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みもふたもない言い方をすると「あの助祭は女ではないのか」という司祭の懊悩と正体バレイベントである。
今回はユリエルとみせて実はエリカがちょー好きだ。いやうすうすわかってた。
だって年末に光炎のウィザード再読ヒーハー(゚∀゚)やってたときにリティーヤとミカにぶっ転がされたので。
第3章とかなんのご褒美かと思うぐらい俺得。ベッド上のシーン1がやばい。分かりやすくやばい。
「偽の黒い羊」の出現、というか「偽物」と分かりつつ、本物を引き寄せる罠とかとてもふごー(鼻息)である。
悪魔もじわりじわりと変化しつつあるのがよい。本当に牛歩のごとくじわりじわりなんだが。
「君はあと何度僕を殺す気だ?」
(P149)
- 性的なナニではない [↩]
静かにゆっくりと雪に埋め尽くされていく世界。
ハルカとユキジ、双子のきょうだいはふたりだけで旅を続けていた。ある出来事からユキジは心を閉ざし感情と言葉を手放し、ハルカは焦燥と不安を浮かべて手をつないで楽園を探して一路スプラドへ向かっていた。
こないだの吹雪の日にあわせて読んでいました。容赦のない話というのは面白いなあ。
悪魔の印であるオッドアイの持ち主は見つけ次第殺される。庇い立てした者も無事では済まされない。
それがこの白銀に沈む世界の正義なのだ。
ー楽園では誰も泣かないの?
(P296)
エルの楽園きたこれと思ってすみません。幼い筆跡の署名妙に歪な題名が 楽園にて いや黙ります。
いやでも後半は各所からエリ組っぽい匂いがして美味いです。\ 嗚呼、悪魔とはお前たちのことだ! /
置き去りになんてできるはずがなかった。
たったひとりの家族だから。
守るものを失って身軽になったところで、いったいどこまで歩いていけるというのだろう。手を繋ぐ相手もいなくなったら、ハルカはきっと人間でいられなくなるような気がした。(P269)
そういえばここに死体を捨てないでください!が気になっていたんだよなあと思った日。
プロ野球選手になりたかったけど色々あって警察官に落ち着いた、中堅自動車メーカーの御曹司の風祭警部。
その風祭家より大きな大企業の娘で残念な上司を持った宝生麗子。
宝生家の使用人、30代半ば、銀縁眼鏡の長身執事影山。
バカボン風祭に悩まされる麗子1が捜査について助言を影山に求め、丁寧に罵倒されるという短編集。
安楽椅子探偵系。そういえば人が死ぬミステリ読むのは割と久しぶりなんじゃないだろうか。有栖川有栖を除いてはめっきりと日常の謎系が幅を利かせていた。
雰囲気としてはとてもライトである。
他の作品も読んでみたい。
- といっても麗子もふつうのひとだ。 [↩]
ファミ通文庫の新人作品。
「少女小説っぽいよー」という話を聞いて読んでみました。
簡潔な感想としては「少女小説ではないけど面白い」「少女小説ではなくてむしろLaLaDX」「佐々木史緒」
峰倉あすみはある朝、怪しげな虚無僧と出会う。
「そなたには悪霊がついておる!」などという怪しげな相手への対処方法としてスルーしようとしたものの、「放っておけば高柳尚人にも悪影響を及ぼすぞ」と言われ言うことを聞き「ふしぎなコンタクトレンズ」をもらう。高柳とはあすみの幼馴染みにして長きにわたる片想いの相手だ。
あすみがコンタクトレンズをつけるとあらびっくり、この世ならざるものが見える視力を手に入れた!
ただし妖怪ではなくて思春期男子の妄想と理想があわさって生まれた「妄想少女」だ。
彼女らが言うことには「理想の女の子がいる男の子には妄想少女はいない」「そして高柳君にも妄想少女はいない」
「高柳君に彼女がいるだと(ガタッ」となってあすみはリサ(利沙をさらに理想化)ユイヒメ(お姫さま)ミウ(ブルマっこ)とともに「彼女は誰だ」探しを始める。
あすみさんがなかなかの直情径行型。よい。ふたりのリサの話もよいものですよいものです。
少女小説ではなくね? と思ったのは高柳くん好き好き恋愛ルートを走り、喧嘩などもしてみたけど終盤はリサの存在が割と大きい。恋愛寄りで走ってきて(片割れは妄想上の存在ですが)女同士の友情で終わるというのは今も昔も少女小説レーベルではなかなか読めない。
次巻はメイドちゃんがんばれ。
千年前、この世界には「紅の魔女」と呼ばれる過酷な運命を背負ったマールという女性がいた。
彼女が長く滞在した地・親しくした者にはもれなく災厄が訪れたため、彼女は人々から罵倒され恐れられた。
マールもまた不幸な人を作らないように放浪し、人々に魔法を教え弱き者を助け、彼女の想いをこめた石碑を各地に建てた。マールの功績は後世になってようやく認められ各地に偉業をたたえた神殿が築かれ「魔女」は「神」となった。信仰心の厚いマール信徒にとって「マールの石碑」を巡礼することはもっとも尊い行為とされた。
熱心なマール信徒であるカナクは神官を目指し、ユーリエとともに石碑巡礼の旅に出かけた。
何冊かかけてもよかったんじゃないかなと思うぐらいには巻き進行。
話のラストは序盤で大体こうだろうというのはわかってしまうので、あとは裏づけと答えあわせのような……。
