高知旅キロクはこっちです。

11/18に高知文学館で行われた有川浩の講演会にいってきました。
演題は「ライトノベルとイージーな読書」


2時過ぎに会場入りしました。入ってすぐ左に有川浩既刊がどーーーん。
びびった……塩文庫版にはじまり最新刊革命まで。
あると思ってなかったSweet Blue Ageもありました。
売れた先から補充してました。冊数までは数えてませんが2列あって、サイン会直前には
戦争と内乱は片面なくなってました。

会場にはいって、ようやく席を見つけて座ったーと思ったら前の方で席が拡張されたので
そちらに移動。かなり前の方の真ん中げっと!

しょっぼい図ですが。

arikawa.jpg

こんな感じで、左側に司会の人、右側やや後方にビデオカメラ?がありました。
(塩の街×2のパネルは説明のため編集部に作ってもらったとのこと)
9人×12列ぐらいあって、講演希望される方が多いので席はお詰め下さいというアナウンスがあるぐらいには多かったようです。後ろの方は朗読コンクール参加の子のお父さんお母さんなのか、ライトノベルとか言われても全くもって知りませんという感じの年配の方が多かったです。

有川さん出てくる。足長いなあとか。カーキのジャケットと赤のカットソーで下はパンツでした。
思ったよりだいぶ高い声でした。作家で言うと桜庭一樹よりは高いです。
芸能人でいうと仲間由紀恵よりは結構高い。SHでいうとYUUKIよりはちょっと低い。

青いガラスでできたとっくりがあったので、中身お酒かなーここ高知だしなーと思ったところでいやそんなわけないだろうと冷静に突っ込む理性@脳。

以下講演の中身ですが、一応メモを元にしてますが字が汚すぎて読めないというところがところどころありますのでこんな感じだったぐらいで。

講演はどっと笑いが溢れるような面白いやつでした。
質疑応答などはありません。聞くのみです。

「ライトノベル作家の有川浩です」ではじまる。
ライトノベルというのがどんなのかご存知ないかもしれないのでと軽く説明。
一作家としての言であり総意ではありませんのでご了承を、みたいな前置き。
漫画的な絵が表紙で、軽視されることも少なくない。
親からはまたそんなの読んでといわれ友達からはオタクみたいなものと言われ本屋でも隔離されがち。

↑ここらへんで、マイクトラブル。あんまり音が入らなかったらしい。
マイクチェンジ。最初の方は緊・張という文字が見えるようでした。
原稿みたいなのがあったんですが、かんだり間違えたりするたびに頬ぺちぺちやってました。

楽しい娯楽としての活字=ラノベ。
自分の場合はどこで何書いてもラノベだと思ってる。
自分の商売の宣伝するようであれですがちょうどいい事例だと思ったのでということで「塩の街」の電撃文庫版とハードカバー版を挙げて説明。
内容はほぼ同じ。ハードの方は後日談とかを足してるから厚いけど本編は同じ。
ラノベと一般向けの境界はわけが分からなくなってる。

漫画に置き換えての話。
コロコロは大人が楽しむのは難しいけどジャンプとかマガジンとかサンデーは子どもから大人まで楽しめる。ケロロとかよつばとも。
角川作品ばっかりあげるのもあれなので、とハチクロとかのだめとか。
20年前はサラリーマンが電車の中でジャンプを読もうものなら、新聞にいい年した大人が漫画なんか読みやがってっていう投書があって、新聞もそれを載せていた。
漫画は20年かけて今の地位を確立。ラノベもいずれはそんな感じに?と。

講演会は文学についての話を何か、と頼まれたけど自分は文学作品というものをあまり読まないでここまできたのでこれならできますと今の演題。
本は昔から好きだったけどそう言うと「すごいねえまじめだねえ」と言われる。
面白いけん読みゆうだけ(とここから土佐弁ちょこちょこと混じるように)
趣味のうちのひとつだから向き不向きがある。
他の人は本を読むことは苦行だと思ってる。強制的な読書が原因?とか。
かなり思い切った話をいいますが(←言うか言うまいかみたいなかなり溜めて。
読書感想文とかはその代表だと思います。

