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今朝、多分スケオタ界隈からRTされてきたんだと思うけど、アフタヌーンの新連載「メダリスト」が面白いんですよ。
端的に言うとフィギュアスケートの漫画です。元アイスダンサーのコーチと女子シングルノービス世代の少女の話です。

でもこのコーチが「経済面がネックになりコーチにめぐまれず、20歳でようやく『アイスダンスなら教えてあげる』とシングルの夢を断念し、全本選手権には出場したが現在は26歳無職(先日アイスショーのオーディションに落ちた)」であり、少女は少女で、これなんちゃら障害って名前がつくやつでは? っていう感じで、自分はフィギュアスケートがしたいって思ってるけど親は「この子にはそんなこと無理、お姉ちゃんにも習わせてたけどこれこれこうだった」っていうなかなかのヘビーなバックグラウンド。
でもこう、ぐっとくるものがあるんだよ。「この子にはスケートをやらせたくない」っていうお母さんの気持ち1も分かるけど「私はスケートがしたい」っていう少女いのりの気持ちもわかる。

どのぐらいの期間かは分からないけどとりあえず今は1話無課金で読めるから読んでほしい。

でこの1話を読んでぐっときたわたし、今日発売のアフタヌーンで2話を読めると知り、講談社系雑誌ががっつり読めるサブスクにお試し登録しました。紙雑誌を買わなかったのはこっちではまだ未発売の可能性があるのと、初月無料キャンペーンは魅力的だった。最近漫画はジャンプとごく限られたものしか読んでないので、ふわっといろんなものが読みたくて。
でもコミックDAYSアプリとはまだ仲良くできてない。

ちなみに2話もあちこちに引きがあって、これ連載4か月分ぐらいが1話にまとまってない???? って思う濃さ。だってひかるちゃん(いのりが出会う少女)飛んでるのあれルッツだろ??? わたしはジャンプの見分けはアクセル以外はできないけどジャンプの瞬間が明確が描かれていたのでググったわ。

この作品がビッグになったら、なんらかの形で高橋大輔選手に登場してほしい。高橋大輔選手は在りし日の羊と同じく、(アイスダンスに憧れて、というくだりはないが)男子シングルの選手としてフィギュアスケートをはじめて全日本選手権に出場して、なんやかんやあって今はアイスダンスの選手だからだ。

全日本を目指すには5歳からフィギュアスケートをはじめるといい、10歳が選手を目指す上限みたいに言われていたけど、ちなみに去年のユース五輪で金メダルを獲得し、ジュニアながら全日本選手権で銅メダルを獲得した鍵山優真選手が本格的にはじめたのもまた5歳。
先日youtubeのとある配信で「スマブラめっちゃ強い」「今は練習時間も減ってオフシーズンの今はめっちゃゲームしまくってる」と明らかにした宇野昌磨選手もまた5歳の時にフィギュアスケートをはじめた。しょーまは何がすごいってフィギュアスケートやろうよって誘った相手は真央ちゃんだっていうことだ。

いや本当に全日本選手権面白いよな。
2019は「日本男子金銀銅のメダリストが揃う最後の大会」っていうアオリ文句が秀逸だったと思う。

昨シーズンは全日本と四大陸はあったけどワールドは中止になってしまって宙ぶらりんのままシーズンが終わって、今はアイスショーもやってない。今年は全日本選手権は長野開催ですよNHK杯はっていう話は聞こえてくるけど今年はGPFなくても全く不思議じゃない。

わたしとフィギュアスケートは歴史だけは深くて、例えば高橋大輔の白鳥の湖はリアルタイムで見ているけど熱心に見ていたわけじゃなくて、YOI経由でNHK杯エキシビジョン2でアイスダンスの面白さを知って、なんかそこからはぐっと解像度が上がった気がする。トゥルソワ先輩はプルシェンコの元頑張ってほしいしコストルナヤが滑るところもみたい。

もうすぐシーズンインを迎える2020-2021シーズンのフィギュアスケート、多くは望まないから推しの活躍はなんとかしてみたいものだな。

  1. ちゃんと背景が描かれる []
  2. あの怪我さえなければわたしは羽生結弦を生で見れていたのに []

金星特急の新刊が出たぞーーーーーーーーーーーー

わたしという人間をよくご存じの方ならよくご存じだろう。今びっくりしたが金星特急の1巻が出たのは10年と半年前で最終巻が出たのは8年前、外伝が出たのは7年前。その間推せるタイミング(ブログで感想、ラノサイ杯、このラノ)ではずーーーっと推してきた金星特急の新刊が出た。

