今月読んだ本は38冊でした。(ラノベ16冊・新書2冊・単行本20冊)
今月は久しぶりのオフに行ったりしました(*´∀`)

面白かった本

花宵道中アンゲルゼ—永遠の君に誓う (コバルト文庫)プリンセスハーツ—初恋よ、君に永遠のさよならをの巻 (ルルル文庫)7 days wonder—紅桃寮の七日間 (TEENS’ ENTERTAINMENT)多読術 (ちくまプリマー新書)

花宵道中/宮木あや子
アンゲルゼ/須賀しのぶ
プリンセスハーツ 初恋よ、君に永遠のさよならをの巻/高殿円
7days wonder/谷原秋桜子 野村美月 緑川聖司 加藤実秋
多読術/松岡正剛

今月のオススメは何をいっても花宵ですよ。
性描写と時代物に抵抗がなくて切ない恋愛が好きな人にはぜひともオススメしたいです(*´∀`)
今月文庫版も出ました。

花宵道中 (新潮文庫)

あとまだ感想書いてないんですが、バカとテストと召喚獣 6.5世界画廊の住人もえらい面白かったです。

9月は欲しい本も買いたい本もめちゃくちゃ少ないので、来月は「今月の新刊の感想」っていうのはおそらくないに等しいです。来月は積読を減らします。目標は90冊程度ある積読の2割カットです。18冊です。
積読を70冊台に落とします。シリーズ物を2つ3つ読めば達成できそうです。
でもそんなときに限って新しいシリーズにはまったりするんですね分かります!

サイト内検索ボックスが最近よく使われているようでした。
何を探しているのか分かるものもあるんですが、時々顔文字の一部分が並んでいることもありびびりました。例えばこれとか→「д」「゚」
お探しのものは見つかりましたでしょうか。

梅雨のころ関東で開催されていたスイーツ充オフを横目に関西は関西で結束を強めるんだ!的に企画されました「関西女子食い倒れ充の会」。ついったーでは関西(ryの会と略されてました。
京都で開催されると食い倒れが和菓子になります。
ということで参戦者
・私
さりさん 
葉月さん
のオフレポです。
ちなみに一部では「西の狼の会」と言われていたけど、狼的展開はなかったです。

もうちょっとコンパクトにまとめればよかったなと思う長さです⊂´⌒つ。Д。)つ
 

アンゲルゼ—孵らぬ者たちの箱庭 (コバルト文庫)アンゲルゼ—最後の夏 (コバルト文庫)アンゲルゼ—ひびわれた世界と少年の恋 (コバルト文庫)アンゲルゼ—永遠の君に誓う (コバルト文庫)

夏の、というか今週末までの課題図書でしたアンゲルゼ。
1巻はリアルタイムで読んでAAST発行を機に読み始めた。通販組なので確保はまだ先ですが!

2巻以降読まなかったのは1巻が重くて重くて2巻は手に取る→戻す→手に取る→戻すを繰り返していたなあ。大体憶えてるけど一応1巻再読から始めた。けど初読の時ほど重さを感じなかった。
内容知ってるからだと思ったけど、2巻以降も「重いわー」とかいいながらもう1冊追加できる程度の重さだったので読書的に足腰が鍛えられたのだと思った。1

読みながら時々「これコバルトだよな」っていうのを思い出す。
それぐらい14歳が背負うには過酷・熾烈・容赦ない運命です。すげー。

東京から1000キロ北東の島、神流島。
天使病という奇病が存在しており、時代は中学生レベルでは自覚はなくても世界的には戦時中である。
神流島のこどもたちは中学で軍事訓練が始まり、高校を過ぎれば徴兵という未来が待っている。
読んでる側がちょっといらっとするぐらい内気で引っ込み思案で歌は上手い中学生の陽菜は、色々あってAAST2に関わることになる。ブートキャンプに放り込まれたり訓練で吐いたり気絶したり水ぶっかけられたり心身ともにフルボッコにされたり重たい真実を知らされたり実戦に放り込まれたりする。
軽く書こうとしてみたけどどう見ても過酷さが隠しきれてない。2巻はうっかりEGコンバットを思い出した。