高校のときの話。同じクラスの男子が「『かわいそうな象』で書いてもいいですか」と先生に伺いを立ててた。先生は「高校生にもなって絵本でお茶を濁すようなことはしなさんな」と却下した。これは深い問答だと思うんですよ。かわいそうな象といえば誰もが読んでる、今更読み返す必要もない超有名。それを今あえて選んで高校生の視点から読んで新たな再発見を……とそういうことを考えてたかどうかは知りません。絵本でどうにか逃げようと思ってたのかもしれません。ここで問題なのはそこまでして本を読むのから逃げたかったのかということで。

有川さんも感想文は嫌いだった。感想なんかは誰かにいうことなく、自分の心の中で反芻したいものじゃないですか。
それでも大人受けする文章を書く小ざかしい技は持っていたので感想文系で低い評価をもらったことはありません。人の感想文を書くバイトみたいなのもやってた。
選ばれたら困るから適当に下手に書いてくれという注文も受け付けていた。
例えば赤毛のアンを読んで、アンの純粋な心が周りの人々の心を溶かしていくところが凄いと思いますみたいなことを書いておきながら、本当に気になったところは「アンとギルバートはくっつくのか」ということです。本当の感想はおいといてそれより下げて大人受けする感想文を提出していた。
読書は趣味のひとつで、読書感想文はそれを利用した教育です。
将来本好きになるかもしれない子を本嫌いにするような教育はちょっと!
自分の商売にも影響してきますんで!

私は何が読みたいかってラブコメです。何読んでもラブコメです。

ケータイ小説とか今よく叩かれてますね。そんなに叩かれる理由がよく分からない。
実際読んで楽しんでる人がいるということを認めるのは難しいことですか?
そんなもの読んでないでちゃんとしたものを読みなさいなんていったところで上から目線の全否定+押し付けられた本なんて誰が読むか!って思いますよね。
こっちも面白いよと差し出してみてください。

青少年の事件が起こるとよく読書傾向が取りざたされるけど無駄なことです。
監禁王子というひとがいて、この人はマリア様がみてるという作品が大好きだった。
これは400万部の大ヒット作品で、アニメ化もされた。楽しんでる400万人の中にたまたま監禁王子がいた。大人はそんなことごちゃごちゃ言ってる暇があったら子どもに「娯楽作品との適切な距離のとり方」を教えてください。

仕事が来なくなったら困るので控えめで喋ります。
30でデビューしての目標は「大人ライトノベル」
ライトノベルは本来大人は添え物だけど、大人が楽しめるライトノベルがあってもいい。
空の中が出版されたのはかなりありえないことで、ラノベレーベルの電撃文庫が何かやりはじめたぞと出版界の注目を浴びた。私への注目ではないです。新人の2作目ですからね!

アンケートはがきの統計によると最年少は11歳、最年長は72歳。
アンケートはがきが戻りやすい。10代は書いて切手貼って出すということができるほどのパッションがある。大人になるとそれが面倒になる。大概はゴミ箱直行です。
ファンレターは達筆すぎて読めないようなのも来る。

今は40代50代の人がファンレターでラブコメを期待していますと書いてきてるけど、インタビューに来る人なんかは若い人にしかウケませんよね?みたいなことを言ってくる。この話をするところっと変わる。

旦那相手に毎週練習しましたが今日の朗読コンクールの皆さんの方が上手でしたどうもありがとうございました。

--サイン会。

朗読コンクールの審査が終わってから、とのことで30分ぐらい文学館のロビーみたいなところで待ちました。ぼけっとしてると目の前を普通に有川さんが歩いて行きました。びびった。
ロビーの中にいた人たちに、有川さんが肩ぽんぽんして話し込んでるところがあったのでもしかしたらあの中の誰かが白猫さん(有川浩公認ファンサイトの管理人さん)なのかなあと思いながらサイン会。講演会目当ての人はロビーで散らばっていたのですが、10代20代女子が多かったです。かなりの人が買っていたので年代層はばらばらだったのではと思います。近くで並んでた人、確実に還暦オーバーの人だったし。
緊張した……とりあえず挨拶と革命が物凄く面白かったことだけは伝えてきました。