カテゴリー「 読了 」の記事

1988件の投稿

今朝から132話を何回も読み直している。

紙書籍のほうは在庫切れなのでkindle版にリンクを貼っておく。最近これtiktokでバズってめっちゃ売れたらしいのだ1
帯が衝撃的(僕の恋人は150人以上を自殺に追いやった殺人犯でした)なんだけど、そこまでセンセーショナルな内容じゃなくて、でもずっと青い蝶が一斉に飛び立つ絵面が脳内で見えてたな……。
凄く面白いけど凄く感想が書きにくい。「ゲームの指示に従って進めていたら最終的に自殺してしまうゲーム」ってちょっと前に現実にそういう自殺教唆ゲームがあるっていう話(なおこれはのちにデマであることが発覚)を見たけどまさにこんな感じ。それだけじゃないけどこんな感じ。

小学生の頃から人心を把握して操作することに長けており、誰からも愛されるクラスの中心人物、青い蝶(ブルーモルフォ)という自殺教唆ゲームのマスターをしていた寄河景とその幼馴染宮嶺の、特に寄河周りは極々最近でいうと同人女の感情の綾城さんと点対称っていう感じ。寄河は分かったうえでいろいろやっているし、綾城さんは自覚の有無は描写されていないけど同じぐらい人を動かしている。

誰に対してもどれぐらい「景がそう思うように仕組んだことなのか分からない」ところがすごいよな。人間の自由意思とは。

  1. って斜線堂さんのtwitterで見た []

created by Rinker
¥644 (2025/04/17 19:12:14時点 Amazon調べ-詳細)

youtubeにアップロードしている自作の演奏動画の再生回数を伸ばすため、ほんの気の迷いで女装動画をあげたらこれがバカ受けした村瀬真琴がいろいろあって3人の腕利きの女の子とバンドを組んで演奏するまでの話。

わたしは杉井光が書く音楽の物語が好きで、驚くほど寄せられる好意に気づかない男主人公も、好意が過ぎすぎて多少暴力的な行動に出る女の子も、まあ杉井光の持ち味だからねとおいしくいただいています。
が、今作の「丁々発止のやりとり」に混ざる「おふざけだと言える間柄」で繰り返される「お前は性犯罪者」っていう発言がもう本当に無理。「超高純度の青春ストーリー」と称される物語で女の子が「好意を寄せる男の子」に対して三者三様に「お前は犯罪者」だってたびたび言い放つのはフィクションとして普通の展開なんですかね。「仲がいい間柄で繰り返される愛のあるdisりワード」としてもあまりにもなんかこう……。ドストレートな下ネタのほうがまだましだった。
音楽やってるシーンはよかったので、そこだけは救われました。

すごいタイトルだけどこれいい本だったなー。いやまじで「今悩んでること」に対して「こうしたらどう?」っていう明日からできるレベルの話にがっつりページが割かれていた。自己肯定感についての話。

自己否定を続けていくと「反抗」「悲観」以外の行動をとるのが難しい。

反抗タイプ:「自分のことを否定するな!」「オレはダメじゃない! 悪くない!」と怒りで訴えがちだけど、実のところは誰もあなたのことを否定していないし本当は自分で自分のことを否定している。
悲観タイプ:自分自身に絶望しあらゆることに悲観的にとらえるようになる。徐々に存在していること自体に罪悪感を覚えるようになる。
この2パターンについて語られる。
例えば上司が何がなく発言した「おーいちゃんと仕事しろー」という言葉について「いやめっちゃ仕事してるけど???」ってキレがちなのが反抗タイプ、「わたしが出来が悪いから怒られた」っていうのが悲観タイプ。

人間関係というのは仕事に対する価値観や正義や利害が一致しなかったという場合が多い。そんな争いに境界が脅かされるのはとても分かりにくい。相手に境界線を踏み越えさせないために、自分が踏み越えないために必要なことは2つ

「人の感情に面倒を見ない」
「自分の感情の面倒は自分で見る(人を使って、自分の感情の面倒を見させない)」

まあ自分の機嫌は自分でとれというよくあるあれだろう。しかし誰か怒ってる人がいたとして、それは相手の都合で勝手に怒っている。その怒りはお前のせいじゃない。怒りは「その人の正義」だしおまえがそれを取り除こうとしなくていい。機嫌を取るとすればするほどとばっちりを食らう。
境界線を引くためには怒りが必要。怒りは本来防御のためのエネルギー。あなたがおとなしい人だとどうしてもなめられるだろう時にはキレ気味で無理ということ。それは反抗ではない。

上司に意見を言うと激怒され扱いに困る、という問いについて
キレる人は反抗タイプ、劣等感が強く自分が否定されることを恐れている。こういう人を正そうとすると確実に敵認定され目の敵にされるし、過度に恐れたりしていると俺が悪いというのか的に腹を立てて面倒くさい。切れる人は怖いけど、やるべきことは「他人の感情の面倒は見ない」キレるのは上司の問題。怒りたい人は怒らせておけばいい。別に上司と友好関係を結ぶ必要がなければ境界線を意識して適当にスルーすること。

