カテゴリー「 少年向け 」の記事

371件の投稿

カラクリ荘の異人たち 3 ~帰り花と忘れ音の時~ (GA文庫)

連作短編な感じでした。よい成長物語です。
相変わらず派手さはないですが、妖怪が気軽に声をかけていくところもザ・日常な雰囲気漂うほのぼのしたりにやにやできたりします。お魚紳士は変わらずいい萌えキャラです。お魚紳士の描写からパプワくんを連想したら負けだと思います。
タカハシさんの正体にとても笑った。何を想像したのかを書くとどう見てもネタバレなので伏せて書くとやおろずの道祖神。
義母鈴子さんの実態が明らかになったわけですが、死神姫のアリシアを現代に持ってきて回転を磨けばこんな感じになりそう……とかおもわんでもなかった。
采菜と雪女は今回のMVPです。とても可愛かったです。

『そうよ。一生懸命やりました頑張りました、だから認めてください自分の努力にみあうだけ応えてくださいって、そういうの、頼んでないんだし迷惑って思う人もきっといるわよ。もしかしたらこれを渡しても、太一は嬉しくないかもしれないし、逆に困るかもって、あの子は思ったんじゃない?(略)』

(P201)

迷宮街クロニクル2 散る花の残すもの (GA文庫)

面白いんだけど分厚かった……
相変わらず軽快に人が死にました。
恩田部隊の4層行きのはじまりからその顛末がとても好きだ。

「タバコ吸えーっ!」
 誰かの声が西野の心を支配する。呆然としながらジャケットのポケットを探り、タバコと携帯灰皿を取り出した。なんとか火をつけて大きく吸い込む。震えが嘘のように引いていった。そして、入れ替わりにもう一度、今度小刻みな震えが全身を襲った。西野にはわかった。先ほどの震えは事態が理解できない混乱によるもの。今度は死の恐怖によるもの。先ほどは逃げるためのもの。今度は生きるためのもの。
 生きている。まだ生きられる。西野は上の仲間たちを見上げて大丈夫だと怒鳴った……。

(P204)

この街では毎日のように誰かが死んでいる。最近は親しくしていた相手に不幸はなかったけど昨日は三人も失った。第二期募集のごく初期にテストをパスし、ほとんど同じスケジュールで探索していた人たちももう半分残っていないのだ。

(P264)

星図詠のリーナ (一迅社文庫)

第3妾妃の娘で第5王女リーナは国王である父の命を受け、王都から東へ15日ほどかかる港町マジェクへ。王命はマジェク及びマジェク周辺地図を作成して献上すること。
日々星を見たり正確精密な地図を書いたりして、いつかは世界地図をとおもうリーナにうってつけの仕事。

マッピングというと私の中ではフォーチュンクエストのパステルが最初に出てくるのでダンジョンのマッピングかなあと思ったけどどっちかというと町の測量だった。前半のほう(主にお風呂シーン)の侍女サラは微妙に百合っぽいとかおもった。

神曲奏界ポリフォニカ ダン・サリエルとイドラの魔術師 (GA文庫)

ポリ銀2冊目。
目次ページめくったところでふき出した。SDキャラネタできゅんときたのは3話4話間のシャルマです。
連作短編。アマディアの昔の友達が出てきたりサリエルのかつての相方今プロデューサーが出てきたり。

好きなのは2話です。コジは常識派寄りだと思っていたけどその結論がこれだよ!
秘めたる力とか選ばれし宿命とか羽の数をどさくさまぎれに増やせとか死ぬ。
あとギャグとシリアスのギャップがすさまじいですね。バトルらしいバトルは今回はなしです。

「全力で行け、モモ! 狙うはポスト・コーティカルテだ!」
「ボクの声優は誰でしょう! 栄光の未来がうひょー!」
「今度こそポリ銀シリーズ開幕だ! カバーも全部掛け替えニャー!」
「違うんです、部長! これには訳がっ。深い深い訳が!?」

(P134)

淡く、漠然としているが、美しく尊いもの。なんの力も持たない代わりに、未来に向かう支えになるもの。
そんな掛け替えのない——他人から見ればがらくたに過ぎなくとも、当人に取っては宝石に勝る大切なものを、粉々に砕くひと言だ。

(P243)

BLACK BLOOD BROTHERS10  —ブラック・ブラッド・ブラザーズ 銀刀出陣— (富士見ファンタジア文庫)

前半は聖戦前夜で、短編集で語られてきたカーサの変遷。クロニクルの締めくくり。
アリス・ジロー・カーサの3人一緒の100年の夜が終わりを告げる。
はじめての血族を目にしてのカーサの選択と決断はとても切なく格好いいものだった。

時は変わり2009年シンガポール、再びの聖戦前夜。
最終巻は10巻(これも分厚い)以上に厚いとか。楽しみにしつつ来月を待つ。

「その代わり、お前たちのことは、私がなんとかしてやる。側にいて、守ってやる。子を産むにしろ、諦めるにしろ、この先もずっと。最後の瞬間までお前たちを守ってみせる」

(P175)

