バカとテストと召喚獣 6.5 (ファミ通文庫 い 3-1-8)

バカテスはつくづく性別の境界が曖昧だなあと思います。
なんですかこのuraraful短編集。1

アタシと愚弟とクラス交換
木下姉弟の入れ替わりもの。双子ならではの基本ネタですね!
「秀才の優子」のイメージがどんどん残念すぎることに。秀吉は「第三の性別っぷりを見せ付ける担当」とか「演技の技術が半端ねー」とかそういうこ感じの役回りが多かったので、私の中では姫路さん寄り2のポジションだったんですが、秀吉は「F組に入るべくして入った人」なんだなあと思いました。

僕と海辺のお祭り騒ぎ(前編)(後編)
海だ水着だ海辺に血の雨が降り注ぐ!(※何一つ間違っていない)
バカテスのヒロインは姫路さんですが6.5に限り雄二がヒロインでいいと思います。なんですかあのけしからん挿絵は。
姫路さんがどんどんF組っぽくなりつつありますよいことです。朱に交われば赤くなるのです。
そして海の話に限定して言うのなら工藤愛子がまっとう過ぎます。
いい意味で突っ込みどころが満載過ぎました。

雄二と翔子と幼い思い出
ここまで女装ネタで走ってきて初の3人称は雄二と翔子の小学生時代の話です。実に心暖まる話です。
ハイテンションで走ってきたのでこの溢れる落ち着きっぷりに戸惑いました。
ていうか雄二は出来る子だったのか、じゃ今は何であれなんだという心の突っ込み。

  1. uraraful……akihisafulの類語。今作った []
  2. 「本当はできるひとなんだけど手違いでF組所属」 []

全部買っても10冊……!
減っても85冊より減らない積読を減らせということらしい。
あとアニカンR Musicが9月発売らしいので、聖誕祭DVDの有無だけでも分かるといいなあ。

今月読んだ本は38冊でした。(ラノベ16冊・新書2冊・単行本20冊)
今月は久しぶりのオフに行ったりしました(*´∀`)

面白かった本

花宵道中アンゲルゼ—永遠の君に誓う (コバルト文庫)プリンセスハーツ—初恋よ、君に永遠のさよならをの巻 (ルルル文庫)7 days wonder—紅桃寮の七日間 (TEENS’ ENTERTAINMENT)多読術 (ちくまプリマー新書)

花宵道中/宮木あや子
アンゲルゼ/須賀しのぶ
プリンセスハーツ 初恋よ、君に永遠のさよならをの巻/高殿円
7days wonder/谷原秋桜子 野村美月 緑川聖司 加藤実秋
多読術/松岡正剛

今月のオススメは何をいっても花宵ですよ。
性描写と時代物に抵抗がなくて切ない恋愛が好きな人にはぜひともオススメしたいです(*´∀`)
今月文庫版も出ました。

花宵道中 (新潮文庫)

あとまだ感想書いてないんですが、バカとテストと召喚獣 6.5世界画廊の住人もえらい面白かったです。

9月は欲しい本も買いたい本もめちゃくちゃ少ないので、来月は「今月の新刊の感想」っていうのはおそらくないに等しいです。来月は積読を減らします。目標は90冊程度ある積読の2割カットです。18冊です。
積読を70冊台に落とします。シリーズ物を2つ3つ読めば達成できそうです。
でもそんなときに限って新しいシリーズにはまったりするんですね分かります!

サイト内検索ボックスが最近よく使われているようでした。
何を探しているのか分かるものもあるんですが、時々顔文字の一部分が並んでいることもありびびりました。例えばこれとか→「д」「゚」
お探しのものは見つかりましたでしょうか。

梅雨のころ関東で開催されていたスイーツ充オフを横目に関西は関西で結束を強めるんだ!的に企画されました「関西女子食い倒れ充の会」。ついったーでは関西(ryの会と略されてました。
京都で開催されると食い倒れが和菓子になります。
ということで参戦者
・私
さりさん 
葉月さん
のオフレポです。
ちなみに一部では「西の狼の会」と言われていたけど、狼的展開はなかったです。

もうちょっとコンパクトにまとめればよかったなと思う長さです⊂´⌒つ。Д。)つ
 

アンゲルゼ—孵らぬ者たちの箱庭 (コバルト文庫)アンゲルゼ—最後の夏 (コバルト文庫)アンゲルゼ—ひびわれた世界と少年の恋 (コバルト文庫)アンゲルゼ—永遠の君に誓う (コバルト文庫)

夏の、というか今週末までの課題図書でしたアンゲルゼ。
1巻はリアルタイムで読んでAAST発行を機に読み始めた。通販組なので確保はまだ先ですが!