先日は小説ウィングス春号で新作もはじまりその翌月に出たのがこの番外編だ。

読みながらなんてことない描写に突然涙した。新作を読める喜びは何物にも代えがたい。
夏草よかったねええええええええええええ(過激派ではない(あとがきネタ
帯の「今からパパの大冒険を語ってあげるね。タイトルは『金星特急』」の時点でエモ過ぎて死ぬわ。読みながら私はこれは金星特急再読してから読んだ方がいいんじゃないかと思ったけど吸引力の前では無力だったね。でもここのユースタスはこうなのにあのユースタスはなんでああいう状態になってるの(本誌ネタ)あと三月好き

金星特急についてですが1巻から7巻まで読んで外伝を読んで番外編を読んでからのウィングス本誌が読む順番です。
何と今ならkindle unlimitedで配信中なので実質無料!!!!(の気分で我々は読めます。kindle unlimitedは作者側にも印税ちゃんと入るっていうからkindle unlimitedやってる人はぜひとも読んでほしい鳩の口車に乗っかってほしい)
いやなんでここまで推すかというと大好きだからだよ。

絶世の美女『金星』の花婿に選ばれれば、この世の栄華は思いのまま。だが花婿候補を運ぶ特別列車『金星特急』に乗って、帰ってきた者は一人もいない??。一目惚れした『金星』に会うため、入ったばかりの高校を中退して『金星特急』に乗り込んだ錆丸(さびまる)。やたらと腕の立つ正体不明の無愛想男・砂鉄(さてつ)と、天然大喰らいの美貌の騎士・ユースタスを仲間に、錆丸の途方もない旅が幕を開ける。胸躍る本格冒険活劇スタート!!

この紹介文はなにひとつ嘘ついてないしそう見せかけてっていうのでもないしわたしが面白いものは面白いって世界に知れ渡ってほしいからなーーーーーー。

母子家庭で育った由奈はここ半年放課後に病院へ通う生活をしている。入院中の母を見舞うためだ。病院までそれなりに時間がかかる距離だったけど週3回は行くのは義務として自分で決めた。
由奈の母愛理はスナック勤めで誰からも愛されていた。今思えば貧困家庭だった由奈はそんな風に「母がお客さんに愛された結果」節目節目で必要なもの、例えばランドセルや制服は初対面のお客さんに買い与えられて育った。でも由奈は「男に頼って生きている」母ののことが嫌いで、そのせいで「何事もきっちりする」「人に頼らない」性分として育った

母の死を知らされたのは、状態が安定しているから面会の回数を減らそうかなと思ったり多少遅れていっても大丈夫だろうと思っていた日だった。そして葬儀の場で「1人になった由奈は誰が引き取るのか」問題が勃発していたところ父親だと名乗る男が2人現れた。
金髪で強面の竜二、眼鏡で硬い仕事の秋生。2人とも母から「黙っていたけどあなたの子供に子供がいる」という手紙を受け取っており、親戚一同は2人に由奈を押し付けて方々へ散った。
しかし由奈は「母と暮らしたこの家で暮らす。どちらにも引き取られない」「どうしてもいうならそっちがこの町に引っ越して来い」と啖呵を切り2人とも本当に引っ越してきた。
母と暮らした築60年のボロアパートに。

序盤の方から物語のゴールとしては第3の、真の父が出てくるんだろうなと思っていたので、そこに至るまでどういう道をたどるのかと楽しく読んだ。一緒に暮らすことは認めても、家賃生活費を受け取ることさえよしとしなかった由奈が、父候補2人とどうやって交わっていくのか、知らされていなかった母の過去などが丁寧に描かれていてよかった。

でもこの本を投げようかと思ったのは「坂口ディーン」という芸能人(中高年に人気のアイドル俳優)が思いのほかがっつり物語に関わってくることで、なんでこの名前にしたのかと多少いらついた。ディーン・フジオカがちらついてしょうがなかった。しかも謎に「坂口ディーン」と、何度もフルネーム呼びをされていてあまりいい役柄ではないので不思議とフジオカsageをされているような気分になる。わたしはディーンフジオカのファンではないが、ご存命の人間を想起させる人を出す場合は立ち位置を注意してほしい。
そこが無理という以外はよい王道疑似家族もの。でも登場するところがあのへんじゃなかったら読むのやめてました。

