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短編集の最終巻は連作形式。
カンパニーから斡旋を受けて、吸血鬼の女性「月匠ゴーバン」の血統に連なるエリーゼ・フォルクマイセルがミミコの元へやってきた。同じ頃、造園師カール・マイヤー氏の吸血による死亡が確認された。犯人と思われる人物の目撃証言はどう見てもエリーゼを指していた。
こっちがシリアス寄りだったのでCHRONICLEはすごくコミカルでした。怒れるアリス・涙目の男衆。
あと冒頭のカーサがヴィクトリカだ!とか思った。退屈で死にそうだとかいってるだけなのに。
私の関心はメーテル帽よりそっちのほうだった。
もう大丈夫。自分がいなくなったあとも、月は輝き続けるだろう。
(P250)
「ならばどうせよと!? 私は悟りました! 始祖とはやはり、神霊にも喩え得るべき恐るべき存在なのです。我が君は偉大な方ですが、いまは怒りのあまり荒御霊と化しておられるのです。ならばせめて我が身を捧げ、荒ぶる御心をお鎮め奉るのみ! 畏み畏み、アーメン、アッラー、南無阿弥陀仏!」
(P301?P302)