2巻以降読まなかったのは1巻が重くて重くて2巻は手に取る→戻す→手に取る→戻すを繰り返していたなあ。大体憶えてるけど一応1巻再読から始めた。けど初読の時ほど重さを感じなかった。
内容知ってるからだと思ったけど、2巻以降も「重いわー」とかいいながらもう1冊追加できる程度の重さだったので読書的に足腰が鍛えられたのだと思った。1

読みながら時々「これコバルトだよな」っていうのを思い出す。
それぐらい14歳が背負うには過酷・熾烈・容赦ない運命です。すげー。

東京から1000キロ北東の島、神流島。
天使病という奇病が存在しており、時代は中学生レベルでは自覚はなくても世界的には戦時中である。
神流島のこどもたちは中学で軍事訓練が始まり、高校を過ぎれば徴兵という未来が待っている。
読んでる側がちょっといらっとするぐらい内気で引っ込み思案で歌は上手い中学生の陽菜は、色々あってAAST2に関わることになる。ブートキャンプに放り込まれたり訓練で吐いたり気絶したり水ぶっかけられたり心身ともにフルボッコにされたり重たい真実を知らされたり実戦に放り込まれたりする。
軽く書こうとしてみたけどどう見ても過酷さが隠しきれてない。2巻はうっかりEGコンバットを思い出した。

「遅刻の理由を言え!」
仁王立ちの尾田に怒鳴られて、陽菜も反射的に「筋肉痛です!」と大声で答えてしまった。自分の声に腹筋が震え、その痛みに耐えていた矢先、「ばかもん。歯ァ食いしばれ!」と平手打ちをくらってふっとんだ。

(最後の夏 P96)

この辺とかうっかりルノア教官風に再生された。

強制孵化のシーンのグロさは異常だ。相当想像力補正かかってると思うけど、ぎちぎちぎち……ぼこっとかばりばりばり!とか聞こえてきそうだった。こわい。あと素手で、とか飲みなさい、とか。

3巻はずっともーちゃんのターン! だったな。もーちゃんむっつりだな。可愛いな。
敷島がヤンキー座りで煙草吸って注意されてるところにきゅんとした。
敷島の爆弾発言!とか神流島はアンゲルゼ牧場とか湊が生き残ったり(←絶対死ぬと思った)遺書とか本当に「人間とは異なるもの」であるアンゲルゼ(マリア)とか有紗の死と湊の荒れっぷりとか4巻がすさまじい密度だったり「最後に会いたいと思ったのはもーちゃん」とかにとてもごろごろした。

いくらでも機会は与えられていたはずなのに、何も知らないまま、何も手にとろうとしないまま、陽菜はこの世界から離れようとしている。居心地が悪くて自分に冷たいと思っていた世界は、本当はすごくやさしくて、ただ何もしなかっただけなのに。

(最後の夏 P120)

世界を知りたい。願いは、それだけだ。ただ、そう思うようになったきっかけは、陽菜だ。それは確かだ。
昔はずっと一緒にいて、なんでも分かっていると思っていた小さな幼なじみは、しばらく目を離していた隙に、わけのわからないものに巻き込まれ、知らない少女に変貌した。陽菜の変化そのものこそが、覚野にとっては、この世界への疑問を裏付けるものだった。

(ひび割れた世界と少年の恋 P146)

「おまえに誓う! 必ず、俺は迎えに行く!」

(永遠の君に誓う P338)
  1. 読書的に云々は書き出すと長いのでまた次の機会にする。 []
  2. 対アンゲルゼ特殊戦術部隊 []

夢見る水の王国 上 (カドカワ銀のさじシリーズ)夢見る水の王国 下 (カドカワ銀のさじシリーズ)

星兎以来久しぶりに寮美千子作品を読む。すごく幻想的な物語でした。

マミコは海辺の小さな別荘地でおじいさんと二人で暮らしていた。
ある日マミコは海岸で「おじいさんお気に入りの流木」が流されていることに気付いて流木を探しに海岸を走った。流木に見えたものは木馬だった。気がつくと時間が止まった海岸にいたマミコは影が動き出し、影は「世界の果てにあんたの名前と木馬の角を捨てに行く。何もかもを忘れるために」と言い走っていった。
世界が多重になってる感じです。ふわっとします。

