カテゴリー「 単行本 」の記事
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児童書寄り。
小学5年生の静枝は親からは危ないから行ってはいけないと言われている古びた神社に立ち寄った。そこは和歌を祭る古びたヨロズバ神社で、神主の老人と幽霊の男の子に会う。
ここには平安時代の男の子の幽霊が出るという。1回は姿を見たことがあるが2回目はない人がほとんどの中、静枝は1回目は上半身だけだったが、2回目ははっきりと全身が見え言葉を交わせるようになっていた。少年は眞駒
万葉集とささやなか謎解き、恋のはなし。
「待っているばかりなのがいやで、ほんとうは静枝に会いたいのに、わざと出ていなかったりして……。ぼくにできることは、静枝の声が聞こえたら、すぐに出て行くことだけなのに。」
(P129)
分厚かった……(415ページある)
複雑な家庭環境の子たちの話です。虐待とか発達障害とか不登校とかそういう方向の。
あらすじの「この“塔”を出るのよ。」の塔ってなんのことだーと思ったら「普通」のことだった。
普通っていう名前の狭い場所に入りたがって、みんな押し合いへし合い人の上に人が積み重なっても同じ範囲内でいようとしてる。積み重なってどんどん高くなって塔になる。塔のほかに世界はなくて、塔からこぼれ落ちることは許されなくて、塔から出たら死ぬと皆(親も!)思ってる。
生きていくのって大変だ。
みんなクラスの中では、それほどいじめられこそしないものの、何となく『周辺』を漂って、少人数のグループを作って凌いでいた連中だった。そういう子たちが、我を出し始めていた。恐れをなくして、独走を始めた。
(P248)
ラノサイ杯終了したばっかりなのでAURAのことをちょっと思い出した。
タルト・タタンの夢みたいなものかと思ったら長編で殺人ありなんだな。
神戸でフレンチレストラン<ビストロ・コウタ>を営む幸太とその家族の親子愛な話。
スイーツとか食中毒とか料理人の葛藤とかそんな感じでした。
料理+ミステリだったら私は短編のほうが好きなようだ。
「一番の問題はな、食品偽装をするやつらに罪の意識が感じられへんことやねん。見つかっちゃったか、まいったな。でも死ぬわけやないから、そんなに怒らんでええやん。もうしませんから許してよ。そんな軽い気持ちが透け透けやねん。これはな、ごっつ危険なことやで。人の口に入れるものを作るってことは、それを食べる人の生命を預かってるっていうことや。(略)」
(P105)
笑えるエッセイ分が必要だったので再読。(→初読感想)
スーパーの後ろに並んでた女の子のカゴにミートスパと煮こごりに入ってたターンのあれは2回目でもやばいな。あの書きかたがやばいのだ。すごくわらえる。
人の酔っ払いぶりを見るのは楽しいですね。
私は家飲みはしませんが自分が行きたい店を選びたいがために幹事もします。そして飲む。
この本の中でもいろんな人の酒飲み列伝が書かれているので私もひとつー。
私の地元は20時過ぎたら人通りは絶え車通りも凄く少なくなって、押して帰るほうが人気のなさで怖いので大抵乗って帰るんですが(まっすぐ走れるぐらいにはさめるので)ある飲み会の次の日。
自転車がこかされたか何かで泥除けの部分が超歪んでた。普通にこぐ程度では歪んだ泥除けが邪魔してタイヤが動かない。でも昨日私はこの自転車を普通にこいで帰ってきたはずなのに!(確かにちょっと重い感じはあったけど
どんだけの力をもって昨日は帰ってきたのか、謎に思いながら自転車を押して駅の向こうにある自転車屋にいったそんな思い出。
海原やすよともこの「終電やばい時の東京の女の子と大阪の女の子」のネタの大阪の子の方がガチで私(動画探した。あった。→4:50ぐらいから始まるネタ)
ゆるい日常エッセイ。
奈良公園の鹿の話があって、あの鹿は野生の鹿であることを知る。岸本さんが思ってたのと同じように公園の管理事務所的なところが飼育してるんだと思ってた。wikipedia見てたら愛護団体みたいなのはあるようだけど野性。鹿男あをによしのマイシカを思い出した。
田舎を車で走ると、道路脇によく「コイン精米」との看板をつけた、プレハブ小屋のようなものが建っている。あれは何かと地元の人に聞けば、中に硬貨を入れると動く機械があり、米を持ってきて、セルフサービスで精米するそうです。出荷のためではなく、自分のうちで食べる分を。
(P115)
そうか、エッセイのネタになるぐらい珍しいものなのかあれは、と思った。うちは新米が出る時期に1年分買って米袋ごと玄関脇に積み上げて、必要に応じて精米です。
おとなのごはん日記で出てきた、お坊さんの作ったお弁当のことがじっくり書かれてて、こういう経緯だったのか……とおもうなど。
ガレオンが重かったので軽くてさくっと読める小説を……と再読。
初読の時のがきっちり感想を書いていたのでリンクを張っておく
部室という名前の書庫でだらだら喋ったり(メイン)本を貸し借りしたり、変なあだながついていたり、変な言葉が流行ってたり(ヤドゥー)高校生だらだら小説。
「携帯電話が今時アンテナつきで、しかもその先っぽが取れてて、中に入ると出てこなくなるから、先っぽにタコ糸をつけて引っ張れるようにし工夫してるっていわれた」
(P58)
エッセイ。ジェンダーな内容ではありません。
大人で女なのに何故か「大人の女になるための企画」がはじまってしまったという1冊。
MVPはもれなく担当村田嬢だとおもわれる。方向音痴と話の脈絡のなさがとても親近感わく。
穂村弘の現実入門菅野さんバージョンとでもいうか。
笑えるところもありますが、「爆笑エッセイ」みたいなものを期待して読むと肩透かしになるのではないと思います。
菅野さん(会津出身)と村田嬢(山口出身)の初対面当時のあれこれがとても凄かった。
私は会津にも山口にも友人知人いないし歴史に詳しいわけでもないので知らなかったのですが、会津と長州は戊辰戦争をまだ引きずっているようなところがあるんだな。ちょっと前まで会津で「山口から来ました」というと「今日は泊めるけど明日は出て行ってくれ」と宿で言われたりタクシーで拒否られたりとても想像が付かないことです。
長州紀行と会津紀行はとても印象に残りました。
「でも、お互い……というところもあるのではないのですか」
口を挟んだ村田嬢に、樹下さんは印象的なことをおっしゃった。
「戦争に擁護はありません。事実だけがあるのみです」
(略)
「大いにやりあいなさい。あなたは会津に何があったか書き続けなさい。山口のほうでは、もう忘れられ始めている。山口では、正直無関心です。歴史を風化させてはなりません」(P100 寛容を求めて、長州紀行)
篭城した婦人、少女、幼い少年の言葉が書き残され、浮き上がってくるように見える。
"死ぬのはわかりましたがいつ死ぬのでしょうか"(P152 会津紀行)
電話予約していた人たちは、点呼となった。すぐ返事をしないと、
「××県○○市の」
某さんと、呼ばれる。
(略)
随分順番を待って、いきなり村田嬢は
「山口県の」と、独りだけ、何故か名前を呼ぶより先に県で呼ばれた。
少し離れたところから私はそれを見ていたが、一瞬、驚くほどの人が村田嬢を振り返った。と、言ってもそう多くの人数ではないのだが、やはりまだそんな風に振り返る人がいるのかと驚くには十分な数だった。(P163 長州紀行)