「遅刻の理由を言え!」
仁王立ちの尾田に怒鳴られて、陽菜も反射的に「筋肉痛です!」と大声で答えてしまった。自分の声に腹筋が震え、その痛みに耐えていた矢先、「ばかもん。歯ァ食いしばれ!」と平手打ちをくらってふっとんだ。

(最後の夏 P96)

この辺とかうっかりルノア教官風に再生された。

強制孵化のシーンのグロさは異常だ。相当想像力補正かかってると思うけど、ぎちぎちぎち……ぼこっとかばりばりばり!とか聞こえてきそうだった。こわい。あと素手で、とか飲みなさい、とか。

3巻はずっともーちゃんのターン! だったな。もーちゃんむっつりだな。可愛いな。
敷島がヤンキー座りで煙草吸って注意されてるところにきゅんとした。
敷島の爆弾発言!とか神流島はアンゲルゼ牧場とか湊が生き残ったり(←絶対死ぬと思った)遺書とか本当に「人間とは異なるもの」であるアンゲルゼ(マリア)とか有紗の死と湊の荒れっぷりとか4巻がすさまじい密度だったり「最後に会いたいと思ったのはもーちゃん」とかにとてもごろごろした。

いくらでも機会は与えられていたはずなのに、何も知らないまま、何も手にとろうとしないまま、陽菜はこの世界から離れようとしている。居心地が悪くて自分に冷たいと思っていた世界は、本当はすごくやさしくて、ただ何もしなかっただけなのに。

(最後の夏 P120)

世界を知りたい。願いは、それだけだ。ただ、そう思うようになったきっかけは、陽菜だ。それは確かだ。
昔はずっと一緒にいて、なんでも分かっていると思っていた小さな幼なじみは、しばらく目を離していた隙に、わけのわからないものに巻き込まれ、知らない少女に変貌した。陽菜の変化そのものこそが、覚野にとっては、この世界への疑問を裏付けるものだった。

(ひび割れた世界と少年の恋 P146)

「おまえに誓う! 必ず、俺は迎えに行く!」

(永遠の君に誓う P338)
  1. 読書的に云々は書き出すと長いのでまた次の機会にする。 []
  2. 対アンゲルゼ特殊戦術部隊 []

夢見る水の王国 上 (カドカワ銀のさじシリーズ)夢見る水の王国 下 (カドカワ銀のさじシリーズ)

星兎以来久しぶりに寮美千子作品を読む。すごく幻想的な物語でした。

マミコは海辺の小さな別荘地でおじいさんと二人で暮らしていた。
ある日マミコは海岸で「おじいさんお気に入りの流木」が流されていることに気付いて流木を探しに海岸を走った。流木に見えたものは木馬だった。気がつくと時間が止まった海岸にいたマミコは影が動き出し、影は「世界の果てにあんたの名前と木馬の角を捨てに行く。何もかもを忘れるために」と言い走っていった。
世界が多重になってる感じです。ふわっとします。

この作品は楽園の鳥 —カルカッタ幻想曲—の作中作だそうなので、こちらも気になる。

毎日、老人といっしょに海岸を散歩して、小石や貝殻を拾うほどに、マミコのなかで、ある美学が育っていった。昨日までいちばん美しいと思われた欠片が、きょうはもう、そうは思えなくなる。もっと美しいものを見つけてしまったからだ。その度に、箱の中身は徐々に入れ替えられ、ほんとうに美しいと思われるものだけが残っていった。やがてそれは、箱の中身を無造作につかみとって床にばらまいただけでも、息を呑むような美しさを見せるほどに、洗練されていった。

(上巻P93)

少女だったり老婆だったり、顔かたちも違ったが、それが同じ一人の女であることが、男にはわかった。なぜなら男はその女と、いくつもの人生をともに歩んできたからだ。世界の果てから果てへ、時の荒波を越えて出会い、別れまた出会ってきた。ばらばらに生まれ落ちても、必ず互いを探し出し、手を握りあってきた。

(上巻P314)

愛されることは閉じこめられること。必要とされることは立ち去れなくなること。そうやって、老人は少女を閉じ込めてきた。そして、ふいに姿を消してしまった。

(下巻P250)

