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物語の役割 (ちくまプリマー新書 53)

最終的に私が出版を決断した理由はただ一つ、本書を手に取ってくださった方が改めて物語の魅力を確認し、物語の役割に目覚め、「ああ本を読むことは何と素晴らしいことであろうか」と思ってくれたら、との願いがあったからなのです。(まえがきより)

3部構成で、第1部は博士が愛した数式が生まれたときの話、第2部は創作についてのこと、第3部は小川さんの子ども時代の読書体験について。

2部よかったな。こういう感じのことを思って書いていますというのを見るのはジャンルを問わず結構好きだ。

「主題は何でしょう、二十字以内で答えなさい」というようなテストがあったとして、その二十文字がまず浮かんでくるのであれば、それは小説として書かれる必要性を持っていないと思います。ですから、「テーマさえしっかりしていれば、いい小説が書ける」というのは幻想です。テーマは後から読んだ人が勝手にそれぞれ感じたり、文芸評論家の方が論じてくださるものであって、自ら書いた本人がプラカードに書いて掲げ持つものではないと考えております。(P66)

封印の娘 (大江戸妖怪かわら版 3)

異形のみが住む大江戸に落ちてきた、この世界唯一の人間・雀
かわら版屋で原稿を書いて売って妖怪の町で住んで2回目の冬、年越しである。
時代劇っぽい児童書の3巻。

菊五郎が保坂家のぼんと側近を追い返すところが好きだわー。
狐火のところは綺麗過ぎるな。頭がちりちりする。

何かしら目的を持っているわけもなく、ただそこに居るだけ。彼らは、あるがままにそこにあるだけ。
 だが雀には決して踏み込めない存在なのだ。
 決して覗いてはいけない深淵。
 雀と何も変わらないように見える雪消。だが雀と雪消の間が牢で隔たっているように、越えてはいけない境界線がある。
 境界線の向こうには……
(大江戸の本当の姿がある……?)

(P120)

オーダーメイドダーリン—幸せの王子様(ベストパートナー)の育て方

ポリ白とかカーリーとか銃姫とかでおなじみ高殿さんの実体験を元にした漫画(インタビューなど含む)親に見られたら困るというか気まずい本という意味で取扱注意の本。
内容を分かりやすくいうなら「理想の彼氏をゲットするためには」
もっというなら理想の王子様なんていません!自分好みにカスタマイズするのです!具体例がこちら!という内容。

高殿さんがまだ大学生だった頃世間はロリコン殺人犯のためオタクは大変迫害されていたそうです。

なのに、カミングアウトできるか!
なにも知らないパンピーの彼氏に、「エヘ、夏休みとクリスマスはないから」とでも言うつもりか。
「無理!」
(中略)
「彼氏をオタクにさせることはできなくても、オタクに慣れさせることはできないのかな」……と。
——思えばそれが、わたしが男子改造計画を思いついたきっかけだったのでございます。

わたしが「オーダーメイドダーリン」を作るしかなかった本当の理由(P40)

という流れでこの本がうまれたとのこと。

本の内容を実践するかはさておき(耳が痛いところありましたが)高殿さんの男前エピソードとか旦那さんの話(インタビュー含む)とかが面白かったです。

腐女子彼女。

801ちゃんのほうは買って読んだんですがこっちは図書館で。
こっちはどっちかというと「傍迷惑な彼女と俺」「でも好きだからいい」みたいな。

Y子さんの言動は2人限定の時を除けばあんまり笑えなかった。私の周りにいる腐属性の人と似ていて思い出してげんなり。「BLが好き」でも別に問題はないです。問題なのは「空気読まない・萌え語りと批判は場所問わず大声で・ただし自分が批判された場合は全力で逃げるor被害妄想全開」なところが目立つわけで。

昨日「(場所をわきまえないオタトークについて)ちょっとほんまに困るんやけど……」という話をしていたからですかね。

とりあえず2巻も予約しているので待ちの方向で(2巻は飛行機のところだけは見ました。あれはきゅんとする

本の読み方 スロー・リーディングの実践 (PHP新書)

ちょうどあなたの読書スタンスを教えてください@雲上四季を読んだ後図書館でふらりふらりとしていた時に手に取った本。

速読はある意味自己啓発なんだとか速読でたくさん読んだところでそんなものは脂肪に過ぎないとか。せっかく本を読むんだったらゆっくり読もうぜ!とかそういうこと+実践という内容。

 ある本を読んでみて、ちっとも面白くないと感じることはあるだろう。若くて血気盛んな年頃には、それが世間で高く評価されている本だったりすると、腹さえ立ってくるかもしれない。なんでこんなにつまらない本が持て囃されているんだ!? 許せない! 日本はもうオシマイだ! とブログに悪口の一つも書きたくなる。
 しかし、その同じ本を、数年経ってふと読み返してみると、どういうわけか、非常に面白いということがよくある。(P99) 

恩田陸の本割とこんな感じ。
こんなに過激ではないけど、光の帝国とか三月とか最初読んだ時はびみょうだ……と思った本は2回目は異様に面白かったりする。後スロウハイツの神様は筋知ってるのに同じところで転げまわったりとか。スロウハイツは今年出た本なのに再読しすぎ>私

