カテゴリー「 少女向け 」の記事
497件の投稿
シーカがシリアスモードでした。背負ってるのがすごい。
今回は温泉旅行です。休憩場所を探して異教の村の住人とひと悶着……という進行。
シーカとハルさんがいつもよりちょっと近い! 近いよ!っておもった。
「わたしにはあなたの背負うものはわからない。ふだんはべたべたするくせに、いちばんつらいときはあなたは平気なふりをして、わたしを拒絶する」
「拒絶? そんなつもりは」
「ないんでしょうね、自覚もない」(P51)
「さらに偏見をもつのは人間としてあたりまえのことである」
「え……?」
「未知なる偏見のなかに、学ぶべきものがあるのではないかと、わが輩は考えるのである。ゆえに、こうして一行と旅を続けているのである。内地人たるみなの偏見はじつに、興味深い」(P207)
ビーンズの新人さん。3作品の中ではこれが好き。
帯文は「花嫁衣装か死に装束か!?」ですが結婚の辺りがスタートではなく、色々あった末「花嫁衣装か死に装束か!?」です。裏表紙のあらすじは序盤のあらすじではなく話全体を通してのあらすじですね。
北の大国ブロウ(領土は広いが永久凍土が多く人が住むには過酷な土地)とその隣国ロクソン(肥沃な大地が広がっている)の2国間の話。
ブロウ国で不穏な動きが見られる。南の魔術師をブロウの王太子が雇ったという。ロクソン国王は第2王女のレウリアを、今度ブロウ国王の異母弟と婚礼を挙げるツァーリア国の姫のイリーシャ付き侍女として送り込んだ。
そこで出会ったのは1年前ロクソンの離宮に忍び込んだブロウ国の第二王子ジェラールだった。
登場人物がちょっと多い。
運命のグランドラブロマン!っていうほどラブでロマンばっかりの話ではないです。
「天使顔が一番黒い」はよくあるパターンなのに素で見落としていた(←ラストのネタバレが含まれているよー)のでラストで(゚д゚)おわーとおもった。
雰囲気好きなので続きあれば買う方向でー。
以下続刊が出た場合(出るだろうな)登場人物メモ
最初1巻2巻はしんどくても3巻までは読むべきだと思いますといったさりさんの感想がよく分かりました。
この巻から雰囲気がなんかがらっと変わるよ! 何か文章が詰まってる。ハートはまだ残ってるけど2巻とはえらい雰囲気が違う。
話は寮内合コン(酒も飲んじゃうぜ!)ではじまるのでおお、学園モノっぽいな! と思ってれば叫び声に鈍い音。《魔法使い》ははいることができない結界。急!転!直!下!な展開でした。
いきなりメインっぽい枠で死人出たよすげーなー……
某ねこねこ幻想曲をおもいだすなど。
あの口から登場する虫は想像したら普通に気持ち悪いですね。鳥肌たった。あと《運命の輪》こえー。
一区切りつくから5巻まで突き進むといいですといわれました。(でも5巻なんか待ち受けてそうな気がする……
「Magecianのカードに宿る者の協力者として、Magecianこと《魔法使い》を助け、Loversこと《恋人たち》とのFehde——戦いに勝利を得んことを誓うか」
《魔法使い》はおごそかな調子でたずねた。きかれたあたしは即座に回答。
「誓う!」(P228)
ついったーで話題だった本。ホワイトハートの新人さん。多分単巻ものでファンタジー。
あらすじでは「迷宮ファンタジー」と銘打たれてますが、迷宮街クロニクルみたいな迷宮にもぐって戦ったり財宝で一攫千金とか死と隣り合わせみたいな本ではありません。
祖母の弔いに故郷アラニビカ島へ向かう貴族の一行。その令嬢プルーデンス(13歳。祖母の影響で年の割には知識が豊富。孤立しがち。可愛げはあまりない)が黄金比の美しさについて語ったり大人たちの陰謀に巻き込まれたりする話。アラニビカへ渡るまえに伯爵が雇ったオスカーと名乗る蒼い衣をまとった吟遊詩人が現れた。周りは歌がすばらしいと絶賛するがプルーデンスはその詩人がとても胡散臭いものに感じられる。
聡明さゆえに孤立する少女と胡散臭い詩人っていい組み合わせですね。
基本口先三寸だけどたまに真理をついたりもする歌のうまい詩人というとオペラシリーズの詩人が脳内検索ではHITするわけですが、あちらよりは相当健康的な雰囲気(部分的に性的な意味で)。
地味めの話だけど神話とかプルーデンスの変化とかがすごくよかった!
「ああ、そういう人もいるね。いろんな人がいるよ。無慈悲で浅慮なのに愛される人もいるし、優しくて相手を理解しているのに、愛されない人もいる。この世は不公平で不条理で、割に合わないことばかりだよ。プルーデンス」
(P107)
「なにも考えずに泣いたり怒ったりするのは、罪がないことだと思っているのね。でも私はそんなの嫌よ。それは安易で浅はかなことだわ。可愛くないとかひねくれてるとか言われたって、私は我慢するの。そして最初から泣かずにいられる方法を考えるわ」
「プルーデンス……」
「私はたしかに子供で小さくて、無力よ。でもだからって私を弱くしないで!」(P158)