カテゴリー「 少年向け 」の記事

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テルミー きみがやろうとしている事は (集英社スーパーダッシュ文庫)

修学旅行のバスが事故に遭い、1クラス26人のうち24人が犠牲となった。
足を怪我したことで修学旅行を欠席した清隆。彼に残されたのは「生き残ってしまった罪悪感」
事故に遭うも奇跡的に生還した輝美。彼女に残されたのは「24人の遺した最期の願い」

ダヴィンチのラノベ特集に載っていたので読んだよ。
テルミー(tell me)ってなんだか裏庭みたいだなあと思ったら暁光の唄みたいだった。自分の中にクラスメイト24人分の願いが遺されていることに気がついた輝美は、その願いを叶えるべく奔走する。輝美の中にいる24人は既に死んでいる。自分の心残りのことに関してのみ輝美の体を借りて表に出てくる。
音楽はいい!

毒吐姫と星の石 (電撃文庫)

国に捨てられ世界を呪った姫君と、夜の王に祝福され異形の手足を持つ王子の恋のおとぎばなし。
デビュー作ミミズクと夜の王の続編。

占の国ヴィオン。
エルザが生まれた時「彼女の誕生は凶兆である」という天啓に従い産まれてすぐ下町に捨てられることになった。
10数年経ったある日ヴィオンに再び凶兆のしるしが現れ、エルザは下町から罪人を捕らえるようにして連れ戻され再び天啓に従い今度は「ヴィオンの姫君」として聖騎士を擁するレッドアークに嫁がされることになった。
レッドアークの王子クローディアスは、夜の王に祝福された不気味な肌の色とあざやかに彫られた文様の隠すことなくエルザを出迎えた。

エルザをつれまわすオリエッタちょーつよい。オリエッタちょーかっこいい。
オリエッタのために「鳥篭の姫と聖剣の騎士」が掲載されてる電撃文庫マガジンを買おうと思います。
クローディアスとオルデルタの対面、あとエルザの乱入のシーンが好きだ。

著者近影を見てこうぎょくさんとべにたまさんは同一なんだなあとしみじみ思う。ひじつざいこうぎょくさん。

「呪ってやる。呪ってやる呪ってやる呪ってやる! 魂のすべてをもって呪ってやる! この毒吐きの名にかけて!! 星よ落ちろ、光よ消えろ、命よ絶えろ!! 占い狂いのこの国は、業火に焼かれて生きた地獄に成り果てればいい!!」

(P13)

クロノ×セクス×コンプレックス〈3〉 (電撃文庫)

小町はどうにも俺妹の麻奈実っぽい。おばあちゃん女子。「家」っぽい子だなあ。
今回はついに朔太郎とミムラがエンカウント。ミムラが随分とぶっ飛んでいる女子であった。
アシュトンを黒っぽくするとミムラになるのか。

ミムラ×三村も美味しいですが9時間前のオリンピアと9時間後のオリンピアの戦いも素敵です。
「あなただって9時間前に踏み台にしたんでしょ」のあたりはなんかこう、既視感を感じたんだけどこれはあれだ。
実写版タイム・リープの「明日あなたがそう言ったのよ」的なものだ。

タイムトラベルロマンスがごりごりあとがきであげられていたけど、前に出たアンソロジーでは不思議の扉 時をかける恋 (角川文庫)が面白かったな。

いやしかし小町関連まじ過酷。

“菜々子さん”の戯曲  小悪魔と盤上の12人 (角川スニーカー文庫)

スクールカーストな1巻とうってかわって高校生編は青春ミステリの様相。
高校に入学した宮本剛太はある出来事で"菜々子先輩"と出会い、そのまま菜々子先輩所属の映画研究部に入部する。雰囲気は米澤穂信の「古典部シリーズ」に小佐内さん1が混ざっている。みたいな。
映研つながりで愚者のエンドロールを思い出すなどした。
「シー・ムーヴス・シー」はまじ「心当たりのあるものは」っぽい。そして若草ひかるがりせちー2で再生された。
「菜々子さんの陰謀」は絶賛続投中ですが、年相応な可愛げもある女の子になっていました。

  1. 小市民シリーズ []
  2. P4の登場人物。アイドル休業して田舎の祖母宅へ []

二年四組 交換日記 腐ったリンゴはくさらない (集英社スーパーダッシュ文庫)