仕事のプレッシャーに押しつぶされそうという問いについて
・不安・怖さに気付けているのは重要
・「仕事なので逃げ出すこともできず」というのは思い込みなので、「まあ逃げてもいい」という気持ちをもって緩んだところでやることリストをつくる。(人は全貌が見えないものは怖いものだ)

後カラーバス効果は「脳幹網様体賦活系」による情報選別フィルターが活動している証拠らしい。
これがフィルタリングする条件は1:生命維持に必要 2:興味関心があること
自分はダメだと思っている人は「自分はダメな存在」と証明し続ける情報を集め続け、「自分は好かれている」と思っている人はそういう情報を集め続け、思い込みが強化される。

とにかく肯定ペンギンになる。

ブログや講演会でよく質問として聴かれがちなベスト50。森博嗣「?森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在の類似、だけどこっちは「脳科学的にはこうです、じぶんはこう思います」

登場する質問としては
・ストレスが溜まって毎日苦しいです。何か解決方法はありますか?
・自分に自信が持てません。どうしたらいいでしょうか。
・周囲の人に頭がいいと思われたいです/自分は頭が悪いです、どうしたらよくなりますか?/頭が良いとはなんでしょう
・一目ぼれとは脳の働きからするとどういうことでしょう
・旅行することは脳に良いですか?
・超常現象とは脳が認識したと思い込んでいるだけですか
・AIが人間の脳を上回るようになったら私たちはどうすればいいのでしょう

など、一般的によく聞く「お悩み相談」から「脳科学者に聞いてみたい脳の疑問」「勉強することについて」など、面白く読んだ。
ストレス対策については「自分でコントロールできること」と「できないこと」を分類してできることについてはベストを尽くす、できないことは諦める
ストレス対策としてはまず「ストレスをためている」という認識を持つ→次にぼんやりする時間を持つ(ぼーっとするとデフォルトモードネットワークが活性化し、普段は無意識下にあるものが顕在化し意識化しやすくなる)→浮かんできたものがストレスの原因、ここに焦点を当てて連想することを考えてみる整理する整う。

トラウマ治療で最近注目を集めている「プロロングド・エクスポージャー」ある程度トラウマに向き合える覚悟ができてから。
何故トラウマになっているのか、何を感じたのか、どう乗り越えたのか、だれがどのように助けてくれたか時間をかけて振り返る。
トラウマ経験は抑圧しない。

旅行は必然と偶然の間にある「偶有性」に身をさらすこと。旅行は人間の脳本来の潜在能力を発揮するのに非常に有効。
移動することは人間の本能。移動することに対するメリットは新しいものとの出会い。新しいものとの出会いは多幸感を伴う神経伝達物質が大量に分泌される。脳の神経細胞に同じ刺激を与えると「はじめての経験」には大きく反応する。

現役塾講師(突然関ジャニ村上さんが語彙力が高まった話を挟んできたエイター村上担。フォーチュンクエスト読者で年代的に同い年ぐらいだなと思ってしまったわ)、本を読もうよと生徒に言うとうんざりした顔をされる。
とりあえず本を鞄に入れた! えらい! とかそういうところからはじめる。あの本を読んでおかなきゃ、恥ずかしいなどという呪いから自由になる、本なんか読まないと言っても現代人は毎日何かしら読んでいる。
4種類の読書を使い分ける
ロジカル×フロー(短期的に仕事に役に立つ、勉強本)新聞、ビジネス雑誌
エモーショナル×フロー(今日の自分の心を動かす本)エッセイ 漫画など
ロジカル×ストック(長期的に生きてくる学びの本)
エモーショナル×ストック(じっくり向き合って深く味わう本)

人の幸せとは、自分の「ゴールデンタイム」をいかに充実して過ごせるかどうかだと、私は思います。生活を誰かにあわせるのではなく、自分が一番力を発揮できる時間帯に集中して生産し、結果を出す。これがベストです。
朝に結果が難しい人は、「夜型」あるいは「夜に知的生産をしなければならない」ことを受け入れて、結果を出す。これでいいのです。

(P31)

朝活がもてはやされやすい時代に夜型人間は夜に活躍して結果を出せばいい(そのつもりで職業選択もすればいいし教養を身につけるために本を読め こういうテレビを見ると穏やかに寝られる、深夜番組は自由でいい、ラジオもいい、映画やドラマは他人の人生を体験できる)という本

知的生産をするためにはまずインプット。良質なアウトプットのためには知識や教養というインプットが必要。
知的生産とは当然ながら知性が伴う作業、では知性とは何か。それは決めつけや思い込みに縛られず視点を自由に移動できること。たった一つの視点でこれはこうだと決めつけそれにとらわれている人は「知性がない」ということになる。