ソードアート・オンライン〈1〉アインクラッド (電撃文庫)

仮想世界に五感まるごとダイブできるシステムを使ったMMO「ソードアートオンライン」。
1000人限定のベータテストに10万人の応募、正式サービスを控えて販売されたパッケージ版は1万本限定。
正式サービスの初日ログインしているのはパッケージ版を確保できた幸運の持ち主で重度のネットゲーマーばかり。その初日、プレイヤーすべてが《はじまりの街》に集められた。
「ゲームを攻略し終わるまでログアウトすることはできない。蘇生なし、ゲームの中の死は現実の死。装着したヘッドギアを外すなど外部から強制切断しようとすれば脳を破壊し生命活動を停止させる」
初日で200人超、1ヶ月で2000人の死者を生み出してから2年後。
ゲーム内での日常と恋と、全100層にわたる城の攻略と現実へ戻るために戦いの話。

クリス・クロスとか.hackとかが好きだった人に。あと現・元ネットゲーマーとか。
MMOだけど魔法要素はばっさり削除されている。基本は剣で、武器作成とか料理とか釣りとか革細工とかはある。各種生産とか結婚とか音楽とか羊飼いとかちょっとマビノギっぽいとか思った。
ギルドとかフレンドリストとかWIS的なものもあった。

悪魔で山羊でBOSSならバフォだよね(゚∀゚)とか思ったり(この流れで「部屋とYシャツとバフォ」と「Maintenance」を読みにいった)倫理コード解除設定にふいた。

とりあえずクリスクロスが再読したいわー(*´∀`)(前に読んだの高校の図書室だわー

創立!? 三ツ星生徒会2 それから恋3は加速した (ファミ通文庫)

ハチクロ的片想いスパイラル発生会場はここですか

季節は一気に夏になり(次の巻は秋)夏期キャンプに。
人間的には鳥越と陽菜がメインな気がします。河原のシーンがとてもすきー。
(しかし私が好きなキャラであるところの生嶋さんはあんまり登場せずー。しょぼーん

鳥越は顔の描写をがっつり+シティーボーイ(笑)とか、女顔寄りイケメン風に書かれてるのに脳内鳥越は爽やかスポーツマン的体型を想像していたので、読み終わってもう1回最初のカラーページまで戻って鳥越絵を見て「……あれ? なよい?」と思った次第。脳内イメージはやばい。

水穂さまは相変わらず世俗にまみれてました。悪口がとても現代的。
葛城さん側で好きなところはショッピングセンターのあれこれ(主にワンピース関係)が好きでした。

今ピアノソナタ風に季節に1冊で4冊ENDなんじゃーと思いました。

レンタルマギカ  旧き都の魔法使い (角川スニーカー文庫)

レンタルマギカ京都編。
猫屋敷実家のターンです。猫屋敷の過去がちょろっと出てきます。
辰巳と香も出てきました。この2人は可愛いです。クライマックスっぽい雰囲気だ。

収穫を始めましょうとかいわれたらハープの音色(古代ギリシャ帰りなので!)が聞こえてくるようです。
もぎ取れないのなら刈り取ればいいのです!

黄昏色の詠使いIX  ソフィア、詠と絆と涙を抱いて (富士見ファンタジア文庫)

最後に至るまでのあの流れのために読んでたなあ、と思いました。
ミクヴェクスかクルーエルかの時点で、クルーエルは消えると思いましたが。
最初のほうのエイダ関係のあれこれとかミオとか、視点が多くて読みづらいヨーと思ってたので余計に。
ファウマの名詠のシーンはちょうど志方あきこ「埋火」(Harmonia収録)を聞いてたので、これはすごく合うとかテンション高くなってた。

次回最終巻ー。

SH@PPLE—しゃっぷる—(5) (富士見ファンタジア文庫)

ドラゴンマガジン掲載の短編集(書き下ろし含む)
SEC多め、蜜(ていうか青美組)少なめ。
「ぼく、ゆきぐに」がとてもやばかったです。とてもやばかったです。大事なことなので2回言いました。双子萌え属性にはたまらんです。一瞬フラクタルチャイルドのサキとジュラに見えたんだぜ……!
あと放課後天下無双が好きです。美少女写真でバーコードバトラー的なものをやろうぜ!という。
肖像画対決のその後の「これが今の精一杯」が脳内で「今はこれが精一杯」とルパンボイス@カリオストロで再生された。

次巻は夏ぐらい。テンポ速いなー。

「お年を召してたら美人じゃないっての? 謝れ! 吉永さゆりに謝れー!」

(P78)

本来、序列とは残酷なものだ。
永年培ってきた審美眼が、魂の中で大事な部分が、数字という明確な基準でもって優劣を決められ、解体されていく恐怖。それは残酷だった。それは凄惨な遊戯だった。まさにはじめる前には気付かない落とし穴に人をはめていくのだ。

(P81)
PAGE TOP