連載小説が多い雑誌なので正直何が読めるのか分からなかったけど、金星特急の続編が読みたかったので買いました&今日届きました&読みました。いやもう最高かよっていうドキドキ感でした。確かにこれは錆丸の娘だと思うのとこれは金星特急再読しないといけないっていうのとファンレターを送ろうというのと。久しぶりに読むけど、「えっ何これ」「どういうこと???」っていうの、めっちゃ金星特急の空気なんだよな。完結したのってもう結構前になると思うんだけど、そう私はこの空気が好きでさあ、て感じで。とりあえず本棚の一番いいところに並んでいる金星特急の全巻をごそっと引き抜いて普段転がっている所の隣にどんとおきました。今年のマイベストブック候補もうきたぞ。

なんかすごいものを読んだぞ。そうだよわたしが夜市を読んでこの人すげーーーな! って思ったのはこういう作風なんだよな。短編集で、共通点としてはどの話も閉鎖されたというか閉塞したというか、なんせ異界での話だ。異世界じゃないんだよなこれは異界なんだよな。幻想小説だ。わたしは幻想小説はジャンル的にあまり読まないこともあって「同じ箱に入ってる作品」というのが恒川作品の場合まじでない。恒川光太郎ジャンル恒川光太郎だ。あえていうなら夜市とか秋の牢獄が好きな人は多分好きってぐらい。
なんせ読み始めて最初にテンションが上がったのは無貌の神の、血まみれの男が神に飲み込まれたところだ。死神と旅する女の「放棄された世界」の空気も好きだし12月の悪魔のおっそろしく「白い闇」って感じのラストも好きだ。

ハッピーエンドとかバッドエンドとかはっきりした終わりのものが好きな人にはあんまり積極的には薦めないんだけど、私はあっこれ好きって感じ。例えば真夏にセミの鳴き声を聞きながら道を歩いていたらとても日本とは思えないところに迷い込んでそのままなのか無事元の生活に迷い込んだのか分からないままに終わる、みたいなのがハッピーかバッドなのかって言われたら分からんけど、そういう絶妙な「カーテン1枚向こう」の世界の空気を吸える小説はすごいと思うんだよな。

なろう完結済みで不定期に短編があがっているふだせんの書籍版最終巻。
腐男子の先生と先生の神絵師こと腐女子JK。

「それでさ俺は思ったわけだよやっぱり実写化映画化メディアミックス問わず大切なのは原作へのリスペクト、それは言い換えればどれだけ正しく二次創作をしようかという覚悟なわけなんだよねたとえば漫画にしたって小説にしたって出来る事なら絵柄を寄せたい文体を寄せたい、表現の形が違ったといても魂の形をミリでもいい近づけたいっていうのが欲求としてあるわけじゃないか。もちろん、もちろんだよ、換骨奪胎まったく別のものとしてひとつの世界と作品をつくりあげる、そういう姿勢も評価されてしかるべきだけど原作の読者はやっぱりその魂と同じ形を求めてくるわけだよ、そのままであってくれというのは単純に姿形だけのことじゃなくて、やっぱり俺は魂としか言いようがないしそういう意味では今回の映画化は正解だったと言ってもいいんじゃないか、正解じゃないとしてもそうあろうとする努力は認めてもいいんじゃないかって思うわけだもちろん作中の改変について特にあの重要シーンでの重要台詞については俺としても議論の余地ありだと思うけれどやっぱり言わせたかったんだよあの作品あの役者あの脚本だから、あの二次創作上どうしても、『こんなこと言わない』の台詞が出てしまったと俺は解釈するね、だから−−」

(P101-P102)

『ちなみにその腐女子さんの”待って?”は意訳するとどういう意味?』
「そうだな、”あまりの尊さに今すぐここで死にたいけどこれまでそしてこれからの萌えを受け止め続けるために不死鳥のごとく蘇りたい、ただやはりここに墓を立てたいから辞世の句を詠ませて欲しい”くらいの意味じゃないか?」

(P117)