花宵道中

江戸吉原を舞台にした連作短編。
性描写がっつり濃厚なんですが最初に出てくる感想は「雰囲気が」えろいなんです。
どう少なく見ても全体的に半分以上、最初の短編で「女による女のためのR-18文学賞」大賞・読者賞受賞作の「花宵道中」にいたっては8割以上がそういう描写なんですけど「直球の描写なんてしてませんよ」ていう気になるところが凄いと思う。1

この本の感想はえろいの抜きでは多分何も書けないので、続きを読むモードに放り込みます。
そういう本が苦手な人・嫌いな人はここで回れ右でお願いします。

  1. 実際は30ページ少々の短編で最後までが2回、これはもしかして……?というのが複数 []

黄昏色の詠使いX  夜明け色の詠使い (富士見ファンタジア文庫)

黄昏色の詠使い完結巻。
綺麗な話だったなあ。最終巻までほぼ標準レベルのまま素通りしてきたエイダ株がぎゅんとあがったよ。
エイダ可愛いよエイダ。エイダとアルヴィルのシーンを推すよ!

ちなみに読んでる間は延々と志方あきこの「謳う丘 EXEC_HARVESTASYA/.」を聞いていた。これがちょうど合うのである。主にヒュムノスパートが。謳う丘ヒュムノス解説

しかし私の中のベストオブ黄昏色は多分1巻なのです。何度再読してもセラフェノ言語のすべてを知った上でもう1回読んだとしても変わらないと思う。来月からのシリーズも楽しみだなあ(*´∀`)

うみねこEp5の感想など。
今回から散です。散ります。

本の現場—本はどう生まれ、だれに読まれているか

本はどのように作られているか(企画段階とか編プロとかフリーライターとか新刊洪水とか)
どのように読まれているか(直木賞芥川賞・本屋大賞・アサドク)
対談とかそんな感じの内容。付記でフォローされてるけど基本的には2005年?2007年時点での話です。
情熱大陸に出てた幅充孝さんとの対談があった。

週間としての読書を身につけるという意味で、朝の読書運動は意義深いと思う。私は最初、この運動について聞いた時、「みんなで一斉に本を読むなんて気持ち悪い」と感じたが、教師が読む本を選んだり、読んだ結果について評価したりしないところがいいと考えるようになった。(略)自分で本を選んで毎日少しずつ読んでいくという経験は、将来きっと何らかのかたちでプラスになると思う。

(P107)

朝の読書はわたしはまるで縁がなかったけど実施状況グラフを見てるとおもしろいなあとか思った。
一斉に読み始めるところを想像すると不気味ではあるけど、感想文の提出とか読む本の事前チェック1がないのならよいのでは、とおもった。細切れにはなるけど、本読みなれてない人は10分程度で飽きるよねっていう。2

永江 クライアントからの依頼は増えているでしょう?
 仕事の依頼はくるんですが、金額とか、インタビューを含めた進め方を言うと、「え?」みたいな感じ。去年、テレビの「情熱大陸」に出たら、テレビって怖いですね、めちゃめちゃ電話がかかってくるわ、メールが来るわ、すごかったんですけど、進めていくと「そんなに金や時間がかかるんだったら、やめますわ」みたいなことがたくさんあった。

(P196)
  1. 小学校の時図工の時間に読書画を描くことになり、何を描くか決めたら先生に「これを描きたい、描いていいですか」とお伺いを立てる必要があった。ボツをくらった悲しき思い出。 []
  2. 例:うちの母上。本を読む→5分ぐらいで眠気が→どこまで読んだかわからない→戻る []

この前twitterで時期的に読書感想文の話とかをしていて色々と思い出したりしたのでそれの話を。
去年は課題図書のとなりのウチナーンチュを読んでいたためにアクセス的にとても凄かったんですが、今年はのほほんとしています。カラフルともしかしたらNO CALL NO LIFE辺りが人気なのかなと思います。

読書感想文は小学校から高校まで、毎年何書いてたっけていうぐらい覚えてません。苦手なりに後に残したら死ぬと思ったので1割と早い目にやってたのは覚えてる。
なんせ升目を埋めること・終わらせることに必死だったので、賞狙いとか先生のウケ狙いとかしてなかったしまるでできませんでした。提出する系はかなり駄目駄目な感じです。
日記なのに「字がでかい」という理由で再提出をくらったことがありますよ!2