名前探しに夢中だった。
2年4組35人は不良なり秀才なり様々な人間が集まっているけど要するに個性的すぎる人間が隔離されたクラスである。委員長はここにクラス内交換日記をはじめることを宣言する。その交換日記というのが何故か主に異名で記される。ところどころで本名も書かれるけど異名である。誰が誰のことを好きだとか色々書かれる。交換日記の書き手は毎回変わる。

35人もいて好きにやっていて最終的にちゃんと収束しているのがすごいなあと思ったり。
名前当てパズルっぽい要素があるけど「自殺してしまった私たちのクラスメイトの名前を思い出してください」@「冷たい校舎の時は止まる」っぽいのじゃなくて、「初恋素描帖のドミノ割り。名前当てもあるよ」みたいな。

この2年4組表を完成させたときの達成感はすごい。一応埋めたけど三馬鹿2と3がこれでよいかの自信がない。ところで私が好きなのは制裁男とハツラツ娘でな!

登校拒否が3人いるのが懐かしいなあと思った。私が中学校の時はグレて学校に来ない子1名と不登校的に学校に来ない子がペアで各クラス一組はいた。

連想した本。

冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)初恋素描帖 (ダ・ヴィンチブックス)ドミノ (角川文庫)

ニーナとうさぎと魔法の戦車 (スーパーダッシュ文庫)

SD小説新人賞大賞ということで巻末には受賞時タイトルも載ってた。うさパン! だった。
4文字タイトルだったら多分買ってない気がするなあ。
ラノベる→平和さんのニコ生→店頭BUNBUNマジックである。

ニーナは7歳の時に身売りに出され拾われた先の戦車部隊でも酷使され、2回目の逃亡中に盗みなども何回か働いた。結婚式の料理を盗み食べている最中に女ばかりの私立戦車部隊「首なしラビッツ」に再度拾われ迎えられる。

「女だらけ」ですがいちゃいちゃしてるほうの女だらけです。百合百合です。
戦争が残した災厄”野良戦車”に襲われる人々という悲観的な世界とは対照的にとてものどかです。

ドロシーかっけー!

この世界の魔法は魔法板を噛んで発現させるので、発動中は意思疎通に制限が相当あるんだろうなあと思います。作中ではその辺何故かクリアしてますが瑣末なことです。

「ニーナ、君は信じるんだ。ひたすらに信じるんだ。疑いがあるなら、今はただ恐怖してくれてもいい。けれども、勝利の女神が私たちに微笑むことを私は予言するよ。見事に的中した時は、私立戦車隊ラビッツの実力を信じてもらいたいね!」

(P87)

百億の魔女語り1 オトコが魔女になれるわけないでしょ。 (ファミ通文庫)

竹岡葉月久しぶりのファミ通文庫。
コバルトからの読者的に「男が魔女になる竹岡作品(女装もあるよ!)」というのは既に約10年前に通っている道なわけで、どう調理されるのかが楽しみにしていた本でした。

アルト・グスタフの欲しいもの。それはカイゼル魔術学院の卒業証書。
粘りに粘ったが「出席日数と単位数不足はいかんともしがたくこのままでは除籍もやむえない。せめて卒業実地研修の単位ぐらいは取得してくれ」というのが先生方の最後の救いの手であり要求だった。

この世界の魔術は大きく二つに分かれる。
近代魔術のスタンダード、理論的に司祭がミサなどで起こす奇跡を科学的に証明したことで発展した「甲種魔術」
昔ながらの魔術、呪術師の呪術・死人使いの蘇生術にウィッチクラフトに司祭の奇跡。「乙種魔術」
競争率の高い甲種よりもマイナーな乙種しかもウィッチクラフトを選んだアルト・グスタフは、首都カイゼルの北部・湖水地方ホルグリン村で大魔女リリカの指導を受けることになる。

オクロック氏がちょう萌えキャラだと思うんだ。2足歩行の山羊で執事なんだぜ。
「いいえ、私は純粋たる山羊」なんだぜ。「いいえ私はジョセフ犬」を思い出す。
「魔女っ子パステル、らぶぽっぷん!」は脳内で魔女っ子ランランが高笑いしながら走っていった。
「誰も害せぬかぎり、汝の望むことをなせ。それを魔女の信条という」にばたばたした! ましろ!