ふだせんオタクとして信頼がおける。
ふだせんとあげはちゃんがうらやましいところとして、オタクとして魂の形が似ていることだ。

先日オタク友達マッチングサイトなるものを見かけたのでどういう形式やと思ってログインしてみたところ推しジャンルと推しカプをもってマッチングする人を探すというものでそれかーーーと肩を落とした。いやそれで仲良しを見つけられる人がいればいいのだ。私は無理だったので退会ボタンを探し、よろしければ退会理由をと聞かれたので「not for meのサービスだなと思ったので」と送信してきた。
いやだって同ジャンル同担のほうがちょっとした解釈の違いであっという間に戦争案件になりませんか。愛で方が違えばストレスが溜まりやすい。我慢とか妥協が発生しませんか。わたしはその場面が容易に想像できるので、「好きな人が同じ」っていうのはなんの判断基準にもならなくて(むしろハードルが上がる)「あなたはどういうオタクなのですかどういうことを好んでいますか、どういうのが苦手ですか」っていうほうがものすごく重要で、この人めっちゃ最高やんっていう人が同一ジャンルで推しが同じで、万が一仲良くなれたりしたら一生仲良くしたいもんな。一生は言い過ぎでもオンラインで同じ名前を名乗っているうちは仲良くしたいよな。大事にしたい。
行くジャンルはわかれても疎遠な時期があっても「今何推し?」って盛り上がれるぐらいがわたしとしては理想なんだよ。好きなものが増やせるチャンスだよ。嗜好が似てる人の好きなものは刺さる可能性がある。いや盛り上がれなくても「おっ大丈夫か飯食って寝ろ」程度でもいいんだけどな。
なんでそんな友達を作ることに消極的かって、推しを愛でることに時間を使いたいだけでめんどくさい学級会にも解釈違いにも携わりたくないのでオンライン上では好きなものだけ並べたいんだよな。コミュニケーションより推しを愛でることに使いたい。誰かと推しの話を共有するのが楽しいことは知っているが、ピントのズレた推しの話には付き合いたくないんだよ(マジで)

アフターに焼肉に行く話が好きなんですけど、そこで何で焼き肉なんだよwwwwwwwwwっていうツッコミどころがあるんだけども。
「神様は、いつも信者を選べなくて、可哀想だ」のところなんですけど。

「……先生は選んで、わたしのことを好きになってくれたでしょう」
誰に言われたわけでもなくて。桐生が、桐生の意思で、ぱぴりおを選んでくれたんだと思う。それは知ってる。
「でも選ばれる方は、お願いして、好きになってもらったわけじゃないから」
選べないってことはそういうことだ。
信者はいつも、一番好きなひとを神様に出来るのに。
神様は、お願いをして、好きになってもらったわけじゃないから。自分が好きだって気持ちに応えてもらっているわけでもないから。
「明日、先生がわたしより好きな神様を見つけても、わたし、それを止めることは、できないんだよ」
(略)
好きになってもらえることは奇跡だ。最初はいつだってひとりで描いている。それを、自分を好きになってもらえることは本当に奇跡で、感謝をしなくちゃいけない。
でも、だから、引き留めることができない。

(P135~P136)

ふだせんとあげはちゃんの関係は教師と生徒以前に神絵師とファンで、わたしも神様がいる1手前(そして高校生の頃から一定スパンで神様扱いをされることがあった手前)はーーーーーー(ブリッジ)ってなる。いっぱい色々書いて消したんだけども、神様とファンの関係でそうなれてよかったなーーという気持ちがあるんだ……。

圧倒的に自分の話しかしてないんだけど、全体的に「オタク幸せになれよーーーーー」っていう1冊なんだわ。

  1. 何回も書いているけどSound Horizon/Linked HorizonのRevo氏のこと。氏が作る音楽は私は大好きです。多分一生好きだと思う。 []

百合ホームズである。
2013年秋のロンドンが舞台だ。怪我で除隊したジョー・ワトソンはベイカー街で頭脳と電脳を駆使して危機と戦う人工心臓の安楽椅子探偵シャーリー・ホームズと同居している。ジョーはシャーリーの助手となって現場に赴いては事件の顛末をWEB誌に「自身を男体化」して掲載している。
そんなホームズ・パスティーシュだ。今回はバスカヴィル家の狗(シリーズ2冊目)

冒頭からかっ飛んでいた。ジョーの叔母から贈られてきたお土産の推理、叔母の現在地と状態の推理からの、叔母から送られてきた答え合わせのような手紙にまず笑った。ものすごく百合なんですよ百合。良い百合です。バスカヴィル家の犬はわたしは人生のかなり初めで接したミステリなので思い出深い。

バーツのモルグで彼女に出会ったときから、私はすこしずつ失ったものを取り戻しているような気がしていた。喪失感の補完ではない、寂しさを埋めているのでもない、一番近い言葉は「輸血」。必要なものを失いすぎて死にかけていた私に、彼女という存在が自分に少しずつ与えてくれたことがなによりうれしかった。
私はシャーリーと同じモノになりたかったのかもしれない。同じモノを食べ、同じ空気を吸い、同じ空間を過ごして、彼女と似た私になろうとした。私が生きるためにずっとそうしてきたように、環境に擬態し人を模する。そうしてできるだけ楽に、同化するのだ。同じだと認識してもらえれば、私は攻撃されずしばらくそこで生きていられる。

(P128)