日経ウーマンの特集を読んで、こっちが種本だというのでさかのぼってkindle unlimitedで読んだ。

SMARTなゴール設定
S:具体的(書かれたリスクが具体的、あいまいさがない)
M:定量的(作業量が明確)
A:実現可能(書かれたタスクに無理がなく、実現可能であること) ←重要。〜するではなく具体的に取りたいアクションで書く(宿題するではなく難問解く、など)
R:意義がある(今やるべき意味のあるタスク)
T:時間が区切られている(きりよく終えられる)

考えべきことがたくさんありすぎてつかれるばあいにおすすめのブレインダンプ。すべての心配事や気になることを書き出していく。
頭の中にあいまいに漂っているタスクや思考を書き出していく。この作業をしている時はタスクを実行してはいけない。SMART記法を気にしない。思いついたものを書き出していく。
行動を起こしたいものと将来の希望にわける。あこがれや希望はすぐ忘れてしまう。将来の不安や個人や家族で抱えている問題も書かれている。変えられるものと変えられないものにわける

ブレインダンプで問題を大まかにとらえる
ゆるやかなグループ作成
中規模なグループを作って目的を明らかにする
具体的なアクション作成

みなさんは誰か他の人の好みや意見と、自分自身のそれとをどれだけ意識して区別できるでしょうか? 自分自身の好みや意見を、どこまで言葉によって具体的に把握できるでしょうか? そうした自分自身の言語化を行うことが、自己分析をする意味なのです。

私たちはすべての情報をどこか他から受け取っている以上、そこから影響を受けないわけにいかないからです。
しかしどこまでが他から影響を受けているもので、どこからが自分自身の考えなのかを意識していなければ、他者の好みや考えがあなたを支配してしまいます。

自己分析とは単に情報として自分を知るだけではなく、自分を大切にするために、迷わず幸福を選べるようにするための近道を見つけ出す作業と言ってもいいでしょう。

自分が好きなものについて確信をもつのは、まさにそうした映画や作品のシチュエーションを前にして「ああ、これは好きだ」と感動している瞬間において他にありません。

タイムラインにもいるしわたしもそうなんだけど、「職場の人間関係がめんどくさい」「あの人と関わりたくない」「自信が持てない」「仕事が終わらない」「とにかく体がしんどい」という人のいい相談相手になるような本です。
「会社はあなたの心を守ってくれないし、つらくなったら病院へ行った方がいいけど、病院へ行く必要があるレベルまで病んでしまう前に心を守る方法を知ってほしい」という本で、語り口がやさしい。あとしいたけ占いぐらい優しい。

人生は60点でいい。うまくいかない人生であることも受け入れる。いつでも全力投球でなくていい。何事も余裕が大事。
他人を変えるのは多大な労力がかかる。自分の発想を変えたほうがいい。具体的には無理な人とは距離を取る。潰し屋上司には近寄らない近づかない捕まっても同じ土俵には立たない。相手は自分のペースでしか判断しないし他人の気持ちを思いやることはない。物理的な距離を取るのが難しい時は期間限定と思う。逃げられる体力気力があるうちに逃げる発想は大事。自分の体を壊してまで続ける仕事はない。
潰し屋上司の誕生、その思考、生態、身に覚えがありすぎてぞっとした。

 自分の限界を超える苦しみ出来事にひとりで立ち向かうべきではない。頑張って乗り越えても精神的ダメージが大きく残る。

理由は分からないが何かと気分が沈んでいる場合は「不安を紙に書きだす」「自分ではどうしようもないことは無視する(書いたものに×する)」「今できることをやる」
例えば上司の機嫌や将来の年金はどうしようもないが、資格試験がどうなるかは勉強するしかないし、寝つきが悪ければ寝る前にソシャゲしたり動画を見るのを減らうとかそういうこと。

社会人になったからといって、「夢や目標を常に持たないとダメ!」なんてルールはどこにもありません。
あなたはもう少年ではないので、大志なんか抱かなくていいのです。
「毎日ご飯が食べられて、温かい布団で寝られたらすごくいい」くらいの考えで大変な思いをしながらも、毎日頑張っている自分を褒めてあげましょう。(略)社会とは冷酷な一面もあり、その目標を達成するには本人の努力以外の要素が絶対的に必要なこともあります。そのため常に自己実現できる人ばかりではありません。(略)「自分自身が今できることをボチボチとやっていく」という考えでいてほしいと思います。

(P48〜49)

ハイキュー最終回を読みました。東京五輪を1話でまとめるのかと思ったら、まさかの。最終回って割とまとめるためのセレモニー感あるのに、ここでまさかの国籍を変更して日向影山に立ちはだかる及川徹まじ及川ァ! そしてロシアでバレーボールしてる夜久、モデルしてるリエーフ。1ページごとに30巻ぐらいの厚みを感じる展開。スピンオフ……スピンオフやってほしい……帰化するに至るまでの話が読みたい。
8年半ずっと面白かった。お疲れ様でした。

PAGE TOP