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仏果を得ず

おもすれーーー。
あやつられ文楽鑑賞に続き文楽鑑賞エッセイの次は文楽の小説。
文楽馬鹿が揃っている。

 兎一郎の三味線の音が、耳によみがえる。ときに甘く包むように、ときに激しく切り込むように、健の魂を揺さぶり捕らえて離さぬ音色が。
 食われるなら本望だ。だが、その瞬間をできるだけ先延ばしにしたい。いつまでもいつまでも聞いていたいから。できるだけ長く、ともに床に上がりたい。兎一兄さんの三味線と揉みあうように、競り合うように。俺の語りが高められていく、その先を見たい。
 兎一兄さんが鬼なら、俺も鬼だ。文楽という底なしの地獄に嬉々として生きる鬼だ。(P90) 

後でええやんと押し倒されてあきまへん!ちょっと!ちょっとまって!先に話を……というが異様にヒット。

私の中で「三千世界に比類なきヘタクソ。やめてまえ」が流行りそうだ。

とりあえず6月の文楽鑑賞教室に行ってみようと思ってる。

「処女同盟」第三号

すげータイトルでアマゾンで見れるあらすじもなんか凄いことになってますが、あらすじが関係するのはひとつだけです。短編集です。
地味子の青春とか腐女子の青春とかいい年してどっぷり中2病ですとか、絶賛空回ってますとかそんな感じ。地味なりになんかいい所のはあるのかと思えば、あんまり爽やかでもないしThe停滞?

「だって他の学校の学祭行った時プライマルとかやってたもん! ニルヴァーナとかレディオヘッドとかやってたもん!」
「うわ出たよ、おねえちゃんの洋楽聴いてれば大人ですってやつ。おねえちゃん、ほんとその感覚恥ずかしいからやめなって。今どき小学生でもビヨンセとか聴いてるよ」(P47)

とたんに気合を入れておしゃれしていくのが気恥ずかしく思えてきて、まわりまわって考えた末に、Tシャツと麻パンツという、ありえないぐらいカジュアルな格好に落ち着いてしまった。しかし「こんなにさらっとした普段着で同窓会に出かけてしまう気取らないアタシってば超クール!!」と、思っている部分もあった。(P126)

私的に大打撃であった箇所(これ以外もかなり凄かったけども。)
PBWネタですが、(暗黒微笑)とかこういう感じのノリなんでしょうか。

後者のほうのお出かけ先は同窓会なんですが、私小学校の同窓会何着ていったっけ?と思ったけど全く思い出せない。(N君の変貌ぶりに驚きすぎたせいだ)
高校の時は卒業して間もなかったし居酒屋だったからジーンズで行ったと思う……

ちいさなおはなし

ショートショート。
一番最初の小指の話が好きだ。内緒の話はまたもえる。きゅんきゅんする話。

リリイの籠

装丁かわえええ。
布とかビーズとかレースっぽいのとか刺繍っぽいのでできてる。とりあえずぺたぺた触っておく。
女子校ライフな連作短編。

銀杏泥棒は金色
真面目な美術部員と自分語り大好きっ子

ポニーテール・ドリーム
ギャルと高校生の時にきれいになりたかった先生

忘れないでね
転勤族の子とクラスから弾かれてる子

ながれるひめ
超ツンツンしてる先生で姉VSだらしない教育実習生で妹

いちごとくま
可愛すぎて周りから弾かれる女の子とあんまり外見がよろしくないために周りから愛される女の子

やさしい人
しばらく会ってなかったいい子ちゃんぽい恥ずかしがりやと今度結婚する子
同窓会前に学校へ行く。

ゆうちゃんはレズ(すんげえタイトルだ)
百合っ子

ちなみに私が好きなのはポニーテールドリームといちごとくま。
何回かぐふんぐふんとなった。いちゃいちゃしてる話よりえぐい話がよい。女子校ライフといっても百合ばっかりではないです。

山白朝子短篇集 死者のための音楽 (幽BOOKS)

装丁凝ってるなー(とりあえず触っておく
しおりのかたちにぎょっとなった。図書館で借りた本だから、なんか前の人の髪の毛がいっぱい挟まってるわーーーーと思った。ちょーびびった。

もちりさんから乙一っぽいという話を聞いて借りてみる。
おお、雰囲気が確かにぽいと思った。

死者のための音楽・未完の像・鳥とファロッキーズ現象についてが好き。
死者のための音楽はもうちょっとで泣く所だった。やべー。公共の場でそれはやべー。

化物語(上) (講談社BOX)化物語(下) (講談社BOX)
この本のようなボケツッコミな掛け合いは大変好物なのですがこれに関してはちょっと別で、過剰すぎたのか勢いに乗り損なったのか日常生活がこうだからか全くと言っていいほど笑えなかった。特に上巻。下巻の4話はちょっと面白かったけど、ネタ会話の量はぶきそぼぐらいでちょうどいいようです。
何事もバランスは大事だなと思いました。

やおろず

とても道祖神もえ。みちかたーみちかたー。
私大好きオンライン小説サイトへいじつや作品が出版されました。ある意味メジャーデビューですか。
道祖神の段と忌み神の段が好きです。

「そんなときこそ、このわら人形の出番だッ! 我々は彼らの怨念をすべて受け止め、恨む相手の代理として穿たれる! 存分に釘を打ち込めばやり遂げた達成感で清々しい気分となり、もはや本物の人間を攻撃しようと思わないだろう。これぞ呪いがもたらす健全にして完璧な世界平和! 呪えばすべて解決するのだッ! 呪えばいい、存分に呪えばいいッ!」(P106)

家神の段でどどーんとしんみりした……

この庭に—黒いミンクの話

絵本のような本にして、ミケルの庭の続編。続編といってもきっちりした続きではなくふわふわっとした話。
からくりからくさの面々もちらっと出てきます。

私の男

どす黒い話だ……淫靡で背徳的。
灰色の空の下底が見えない暗い黒い海を覗き込んでる気分だった。
桜庭一樹読書日記読み返してみようか。つかこの時期に読めてよかったなあ。
この話夏に読むとか全然合わない。寒い時に読んでこそだと思う。

今桜庭さん連載何もしてないと思うし、GOSICKの続きとか書いてもらえんかなあ。

遠まわりする雛

面白かった……
摩耶花かわいいよ摩耶花!
好きな話は手作りチョコレート事件>>心当たりのあるものは>あきましておめでとう
「心当たりのあるものは」のホータローは何か妙にいきいきしてみえる。

そして困ることは読んでから3日4日経ってるので最早新鮮な感想でも何でもないことだ!

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