ドラマ絶賛放送中のレンタルさんのtwitterまとめ本みたいな位置づけの本である。これもドラマ原作の一つを担っている。

最初に本が出版されると知ったときに課金しよう! と思って買ったのがこれの前作で、これ以外も確かもう1種類出ていて、コミカライズもあるはずだがこれしか読んでいない。この本の中でharuさん(性同一性障害の方、よくツイキャス1を見ている。)も出てくるし、1万円になったターンに入る。
レンタルさんはテレビにもよく出ているが、しゃべっているところを見たり聞いたりしたことは数度なので文字は文字なのだが、haruさんは割と人格に合わせてフルボイスで読むことができた。レンタルさんはフォロワでもあるのでそういえばこういうこともあったなあと思って読んでいた。人の日記を読む感じ。何度か言ってきたけどわたしは人の日記を読むのが大好きだ。

ドラマのレンタルさんの話をすると、本物のレンタルさんとレンタルさんを演じているNEWSのまっすーは体形的にもパブリックイメージも似たところはない、けど引きのショットでのまっすー演じるレンタルさんは「うわすごいレンタルさんだ」って思う。でも近づくと「あっやっぱりまっすーだった」って思う。
というのも写真ではよくレンタルさんのことを存じ上げているので、帽子とあの服装が「レンタルさんの記号や概念」として作用しているのだと思う。ということを先日twitterで言っていたのだが、この本のあとがきで「概念化されるレンタルさんの話」をレンタルさん自身がされていて、それなーーーーーと思った。
今作は半ば過ぎから依頼が有料になったことからか「身近な人には頼めないからお金を払ってでも聞いてもらいたい悩みや不安」の話が増えた。

  1. haruさん自体は好意的に見ているのだが、ツイキャスのコメント欄があまり好きではない方向性でコメント欄ミュートする方法を最近偶然知ったので今度試してみたい。 []

5月22日に公開予定だったけど延期になって絶賛調整中の「映画『小説の神様 君としか描けない物語』」の関連作品でラノベ周りに携わってる人(書店員とか読者とか書評ブログの中の人とか)の話だ。
アンソロジーなのでいろんな人の作品が読める。寄稿者は相沢沙呼・降田天・櫻いいよ・芹沢政信・手名町紗帆・野村美月・斜線堂有紀・紅玉いづき(敬称略)。手名町さんだけは漫画で、この方は小説の神様コミカライズの方。
どの作品もこう、身に覚えがあるものとか、あーーー怖っってなるものとか(ホラーというではなく背筋が寒くなる感じのあれだ)あって、読後感がサエズリ図書館のワルツさんの2巻。あの本はきれいな紅玉さんのよそおってあっちこっちから鈍器を持ったポケモンがゲリラのように飛び出してくる。凄い勢いでぼこぼこにしてくる。
この本はそこまでアグレッシブじゃないけど斜線堂有紀さんの「神の両目は地べたで溶けてる」とか身に覚えがありすぎるんだ。お前は俺か案件。突然僕に話しかけてきた岬布奈子は作家水浦しずガチ勢だった。布教アカウントがあり、作家に貢献するためには買うのが一番だといい、

「だから私らが水浦しずを陽の当たるところに連れ出さなくちゃいけないんだよ、誰も知らないけど、私は見つけた。私が見つけたんだ」
岬の言葉はレビューと同じくまっすぐだった。僕が何を言おうと、全く揺らぐことがない。

(P255)

「ポエムを書けって言ってるんじゃないんだよ! レビューっていうのは宣伝なの! 水浦しずの名前を検索する新規読者を逃さないようにするんだよ!」
「絶対その努力の方向性は間違ってるって! 岬の思いは一周回って不純になってきてるだろ……」
「不純でも何でもいいんだよ! このレビューで水浦先生を好きになる人がいればいいの!」

(P258~P259)

岬布奈子の主張圧倒的にわかりみしかない。

あと久しぶりに遠子先輩に触れたり紅玉さんのはただのあとがきだった。
神様の探索はあれを読んだうえでこれはその正体そこかって目玉が飛び出た。

蜜蜂と遠雷(上)? 2019/4/10のスピンオフ短編集で登場人物にスポットが当たる。
「鈴蘭と怪談」の空気が好き。ヴィオラに転向を決めた奏があれでもないこれでもないと色んなヴィオラを借りては試し弾きをしているところからはじまる。そこへプラハにいる亜夜と塵が「聞いたことないはずなんだけどあれ奏のヴィオラだと思う」という話を持ち込んでくる。

ちなみに残念ながら蜜蜂と遠雷のことはあまり覚えていない。たぶん読んだ直後ぐらいに読むのがよかったと思う。蜜蜂と遠雷ほどの重量感はないのでボーナストラックみたいな存在だ。

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