カテゴリー「 読了 」の記事

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まい・いまじね~しょん—電撃コラボレーション (電撃文庫 (1636))

表紙のこの絵から連想できる短編を書きましょうという11人の作家による短編集。
なんでこんなに宇宙人ネタかぶってるんだと思ったらちゃんと帯の下にUFOがいたよ。ちなみにこの本、カバー裏にもラフ画があったりするのでちゃんとめくるといいですよ。

ちなみに私が好きなのは
・ラブレターズ/うえお久光
・恋愛のカミサマ/有川浩
・シンデレラ/岩田洋季
・守ってくれる?アダムスキー/古橋秀之
・SMOKING CHAIN/有沢まみず

です。シンデレラは冒頭から恩田陸梨木香歩とか出てくるし黒と茶の幻想とか西の魔女が死んだとか出てくるし、なんか電撃っていうかこれ1冊で角川文庫で並んでそうな感じがした。

あと「ギャップ萌え」な話がよくあったなあ。

流星の絆

帯がちょっと書きすぎだと思う。
真相がずいぶんとあっさりしている。

「俺たち三人は繋がってる。いつだって絆で結ばれてる。だから何も怖がるな」

(P68)

これだけで星屑の革紐がばんと連想されるんだからちゅうどくすぎる。

別冊 図書館戦争〈2〉
手塚×柴崎を含む別冊図書館戦争2。これにてラスト。別冊1のような死ぬほど甘い展開はないので(つかあれ以上のものがきたら死ぬ)

しかし広瀬の「作り天然」ということばは素晴らしいな。属性詐称な天然である。

にっこり小首を傾げて答える。負けてたまるか。ただ怯えて守られるだけの女にはならない。
同期で唯一自分と互角。自分がそう認めたあの男が守るに値する女でいてみせる。

(P191)

柴崎はカッコイイヨー。

事件の顛末はかなり最初のほうから想像付いてました。水島はなんかカワイソメダルをつけたがっている子に見えたのだ。この子が犯人だったらおいしいなと。

昔の話を聞かせての堂上はいいむっつりですね。あまいわー。

桜庭一樹  ~物語る少女と野獣~

ファンブックみたいな感じだなあ。インタビューあり著作リストあり単行本未収録短編あり。どの写真も顔が違ってすげえ……とおもった。

推定少女がこの10月に新装版が出るようです。

2004年9月にファミ通文庫から刊行されましたが、2008年10月に角川文庫から新装版が出る予定です。編集部からの要望で何度か書き直したため、三パターンあるので、いろいろ考えましたが三パターンとも収録する予定で進めています。

(P102)

今日いちばん好きなTシャツを着てきたんです。「ニコチン!ウォッカ!カフェイン!」と書いてある。そのココロは、小説というものは本来、道徳の教科書でも、声に出して読みたいものでも、子どもに読ませたいものでもなくて、タバコ好きの人にとってのニコチン、刺激物フェチにとってのカフェインのように、常習性があって体に悪いもので、でもだからこそ人を絶望から救うことができるんじゃないの、ということなんです。

(P93)

TEAM桜庭愛憎煩悩座談会とロングインタビューが好きだ。

地味に何回も読み返してしまった。

カイシャデイズ

設計から施工その後のアフターサービスまでなとある建築会社の日常。
視点が変わる長編なのかと思ったらどっちかというと連作短編的な?
途中からなんか読みにくくなったなあ。

ところで

それにしても八王子は遠い。東中野から総武線に乗って、となりの中野で中央線に乗り換えねばならないのがまず面倒だ。しかもなんだか知らないが、八王子まで辿り着く列車がなかなか来ない場合がある。

(P79)

うららさんがよくついったーで「中央線また遅延してる爆発しろーーーー」と言っているのでこのことか……?とおもってたらちょっと違うらしい。都会のほうはいろいろと大変そうである。

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そんなうららさんに聞いてみた「中央線爆発しろ!」の例

犬はどこだ (創元推理文庫 M よ 1-4)

メディアマーカーによれば半年ぐらい積んでたらしい……まあ既に3回ぐらい読んでるから。最初に読んだ時はエマVS蟷螂のところの一文で凄く苦しくなった(表現的なアレではなく、本気で息ができなくなったのであった)のですが大分するすると読めるようになりました。時間は前に流れているなあ。

マルタ・サギーは探偵ですか? 6 (6) (富士見ミステリー文庫 54-8)

ああ後2週間もしたらマルタが完結してしまうよ。

「……ジョゼフ犬の見送り。おかえりなさい」
怪談は下の扉のガラスからの弱い光が照らすばかりで、マルタの顔がよく見えない。
それでもマルタが、
「ただいま」
と、言ったとき、泣きそうな笑顔だったのはわかった。

(P51)

某作品「お久しぶりです」に相当する攻撃力が地味にあるなこれ……

酔郷譚

おそらく現代が舞台なんだろうけど凄く幻想的で官能的な短編集。
あの世とこの世の話+酒。

ミリセントと薔薇の約束  幽霊屋敷の優雅な執事 (角川ビーンズ文庫 (BB55-9))

ディンセル侯爵の屋敷で美術品鑑定士(触ると過去が見える能力アリ)として働いていた。侯爵からはぜひともうちの養女にといわれていたが、16歳の誕生日に「ファネル家の遺産を受け継ぐ権利を得た」と迎えがやってきた。

あらすじを読んでいた段階ではアネットと秘密の指輪とどう違うんだ……と思ってたけど(「ある日突然屋敷を相続することになった少女と執事が出てくる話」だから)こっちは美術の真贋鑑定だとか幽霊絡みの事件解決がメインになりそうだ。
これは2巻も買っとく。

戸村飯店青春100連発

家族(主に兄弟)もの。
Re-born はじまりの一歩収録のゴーストライターを加筆修正したものを第1章にして、どーんと長編にしましたという。

ゴーストライターの段階ではなんか完璧超人のような感じであった兄ちゃんは意外とあほのこだった。ていうか超モラトリアムなひとだった。

「うん。元気があればなんでもできるって、ニーチェもゲーテも言ってるもんな。哲学者のいうことは時々すごく的を射ている」
きっとそれはゲーテやニーチェではなく、アントニオ猪木の言葉だ。

(P273~274)

これは兄ちゃんの台詞ではないけどとてもつぼったので。
古嶋はあほのこではなくただのアホです。

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