サイト上で日記的なものを書き始めて10年目、読書感想に重きを置くようになってから大体3年ですが、どこかに提出する予定のないものを書き続けてようやく書けるような気がしてます。しかしずっと「書けるような気がする」止まりなので「書ける」と言えるのはいつのことでしょうか。

感想を書くときは割と本能のままです。思うが侭に書きます。
あらすじはどんな本だったっけと思い出すときに使うのでAmazonとかからのコピペじゃなくて自分でごりごり書いてます。面白かったことをそのまま書いている場合は、文の繋がりが明らかにおかしかったりするのがちょこちょこあるので順番を入れ替えたり、てにをはの修正ぐらいです。
ちょっと批判的なことを書くときは主に理性担当になるので書いては消しての繰り返しです。時間がかかります。修正につぐ修正です。可能な限り誤読を防ぎたいあらわれ。

フォントいじりはあんまりやりません。
他の人がやる分にはまるで気にならないんですが(うまい人は本当にすごい面白いし)自分がやるとだだすべりでまるで面白くないのです。寒々しいです。面白くないのって致命的すぎ……

ちなみに感想の長短だけで面白さをはかるのはなかなか難しいと思います。
「すごく面白かったからあえて書き残すことが少ない」とか、「あんまりのめり込んでないからそこそこ冷静に書ける」というのがあるので。

書き方については三四郎はそれから門を出たとかに結構影響を受けている……気がします。

こう「○○だけど質問ある?」みたいな感じに「聞かれてないけど答える」みたいな衝動がたまにやってきます。
何でもいいから書きたい期。

  1. なんかいつかは税金に関する作文とかも書かされてた気がする……こっちは3枚ぐらい []
  2. 小学校高学年当時 []

群青 (shogakukan paperbacks)
一応映画がもとにあるけどノベライズではなく原案という扱いになっていた。
かつくらのインタビューでは映画と小説では違う展開と見たような覚えが……

沖縄の離島、主に南風原島1・石垣島の辺りが舞台。
ぐぐってみたところ、収録されている3作のうち映画が下地となっているのは最後の「群青」
ピアニストの由起子が南風原島へ来て、島一番の漁師である龍二と出会いの話「紺碧」
龍二と由起子の娘、涼子と幼馴染みの一也・大介の小学生時代の話「三原色」。

「群青」に関しては相当ベタな部類の話だと思います。恋愛と別れと再生とエロ。
「R-18な幸福な食卓を沖縄でやってみました」みたいな?

これは心理・情景描写が好きなのでたぶん映画は見ないほうがいい気がするなあと思いつつ、読んだ後映画情報を見に行って龍二役が佐々木蔵之介と知って驚く。もっと屈強な海の男を想像していた。2

木陰から見える海と空は刻々と黄金に染まりゆき、西に傾いた太陽が一也の柔らかそうな前髪を茶色く透かす。美しい少年だ、とその横顔を眺め、涼子は思う。小学生のころ小さかった背は中学に入ったとたんぐんぐんと伸び、今や大介を追い越すか追い越さないかの勢いだ。そして放課後、週に三日は漁協の船に乗って潜りの練習もしているため、身体じゅうにしなやかで弾力のありそうな薄い筋肉がついていた。美しい身体も顔も、きっと海の神様に愛されているのだろう。

(P84)

家に帰れば待っている家族が居るというのに、何人もの漁師が命を落としているというのに、懲りもせず、死んだ漁師の魂が漂っている海に、生きている漁師は潜る。(略)肩で息をして水面を睨みつけるあの男の顔は本物だった。五分間、何も聞こえず、空も見えず、足場も見えない海の中で、やつは何度死の訪れを見ただろう。

(P132)

さあ、真実を見るが良い。
私に幻滅するが良い。
幻滅し、私の顔に唾をはきかけ、口汚く罵って、今すぐおまえが捨てた島を出てゆけば良い。そしてもう二度と、戻ってこられると思うな。

(P200)
  1. はえばるじま []
  2. かといって希望のキャストはないんだけど。 []
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