この作品は楽園の鳥 —カルカッタ幻想曲—の作中作だそうなので、こちらも気になる。

毎日、老人といっしょに海岸を散歩して、小石や貝殻を拾うほどに、マミコのなかで、ある美学が育っていった。昨日までいちばん美しいと思われた欠片が、きょうはもう、そうは思えなくなる。もっと美しいものを見つけてしまったからだ。その度に、箱の中身は徐々に入れ替えられ、ほんとうに美しいと思われるものだけが残っていった。やがてそれは、箱の中身を無造作につかみとって床にばらまいただけでも、息を呑むような美しさを見せるほどに、洗練されていった。

(上巻P93)

少女だったり老婆だったり、顔かたちも違ったが、それが同じ一人の女であることが、男にはわかった。なぜなら男はその女と、いくつもの人生をともに歩んできたからだ。世界の果てから果てへ、時の荒波を越えて出会い、別れまた出会ってきた。ばらばらに生まれ落ちても、必ず互いを探し出し、手を握りあってきた。

(上巻P314)

愛されることは閉じこめられること。必要とされることは立ち去れなくなること。そうやって、老人は少女を閉じ込めてきた。そして、ふいに姿を消してしまった。

(下巻P250)

花宵道中

江戸吉原を舞台にした連作短編。
性描写がっつり濃厚なんですが最初に出てくる感想は「雰囲気が」えろいなんです。
どう少なく見ても全体的に半分以上、最初の短編で「女による女のためのR-18文学賞」大賞・読者賞受賞作の「花宵道中」にいたっては8割以上がそういう描写なんですけど「直球の描写なんてしてませんよ」ていう気になるところが凄いと思う。1

この本の感想はえろいの抜きでは多分何も書けないので、続きを読むモードに放り込みます。
そういう本が苦手な人・嫌いな人はここで回れ右でお願いします。

  1. 実際は30ページ少々の短編で最後までが2回、これはもしかして……?というのが複数 []

黄昏色の詠使いX  夜明け色の詠使い (富士見ファンタジア文庫)

黄昏色の詠使い完結巻。
綺麗な話だったなあ。最終巻までほぼ標準レベルのまま素通りしてきたエイダ株がぎゅんとあがったよ。
エイダ可愛いよエイダ。エイダとアルヴィルのシーンを推すよ!

ちなみに読んでる間は延々と志方あきこの「謳う丘 EXEC_HARVESTASYA/.」を聞いていた。これがちょうど合うのである。主にヒュムノスパートが。謳う丘ヒュムノス解説

しかし私の中のベストオブ黄昏色は多分1巻なのです。何度再読してもセラフェノ言語のすべてを知った上でもう1回読んだとしても変わらないと思う。来月からのシリーズも楽しみだなあ(*´∀`)

うみねこEp5の感想など。
今回から散です。散ります。

本の現場—本はどう生まれ、だれに読まれているか

本はどのように作られているか(企画段階とか編プロとかフリーライターとか新刊洪水とか)
どのように読まれているか(直木賞芥川賞・本屋大賞・アサドク)
対談とかそんな感じの内容。付記でフォローされてるけど基本的には2005年?2007年時点での話です。
情熱大陸に出てた幅充孝さんとの対談があった。

週間としての読書を身につけるという意味で、朝の読書運動は意義深いと思う。私は最初、この運動について聞いた時、「みんなで一斉に本を読むなんて気持ち悪い」と感じたが、教師が読む本を選んだり、読んだ結果について評価したりしないところがいいと考えるようになった。(略)自分で本を選んで毎日少しずつ読んでいくという経験は、将来きっと何らかのかたちでプラスになると思う。

(P107)

朝の読書はわたしはまるで縁がなかったけど実施状況グラフを見てるとおもしろいなあとか思った。
一斉に読み始めるところを想像すると不気味ではあるけど、感想文の提出とか読む本の事前チェック1がないのならよいのでは、とおもった。細切れにはなるけど、本読みなれてない人は10分程度で飽きるよねっていう。2

永江 クライアントからの依頼は増えているでしょう?
 仕事の依頼はくるんですが、金額とか、インタビューを含めた進め方を言うと、「え?」みたいな感じ。去年、テレビの「情熱大陸」に出たら、テレビって怖いですね、めちゃめちゃ電話がかかってくるわ、メールが来るわ、すごかったんですけど、進めていくと「そんなに金や時間がかかるんだったら、やめますわ」みたいなことがたくさんあった。

(P196)
  1. 小学校の時図工の時間に読書画を描くことになり、何を描くか決めたら先生に「これを描きたい、描いていいですか」とお伺いを立てる必要があった。ボツをくらった悲しき思い出。 []
  2. 例:うちの母上。本を読む→5分ぐらいで眠気が→どこまで読んだかわからない→戻る []
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