何も知らないで「マールの旅」サイドばっかり読みたかった。
世界の話が読めるのかなと思ったけどそうでもなかった。
「危険な石碑巡り」という割にはすごく穏やかな旅で「可愛らしい冒険譚」といった感じ。
「人生に一度はお遍路をと言われたので88ヶ所回った! ただしツアーバスで!」
好きなシーンは卒業式のシーンです。
エソラで連載されていたもの。
鸚鵡幻想曲だけは既読。
迷走のオルネラは読みながらすごく衝撃を受けてもうちょっと落ち着かないと寝れないぞ……とふらふらしていた。
夜行の冬は好き過ぎて死ぬ。錫に呼ばれて夜の街を歩く。知らない街にいつの間にか自分の家が用意されている。再び錫の音に呼ばれて外に出る。夜の街を歩く。
夜行様に案内され歩く人々の道行きは気楽な夜歩きではない。
元の家にはもう戻れない。次の夜にはもしかしたらもういないかもしれない。脱落したら喰われる。
こういう話には毎回コロっといってる気がする。草祭が好きな人は好きなんじゃないだろうか……どうだろうか。
ふと外の遠く離れたところに妙なざわめきを感じとり、活字から目を離して耳を澄ました。
シャランという鈴のような音と、雪を踏む音、少しくぐもったががやがやとした話し声。そうしたものが混ざり合った気配。
気のせいではなかった。
ああ、《夜行様》だと、思った。酔っ払いの集団ではない。音にそれとわかる独特の陰りがある。(P105〜P106)
毒姫って最近なんか聞いたことがあるなあと思ったらそれ毒吐姫と赤い伯爵だった。
ミルフィーヌは侵略してきた凶王に心臓を奪われてそのまま死ぬところだったが森を守護する龍神が現れた。
人々に忘れられつつあった存在であった龍神に花を捧げていたその行為に報いてミルフィーヌは蘇った。
蘇ったミルフィーヌの体はお菓子で出来ている。食欲・睡眠・排泄などはあるが、体からは甘い匂いがする。
舐めると甘い。水に濡れると溶けるのでお風呂に入れない顔も洗えないので固く絞った布で拭くぐらいだ。
体はスイーツですが口調までは甘くないです。お前は○○だ! というしゃべりかた。
読んでる途中の感想は「アイリスなのにMFグリーンの匂いがする」「自由だなあ」だった。
「男が女を無理やり組み敷くセクでハラい展開」はないけど「少女向けだけどエロコメに挑戦してみたよ」みたいな。
「ラブファンタジー」とは書いてあるんだけどわたしは「コメディ」と認識して笑いながら読んでいた。
「姫+婚約者+従者2名」が主な登場人物で、前述のとおりコメディとして読んでいたので恋愛ものとして面白いかどうかはわからない。人に薦めるにはちょっとハードルが高い。
「足首にある刺青を見られたからにはお前は私と結婚しなくてはいけない」という流れで婚約者の登場である。
ミルフィーヌの迫り方はバカテスの翔子と同じカテゴリだと思う。教育的指導がないだけで。うん。
「若い男女と目を合わせるだけで相手を失神させる」とか「目を合わせただけで妊娠させる」とか「胸と尻は自分で拭け」とかどこぞの九十九十九もびっくりのフリーダム。でも概ねコメディです。
そういえば「指舐めてるだけ」なのにえろいのを最近よんだなーとおもったらあれうさみさんのだった。
舐められた後の指はきっとミルキー1みたいになってると思う。
「私の体の中心はなんでできているんだろう。シナモン、それとも骨か……」
「きっととても素敵なものですよ(略」(P116)
なんというマザーグースか(不意打ちされた(ふきだした
「彼の"神様さえも妊娠させる"欲情的な美貌で、迫ってくる憲兵を全部妊娠させてしまえばいい。その神がかった魔力を使えば追ってこられなくなる」
「おまえ、根本が間違ってる。いくら魔的な美貌の俺様でも、一度に何十人もは妊娠させられない。リストアの魔力ならやれるだろうけど」(P161)
この会話がひどい(男を妊娠させる男が……2
読んだ後「時計王と魔法のドレス」を書いた人だと知ってとても納得した。あちらは驚きの肌色率と肌のふれあいだった。
あられもない祈りとかよりは大分明るくて、でも明るいといっても壁井ユカコの「NoCall Nolife」ぐらい。
羽場先輩はかっこいい。いや今のところ浦賀氏が気になってるところです。
主人公は黒江という女の子で、話が始まった当時はまだ中学生。茨城が舞台。
でその黒江ちゃんが付き合ったり別れたりしつつ、新しい友達新しい彼氏新しい世界に飛び込んでいく話です。
すごく軽い話に見えますが、じっとり重い。新しい世界に飛び込んでいくというか飛び込まざるをえない。
でも島本作品の中では割と明るいほうだと思う。
「大人になるのなんてやめよう」(P78)とか「本当に、二人で遠くに」「いいよ」(P250)とか好きなんだ。
だが、 \ 賢治ーあうとー! / あの男は駄目だ。人を駄目にする男だ。
空の名前が出てきてびっくりした。
空の名前はちょういい。このシリーズはよい。
映っていた体が、樹木の枝よりも頼りなく、左右に揺れた。窓ガラスの上の方まで細い紐の影が伸びていた。
ああ首吊りだ、と思うと同時に、私はもう死んでたんだ、と気づいた。(P71〜72)
ぶらん子で青髭!