アルトが即ばれる女装で実習に赴いたのもなんか変な場面もすべては妹のためか。鎮圧の場面はかっけーな。あとエーマが「アディリシアっていう同い年の女の子が来ると思ったから親友になりたいと思った」っていってるシーンが好きです。ていうか竹岡さん兄妹の話好きだな。
エーマの一人称が「うち」なことにほとんど終盤に差し掛かる頃気がついた。脳内一人称はわたしだった。
「うち」っていうのもみてたけど「家」のうちだとおもってた。
あと私最後までファニーがリリカ様なんだと思ってた。猿はただのお猿。バブルス君@DB的な。
脳筋アルトがいかに体育会系か(薬売りのシーンのエーマとアルト)

P271の挿絵はとてもGJだと思う。続刊があるって素敵だ。できたら3巻もほしい。

冒頭にちょっとだけダナーク魔法村はしあわせ日和を思い出した。

ちなみにもうひとつの「男が魔女になる」作品というのは東方ウィッチクラフトです。
「憧れの人は男なのに『魔女』だった。そして私はその憧れの人の『使い魔』になってしまった」という話です。
ちょーおすすめ!

東方ウィッチクラフト—垣根の上の人 (コバルト文庫)

ペルソナ3 オワリノカケラ (ファミ通文庫)

ゲーム開始直前ぐらい。明彦と美鶴あたりが主人公です。
ゆかりっちとかガキ先輩とかコロマルはでてきますがテレッテ以降の人々は出てきません。
これが出たのがペルソナ3が出た当時なんですが、P3Pハム子アナザー明彦ルートのような、そんな感じ。
明彦が実に肉彦であほのこです。ときめきます。

明彦・美鶴の1個上で、春に卒業したばかりのボクシング部の女マネージャーというのが大きく関わってきますが、この人が影時間に適応してたり10年前の爆発事故で弟を亡くしていたり色々ハム子を彷彿と……!

海牛に行きたくてうずうずしている美鶴先輩が可愛いです。「君か。おかえり」って迎えられたいです。
美鶴先輩可愛いです(2回言いました)

あとファルロスっぽいのが出てくるんだけど脳内で音声出力されてる。そこだけ読むのがやたらと遅い。
フルボイスで流れるぐらいのスピードになってる。

よいノベライズだった!

東京レイヴンズ2  RAVEN゛s NEST (富士見ファンタジア文庫 あ 2-5-2)

直筆お札しおりが大変にツボにはまった。とても同意である。
1巻も面白かったけど2巻もちょうおもろい。

一言で言うと「夏目可愛い」なのである。春虎と冬児の転校を超喜んでるところとか、京子と仲良く喋ってるところを見てやきもきしてみたり、あっという間にクラスに馴染んでる春虎を見て羨ましく思ったり、ラスト付近のあれとか、とにかく夏目が可愛い。57ページの挿絵がぐっじょぶである!!!

春虎がよい熱血です。よい熱血です。春虎VS京子のときの「自分が陰陽師になるのを第1に優先させてもらう」のところがかっこいいです。めろーん。

天使から百年2  天使から零年 (富士見ファンタジア文庫 の 1-1-2)

ユウキがやばい子のターン! 色々とめまぐるしいターン!

冒頭でユイカが「とんでもない発想するやつがいる」って言ってたけど実際とんでもないよ!
いや読み始めたらカイがコンビニでバイトしててどういうことだ! って思った。
なんかいろんな人の視点が変わったり隠されていたことがぱたぱた明らかになった。目まぐるしい。

「……あんたは、悪い女になるだろうなぁ。十年後にはきっと、酒のような」
「褒め言葉と、取らせていただきますわね」

(P107)

カイもワインになるのか! そりゃ悪女だ! 

ユウリとテオーデリヒもバカで可愛いんだけど誠と九尾堂がいいな! 超好きだな!
だからあなたはろくでなしなのよ!

「もう百年経ったのね。待たせてしまったのね」
「ええよ。また逢えたから。……いろんな人を傷つけたのも、いろいろあったのも、ほんとにもうなんでもええんじゃ。九尾堂、わしは今ここで死にたい」
「しかたのないひと。だめよ。私はひどいのよ。私にあなたがたりないの。あなたがいやでも、にげられないの」
「ああ、わかっとる。わかっとるよ。」

(P203)
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