあすみの幼馴染みにして長きにわたる片想いの相手だ。
あすみがコンタクトレンズをつけるとあらびっくり、この世ならざるものが見える視力を手に入れた!
ただし妖怪ではなくて思春期男子の妄想と理想があわさって生まれた「妄想少女」だ。
彼女らが言うことには「理想の女の子がいる男の子には妄想少女はいない」「そして高柳君にも妄想少女はいない」
「高柳君に彼女がいるだと(ガタッ」となってあすみはリサ(利沙をさらに理想化)ユイヒメ(お姫さま)ミウ(ブルマっこ)とともに「彼女は誰だ」探しを始める。
あすみさんがなかなかの直情径行型。よい。ふたりのリサの話もよいものですよいものです。
少女小説ではなくね? と思ったのは高柳くん好き好き恋愛ルートを走り、喧嘩などもしてみたけど終盤はリサの存在が割と大きい。恋愛寄りで走ってきて(片割れは妄想上の存在ですが)女同士の友情で終わるというのは今も昔も少女小説レーベルではなかなか読めない。
次巻はメイドちゃんがんばれ。