ブラッディ・ハニー (ルルル文庫)

グリセルダの10数年後の物語(読みきり)。グリセルダは未読でも問題なし仕様。
貧乏女優ロッテシアの新しい仕事は舞台「孤独の闇」の死体の役。死体役とはいえ役作りは重要! とロッテシアは物語の舞台の北の大地を踏むことにした。「天涯孤独」という設定で人の懐に忍び込み、しめしめタダで寝床とごはんにありついたかと思えば「天涯孤独ならいいだろう」と宗教的な儀式の生贄として捧げられることになった。
生贄の捧げられ元、サーディはあなたみたいに自分で縄を切ってこの里を飛び出します! と2人は王都へ戻ることに。

王都に戻るまでも戻ってからも非日常に巻き込まれていることにいまいち認識してないロッテがおもろかったなー。
サーディさん売りが天然タラシ。作中にもそんな単語は出てくるんですが、タラシにしては通常営業だなあと思ったのは日頃の読み物が悪いんでしょうか。サーディは隔離されて育ったようなものだから純粋なんだと。そしてロッテシアは自分の夢を否定されて、それでも女優になりたくて都会に出てきたけど芽が出なくて、どん詰まりのところに自分を肯定してくれる人ができてうれしかったんじゃないかなあと思ったりしました。