評論の読み方のところは高校の時の「国語センター対策評論の点の取り方」を思い出してなんか懐かしかったなあ。しかしの後は筆者が言いたいことだ!とか。

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(9/7に読んだ本でしたが非公開のまま放りっぱになってました。)

逆さに咲いた薔薇 (カッパノベルス)

久しぶりに氷川透読んだー。密室は眠れないパズル以来だ。

梨枝は、シャーロック・ホームズや御手洗潔や火村英生にこれほど多くの女性が愛を捧げていることに、すなおに感心するよりほかはなかった(P49)

(゚д゚)ギク!となった。火村さんはいいよ……非喫煙者だけど煙草の自販機みたらついキャメルを探してしまうよ……

作中で、とある本の感想についてネット書評サイトの本文引用があるのですが、それがなんか妙にリアル。私が知らないだけでこの本とかこの感想サイト(ちゃんとサイト名も出てる)は実在するんじゃないかと思うぐらい。ミステリ系更新されてますリンクは実在するしなあ。
でその書評サイトについての地の文が面白かったので引用。

 立ち位置も、小説を読む際のスタンスも、作品へのアプローチも、評価を下す際の基本的価値観も、そして結論も、あまりに千差万別。これだけいろいろな読み方をすれば、いろいろな評価が出てくるのは当然過ぎるほど当然だ。
 だが同時に、それこそがネット書評の醍醐味なのだろうな、とも思う。各人がまったく自由に、思い思いのポジションから勝手気ままに発信する。それが保証されているからこそ、多様なコメントが可能になる。結果的に、アクセスする人間にとっても有意義なものとなる。(P157)

土方って単語的にはアウトなんだ……普通に言うし聞くから何か意外。差別的意味は一切含まずで。
(土木っぽい人とか土方の人とか土方焼けとか
お父さんはとりあえずまずカッとなりすぎだ。落ち着けばいうことは確かに親として普通で当たり前なこと言ってるのだけどそれが分からなければただのクソオヤジだわー

貴族探偵エドワード瑠璃の涙を流すもの (角川ビーンズ文庫 58-6)

ビーンズの挿絵でヒロイン以外の女子が表紙を飾るのは珍しいというのを見ましたが貴族探偵エドワードで女の子が表紙を飾るのは初めてじゃね?と思った。

最初30ページ主従が熱かった。ページは多くないのに濃かった。
もう一組の主従つか上司と部下は可愛いな!可愛い担当だ!
163ページが結構好きなんですが私何のスイッチが入ってますかこれ。

とりあえずひと段落、だが俺達の戦いはまだこれからだぜ!という感じ。

どこかで「ポリ白は名前の付け方がちょー直球」というのを見た覚えがあるのですが貴族探偵はそれをさらに上を行くちょー直球ぶりだと思います。今回はそれがさらに高まった……

ジェイドはいいなあ。ジオラルドのほうのジェイドではなく。
ジェイドが主役の話が読みたい。ジェイドの過去とかはいらなくて(本編の流れで出てくるならともかくジェイドは謎多きの方がいい)今現在で主役を張る話を。出過ぎるとあれだから短編がいいな。探偵組いない間の下宿での話とかいいな。ちょーときめくな。

封殺鬼—鵺子ドリ鳴イタ (2) (小学館ルルル文庫 (ルし2-2))

思ったより薄かった……
そしてやっぱりユミちゃんが達彦に見える……

桐子可愛いよ桐子
鬼2名過保護だよ鬼2名

桐子→志郎が非常にツンツンでいい。素晴らしい。これがいずれデレるのか。それがちょー楽しみだ。ていうかトンボぐるぐるで目回すのかまわすのか(*゚∀゚)=3

↑バレ
↓そしてここからはキャンバス封殺鬼最終巻を含んだネタバレ
ルの封殺鬼はどこまでやるんだろうね。桐子がデレるところまでか、結婚して子をなすところまでか。こどもができてしまえば志郎死亡カウントダウンだ。あの後桐子復讐って走ったんだったっけ。その後の展開が衝撃的で最初のほうあんまり覚えてないのだ……
いや何にしても志郎死亡もしくは敵討ちが遂げられた時がシリーズの最終巻というのはなんか寂しいなあ。

麗しのシャーロットに捧ぐ—ヴァーテックテイルズ (富士見ミステリー文庫 83-1)

イラストに騙された……
これが新刊で普通に平積みされてたときはスルーしたんですよ。
主にカラーページに因るのですが「百合姉妹のいる屋敷に仕えるメイドの話」だと思ったから。
なんだ普通に新刊で買えばよかったんじゃないか!(これはブクオフで買いました
血生臭かったりで非常に好みのほうでした。富士ミスなのに真っ当なミステリーだったよ……
ハッピーエンド至上主義の方にはまったくもってオススメできませんが。

ある屋敷で起こった3つの時代の事件。いずれにも「人形」が大きく関わってきます。
あれだよタイトル変えるなら人形館の殺人だよ……
積んである人形館の殺人@綾辻行人も早々に読もう……暗黒館が出るまでに読みたい。

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